最強への道 〜努力は俺を裏切らない

ペンギン

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3章 3つ巴ベース編

64話 戦いが終わり

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魔族サッカーニによる事件は無事集結した。

戦闘終了後に気絶した俺は、塚平組の療養室に運ばれた。
しかし、【回復強化Ⅳ】の効果もあり、翌日に完全回復で目を覚ました俺は塚平にその後の状況を聞いた。

結果から言うと剛健隊の隊員は皆、山根さんの催眠がかかっていたらしく、詳しい事は覚えないとの事。
 そして、剛健隊の隊長は、今回の事に責任を感じ、剛健隊を解体。その隊のほとんどは、小橋君達"夜明けの鐘"に属する事になったそうだ。

塚平組は、夜明けの鐘に属しはしないが、今後は協力関係を築き和歌山の防衛力を高めていくらしい。

そして、今回、魔族もそうだが魔族に組みする人間の組織【宵闇の世界】が暗躍していた。
おそらく奴らの感じからして各地に支部を持つ大きな組織。
それにしても捕虜として捕まえた山根は翌日舌を噛んで死んでいたらしい。
全くああいう盲信的な輩は怖い。

「もう和歌山はすぐに出るのかい?」

塚平が俺に尋ねる。

「そうだな。少しばかり鍛錬してからだな」

今回の闘いは反省点だらけであった。
もう一度自分を見つめ直し鍛えなければな

「なるほど……もし大阪に行くのならその前にうちに寄ってくれないか?」

塚平は考える素振りを見せ、言葉を発した。
何かくれる物でもあるのだろうか?
まあ、もらえるものはもらうべきか

「わかった。大阪行く前に寄ろう」

「ありがとう。楽しみにしていてくれ」

そう言ってほくそ笑む塚平
何か企んでいるような顔だが、今はそっとしておこう。
触らぬ神に何とやらってやつだ。

俺はその後、たわいの無い会話を行い、塚平組の拠点ベースを後にした。


******

「よし!パール準備はいいか?」

「プゥ~!」

元気よく返事するパール
俺は今、以前に来たダンジョンの前に来ている。

「魔族との闘いで俺達は全然ダメだった。攻撃は全て見切られ、避けられる。救援が無ければ確実に死んでいた。だけどそれではダメなんだ……この世界で生き延びるにはあんな下っ端ぽい魔族程度に死にかけている場合ではダメなんだ。」

「…プゥ」

パールも思う所があったのだろう。
神妙に頷く。

「ってわけで今月は、"戦闘経験強化月間"だ!」

「プゥ?」

首を傾げるパール

「要するに闘って闘って闘って!強くなろうというわけだ。」

今回の闘いで痛感した経験不足。
俺は今の力を十分に扱う事ができていない。
和歌山最強の塚平のような戦闘センスを持っているわけでも無い。
だからこそ

俺には人一倍の努力と膨大な経験が必要だ。

そこで目をつけたのが、ダンジョン
小橋君達と出会ったダンジョンだ。
外より魔物の数が多く、下の階層に行く程強くなるため良質で効率的に戦闘経験を積めるだろう

「強くなるぞ、パール」

「プゥ~!」

俺とパールの"戦闘経験強化月間"が始まった。
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