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『三田園子』という人
192話 え? あ、まじですか
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「唯花ちゃん、おうた歌うの、好き?」
「すきー」
「かえるとどっちが好き?」
「やきにくー」
どっと笑いがこぼれました。絶妙にかえるのことなのか焼肉のことなのか、その両方なのかわからなかったです。はい。アイスコーヒーをいただいてから、「そろそろおいとましますね」と腰を上げました。
「あらー、お昼食べていきなよ!」
「ありがとうー。でも、実家行かなきゃいけないんだ」
彩花ちゃんはちょっとはっとした顔をして、「……そうだよね。小田原に来たってことは。そうだよね」とつぶやきました。わたしは笑って、「コーヒーありがとう、金子家のみなさんに会えてうれしかった」と言いました。
「あの……」
光也くんが声を上げたのでそちらを見たら、すっごく驚いたような顔をされました。そして「……あの、動画。SDカードかなんかに入れるんで。待っててください」と言ってくれて。PCを持って二階に戻って、十分くらいしてから小さいクリアケースに入れたマイクロSDカードを持ってきてくれました。
「……ありがとう。うれしい。すごくうれしい」
ちょっと泣きそうな気持ちになりました。でも泣きません。失くしたら困るので、お財布のお札のところに挟みました。どうしようかな。スクショ撮って、印刷しようかな。動画は、アウスリゼでは再生できないから。握手を求めたら、ちょっとおどおどして応じてくれました。
玄関でパンプスを履いて。みなさんに「ありがとうございました」と頭を下げました。みなさんで外まで出て見送ってくださるみたいで。玄関を出たところに座っているおばあちゃんにしゃがんで目線を合わせて、「おじゃましました! お元気でいらしてくださいね!」と言いました。
「お嫁ににゃるんだ?」
にこにことしながら、おばあちゃんがおっしゃいました。ひさしぶりに聞いた、こてっこての小田原弁。その内容にびっくりしてわたしはとっさに返事ができなくて、でも、「たぶん……そうなります」と言いました。
「えー⁉ 園子ちゃん、先にそれ言ってよー! いろいろ聞きたかったー!」
「えっ、あっ、ごめん!」
「そうだねー、言われてみれば今のワンピ、ちょっとウェディングドレスっぽいね!」
「えー⁉ そう⁉」
思わず立ち上がって自分の服装をチェックしてしまいました。……そうか。白のリバーレース。それはそう。ミニ丈ウェディングドレスって言われたら、それはそう。見える。ぎゃーーーーー! わたし、なに着てきてんのよ! 耳が熱くなりました。彩花ちゃんママが、おもいっきり光也くんの背中を叩く音がして、光也くんはちょっとよろけていました。どうしたんでしょうか。
おばあちゃんが、にこにこしながら「あのさー、おめー。ほどほどにしとけーよ」とおっしゃいました。はい? なんでしょう?
「ほどほどですか?」
「そうだよー。――なんでもよー。がんばりすぎたら、だめだてー。どうせ、自分以外にはなれねーんだもん」
ふくふくしい笑顔から、実感が伴っていそうな含蓄のある言葉が語られました。え、なにそれ。お賽銭とか必要だろうか。
「相手もみんなも、自分と同じく、世の中には寸が足らずに生きてんだから。ほどほどでええじゃねーけー。今あるもんを、大事にしとけー。それがさー、長くやっていくコツだよ」
金子家おばあちゃんの口から聞いた最長のセリフかもしれません。ほどほどで。なにそれすてき。ほどほど。彩花ちゃんが「それ、ばあちゃんの口癖でさー。あたしも出るとき言われたー」と言いました。
「で、あたしは二回ともほどほどにできなくて、ここにいるんだけどね!」
「えっ、あ、うん……」
「今の笑うところ!」
彩花ちゃんがからからと笑いました。わたしもつられました。そして「幸せにーとか、いかにもな言葉は言わないよ」と前置きして「園子ちゃんがね、園子ちゃんとして、生きていられたら十分」と言ってくれました。
「――いろいろあると思うよ、たくさん。どうやって相手の寝首かいてやろーとか、胎児からやり直せとか、事故に遭って保険金入らないかなーとか、いろんなこと考えると思う」
「そうなんだ……」
「でも、コケてもさ、仕切り直しはできるから」
彩花ちゃんは視線を落として、唯花ちゃんの頭を撫でました。
「あたしは『ほどほど』加減がわかんなくて、今こうだけど。一番大切なものはなにかは、選べたつもり。それに……そういや、あたしも含めてどいつもこいつも、寸足らずなんだよね。思い出したわ」
顔を上げて、彩花ちゃんは「ということで! ほどほどに行こう! 園子ちゃん!」と笑いました。
「うん、そうだね! ほどほどに!」
「ほどほどに!」
笑って。彩花ちゃんと唯花ちゃんと握手して。おばあちゃんにも。彩花ちゃんママにも。光也くんにも。そして、別れました。「げんきでねー!」と唯花ちゃんが叫んでくれて「みんなもねー!」とわたしは返しました。
思わず、すてきな励ましをいただけて。ほどほどに。なにそれ、たしかに加減むずかしい。どうしようわたしもコケたら。まあいいか。ほどほどに! ほどほどに!
いつも、帰っていたルートをたどって。ちーちゃんが住んでいたアパートは、建て替えてぜんぜん違うマンションになっていました。勝手にわたしがポチって呼んでいた、白黒の雑種犬を飼っていたお家は、表札と壁の色が変わっていました。
そして。
「……あれ。これで合ってる……?」
縦長の、レンガタイルのマンションの前に立って、猛烈に不安になってきました。え、ここだよね。合ってる……よね? 聞くのが早い、と思って、反対車線へ渡って全体像の写真を撮りました。そしてグルチャへ。安定の一希兄さんの即レスでした。
『すみません 実家、これでしたっけ?』
『うん、それー!』
『今着いたの? 時間かかったね?』
『すみません 小学校のときの友だちに会っちゃって、話弾んで』
『それはしかたない! 今着いたって母に連絡しておくね!』
『ありがとうございます!』
『すみません。。。』
『何号室でしたっけ。。。』
最上階だと思いこんで中に入ったら、五階とのことでした。うろうろと不審人物してしまった。大昔のマンションなので、オートロックではないんです。たぶん一希兄さんと同じくらいの築年数だと思う。メンテナンスされているから、きれいなんですけどね。
ドアの前に立って、鼻で深呼吸しました。汗は拭いた。よし。インターホンを鳴らしたら、女声の返事がありました。ちょっと待ったら、ガチャリと開いて。
出てこられたのは、わたしより背が低い、白髪交じりの引っ詰め髪に分厚いメガネの女性でした。こんな感じだったっけ? 覚えてないや。とりあえず「おひさしぶりです」と言って見たら、頭のてっぺんから爪先まで、うさんくさそうに眺められました。
「――園子さんですか」
「はい、園子です」
「……どうぞ」
スリッパを出してくれたので、靴を脱いで履き替えました。木目の壁だったような記憶なんですが、真っ白な壁に変わっていました。それに、玄関入ってすぐのところにあったわたしの部屋のドアがない。壁とか取っ払ってフルリフォームしたんですかね。ずいぶんと小さく感じる母の背中について中に入ると、違う人がいてびくっとしました。四十代くらいの、細身のきれいな女性。ソファに座ってこちらをにらんでいる。どうしていいかわからず立ち尽くしていると、引っ詰め髪の母が「お座りください」と女性の向かい側のソファを指し示しました。あ、はい。
母は、キッチンへ向かいました。水回りの位置は変わっていないようです。壁際の低いガラスの飾り棚には、賞状とかトロフィーとかいっぱい。内装にも家具にも間取りにも、わたしが住んでいたころの面影は、なにひとつ残っていませんでした。
「――あいさつひとつできないの」
向かい側の女性が言いました。なので、わたしは「はじめまして」と言いました。すると、女性は目を見開き、立ち上がってわたしへクッションを投げつけてきました。受け止めたけど。びっくりした。
「――なんの、当てつけなの⁉ 母親に向かって、なんなのその言葉は⁉」
「すきー」
「かえるとどっちが好き?」
「やきにくー」
どっと笑いがこぼれました。絶妙にかえるのことなのか焼肉のことなのか、その両方なのかわからなかったです。はい。アイスコーヒーをいただいてから、「そろそろおいとましますね」と腰を上げました。
「あらー、お昼食べていきなよ!」
「ありがとうー。でも、実家行かなきゃいけないんだ」
彩花ちゃんはちょっとはっとした顔をして、「……そうだよね。小田原に来たってことは。そうだよね」とつぶやきました。わたしは笑って、「コーヒーありがとう、金子家のみなさんに会えてうれしかった」と言いました。
「あの……」
光也くんが声を上げたのでそちらを見たら、すっごく驚いたような顔をされました。そして「……あの、動画。SDカードかなんかに入れるんで。待っててください」と言ってくれて。PCを持って二階に戻って、十分くらいしてから小さいクリアケースに入れたマイクロSDカードを持ってきてくれました。
「……ありがとう。うれしい。すごくうれしい」
ちょっと泣きそうな気持ちになりました。でも泣きません。失くしたら困るので、お財布のお札のところに挟みました。どうしようかな。スクショ撮って、印刷しようかな。動画は、アウスリゼでは再生できないから。握手を求めたら、ちょっとおどおどして応じてくれました。
玄関でパンプスを履いて。みなさんに「ありがとうございました」と頭を下げました。みなさんで外まで出て見送ってくださるみたいで。玄関を出たところに座っているおばあちゃんにしゃがんで目線を合わせて、「おじゃましました! お元気でいらしてくださいね!」と言いました。
「お嫁ににゃるんだ?」
にこにことしながら、おばあちゃんがおっしゃいました。ひさしぶりに聞いた、こてっこての小田原弁。その内容にびっくりしてわたしはとっさに返事ができなくて、でも、「たぶん……そうなります」と言いました。
「えー⁉ 園子ちゃん、先にそれ言ってよー! いろいろ聞きたかったー!」
「えっ、あっ、ごめん!」
「そうだねー、言われてみれば今のワンピ、ちょっとウェディングドレスっぽいね!」
「えー⁉ そう⁉」
思わず立ち上がって自分の服装をチェックしてしまいました。……そうか。白のリバーレース。それはそう。ミニ丈ウェディングドレスって言われたら、それはそう。見える。ぎゃーーーーー! わたし、なに着てきてんのよ! 耳が熱くなりました。彩花ちゃんママが、おもいっきり光也くんの背中を叩く音がして、光也くんはちょっとよろけていました。どうしたんでしょうか。
おばあちゃんが、にこにこしながら「あのさー、おめー。ほどほどにしとけーよ」とおっしゃいました。はい? なんでしょう?
「ほどほどですか?」
「そうだよー。――なんでもよー。がんばりすぎたら、だめだてー。どうせ、自分以外にはなれねーんだもん」
ふくふくしい笑顔から、実感が伴っていそうな含蓄のある言葉が語られました。え、なにそれ。お賽銭とか必要だろうか。
「相手もみんなも、自分と同じく、世の中には寸が足らずに生きてんだから。ほどほどでええじゃねーけー。今あるもんを、大事にしとけー。それがさー、長くやっていくコツだよ」
金子家おばあちゃんの口から聞いた最長のセリフかもしれません。ほどほどで。なにそれすてき。ほどほど。彩花ちゃんが「それ、ばあちゃんの口癖でさー。あたしも出るとき言われたー」と言いました。
「で、あたしは二回ともほどほどにできなくて、ここにいるんだけどね!」
「えっ、あ、うん……」
「今の笑うところ!」
彩花ちゃんがからからと笑いました。わたしもつられました。そして「幸せにーとか、いかにもな言葉は言わないよ」と前置きして「園子ちゃんがね、園子ちゃんとして、生きていられたら十分」と言ってくれました。
「――いろいろあると思うよ、たくさん。どうやって相手の寝首かいてやろーとか、胎児からやり直せとか、事故に遭って保険金入らないかなーとか、いろんなこと考えると思う」
「そうなんだ……」
「でも、コケてもさ、仕切り直しはできるから」
彩花ちゃんは視線を落として、唯花ちゃんの頭を撫でました。
「あたしは『ほどほど』加減がわかんなくて、今こうだけど。一番大切なものはなにかは、選べたつもり。それに……そういや、あたしも含めてどいつもこいつも、寸足らずなんだよね。思い出したわ」
顔を上げて、彩花ちゃんは「ということで! ほどほどに行こう! 園子ちゃん!」と笑いました。
「うん、そうだね! ほどほどに!」
「ほどほどに!」
笑って。彩花ちゃんと唯花ちゃんと握手して。おばあちゃんにも。彩花ちゃんママにも。光也くんにも。そして、別れました。「げんきでねー!」と唯花ちゃんが叫んでくれて「みんなもねー!」とわたしは返しました。
思わず、すてきな励ましをいただけて。ほどほどに。なにそれ、たしかに加減むずかしい。どうしようわたしもコケたら。まあいいか。ほどほどに! ほどほどに!
いつも、帰っていたルートをたどって。ちーちゃんが住んでいたアパートは、建て替えてぜんぜん違うマンションになっていました。勝手にわたしがポチって呼んでいた、白黒の雑種犬を飼っていたお家は、表札と壁の色が変わっていました。
そして。
「……あれ。これで合ってる……?」
縦長の、レンガタイルのマンションの前に立って、猛烈に不安になってきました。え、ここだよね。合ってる……よね? 聞くのが早い、と思って、反対車線へ渡って全体像の写真を撮りました。そしてグルチャへ。安定の一希兄さんの即レスでした。
『すみません 実家、これでしたっけ?』
『うん、それー!』
『今着いたの? 時間かかったね?』
『すみません 小学校のときの友だちに会っちゃって、話弾んで』
『それはしかたない! 今着いたって母に連絡しておくね!』
『ありがとうございます!』
『すみません。。。』
『何号室でしたっけ。。。』
最上階だと思いこんで中に入ったら、五階とのことでした。うろうろと不審人物してしまった。大昔のマンションなので、オートロックではないんです。たぶん一希兄さんと同じくらいの築年数だと思う。メンテナンスされているから、きれいなんですけどね。
ドアの前に立って、鼻で深呼吸しました。汗は拭いた。よし。インターホンを鳴らしたら、女声の返事がありました。ちょっと待ったら、ガチャリと開いて。
出てこられたのは、わたしより背が低い、白髪交じりの引っ詰め髪に分厚いメガネの女性でした。こんな感じだったっけ? 覚えてないや。とりあえず「おひさしぶりです」と言って見たら、頭のてっぺんから爪先まで、うさんくさそうに眺められました。
「――園子さんですか」
「はい、園子です」
「……どうぞ」
スリッパを出してくれたので、靴を脱いで履き替えました。木目の壁だったような記憶なんですが、真っ白な壁に変わっていました。それに、玄関入ってすぐのところにあったわたしの部屋のドアがない。壁とか取っ払ってフルリフォームしたんですかね。ずいぶんと小さく感じる母の背中について中に入ると、違う人がいてびくっとしました。四十代くらいの、細身のきれいな女性。ソファに座ってこちらをにらんでいる。どうしていいかわからず立ち尽くしていると、引っ詰め髪の母が「お座りください」と女性の向かい側のソファを指し示しました。あ、はい。
母は、キッチンへ向かいました。水回りの位置は変わっていないようです。壁際の低いガラスの飾り棚には、賞状とかトロフィーとかいっぱい。内装にも家具にも間取りにも、わたしが住んでいたころの面影は、なにひとつ残っていませんでした。
「――あいさつひとつできないの」
向かい側の女性が言いました。なので、わたしは「はじめまして」と言いました。すると、女性は目を見開き、立ち上がってわたしへクッションを投げつけてきました。受け止めたけど。びっくりした。
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