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プレゼントはマッチョサンタさん
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遠藤修一は、街のイルミネーションがキラキラと輝く大通りを足早に抜けた。
今夜はクリスマスイブである。街には浮かれた家族連れやカップルで溢れかえっている。
何がクリスマスだ。異国の宗教の聖人の誕生日を祝うことの何がめでたいというのだ。修一は少し前に彼女にフラレたばかりである。『アンタってセックスも何もかもつまんないのよね』と酷いことを言われてフラレた。クリスマスプレゼントだってもう用意してたのに、無駄になった。友達は皆彼女がいるし、今年はクリぼっち決定である。皆聖なる夜ではなく、性なる夜を過ごすのだろう。羨ましくてリア充共を呪いたくなる。
修一はワンルームのアパートに帰り着くと、鞄を適当に放り投げ、ベッドに寝転がった。テレビをつければ、ジングルベルが響きわたってきた。修一は無言でテレビを消した。
修一はのろのろと狭い台所の冷蔵庫の前に移動して、缶チューハイを3本手に取ると、ツマミもなしに缶チューハイを飲み始めた。飲まずにやってられるか。元カノの為に用意したネックレスは、数万円もしたのに、渡す機会が無くなった。ネットで売って、少しでも元手を取り返すしかない。
2本目の缶チューハイを飲み終えた頃に、修一は窓の外に向かって両手を組み、祈りを捧げた。
「全世界のリア充が爆発するか、俺に今すぐ彼女ができますように」
地元から離れて東京に来て約5年。彼女がいない時が一番寂しさを感じる。
修一は3本目の缶チューハイを開け、ぐびぐびと飲み始めた。
缶チューハイを飲み終わり、次は貰い物のブランデーを引っ張り出してきた。ブランデーなんて普段は飲まないが、今はとにかく酔えたらそれでいい。さっさと酔いつぶれて寝てしまいたい。
ブランデーの瓶に直接口をつけて飲み始めた瞬間、パァンッと勢いよく窓ガラスが割れると同時に、部屋に赤いものが飛び込んできた。
「は!?はぁぁぁ!?」
修一は驚くと同時に、敷金が飛んだ……と悲しくなった。
飛び込んできた赤いものは、人だった。ガラスの破片をパンパンと服から叩いているその姿は、サンタクロースのようである。いや、厳密に言うと、サンタクロースの格好をしたマッチョなおっさんだ。完全に不審者である。
サンタクロースの格好をしたマッチョなおっさんが、なにやらぶつくさ言っている。
「……ったく。これだから日本担当は嫌なんだよ。ビルとかアパートとかばっかりだし、一軒家でも煙突なんてないし。気づかれないように不法侵入する難易度高すぎだっての」
「…………あのー」
「あ?なによ」
「ど、どちら様でしょうか」
「見て分かんねぇか。サンタだよ。サンタクロース」
「サンタクロースの格好をした不法侵入者ですね。警察に通報します。あと割った窓ガラスは弁償してください」
「はん。窓ガラスなんて、サンタパワーで一瞬で直るわ」
サンタクロースの格好をしたおっさんが、パチンと指を鳴らすと、粉々に粉砕されていた窓ガラスが、瞬き1回の間に元通りになっていた。
修一は驚いて、ポカンと間抜けに口を開けた。
自称・サンタクロースが、背負っていた大きな袋の中をゴソゴソと漁り始めた。
「えーと。シューイチ君の欲しいプレゼントは彼女な。あー……ここらへんに……お、あった。ほれ。クリスマスプレゼント。イブに寝てない悪い子だが、大目にみてやろう」
「…………空気嫁じゃねぇかぁぁぁぁ!!」
自称・サンタクロースが手渡してきたのは、古き良き伝統を感じる所謂空気嫁だった。ビニール製で、口を間抜けに開けており、そこにオナホを突っ込める仕様になっている。多分股間にもオナホを突っ込めるのだろう。ご丁寧に、しっかり空気を入れてある。
修一は思わず空気嫁を床に叩きつけた。
「空気嫁じゃねぇか!」
「えー?もしかしてドール派?ドールはものによっちゃ数十万するんだぜ?サンタさんの懐的に、そこまで高価なものをプレゼントするのはなぁ。あとドールは捨てる時が大変らしいぞ。中に金属製の骨格があるから、全部バラさないと分別できねぇらしい」
「詳しいなおい!空気嫁でもドールでも嫌だわ!!俺は!普通に彼女がほしいの!人間の!聖なる夜を性なる夜にしたいの!」
「でーたー。日本人特有の魔改造的発想ー。クリスマスもさぁ、なんか魔改造し過ぎじゃない?なんでファーストフードのチキンを国民皆が食べるんだよ。意味分からん」
「うるせぇ。俺が知ったことか」
「んもう。空気嫁で満足できないなら、別のプレゼントをくれてやるよ」
「ま、まさか!サンタパワーで女体化とか!?」
「君、普段どんなエロ本読んでんの?流石HENTAIの国の人。サンタパワー、そこまで都合よくできてないからね」
「ちっ。使えねぇ」
「態度ひでぇなぁ。人が折角おっぱいでちんこ挟んですりすりしてあげようってのに」
「や、やっぱり女体化!?」
「しません」
「しろよ。頑張れよ。やれば出来るかもしれないだろ。諦めんなよ!!」
「どんだけ女体化に夢もってやがるんだ、こいつ……。まぁ、いい。指パッチンで、サンタパワー」
「うぎゃっ!?」
修一の服が突然飛び散り、全裸になった。恥ずかしがり屋な皮被りのペニスまでポロリしちゃっている。修一は慌てて股間を隠し、涙目で自称・サンタクロースを睨んだ。
「急に何すんだよ!」
「そりゃ今からナニするからな。喜べ!今夜だけは俺がお前の彼女だ!」
「あ、ごめんなさい」
「素のトーンで謝るな」
「俺、男は無理なんで……しかもおっさんだし」
「ふふん。俺の素敵なテクニックで昇天させてやろうじゃないか」
修一は一瞬の間で、ベッドに押し倒されていた。
「ぎゃーーーー!犯されるーーーー!レイプされるーーーー!!」
「ちんこ突っ込むのはお前だから和姦だ!!」
「世の中には逆レイプというものが存在しましてですね……」
「サンタさん、それ知らない。お前の国だけじゃねぇの」
「や、やだあ!こんな髭面のおっさんと性夜なんてやだぁ!」
「はいはーい。どっこらしょっと」
「わぁ。ムッキムキー」
「ふっ。鍛えているからな」
「余計やだぁぁぁぁぁ!!」
サンタクロースの服をさくっと全部脱ぎ捨てた自称・サンタクロースの身体は、ムッキムキだった。運動嫌いでガリヒョロ体型なのがコンプレックスな修一からすると、本気で羨ましくなる程マッチョである。
「プレゼント変更!俺をサンタパワーでムキムキマッチョに!!」
「だからサンタパワーはそこまで都合よくねぇっつーの。ムキムキマッチョになりたいなら地道に筋トレしろ」
「ぐはぁ!正論が腹立つ!」
「はーい。おちんちんよしよししちゃいまーす」
「きゃー!ちんこ触んないでぇ!」
「生娘みてぇな声出してんじゃねぇよ。おら。ちんこ勃てろ」
「サンタさん、俺の扱い雑じゃね?」
「細けぇことは気にするな。……お、勃ってきたじゃん」
「う、そりゃ、触られたら勃つし……」
修一の萎えていたふにゃちんを自称・サンタクロースが優しく撫で回してきた。年末も近づき、仕事が半端なく忙しい毎日で、ここ最近抜いていなかった。そのせいでかなり溜まっている。
しかもこの自称・サンタクロース、妙に手コキが上手い。
思わず、はぁっと熱い息を吐いた修一の顔に、自称・サンタクロースがもりっもりに盛り上がった胸元をぱふんと擦りつけてきた。ふかっとした弾力性のある柔らかさに顔が包まれている。
「ほれ。おっぱい」
「……悪くないな、これ」
「ふふん。だろう?好きなだけ揉んで吸ってしていいぞ」
「はぁ……じゃあ遠慮なく……」
女のふにゃふにゃに柔らかいおっぱいと違い、弾力性がある柔らかさが妙に癖になる。あと元カノは貧乳でほぼまな板状態だったので、尚更新鮮味があって、おっさんの胸筋なのに、何故かじわじわ興奮してきた。
修一は自称・サンタクロースの胸筋をふにふに揉みながら、薄い茶褐色の小ぶりの乳首に吸いついた。自称・サンタクロースの乳首を吸いながら、自称・サンタクロースに手コキされている。なんだこの状況。明らかにおかしいのだが、酔いもあって、もうなんか流されちゃえーという気分になっている修一である。
修一が両方の乳首を交互に舐めて、吸って、ふにふにの胸筋を揉みしだいていると、自称・サンタクロースにやんわりと頭を撫でられた。頭を撫でられるのは、子供の頃以来かもしれない。むず痒いが、悪い気はしない。
「ぉお゛っ、ふはっ!上手だ……そうっ、噛めよ。ん゛っ。いいぜ。その調子だ」
「んー」
修一のペニスを扱く自称・サンタクロースの手の動きが速くなってきた。射精感がどんどん高まり、修一は自称・サンタクロースの乳首に噛みつきながら、自称・サンタクロースの手の中に精液を吐き出した。
はぁ、はぁ、と荒い息を吐き、射精の余韻に浸っていると、自称・サンタクロースが伏せていた身体を起こし、下へと下がっていった。
見れば、萎えた修一のペニスを胸筋を寄せてつくった谷間で挟んでいる。人生初のパイズリがおっさんの胸筋だなんて、しょっぱいにも程があるが、修一はじわっと興奮してきた。
自称・サンタクロースが唾をつーっと修一のペニスに垂らし、胸筋で修一のペニスを擦るように動き始めた。意外と滑らかな肌の感触と弾力性のある柔らかさが、絶妙に気持ちがいい。修一のペニスはすぐに復活した。
自称・サンタクロースが身体を起こして、修一の身体に跨った。自称・サンタクロースが修一のペニスを片手で支え、自分の熱く濡れたアナルにペニスの先っぽを押しつけた。
「なんで濡れてんの?」
「サンタパワー」
「便利だな!?サンタパワー!」
「挿れるぞー。ん、はぁ……かってぇ……」
「う、わ、わ……あっつ……に、日本人はペニスの硬さじゃ世界一だとかなんとか」
「ふーん。ほぉれ。気持ちいいだろう?」
「う、あ……ちょっ、やべぇっ」
自称・サンタクロースが修一の身体の両側に手をつき、尻を上下に動かすようにして腰を振り始めた。キツい括約筋がペニスを締めつけ、熱くて柔らかい腸壁がペニスにまとわりつく。ぶっちゃけかなり気持ちがいい。元カノはやりマンで有名だったから、まんこの締りはいまいちだった。それに比べたら、自称・サンタクロースのアナルの方が余程気持ちがいい。
修一はゆっくり動いているムッキリとした自称・サンタクロースの尻肉を両手で掴み、下から突き上げ始めた。
「お゛っ、ああ゛っ、いいっ!もっとだ!もっと突けっ!ぉお゛っ!」
「はっ、はっ、はっ、あーーっ、すげぇ、締まるっ」
「ははっ!どうだ?俺の尻は」
「最高だよコンチクショー」
「ぉお゛っ!いいっ!そこだっ!そこを突きまくれっ!あ゛っ!おぅっ!んお゛ぅ!」
「あ、あ、あーーっ、ヤバいっ、でる、でるっ」
「はっは!出せ出せ!おらっ!おらっ!」
「わっ、締めんなっ、~~っ、あーーっ!」
「ふ、はぁ……ははっ。ちんこピクピクしてっぞ」
「はっ、はっ、出してんだよ。悪いか」
「いーや?よく出せましたねぇ。えらいえらい」
「腹立つ」
自称・サンタクロースが、大きな手で修一の頭を撫で回した。修一を見下ろす顔は慈愛に満ちている。なんだか、胸の奥がふわっと温かくなった気がした。
「好きなだけ出していいぞ?」
「……じゃあ、遠慮なく……」
「ん゛っ!はぁっ!ははっ!回復早いなおい!ぉ、お゛っ!あぁっ!堪んねぇ!!」
修一は自称・サンタクロースと、くんずほぐれつ、性夜を満喫した。
翌朝。
修一は目覚まし時計の音で目覚めた。
煩い目覚まし時計の音を消して、ぼーっと天井を見上げる。昨日のあれは多分夢だったのだろう。なんてアホ丸出しな夢をみてしまったのか。自分にはもしかしてゲイの素質があるのだろうか。そんなことを考えながら、のろのろと起き上がると、枕元にカードが置いてあるのに気がついた。クリスマスらしい飾りがされたカードには『I'll be back』と書かれていた。
「某有名映画の名台詞まるパクリじゃねぇか」
どうやら昨夜のことは夢ではなかったらしい。修一はなんだか可笑しくなってきて、クックッと笑いながら、そのカードの文字を優しく撫でた。
それから25日の朝には必ずカードが枕元に置かれるようになった。
10年経つと、サンタクロースを引退したという自称・サンタクロースが修一の家に押しかけてきた。有耶無耶に同棲することになった2人は、なんだかんだで仲良くずっと暮らした。
(おしまい)
今夜はクリスマスイブである。街には浮かれた家族連れやカップルで溢れかえっている。
何がクリスマスだ。異国の宗教の聖人の誕生日を祝うことの何がめでたいというのだ。修一は少し前に彼女にフラレたばかりである。『アンタってセックスも何もかもつまんないのよね』と酷いことを言われてフラレた。クリスマスプレゼントだってもう用意してたのに、無駄になった。友達は皆彼女がいるし、今年はクリぼっち決定である。皆聖なる夜ではなく、性なる夜を過ごすのだろう。羨ましくてリア充共を呪いたくなる。
修一はワンルームのアパートに帰り着くと、鞄を適当に放り投げ、ベッドに寝転がった。テレビをつければ、ジングルベルが響きわたってきた。修一は無言でテレビを消した。
修一はのろのろと狭い台所の冷蔵庫の前に移動して、缶チューハイを3本手に取ると、ツマミもなしに缶チューハイを飲み始めた。飲まずにやってられるか。元カノの為に用意したネックレスは、数万円もしたのに、渡す機会が無くなった。ネットで売って、少しでも元手を取り返すしかない。
2本目の缶チューハイを飲み終えた頃に、修一は窓の外に向かって両手を組み、祈りを捧げた。
「全世界のリア充が爆発するか、俺に今すぐ彼女ができますように」
地元から離れて東京に来て約5年。彼女がいない時が一番寂しさを感じる。
修一は3本目の缶チューハイを開け、ぐびぐびと飲み始めた。
缶チューハイを飲み終わり、次は貰い物のブランデーを引っ張り出してきた。ブランデーなんて普段は飲まないが、今はとにかく酔えたらそれでいい。さっさと酔いつぶれて寝てしまいたい。
ブランデーの瓶に直接口をつけて飲み始めた瞬間、パァンッと勢いよく窓ガラスが割れると同時に、部屋に赤いものが飛び込んできた。
「は!?はぁぁぁ!?」
修一は驚くと同時に、敷金が飛んだ……と悲しくなった。
飛び込んできた赤いものは、人だった。ガラスの破片をパンパンと服から叩いているその姿は、サンタクロースのようである。いや、厳密に言うと、サンタクロースの格好をしたマッチョなおっさんだ。完全に不審者である。
サンタクロースの格好をしたマッチョなおっさんが、なにやらぶつくさ言っている。
「……ったく。これだから日本担当は嫌なんだよ。ビルとかアパートとかばっかりだし、一軒家でも煙突なんてないし。気づかれないように不法侵入する難易度高すぎだっての」
「…………あのー」
「あ?なによ」
「ど、どちら様でしょうか」
「見て分かんねぇか。サンタだよ。サンタクロース」
「サンタクロースの格好をした不法侵入者ですね。警察に通報します。あと割った窓ガラスは弁償してください」
「はん。窓ガラスなんて、サンタパワーで一瞬で直るわ」
サンタクロースの格好をしたおっさんが、パチンと指を鳴らすと、粉々に粉砕されていた窓ガラスが、瞬き1回の間に元通りになっていた。
修一は驚いて、ポカンと間抜けに口を開けた。
自称・サンタクロースが、背負っていた大きな袋の中をゴソゴソと漁り始めた。
「えーと。シューイチ君の欲しいプレゼントは彼女な。あー……ここらへんに……お、あった。ほれ。クリスマスプレゼント。イブに寝てない悪い子だが、大目にみてやろう」
「…………空気嫁じゃねぇかぁぁぁぁ!!」
自称・サンタクロースが手渡してきたのは、古き良き伝統を感じる所謂空気嫁だった。ビニール製で、口を間抜けに開けており、そこにオナホを突っ込める仕様になっている。多分股間にもオナホを突っ込めるのだろう。ご丁寧に、しっかり空気を入れてある。
修一は思わず空気嫁を床に叩きつけた。
「空気嫁じゃねぇか!」
「えー?もしかしてドール派?ドールはものによっちゃ数十万するんだぜ?サンタさんの懐的に、そこまで高価なものをプレゼントするのはなぁ。あとドールは捨てる時が大変らしいぞ。中に金属製の骨格があるから、全部バラさないと分別できねぇらしい」
「詳しいなおい!空気嫁でもドールでも嫌だわ!!俺は!普通に彼女がほしいの!人間の!聖なる夜を性なる夜にしたいの!」
「でーたー。日本人特有の魔改造的発想ー。クリスマスもさぁ、なんか魔改造し過ぎじゃない?なんでファーストフードのチキンを国民皆が食べるんだよ。意味分からん」
「うるせぇ。俺が知ったことか」
「んもう。空気嫁で満足できないなら、別のプレゼントをくれてやるよ」
「ま、まさか!サンタパワーで女体化とか!?」
「君、普段どんなエロ本読んでんの?流石HENTAIの国の人。サンタパワー、そこまで都合よくできてないからね」
「ちっ。使えねぇ」
「態度ひでぇなぁ。人が折角おっぱいでちんこ挟んですりすりしてあげようってのに」
「や、やっぱり女体化!?」
「しません」
「しろよ。頑張れよ。やれば出来るかもしれないだろ。諦めんなよ!!」
「どんだけ女体化に夢もってやがるんだ、こいつ……。まぁ、いい。指パッチンで、サンタパワー」
「うぎゃっ!?」
修一の服が突然飛び散り、全裸になった。恥ずかしがり屋な皮被りのペニスまでポロリしちゃっている。修一は慌てて股間を隠し、涙目で自称・サンタクロースを睨んだ。
「急に何すんだよ!」
「そりゃ今からナニするからな。喜べ!今夜だけは俺がお前の彼女だ!」
「あ、ごめんなさい」
「素のトーンで謝るな」
「俺、男は無理なんで……しかもおっさんだし」
「ふふん。俺の素敵なテクニックで昇天させてやろうじゃないか」
修一は一瞬の間で、ベッドに押し倒されていた。
「ぎゃーーーー!犯されるーーーー!レイプされるーーーー!!」
「ちんこ突っ込むのはお前だから和姦だ!!」
「世の中には逆レイプというものが存在しましてですね……」
「サンタさん、それ知らない。お前の国だけじゃねぇの」
「や、やだあ!こんな髭面のおっさんと性夜なんてやだぁ!」
「はいはーい。どっこらしょっと」
「わぁ。ムッキムキー」
「ふっ。鍛えているからな」
「余計やだぁぁぁぁぁ!!」
サンタクロースの服をさくっと全部脱ぎ捨てた自称・サンタクロースの身体は、ムッキムキだった。運動嫌いでガリヒョロ体型なのがコンプレックスな修一からすると、本気で羨ましくなる程マッチョである。
「プレゼント変更!俺をサンタパワーでムキムキマッチョに!!」
「だからサンタパワーはそこまで都合よくねぇっつーの。ムキムキマッチョになりたいなら地道に筋トレしろ」
「ぐはぁ!正論が腹立つ!」
「はーい。おちんちんよしよししちゃいまーす」
「きゃー!ちんこ触んないでぇ!」
「生娘みてぇな声出してんじゃねぇよ。おら。ちんこ勃てろ」
「サンタさん、俺の扱い雑じゃね?」
「細けぇことは気にするな。……お、勃ってきたじゃん」
「う、そりゃ、触られたら勃つし……」
修一の萎えていたふにゃちんを自称・サンタクロースが優しく撫で回してきた。年末も近づき、仕事が半端なく忙しい毎日で、ここ最近抜いていなかった。そのせいでかなり溜まっている。
しかもこの自称・サンタクロース、妙に手コキが上手い。
思わず、はぁっと熱い息を吐いた修一の顔に、自称・サンタクロースがもりっもりに盛り上がった胸元をぱふんと擦りつけてきた。ふかっとした弾力性のある柔らかさに顔が包まれている。
「ほれ。おっぱい」
「……悪くないな、これ」
「ふふん。だろう?好きなだけ揉んで吸ってしていいぞ」
「はぁ……じゃあ遠慮なく……」
女のふにゃふにゃに柔らかいおっぱいと違い、弾力性がある柔らかさが妙に癖になる。あと元カノは貧乳でほぼまな板状態だったので、尚更新鮮味があって、おっさんの胸筋なのに、何故かじわじわ興奮してきた。
修一は自称・サンタクロースの胸筋をふにふに揉みながら、薄い茶褐色の小ぶりの乳首に吸いついた。自称・サンタクロースの乳首を吸いながら、自称・サンタクロースに手コキされている。なんだこの状況。明らかにおかしいのだが、酔いもあって、もうなんか流されちゃえーという気分になっている修一である。
修一が両方の乳首を交互に舐めて、吸って、ふにふにの胸筋を揉みしだいていると、自称・サンタクロースにやんわりと頭を撫でられた。頭を撫でられるのは、子供の頃以来かもしれない。むず痒いが、悪い気はしない。
「ぉお゛っ、ふはっ!上手だ……そうっ、噛めよ。ん゛っ。いいぜ。その調子だ」
「んー」
修一のペニスを扱く自称・サンタクロースの手の動きが速くなってきた。射精感がどんどん高まり、修一は自称・サンタクロースの乳首に噛みつきながら、自称・サンタクロースの手の中に精液を吐き出した。
はぁ、はぁ、と荒い息を吐き、射精の余韻に浸っていると、自称・サンタクロースが伏せていた身体を起こし、下へと下がっていった。
見れば、萎えた修一のペニスを胸筋を寄せてつくった谷間で挟んでいる。人生初のパイズリがおっさんの胸筋だなんて、しょっぱいにも程があるが、修一はじわっと興奮してきた。
自称・サンタクロースが唾をつーっと修一のペニスに垂らし、胸筋で修一のペニスを擦るように動き始めた。意外と滑らかな肌の感触と弾力性のある柔らかさが、絶妙に気持ちがいい。修一のペニスはすぐに復活した。
自称・サンタクロースが身体を起こして、修一の身体に跨った。自称・サンタクロースが修一のペニスを片手で支え、自分の熱く濡れたアナルにペニスの先っぽを押しつけた。
「なんで濡れてんの?」
「サンタパワー」
「便利だな!?サンタパワー!」
「挿れるぞー。ん、はぁ……かってぇ……」
「う、わ、わ……あっつ……に、日本人はペニスの硬さじゃ世界一だとかなんとか」
「ふーん。ほぉれ。気持ちいいだろう?」
「う、あ……ちょっ、やべぇっ」
自称・サンタクロースが修一の身体の両側に手をつき、尻を上下に動かすようにして腰を振り始めた。キツい括約筋がペニスを締めつけ、熱くて柔らかい腸壁がペニスにまとわりつく。ぶっちゃけかなり気持ちがいい。元カノはやりマンで有名だったから、まんこの締りはいまいちだった。それに比べたら、自称・サンタクロースのアナルの方が余程気持ちがいい。
修一はゆっくり動いているムッキリとした自称・サンタクロースの尻肉を両手で掴み、下から突き上げ始めた。
「お゛っ、ああ゛っ、いいっ!もっとだ!もっと突けっ!ぉお゛っ!」
「はっ、はっ、はっ、あーーっ、すげぇ、締まるっ」
「ははっ!どうだ?俺の尻は」
「最高だよコンチクショー」
「ぉお゛っ!いいっ!そこだっ!そこを突きまくれっ!あ゛っ!おぅっ!んお゛ぅ!」
「あ、あ、あーーっ、ヤバいっ、でる、でるっ」
「はっは!出せ出せ!おらっ!おらっ!」
「わっ、締めんなっ、~~っ、あーーっ!」
「ふ、はぁ……ははっ。ちんこピクピクしてっぞ」
「はっ、はっ、出してんだよ。悪いか」
「いーや?よく出せましたねぇ。えらいえらい」
「腹立つ」
自称・サンタクロースが、大きな手で修一の頭を撫で回した。修一を見下ろす顔は慈愛に満ちている。なんだか、胸の奥がふわっと温かくなった気がした。
「好きなだけ出していいぞ?」
「……じゃあ、遠慮なく……」
「ん゛っ!はぁっ!ははっ!回復早いなおい!ぉ、お゛っ!あぁっ!堪んねぇ!!」
修一は自称・サンタクロースと、くんずほぐれつ、性夜を満喫した。
翌朝。
修一は目覚まし時計の音で目覚めた。
煩い目覚まし時計の音を消して、ぼーっと天井を見上げる。昨日のあれは多分夢だったのだろう。なんてアホ丸出しな夢をみてしまったのか。自分にはもしかしてゲイの素質があるのだろうか。そんなことを考えながら、のろのろと起き上がると、枕元にカードが置いてあるのに気がついた。クリスマスらしい飾りがされたカードには『I'll be back』と書かれていた。
「某有名映画の名台詞まるパクリじゃねぇか」
どうやら昨夜のことは夢ではなかったらしい。修一はなんだか可笑しくなってきて、クックッと笑いながら、そのカードの文字を優しく撫でた。
それから25日の朝には必ずカードが枕元に置かれるようになった。
10年経つと、サンタクロースを引退したという自称・サンタクロースが修一の家に押しかけてきた。有耶無耶に同棲することになった2人は、なんだかんだで仲良くずっと暮らした。
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※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
サンタさんのキャラが好き過ぎです❤
感想をありがとうございますっ!!
本当に嬉しいです!!
めちゃくちゃ嬉しいお言葉をくださり、本当に!全力で!ありがとうございますっ!!
プレゼントは、マッチョサンタさん!性なる夜を楽しむ二人を、とても楽しく書きました。
お楽しみいただけて、何よりも嬉しいです!!
お読み下さり、本当にありがとうございました!!