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6:お礼がしたい
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カフカが家に帰ると、マルトルが興奮気味に出迎えてくれた。
「お父さん! ナールさんからいっぱい本を貰っちゃった! ニナさんにも、手荒れ用の軟膏の作り方を教えてもらった!」
「え? そうなの?」
「うん! 街の本屋さんで会って、初級者向けの本はもう読まないからって」
「それじゃあ、お礼を言いに行かなきゃ。何か持っていかないと。この近くにお菓子屋さんってあったかな?」
「クッキー作ったよ」
「あ、じゃあ、とりあえず今日はそれを持っていこうか」
「うん」
カフカは、マルトルが作ったクッキーを紙袋に入れると、マルトルと一緒に家を出た。左隣の家の玄関の呼び鈴を押すと、すぐにナールが顔を出した。
「あ、カフカ先輩。お疲れ様でーす」
「ありがとう。ごめんね。休みの日に。マルトルに沢山本をくれたって聞いて、とりあえずお礼を言いに来たんだ。あ、これ、マルトルが焼いたクッキーなんだけど、よかったら食べてよ。後日、改めてお礼をさせてもらいたいんだけど……あ、ニナさんはいらっしゃる?」
「お礼なんていいですよー。でも、クッキーはありがたくいただきます。母さんを呼んできますねー」
「うん」
ナールがにこーと笑って、クッキーを受け取ってくれた。ナールが家の奥に向かい、すぐにエプロンを着けたニナと一緒に戻ってきた。ニナは、前回同様無表情だ。
「ニナさん、息子がお世話になりました。本当にありがとうございます」
「いえ。後進の育成も大事ですから」
「あ! お父さん、焼肉もご馳走になったよ。あと、魔力コントロールの鍛え方も教えてもらった」
「え? そうなの? 重ね重ねありがとうございます。えーと、何かお礼をさせていただきたいんですけど……」
「結構です。先程も言った通り、後進の育成は大事ですから」
本当にお礼をしたいのだが、ニナの完璧な無表情を見るに、お礼をさせてもらえないっぽい。カフカがどうしたものかと困っていると、ナールがニコニコ笑って、助け舟を出してくれた。
「母さん。カフカ先輩はお礼がしたいみたいだし、ありがたくなんか奢ってもらったら?」
「別にお礼をして欲しくてしたことじゃないわ」
「まぁ、そうなんだけどね」
「あのー、お好きなお菓子とかないですか? 専門書は初級者向けでもそれなりの値段がしますし、それを沢山いただいてしまったので、後日にはなりますが、お礼をさせてください」
カフカの言葉に、ニナが微かに眉間に皺を寄せた。
「本当にお礼をされる程のことではないのですけど……『秋月亭』の四軒先にお菓子屋さんがあります。そこのジャムクッキーが好きです」
「あ、それは僕が好きなやつで、母さんは林檎パイが好きです」
「ナール」
ニナの眉間の皺が少し深くなった。カフカに好きなものが知られるのが嫌なのだろうか。何にせよ、好きなお菓子とお菓子屋さんを知ることができたので、ナールに感謝である。
カフカはゆるく笑って、ぺこりと頭を下げた。
「後日になりますけど、また改めてお礼をさせていただきますね」
「……本当に結構なんですけど」
「まぁまぁ。母さん。美味しいお菓子食べたいし、いただけるものはいただいとこうよ」
「……そうね。それでは、ありがたくちょうだいします。マルトル君」
「はい!」
「クッキー、ありがとう。2人で美味しくいただくわ」
「お口に合うといいです!」
マルトルに向かって、ニナが微かに微笑んだ。思ったとおり、笑うと愛嬌があって可愛らしい。お礼をさせてもらえることになったし、マルトルのクッキーを喜んでもらえたのが嬉しい。マルトルはクッキーが大好きで、自分でも頻繁に作っている。
「マルトルはクッキーが大好きで、よく作ってるんです。親の贔屓目除いても美味しいので、召し上がってください」
「ありがとうございます」
カフカが話しかけると、ニナがまた無表情に戻った。カフカが何か失礼なことでもしてしまったのだろうかとちょっと不安になる。
あまり長居しても悪いので、カフカはマルトルと一緒にニナの家から自分の家に戻った。
「ニナさん、お父さんのことが苦手なのかな? 僕には普通に笑ってお話してくれたよ?」
「うーん。心当たりがないなぁ。会うのは二回目だし」
「クッキー、喜んでくれるかな」
「マルトルのクッキーは美味しいから、きっと喜んでくれるよ」
カフカはゆるく笑って、マルトルの頭を撫で回した。
翌日。出勤すると、すぐにナールに声をかけられた。
「おはようございますー。カフカ先輩、昨日はありがとうございました。クッキー、すっごく美味しくて、昨日のうちに母さんと2人で食べきっちゃいました!」
「おはよう。ナール君。お口に合ってよかったよ。マルトルが聞いたら、すごく喜ぶなぁ。こっちこそ、本当にありがとう。マルトルが、本当に喜んでて、『ニナさんみたいな薬師になる!』って、張り切ってるよ」
「あ、そうなんですねー」
「……あー、あのね? 僕、ニナさんに何か失礼なことでもしちゃったかな?」
「え? してませんよ? あ、うちの母さん、僕以外の人間は基本的に嫌いなんです」
「え?」
「子供は割と好きだし、マルトル君のことは気に入ったみたいですけど」
「そうなの?」
「なんか色々あったみたいで、僕以外の人には基本的に笑いませんよー」
ナールの言葉に少し驚いたが、あの素っ気ない対応が通常状態だと知って、ちょっと安心する。何か失礼なことをしてしまっていたんじゃないかと、ちょっと気にしていたので。
「明後日は休みだから、お菓子を持って、夕方に少しだけお邪魔するね」
「ありがとうございます! 美味しくいただきます! へへっ。あそこの店のお菓子って、どれも美味しいから、オススメですよー。よかったら、カフカ先輩もマルトル君と一緒に試してみてください」
「ありがとう。そうしようかな。あ、薬師街で、食料品が安いお店とか知らない?」
「ありますよー。薬事研究所からは少しだけ離れてるんですけど、研究所から出て、右に真っ直ぐ進んで、乾物屋さんの所を左に曲がった先にあります。野菜が安くて新鮮だし、ちょっと遠いけど、いつもそこで買い物してるんです。お隣がお肉屋さんで、量り売りもしてくれるから、割と安くで量を買えますよー」
「ありがとう! すごく助かるよ。官舎の近くのお店は、ちょっと高いかなぁと思ってて」
「あー。あそこは確かにちょっとお高めなんですよねー。これ作るのにどうしてもこれがない! って時にしか行かないです」
「なるほど。薬師街に慣れるまでは、色々聞いてもいいかな?」
「いいですよー。ずっと薬師街に住んでるから、ある程度は分かります。それに! 仕事では教えていただくことばっかりなんで!」
「ははっ。ありがとう。本当に助かるよ。……他人が好きでないなら、あんまりニナさんとは顔を合わせない方がいいかな?」
「んー。どうでしょ? 僕としては、できたら、僕以外の人とも仲良くできる人がいて欲しいなぁと思っているので、カフカ先輩が嫌じゃなかったら、たまーーにでいいんで、声をかけてやってもらえると嬉しいです!」
「あ、うん。じゃあ、とりあえず明後日の夕方にお伺いするね」
「はい! お待ちしてます!」
ナールがにこーっと笑った。ナールはどこにでもいそうな平凡な顔だが、笑うと愛嬌があって可愛い。ニナも笑ったら可愛かったので、なんだか勿体無いなぁと思った。
女1人で子育てしている間に、きっと沢山苦労したのだろう。そうじゃなかったら、多分、人間嫌いにはならないと思う。ナールを見ていると、愛されて育ったことがなんとなく分かる。ニナは、家族を愛して大事にできる人なのだろう。
カフカは、朝礼が終わって、品種改良中の薬草を育てている畑に向かいながら、お礼のお菓子をいっぱい買おうと決めた。
「お父さん! ナールさんからいっぱい本を貰っちゃった! ニナさんにも、手荒れ用の軟膏の作り方を教えてもらった!」
「え? そうなの?」
「うん! 街の本屋さんで会って、初級者向けの本はもう読まないからって」
「それじゃあ、お礼を言いに行かなきゃ。何か持っていかないと。この近くにお菓子屋さんってあったかな?」
「クッキー作ったよ」
「あ、じゃあ、とりあえず今日はそれを持っていこうか」
「うん」
カフカは、マルトルが作ったクッキーを紙袋に入れると、マルトルと一緒に家を出た。左隣の家の玄関の呼び鈴を押すと、すぐにナールが顔を出した。
「あ、カフカ先輩。お疲れ様でーす」
「ありがとう。ごめんね。休みの日に。マルトルに沢山本をくれたって聞いて、とりあえずお礼を言いに来たんだ。あ、これ、マルトルが焼いたクッキーなんだけど、よかったら食べてよ。後日、改めてお礼をさせてもらいたいんだけど……あ、ニナさんはいらっしゃる?」
「お礼なんていいですよー。でも、クッキーはありがたくいただきます。母さんを呼んできますねー」
「うん」
ナールがにこーと笑って、クッキーを受け取ってくれた。ナールが家の奥に向かい、すぐにエプロンを着けたニナと一緒に戻ってきた。ニナは、前回同様無表情だ。
「ニナさん、息子がお世話になりました。本当にありがとうございます」
「いえ。後進の育成も大事ですから」
「あ! お父さん、焼肉もご馳走になったよ。あと、魔力コントロールの鍛え方も教えてもらった」
「え? そうなの? 重ね重ねありがとうございます。えーと、何かお礼をさせていただきたいんですけど……」
「結構です。先程も言った通り、後進の育成は大事ですから」
本当にお礼をしたいのだが、ニナの完璧な無表情を見るに、お礼をさせてもらえないっぽい。カフカがどうしたものかと困っていると、ナールがニコニコ笑って、助け舟を出してくれた。
「母さん。カフカ先輩はお礼がしたいみたいだし、ありがたくなんか奢ってもらったら?」
「別にお礼をして欲しくてしたことじゃないわ」
「まぁ、そうなんだけどね」
「あのー、お好きなお菓子とかないですか? 専門書は初級者向けでもそれなりの値段がしますし、それを沢山いただいてしまったので、後日にはなりますが、お礼をさせてください」
カフカの言葉に、ニナが微かに眉間に皺を寄せた。
「本当にお礼をされる程のことではないのですけど……『秋月亭』の四軒先にお菓子屋さんがあります。そこのジャムクッキーが好きです」
「あ、それは僕が好きなやつで、母さんは林檎パイが好きです」
「ナール」
ニナの眉間の皺が少し深くなった。カフカに好きなものが知られるのが嫌なのだろうか。何にせよ、好きなお菓子とお菓子屋さんを知ることができたので、ナールに感謝である。
カフカはゆるく笑って、ぺこりと頭を下げた。
「後日になりますけど、また改めてお礼をさせていただきますね」
「……本当に結構なんですけど」
「まぁまぁ。母さん。美味しいお菓子食べたいし、いただけるものはいただいとこうよ」
「……そうね。それでは、ありがたくちょうだいします。マルトル君」
「はい!」
「クッキー、ありがとう。2人で美味しくいただくわ」
「お口に合うといいです!」
マルトルに向かって、ニナが微かに微笑んだ。思ったとおり、笑うと愛嬌があって可愛らしい。お礼をさせてもらえることになったし、マルトルのクッキーを喜んでもらえたのが嬉しい。マルトルはクッキーが大好きで、自分でも頻繁に作っている。
「マルトルはクッキーが大好きで、よく作ってるんです。親の贔屓目除いても美味しいので、召し上がってください」
「ありがとうございます」
カフカが話しかけると、ニナがまた無表情に戻った。カフカが何か失礼なことでもしてしまったのだろうかとちょっと不安になる。
あまり長居しても悪いので、カフカはマルトルと一緒にニナの家から自分の家に戻った。
「ニナさん、お父さんのことが苦手なのかな? 僕には普通に笑ってお話してくれたよ?」
「うーん。心当たりがないなぁ。会うのは二回目だし」
「クッキー、喜んでくれるかな」
「マルトルのクッキーは美味しいから、きっと喜んでくれるよ」
カフカはゆるく笑って、マルトルの頭を撫で回した。
翌日。出勤すると、すぐにナールに声をかけられた。
「おはようございますー。カフカ先輩、昨日はありがとうございました。クッキー、すっごく美味しくて、昨日のうちに母さんと2人で食べきっちゃいました!」
「おはよう。ナール君。お口に合ってよかったよ。マルトルが聞いたら、すごく喜ぶなぁ。こっちこそ、本当にありがとう。マルトルが、本当に喜んでて、『ニナさんみたいな薬師になる!』って、張り切ってるよ」
「あ、そうなんですねー」
「……あー、あのね? 僕、ニナさんに何か失礼なことでもしちゃったかな?」
「え? してませんよ? あ、うちの母さん、僕以外の人間は基本的に嫌いなんです」
「え?」
「子供は割と好きだし、マルトル君のことは気に入ったみたいですけど」
「そうなの?」
「なんか色々あったみたいで、僕以外の人には基本的に笑いませんよー」
ナールの言葉に少し驚いたが、あの素っ気ない対応が通常状態だと知って、ちょっと安心する。何か失礼なことをしてしまっていたんじゃないかと、ちょっと気にしていたので。
「明後日は休みだから、お菓子を持って、夕方に少しだけお邪魔するね」
「ありがとうございます! 美味しくいただきます! へへっ。あそこの店のお菓子って、どれも美味しいから、オススメですよー。よかったら、カフカ先輩もマルトル君と一緒に試してみてください」
「ありがとう。そうしようかな。あ、薬師街で、食料品が安いお店とか知らない?」
「ありますよー。薬事研究所からは少しだけ離れてるんですけど、研究所から出て、右に真っ直ぐ進んで、乾物屋さんの所を左に曲がった先にあります。野菜が安くて新鮮だし、ちょっと遠いけど、いつもそこで買い物してるんです。お隣がお肉屋さんで、量り売りもしてくれるから、割と安くで量を買えますよー」
「ありがとう! すごく助かるよ。官舎の近くのお店は、ちょっと高いかなぁと思ってて」
「あー。あそこは確かにちょっとお高めなんですよねー。これ作るのにどうしてもこれがない! って時にしか行かないです」
「なるほど。薬師街に慣れるまでは、色々聞いてもいいかな?」
「いいですよー。ずっと薬師街に住んでるから、ある程度は分かります。それに! 仕事では教えていただくことばっかりなんで!」
「ははっ。ありがとう。本当に助かるよ。……他人が好きでないなら、あんまりニナさんとは顔を合わせない方がいいかな?」
「んー。どうでしょ? 僕としては、できたら、僕以外の人とも仲良くできる人がいて欲しいなぁと思っているので、カフカ先輩が嫌じゃなかったら、たまーーにでいいんで、声をかけてやってもらえると嬉しいです!」
「あ、うん。じゃあ、とりあえず明後日の夕方にお伺いするね」
「はい! お待ちしてます!」
ナールがにこーっと笑った。ナールはどこにでもいそうな平凡な顔だが、笑うと愛嬌があって可愛い。ニナも笑ったら可愛かったので、なんだか勿体無いなぁと思った。
女1人で子育てしている間に、きっと沢山苦労したのだろう。そうじゃなかったら、多分、人間嫌いにはならないと思う。ナールを見ていると、愛されて育ったことがなんとなく分かる。ニナは、家族を愛して大事にできる人なのだろう。
カフカは、朝礼が終わって、品種改良中の薬草を育てている畑に向かいながら、お礼のお菓子をいっぱい買おうと決めた。
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これからも楽しみにしてます!!
感想をありがとうございますっ!!
本当に嬉しいです!!
嬉し過ぎるお言葉をいただけて、感無量でありますっ!!
本当に!全力で!ありがとうございますっ!!
男女ものを書くのは久しぶりなので、ドッキドキしながらも楽しんでおります。
年内に完結できるといいなー、くらいのゆるーーい感じで書いておりますので、のーーんびりお付き合いいただけますと幸いであります!!
暑い日々が続いておりますので、どうぞご自愛くださいね。