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第1章『チハーヤ編〜ポヤウェスト編』
第28障『決勝戦』
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インキャーン王国、闘技場、コート内にて…
「『勃起』!!!」
雷尿は腕を巨大・硬質化させ、向かってきた天井の突起を破壊した。
実況席にて…
「雷尿選手!ガイ選手が放った無数の土の槍を、巨大化させた腕で破壊!しかぁし!破壊できたのはほんの一部です!」
コート内にて…
残った天井の突起はナツカ達に向けて伸びてきている。
「ダメだ!みんなドピュっと避けろ!」
実況席にて…
「チーム『カメッセッセ』!降ってくる土の槍をかわし続けています!皆さん俊敏な動きです!」
「肉体にPSIを纏っているからです。身体能力が向上し、回避を余裕にしているようです。防御力も上がっていますので、当たっても致命傷にはならないでしょう。」
コート内にて…
「(へぇ~。結構動けるようになったな、ナツカ。)」
ガイは天井付近からナツカの様子を見ていた。
土槍の雨は止んだ。
「みんなドピュっと無事か⁈」
「な、なんとか…」
ナツカはもう膝に手をついている。
「アハッ!!!へーきへーき!!!」
ナツカ以外はまだ余裕があるようだ。
その時、ニキはコート内にエッチャが居ない事に気づいた。
「エッチャのだんなが居ねぇ!」
「なに⁈」
天井付近から叫び声が聞こえてきた。
「ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁあん!!?!?!」
エッチャは地面に真っ逆さまに落ちてきている。
実況席にて…
「なんとエッチャ選手!先程までガイ選手が飛んでいた場所に現れましたー!」
コート内にて…
「オメェ何でそんなトコ居んダよ⁈」
その時、ニキはいつの間にかガイがコート内に降り立っている事に気づいた。
「(まさか、コイツ…)」
ニキはジャンプボール時の事を思い出した。
「微分魔法『y=0』!!!」
エッチャが地上に落下する寸前、エッチャの落下方向は水平向きに変わった。
エッチャは足で踏ん張り、倒れる事なく地面に着地した。
実況席にて…
「ナツカ選手!いつぞやの試合の時のように、『微分魔法』を駆使して落下を防ぎました!」
コート内にて…
「えっちゃ、助かった…」
その時、ガイが再び上昇した。
それと同時に、ニキが叫んだ。
「だんな方!アッシの元へ集まってくだせぇ!」
ナツカ達はニキの唐突な命令に少し戸惑った。しかし、ナツカ達はすぐさまニキの元へ集まった。
「何なんダよ⁈いきなり!」
「えっちゃ、何か作戦か?」
「えぇ。おそらく、奴は…」
ニキは天井の方に目をやると、ガイは天井付近で止まっていた。
「(あのおっさん気づいたな。)」
実況席にて…
「ガイ選手、何やら上空で考え事をしているようですが…何か作戦でもあるのでしょうか?」
「おそらく、何も無いかと。」
「はて、それは何故?」
「この3日間、彼の戦いを見てきましたが、とても作戦なんて呼べるようなものはありませんでした。彼は多分、自分を追い込む事を楽しんでいる。どう敵の策にハマるか、そして、それをどう対処するか。本気で戦う気なんて、彼には無いのでしょう。」
「確かに、ずっと1人で戦っていますしね。」
「それでも、ここまで勝ち残ってきた。私は心底、彼の本気が見てみたいです…」
その時、イオはずっと無表情だったメラが微かに笑みを浮かべたように見えた。
「メラさん⁈今、笑いましたか⁈」
「いいえ。」
コート内にて…
「(どう対処するか、見せてみろよ…)『我と汝の仮定法』!!!」
次の瞬間、ガイの姿が消え、代わりにエッチャが現れた。
「えっちゃ、また俺かよぉ~!!!」
エッチャは落下を始めた。
「(ニキの言う通りダ…!)」
コート内では、先程までエッチャが居た場所にガイが現れていた。
「(位置をドピュっと入れ替える…それが奴の4つ目のタレントの正体…!)」
説明しよう!
『我と汝の仮定法』とは、自分と他人の位置を入れ替える能力である。可視範囲内なら誰とでも位置を入れ替える事が可能であるが、人間以外の生物や物体とは入れ替え不可能である。また、位置を入れ替える対象は可視範囲内でかつ、裸眼で見たもの限定。それ故、鏡やガラスなどを通して見たものに関しては、タレントの効果対象外となり、位置入れ替えは不可能となる。
タイプ:転移型
その時、ガイはとある事に気がついた。
「(足が動かない…)」
そう。ガイの足は地面から離れる事ができなかったのだ。
「(地面にくっついてる…ニキの『貼着』か。)」
ニキはガイの位置入れ替えに気づいていた。それ故、ガイが上昇した事により、再び位置入れ替えでの落下攻撃を行おうとした事を察した。
その事に気づいたニキは、仲間を自分の周りに集め、地面に『貼着』を使用した。そうする事で、誰かと位置を入れ替えたガイが動けないようにしたのだ。
その時、ニキはPSIを纏い、動けないガイに殴りかかった。
「(自分以外の意思では、絶対に貼り付けを解除する事ができない、か。良いタレントだ。)」
ニキの拳がガイの顔面に触れかけたその時、ニキの目の前が揺れた。
「ハガッ…!」
なんと、ニキの足元から顎に向かって、硬い金属片の用なものが超スピードで直撃したのだ。
ニキは脳震盪を起こし、地面に倒れた。
それと同時に、『貼着』は解除された。
皆、動けるようになり、雷尿がニキの元に駆け寄った。
「ニキ!!!」
その時、エッチャが叫んだ。
「おぉぉぉれを助けろォォォォォォォォ!!!?!?!」
エッチャが地上に落下する寸前、ナツカは『微分魔法』でエッチャを助けた。
実況席にて…
「な、何が起こったのでしょう⁈ニキ選手がいきなり倒れましたが!」
「アレを見てください。」
メラが指差す方には、縦横5cm程の黒い立方体が落ちている。
「アレは…箱…?」
その立方体は2つ転がっていた。
「おそらくアレはガイ選手がPSIで創造したもの。ニキ選手は、あの箱のようなものが顎に直撃し、倒れたのです。」
コート内にて…
「ドピュっと何をした!」
その時、ガイは地面に転がっていたその立方体2つを拾い、雷尿に見せた。
「コレが5つ目のタレント、『角箱』。箱を創造する能力だ。大きさは縦横1cm~3mまでで、木製や金属製なんか色々自由に決められる。」
ガイはその2つの箱を重ねた。
「『磁力』!!!」
次の瞬間、ガイが持っていた2つの箱のうち一つが、雷尿の額に超スピードで直撃した。
「ドパッ…!!!」
雷尿は地面に倒れた。
「雷尿!!!」
「ど、ドピィ~…」
雷尿は箱が当たる寸前、額を『勃起』で硬質化させていた。よって、ダメージを抑え、気絶は防げたようだ。
「こんな感じで、金属の箱同士に磁力を付加させて飛ばしたんだ。わかった?」
実況席にて…
「ガイ選手!敵に自分のタレントを明かしましたよ⁈」
「完全に遊んでますね。」
コート内にて…
「テメェ…!」
ナツカはガイを睨んでいる。
「それにしても、あの間でタレント使ったのか。凄いな、お前。」
その時、ジャックはある事に気がついた。
「ボールは…⁈」
すると次の瞬間、バスケットボールがゴールに入った音が聞こえた。
なんと、ガイはいつの間にかシュートを打っていたのだ。
「はい、3点。」
「『勃起』!!!」
雷尿は腕を巨大・硬質化させ、向かってきた天井の突起を破壊した。
実況席にて…
「雷尿選手!ガイ選手が放った無数の土の槍を、巨大化させた腕で破壊!しかぁし!破壊できたのはほんの一部です!」
コート内にて…
残った天井の突起はナツカ達に向けて伸びてきている。
「ダメだ!みんなドピュっと避けろ!」
実況席にて…
「チーム『カメッセッセ』!降ってくる土の槍をかわし続けています!皆さん俊敏な動きです!」
「肉体にPSIを纏っているからです。身体能力が向上し、回避を余裕にしているようです。防御力も上がっていますので、当たっても致命傷にはならないでしょう。」
コート内にて…
「(へぇ~。結構動けるようになったな、ナツカ。)」
ガイは天井付近からナツカの様子を見ていた。
土槍の雨は止んだ。
「みんなドピュっと無事か⁈」
「な、なんとか…」
ナツカはもう膝に手をついている。
「アハッ!!!へーきへーき!!!」
ナツカ以外はまだ余裕があるようだ。
その時、ニキはコート内にエッチャが居ない事に気づいた。
「エッチャのだんなが居ねぇ!」
「なに⁈」
天井付近から叫び声が聞こえてきた。
「ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁあん!!?!?!」
エッチャは地面に真っ逆さまに落ちてきている。
実況席にて…
「なんとエッチャ選手!先程までガイ選手が飛んでいた場所に現れましたー!」
コート内にて…
「オメェ何でそんなトコ居んダよ⁈」
その時、ニキはいつの間にかガイがコート内に降り立っている事に気づいた。
「(まさか、コイツ…)」
ニキはジャンプボール時の事を思い出した。
「微分魔法『y=0』!!!」
エッチャが地上に落下する寸前、エッチャの落下方向は水平向きに変わった。
エッチャは足で踏ん張り、倒れる事なく地面に着地した。
実況席にて…
「ナツカ選手!いつぞやの試合の時のように、『微分魔法』を駆使して落下を防ぎました!」
コート内にて…
「えっちゃ、助かった…」
その時、ガイが再び上昇した。
それと同時に、ニキが叫んだ。
「だんな方!アッシの元へ集まってくだせぇ!」
ナツカ達はニキの唐突な命令に少し戸惑った。しかし、ナツカ達はすぐさまニキの元へ集まった。
「何なんダよ⁈いきなり!」
「えっちゃ、何か作戦か?」
「えぇ。おそらく、奴は…」
ニキは天井の方に目をやると、ガイは天井付近で止まっていた。
「(あのおっさん気づいたな。)」
実況席にて…
「ガイ選手、何やら上空で考え事をしているようですが…何か作戦でもあるのでしょうか?」
「おそらく、何も無いかと。」
「はて、それは何故?」
「この3日間、彼の戦いを見てきましたが、とても作戦なんて呼べるようなものはありませんでした。彼は多分、自分を追い込む事を楽しんでいる。どう敵の策にハマるか、そして、それをどう対処するか。本気で戦う気なんて、彼には無いのでしょう。」
「確かに、ずっと1人で戦っていますしね。」
「それでも、ここまで勝ち残ってきた。私は心底、彼の本気が見てみたいです…」
その時、イオはずっと無表情だったメラが微かに笑みを浮かべたように見えた。
「メラさん⁈今、笑いましたか⁈」
「いいえ。」
コート内にて…
「(どう対処するか、見せてみろよ…)『我と汝の仮定法』!!!」
次の瞬間、ガイの姿が消え、代わりにエッチャが現れた。
「えっちゃ、また俺かよぉ~!!!」
エッチャは落下を始めた。
「(ニキの言う通りダ…!)」
コート内では、先程までエッチャが居た場所にガイが現れていた。
「(位置をドピュっと入れ替える…それが奴の4つ目のタレントの正体…!)」
説明しよう!
『我と汝の仮定法』とは、自分と他人の位置を入れ替える能力である。可視範囲内なら誰とでも位置を入れ替える事が可能であるが、人間以外の生物や物体とは入れ替え不可能である。また、位置を入れ替える対象は可視範囲内でかつ、裸眼で見たもの限定。それ故、鏡やガラスなどを通して見たものに関しては、タレントの効果対象外となり、位置入れ替えは不可能となる。
タイプ:転移型
その時、ガイはとある事に気がついた。
「(足が動かない…)」
そう。ガイの足は地面から離れる事ができなかったのだ。
「(地面にくっついてる…ニキの『貼着』か。)」
ニキはガイの位置入れ替えに気づいていた。それ故、ガイが上昇した事により、再び位置入れ替えでの落下攻撃を行おうとした事を察した。
その事に気づいたニキは、仲間を自分の周りに集め、地面に『貼着』を使用した。そうする事で、誰かと位置を入れ替えたガイが動けないようにしたのだ。
その時、ニキはPSIを纏い、動けないガイに殴りかかった。
「(自分以外の意思では、絶対に貼り付けを解除する事ができない、か。良いタレントだ。)」
ニキの拳がガイの顔面に触れかけたその時、ニキの目の前が揺れた。
「ハガッ…!」
なんと、ニキの足元から顎に向かって、硬い金属片の用なものが超スピードで直撃したのだ。
ニキは脳震盪を起こし、地面に倒れた。
それと同時に、『貼着』は解除された。
皆、動けるようになり、雷尿がニキの元に駆け寄った。
「ニキ!!!」
その時、エッチャが叫んだ。
「おぉぉぉれを助けろォォォォォォォォ!!!?!?!」
エッチャが地上に落下する寸前、ナツカは『微分魔法』でエッチャを助けた。
実況席にて…
「な、何が起こったのでしょう⁈ニキ選手がいきなり倒れましたが!」
「アレを見てください。」
メラが指差す方には、縦横5cm程の黒い立方体が落ちている。
「アレは…箱…?」
その立方体は2つ転がっていた。
「おそらくアレはガイ選手がPSIで創造したもの。ニキ選手は、あの箱のようなものが顎に直撃し、倒れたのです。」
コート内にて…
「ドピュっと何をした!」
その時、ガイは地面に転がっていたその立方体2つを拾い、雷尿に見せた。
「コレが5つ目のタレント、『角箱』。箱を創造する能力だ。大きさは縦横1cm~3mまでで、木製や金属製なんか色々自由に決められる。」
ガイはその2つの箱を重ねた。
「『磁力』!!!」
次の瞬間、ガイが持っていた2つの箱のうち一つが、雷尿の額に超スピードで直撃した。
「ドパッ…!!!」
雷尿は地面に倒れた。
「雷尿!!!」
「ど、ドピィ~…」
雷尿は箱が当たる寸前、額を『勃起』で硬質化させていた。よって、ダメージを抑え、気絶は防げたようだ。
「こんな感じで、金属の箱同士に磁力を付加させて飛ばしたんだ。わかった?」
実況席にて…
「ガイ選手!敵に自分のタレントを明かしましたよ⁈」
「完全に遊んでますね。」
コート内にて…
「テメェ…!」
ナツカはガイを睨んでいる。
「それにしても、あの間でタレント使ったのか。凄いな、お前。」
その時、ジャックはある事に気がついた。
「ボールは…⁈」
すると次の瞬間、バスケットボールがゴールに入った音が聞こえた。
なんと、ガイはいつの間にかシュートを打っていたのだ。
「はい、3点。」
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