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3Chance 『高痴漢技術』
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翌朝(2月10日)、ペドロの家にて…
イザベラが長岡に礼をしている。
「昨晩はその…なんとお礼を言って良いのやら…」
「ありがとうって言えや。ありがとうって。ほら。ありがとうって。」
「あ、はい。ありがとうございます。」
「どういたしまして。」
ペドロは何かを思い出したような顔をした。
「あのさ、兄ちゃんってさ、どうしてこの町へ来たの?観光じゃないんでしょ?」
長岡は返事をしない。
その時、何処からともなく声が聞こえてきた。
〈言ってもいいんじゃないか。〉
イザベラ達は驚いた。
「誰…⁈」
ビー玉くらいの大きさの光が長岡の懐から現れた。
ペドロとイザベラが困惑していると、その光は強くなり、辺りを眩い光で包んだ。
「うわっ!眩しッ!」
イザベラは思わず声が出た。
しばらくすると、光は収まった。
「目ぇ悪なるわぁ!!!」
ペドロも一言。
ペドロ達が目を開けると、そこには耳の尖った青髪の少年が立っていた。
「だ、誰だ!」
「僕は名はペッテイング。ヒニン族の生き残りさ。」
「ヒニン族…?」
「人間の子孫繁栄を途絶えさせる為に、この世に生まれてきた。それがヒニン族。」
ペドロとイザベラは状況が理解し切れず言葉を失った。
「僕らは玉潰しの旅をしているのさ。ちょっと事情があってね。」
「事情やない…私情やろ。」
「そうだね。」
ペドロ達は混乱している。
「え、結局…何?どういう事?」
「ん…まぁ…世直しの旅って事で。」
理解していないだろうと思いながらも構わずペッテイングは説明を続ける。
「ブラジルへ来たのは、この国の裏ボスを倒す為。」
「裏ボス?」
「この国のギャング達を統べる裏の大統領。昨日のギャング達も奴の部下…いや、下っ端の下っ端過ぎて、部下と呼べるものでもないな。」
長岡はため息をついた。
「ギャング共から情報得よう思ってこんな所来たけど、アカンかったわ。」
「こんな所言うなボケ。」
「黙れ泥棒。」
長岡とペドロの言い合いを無視してペッテイングが喋り出した。
「ま、そんな訳だし、キミ達の観光案内もココまでだ。これ以上僕達に関われば、いずれはキミ達も危険に巻き込ま…」
次の瞬間、ペドロの家が爆発した。
ペドロの家の前にて…
爆発する寸前、長岡は『高痴漢技術』でペドロとイザベラを抱え、脱出していた。
「家ェーガァァァァア!!!」
ペドロが破壊された家を見ながら叫んでいる。
「どうやら、もう手遅れみたいだね。」
その時、長岡達は目の前に黒い大きなコートを羽織った男がいる事に気づいた。
「ちょうどええやんけ。」
長岡はその男と対峙した。
「向こうから来るんなら助かるわ。」
長岡は男に向けて腕をかざした。
次の瞬間、コートの男は袖からナイフを取り出し、長岡に向かって走り出した。
「(速ッ!)」
長岡は『高痴漢技術』で上空に張り巡らされた電線を掴んで宙に浮き、コート男のナイフをかわした。
「浮いてる⁈」
「どうなってんだ⁈」
ペドロとイザベラは長岡が宙に浮いていることに驚いている。
「『高痴漢技術』は僕が彼に与えた力…見えない腕さ。」
説明しよう。『高痴漢技術』は見えない腕を創造・操作する能力である。射程(見えない腕の長さ)は10m程で、使用者である長岡の意思でのみ、物体に触れる事ができる。故に、その見えない腕には、誰も触れる事はできない。
さらに、その見えない腕は伸縮自在。今、長岡は『高痴漢技術』で電線を掴み、その状態で見えない腕を縮めた。よって、長岡は宙に浮く事ができているのだ。
次の瞬間、コート男は宙に浮く長岡に向けて3つのナイフを投げつけた。
長岡は『高痴漢技術』を解除して、ナイフを回避した。
長岡は地面に降りた。しかし、コートの男は、さっきの素早い走りで向かってくるでもなく、ただじっと佇んでいる。
「(何やこいつ…てっきり、着地のタイミングで斬りかかってくる思ってて構えてたのに…)」
その時、ペドロは叫んだ。
「兄ちゃん、上!!!」
上を見上げると避けたナイフによって切れた電線が落下してきていた。
「うおっ!」
長岡は『高痴漢技術』で落下してきた電線を掴み、投げ捨てた。
「チッ…!」
次の瞬間、コート男はそのタイミングを見計らって、長岡に襲いかかった。
長岡は攻撃を避け、ペドロとイザベラを抱えた。
「『高痴漢技術』!!!」
次の瞬間、見えない手を伸張させ、遠くの建物の壁を掴んだ。そして、その見えない腕を収縮させて遠くまで素早く飛んでいき、コート男から逃亡した。
「…」
コート男は通信機を取り出し、誰かと話し始めた。
「逃げられた。」
〈カッス。〉
「アイツ後で絶対殺したんねん。」
〈…追跡か?〉
「うん。」
〈しゃーねぇなぁ。後でヨーグレット奢れよ。〉
長岡は『高痴漢技術』を使い、コート男から逃亡している。
「倒さないの⁈」
「当たり前やろ!」
ペッテイングは先の戦闘での話をし始めた。
「大介のカウンターを警戒しての電線での攻撃。奴はあまりにも戦い慣れし過ぎている。」
「あぁ。初めて一対一で裏かかれたわ。」
「3つのナイフを一投で狙い通りに投げられる投刃技術、それに身体能力も桁外れだ。逃亡はいい判断だよ。キミじゃ奴には勝てない。例え、『高痴漢技術』のアドバンテージがあろうともね。」
「いや、腹減ってたから頭回らんかってん。体調さえ良かったら、あんな奴楽勝やしな。ワンチャンもツーチャンも勝てる。」
「負け惜しみにしか聞こえないよ。」
イザベラは喋り出すタイミングを伺っている。
「あ、あの…コレから何処へ向かうんですか?」
「協力者に会う。」
「協力者?」
「武器の調達。それと、お前らの身の安全の保障や。」
ペッテイングはペドロ達の前に出てきた。
「これでも一応、キミ達を巻き込んだ事反省してるんだよ。」
「悪かったな。」
長岡も申し訳なさそうな顔をしている。
「そんな!兄ちゃんは何も悪く無いよ!」
「そうですよ!むしろ助けてもらって感謝してます!」
ペドロ達は必死に感謝の意を示している。
「ま、どの道、協力者に会わないといけないんだ。」
「その為に、連絡取れる所まで行きたい。案内頼むぞ。」
長岡達はスラム街を出た。
イザベラが長岡に礼をしている。
「昨晩はその…なんとお礼を言って良いのやら…」
「ありがとうって言えや。ありがとうって。ほら。ありがとうって。」
「あ、はい。ありがとうございます。」
「どういたしまして。」
ペドロは何かを思い出したような顔をした。
「あのさ、兄ちゃんってさ、どうしてこの町へ来たの?観光じゃないんでしょ?」
長岡は返事をしない。
その時、何処からともなく声が聞こえてきた。
〈言ってもいいんじゃないか。〉
イザベラ達は驚いた。
「誰…⁈」
ビー玉くらいの大きさの光が長岡の懐から現れた。
ペドロとイザベラが困惑していると、その光は強くなり、辺りを眩い光で包んだ。
「うわっ!眩しッ!」
イザベラは思わず声が出た。
しばらくすると、光は収まった。
「目ぇ悪なるわぁ!!!」
ペドロも一言。
ペドロ達が目を開けると、そこには耳の尖った青髪の少年が立っていた。
「だ、誰だ!」
「僕は名はペッテイング。ヒニン族の生き残りさ。」
「ヒニン族…?」
「人間の子孫繁栄を途絶えさせる為に、この世に生まれてきた。それがヒニン族。」
ペドロとイザベラは状況が理解し切れず言葉を失った。
「僕らは玉潰しの旅をしているのさ。ちょっと事情があってね。」
「事情やない…私情やろ。」
「そうだね。」
ペドロ達は混乱している。
「え、結局…何?どういう事?」
「ん…まぁ…世直しの旅って事で。」
理解していないだろうと思いながらも構わずペッテイングは説明を続ける。
「ブラジルへ来たのは、この国の裏ボスを倒す為。」
「裏ボス?」
「この国のギャング達を統べる裏の大統領。昨日のギャング達も奴の部下…いや、下っ端の下っ端過ぎて、部下と呼べるものでもないな。」
長岡はため息をついた。
「ギャング共から情報得よう思ってこんな所来たけど、アカンかったわ。」
「こんな所言うなボケ。」
「黙れ泥棒。」
長岡とペドロの言い合いを無視してペッテイングが喋り出した。
「ま、そんな訳だし、キミ達の観光案内もココまでだ。これ以上僕達に関われば、いずれはキミ達も危険に巻き込ま…」
次の瞬間、ペドロの家が爆発した。
ペドロの家の前にて…
爆発する寸前、長岡は『高痴漢技術』でペドロとイザベラを抱え、脱出していた。
「家ェーガァァァァア!!!」
ペドロが破壊された家を見ながら叫んでいる。
「どうやら、もう手遅れみたいだね。」
その時、長岡達は目の前に黒い大きなコートを羽織った男がいる事に気づいた。
「ちょうどええやんけ。」
長岡はその男と対峙した。
「向こうから来るんなら助かるわ。」
長岡は男に向けて腕をかざした。
次の瞬間、コートの男は袖からナイフを取り出し、長岡に向かって走り出した。
「(速ッ!)」
長岡は『高痴漢技術』で上空に張り巡らされた電線を掴んで宙に浮き、コート男のナイフをかわした。
「浮いてる⁈」
「どうなってんだ⁈」
ペドロとイザベラは長岡が宙に浮いていることに驚いている。
「『高痴漢技術』は僕が彼に与えた力…見えない腕さ。」
説明しよう。『高痴漢技術』は見えない腕を創造・操作する能力である。射程(見えない腕の長さ)は10m程で、使用者である長岡の意思でのみ、物体に触れる事ができる。故に、その見えない腕には、誰も触れる事はできない。
さらに、その見えない腕は伸縮自在。今、長岡は『高痴漢技術』で電線を掴み、その状態で見えない腕を縮めた。よって、長岡は宙に浮く事ができているのだ。
次の瞬間、コート男は宙に浮く長岡に向けて3つのナイフを投げつけた。
長岡は『高痴漢技術』を解除して、ナイフを回避した。
長岡は地面に降りた。しかし、コートの男は、さっきの素早い走りで向かってくるでもなく、ただじっと佇んでいる。
「(何やこいつ…てっきり、着地のタイミングで斬りかかってくる思ってて構えてたのに…)」
その時、ペドロは叫んだ。
「兄ちゃん、上!!!」
上を見上げると避けたナイフによって切れた電線が落下してきていた。
「うおっ!」
長岡は『高痴漢技術』で落下してきた電線を掴み、投げ捨てた。
「チッ…!」
次の瞬間、コート男はそのタイミングを見計らって、長岡に襲いかかった。
長岡は攻撃を避け、ペドロとイザベラを抱えた。
「『高痴漢技術』!!!」
次の瞬間、見えない手を伸張させ、遠くの建物の壁を掴んだ。そして、その見えない腕を収縮させて遠くまで素早く飛んでいき、コート男から逃亡した。
「…」
コート男は通信機を取り出し、誰かと話し始めた。
「逃げられた。」
〈カッス。〉
「アイツ後で絶対殺したんねん。」
〈…追跡か?〉
「うん。」
〈しゃーねぇなぁ。後でヨーグレット奢れよ。〉
長岡は『高痴漢技術』を使い、コート男から逃亡している。
「倒さないの⁈」
「当たり前やろ!」
ペッテイングは先の戦闘での話をし始めた。
「大介のカウンターを警戒しての電線での攻撃。奴はあまりにも戦い慣れし過ぎている。」
「あぁ。初めて一対一で裏かかれたわ。」
「3つのナイフを一投で狙い通りに投げられる投刃技術、それに身体能力も桁外れだ。逃亡はいい判断だよ。キミじゃ奴には勝てない。例え、『高痴漢技術』のアドバンテージがあろうともね。」
「いや、腹減ってたから頭回らんかってん。体調さえ良かったら、あんな奴楽勝やしな。ワンチャンもツーチャンも勝てる。」
「負け惜しみにしか聞こえないよ。」
イザベラは喋り出すタイミングを伺っている。
「あ、あの…コレから何処へ向かうんですか?」
「協力者に会う。」
「協力者?」
「武器の調達。それと、お前らの身の安全の保障や。」
ペッテイングはペドロ達の前に出てきた。
「これでも一応、キミ達を巻き込んだ事反省してるんだよ。」
「悪かったな。」
長岡も申し訳なさそうな顔をしている。
「そんな!兄ちゃんは何も悪く無いよ!」
「そうですよ!むしろ助けてもらって感謝してます!」
ペドロ達は必死に感謝の意を示している。
「ま、どの道、協力者に会わないといけないんだ。」
「その為に、連絡取れる所まで行きたい。案内頼むぞ。」
長岡達はスラム街を出た。
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