華と光と恋心

かじゅ

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第3話 嵐の転校生と嵐の夜に

満を持しての登場です!

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 GWを直前に控えたある晩のこと。
「辛いのか?」
目の前に置かれたシーフードカレーを見て桃也が言った。
「甘口。」
答えた桔梗に
「グッジョブ!」
と言って親指を立てて見せると、桔梗も親指を立てて答える。
黒岸家は隆一、静音、海斗が激辛党なのだが桃也、毅流、そして桔梗は辛いのが苦手。
そして料理人の桔梗が辛いのが苦手であるのでカレーは当然カレー、ではなくアメー、になる。
なので激辛党の3人はよそってきた自分の分にだけ激辛調味料を好きなだけかける、というシステムを取っている。
「カレーは辛くてナンボじゃないの~?」
真っ赤に染まったカレーを平然と食べながら海斗が言った。
3人はそんな海斗を冷ややかな目で見てから
「どうかしてる。」
同時にツッコミ。
「あらヒドい。」
カレーって辛い程美味しいと思うけどぉ。
ちなみに黒岸夫妻は只今追込中、と言うか修羅場であるため今夜は仕事部屋にて夕飯中。
ここで仲良く食べたら集中力が途切れてしまうから、だそうで…。
「パパちゃんとママちゃん平気かな?だいぶ修羅場ってるみたいだし。」
「いいんだよ桔梗~、父さんはどうあれ修羅場ってるときの母さんは超殺気立ってるから、仕事場から出ないでいてくれる方がありがたいんだよぉ~。」
「う~ん。」
さっき毅流ともぉにぃたんも同じようなこと言ってたけどあのママちゃんが?
イマイチ想像出来ない。
そんなことを思いながらサラダをマグマグしていると、不意にインターホンの音。
「誰だろ?」
桔梗が立ち上がり、モニター画面を見た瞬間凄い勢いでリビングから出て行ったもんだから、3兄弟がビクッと反応。
「何だ?どうした?何が起きた?」
桔梗は何を見たんだ?
桃也より先にモニター画面に映し出された人物を見た毅流も、先程の桔梗のように一目散に飛び出した。
「何なんだよ毅流まで?」
「凄い勢いだよねぇ。」
桃也と海斗がモニター画面を見ると
「あぁなるほどねぇ。」
海斗が呟いた。
「この子光希ちゃんだよ。」
「あぁ、桔梗の幼馴染みの?」

インターホンの応答を待っていると、それより先にドアが開いた。
「光希!」
「何だよお前、まずはインターホンで応答しろって、待っちまったじゃん。」
と笑う光希に抱き着く。
「おいおいどした?」
「会いたかった!」
「そりゃあたしもだ、1ヶ月ちょい待たせちまったな。」
桔梗を抱きしめ、落ち着かせるように背中をポンポンしてやっていると、桔梗越しに1人の青年が見えた。
うわぁ…!
桔梗に見せてもらった画像より実物のがもっとイケメン女子!
「桔梗、久々の再会をこんなに喜んでくれるのはありがたいけど、まずは住人の方々を紹介してくれないか?」
「あ、ごめんつい。」
「いいさ、で…その方は、毅流君かな?」
「ななっ、何でっ?」
「桔梗とのやり取りで黒岸家の皆さんの画像添付してもらったことあるんでね。」
「そっ、そう俺毅流っ、よろしくねっ、毅流でいいよっ、とにかく上がって!」
うわぁ、毅流の目がハートマークに見える。
「毅流もこう言ってくれてるし上がって?」
「じゃあお言葉に甘えてお邪魔します。」
桔梗がす…と来客用のスリッパを置いてやる。
「サンキュ。」
相変わらず行き届いてるな。
リビングに入り、待っていた桃也と海斗に紹介される。
「初めまして、桔梗の親友の狭霧光希です、週明けから同じ高校に通うことになったんで挨拶に来ました。」
「俺は長男の桃也でこっちが次男の海斗、よろしくな、何なら夕飯一緒にどうだ?」
と桔梗を見ると、
「カレーもご飯も多めに用意してあるから大丈夫だよ、食べる?」
「お前の手作り?」
「勿論。」
久々にこいつの手作り料理食べたいし…。
「野菜ジュースもあるよ。」
「じゃあいただこうかな。」
「あ、じゃあどうぞどうぞっ。」
言いながら毅流、さり気なく自分の隣の席に光希を座らせた。
「ありがとう。」
光希の分を用意し、桔梗が光希の隣に座ったところで再度いただきますをして夕飯再開。
「パパちゃんとママちゃんもいるんだけど、今仕事が修羅場ってるから挨拶は後日でいい?」
「構わないよ、何の連絡もなしに来たこっちが悪いからな。」
「サプライズ?」
「まぁな。」
「あれぇ、光希ちゃんも辛いカレー苦手派?」
「ええ、それとちゃん付けも苦手なので、出来れば呼び捨てがいいんですが…。」
「りょ~かい。」
「ありがとうございます。」
それにしても…。
画像で見ても思ったけど、3人共それぞれ違うタイプのイケメン勢揃い。
桔梗が
毅流は光希のタイプだと思うよ。
と言っていたが正直…。
ド真ん中だよ!
どストライクだよ!
んだよこの癒やし系男子はよ!
「こっちで1人暮らしを?」
桃也の質問でハッと我に返る。
「いえ、こっちにイトコの家があるのでそこで同居って形です、そこなら道場もあるんで。」
道場ねぇと落ち着かんし。
「そう言えば実家は道場だっけぇ?」
「はい、これでも本家の娘なんで鍛錬を怠るわけにはいかないので。」
「お前もそこに通ってたんだろう?」
桃也に言われてカレーを食べながら頷く。
「そう言えば桔梗が道場通った理由って聞いてないな。」
毅流の言葉に
そう言えば話してなかったっけ。
ぼんやり考える。
「何だ、言ってないのか?隠してるんか?」
「いや、別に言う機会がなかっただけ。」






 小学1年生、GW明けの頃にいつも通り道場で稽古を受けていると急に父親に呼ばれた。
「うちの娘も同じ年ですし、無理ないレベルから始めますから大丈夫ですよ。」
母親と手を繋いだままの少女は桔梗といい、自分と同級生だという。
あ、もしかして隣のクラスの子かなぁ。
ちっちゃくて白くて細い。
などと思っていると父親が桔梗の目線に合わせてしゃがみ、
「どうして家に通いたいんだい?」
と聞いた。
「学校でクラスの男子に白くてチビでガリガリで、もやしみたいで気持ち悪いって言われて凄く嫌な気持ちになったから、言われないようにガリガリじゃなくなりたい。」
光希も父親も驚いた顔をしたが、1番驚いた顔をしたのは桔梗の母親だった。
桔梗の母親は
道場を見学したい、入りたい。
と言われ、とりあえず入門はどうあれ見学に行ってみようと軽い気持ちで来たため、入りたい理由までは聞いていなかったそうだ。

本人が嫌な思いをしてはいるが、余り事を大きくするのも…と思い、直接男子児童の親と連絡を取り合い、向こうの両親がすぐに謝罪してきたことと、道場に入門した桔梗が徐々にガリガリじゃなくなったため、一旦は落ち着いたのだが…。







 桃也はそこまで聞いてハッとした。
「もしかしてそいつ、前髪と同じ奴かっ?」
「うん、そう。」
ん?
桃也さんにはあいつのこと話したんか?珍しい。
「前髪と同じ奴って?」
「ガリガリじゃなくなったら、今度は目が丸過ぎて気持ち悪いとかメガネザルって言ってきた。」
「マジでそいつムカつくな…!マジで説教!」
だいぶ桔梗をイジメた相手に敵意剥き出しだな。
「だからさ桃也さん、これ話したときも言ったけど連絡先知らないし。」
「今は何処にいるかも知らないもんな?」
光希に言われコクッと頷く。
「それって地元にもいないってこと?」
「転校したんだ、桔梗の目のこと言ってきたときに、流石にこれは少し悪質だってなって、向こうのご両親が先生に相談したんだけど、そんな必要なかったなってタイミングで、父親の転勤で家族で引っ越してった、持ち家だから単身赴任て選択肢もあったけど、息子のことがあったから家族で引っ越し一択だったみたいだな。」
「でもそれってさぁ、ただのイジメだったのかなぁ?」
「それ以外何があんだ?」
「兄貴鈍いなぁ。」
何おぅ⁉
「その男の子、妙に桔梗にばかりちょっかい出してたんじゃない?それってさぁ、子供にありがちな好きな女の子程イジメちゃうってやつだったんじゃないの~?」
「だとしても可愛げが無さ過ぎだ。」
人の容姿けなすとか最低だろ。
「何か兄貴さぁ、桔梗いじめた男の子に対して凄い敵意じゃな~い?」
海斗の問いに、光希は内心
でかした海斗さん!
そこあたしも気になった!
とエールを送る。
「あったりめぇだ、人の容姿けなすとか何様だ、ガキだってやっていいこととわりぃことがある!それに桔梗の目は可愛いっつぅの!俺は昔から桔梗の目が好きなんだ!」
「あら兄貴だいた~ん!」
「は?何だよ?」
「可愛いとか好きとかさぁ。」
そう言われてハッとする。
「なっ!何だよ別にいいだろっ!俺は思ってることを正直に言ったまでだぞ!」
「いいんだよいいんだよ~、兄貴はそのままでいてねぇ。」
「桃也さん。」
「ななな何だ桔梗っ?」
マズったかっ?
「ありがとう、褒めてもらえて嬉しい。」
「お、おぅ。」
桃也と桔梗のやり取りを見ながら光希は思った。
天然タラシと恋愛観ズレてる子…。
奇跡かと思うくらい面白い組み合わせだな。







 夕飯を食べ終わると、
「あたしはここ片してから行くから悪いんだけど毅流、光希をあたしの部屋に案内してくれる?」
と言ったのは桔梗、早速俺に協力してくれてるっ?
だとしたら…!
桔梗!グッジョブ!
「こっちだよ。」
階段を先に上りながら言う。
「広い家だな。」
桔梗から事前に聞いてたけど想像以上だ。
「父さんと母さんがこだわり抜いて建てた家だからね。」
俺たちの部屋も各々の意見聞いてもらったし。
「ここだよ。」
「サンキュ。」
ドアを開けていると
「じゃあ俺は…。」
「へ?一緒に入らないのか?何か用でもあるのか?」
「いやそれはないけど、久々の再会だし邪魔かなと思って…。」
「そんなことないさ、むしろ話さないか?」
「いいの?」
「勿論。」
ならば、と2人で桔梗の部屋に入り、流れでソファに並んで座る。
「ありがとな。」
「え?何が?」
「桔梗によくしてくれて、あいつも長年住み慣れた土地からも友達からも、そしてあたしからも離れて暮らさなきゃいけないってなったとき、流石に落ち込んでさ、でも黒岸家の皆さんが良くしてくれたおかげで元気でやってるみたいで嬉しいよ。」
「そう言われると嬉しいけど、でもやっぱり寂しかったんじゃないかな?よく光希の話してたし。」
「そうなのか?」
「うん。」
ふぅ~ん、毅流にあたしの話を、ねぇ…。
あいつ嘘付けねぇからな…言ったんだろな、毅流に。
あたしの好みを…!
だったらまぁ、隠すことないし、駆け引きだけさせてもらうかな。
「毅流って呼んでも?」
「うん、勿論、俺も光希って呼ばせてもらってるし。」
あぁ、笑顔が特に癒やされるなぁ。
たまんね…。








 食器を軽く洗って食洗機に入れている桔梗に
「俺と海斗だって片付けくらい出来んだから、早く部屋行ってやれよ、久々の再会なんだし。」
「フフフ、いいのだよ桃也さん、むしろこれは2人のためなのさ。」
「どういうこった?」
「あのね兄貴ぃ、あの2人、お互い相手がタイプみたいだよぉ。」
「あ、あぁあぁなるほど!そういうことな!」
納得している桃也の隣で最後の食器を洗って食洗機に入れるとスイッチオン。
「さて…りんごでも剝こうかな、桃也さんとかぁ君も食べるでしょ?」

桔梗がリンゴの皮を剥いているその頃、毅流と光希は先日の足場事件の話題になっていた。
「そんなことがあったのか。」
「うん、打ち身とかけっこう酷くて湿布貼って包帯巻いてって状態だったんだけど、桔梗本人は自分の体よりおニューのジャージが一瞬で駄目になったって、そっちの心配してたよ。」
「桔梗らしいな。」
と言って笑った後、言葉を繋げる。
「あいつ良く言えば物を長く大事に使うタイプだけど、悪く言えば貧乏性なんだよ、あいつのスマホとスマホケース見たことある?」
「うんあるよ、何と言うかスマホはだいぶ前のモデルだなぁと思ったし、スマホケースはかなり年季入ってるよね?」
「そうなんだよ、スマホは何年も使い続けてるから電池の持ちが悪くなってるし、よくフリーズしちまうから機種変勧めてんだけど、いやまだ使えるし問題ない、毎日充電すればいいだけの話、とか言う割には充電忘れるし、だったらせめてスマホケースくらいは…と思っても機種が古過ぎてあんま種類がないし、今のスマホケース気に入ってるから大丈夫とか言って全然変えないし。」
変なトコで頑固と言うか、執着がないと言うか…。
「本人は満足してるけど、こっちが不便なときあるんだよ、連絡しても充電忘れてて電池切れしてるときあるし。」
「何かきっかけがあれば変えるかな?」
「ん~、恋でもすりゃ変わるんかなぁ。」
「恋…。」
何とか意識しないようにしていた毅流だが、光希から恋、という言葉を聞いた途端意識してしまう。
うぅぅ、大丈夫かな、俺の心臓の音光希に聞こえてないかな。
まさか写真で見るより実物の方が、よりどんぴしゃだ何て思ってもみなかったよぅ!
毅流の鼓動が早鐘のように鳴り響いている中、
「毅流は?」
不意に聞かれる。
「えっ!」
「恋してる?」
きききききっ!桔梗!
光希に何処まで話したのっ?!
光希は俺の理想ド真ん中って言っちゃった?!
俺何てリアクションしたら正解?!
「どした毅流、顔真っ赤だぞ?」
余裕げにクスッと笑う光希の前で、毅流は目が回りそうなくらい熱に浮かされてしまう。
「恋、したいと思う?」
光希が毅流に触れようとした瞬間ドアが開き
「お待たせ~。」
りんごを盛ったお皿片手に桔梗が現れ、光希は手を引っ込めた。
「りんご持って来たんだけど毅流?」
「なななななっ何っ?」
「顔真っ赤だ、暑い?」
「大丈夫!問題ない!へーき!」
慌てふためく毅流、何処か余裕気な光希を見て、
あ~、これ間違いなく来るの早かったな、もう少しゆっくり皮剥けば良かったか?
と思い、ほんの少し反省。
とは言え初対面、いくら何でも飛ばし過ぎじゃないかい?光希。
「はいはいすいませんよ~。」
桔梗はそう言って2人の間に割って入って座る。
「毅流りんご食べるでしょ?」
「食べる!」
フォークを手にするとザクザクザクッ!とリンゴ3切れを刺すと
「俺これで充分ありがとっ!後は2人でごゆっくりっ。」
早口で捲しまくし立てて、さっさと部屋を後にする。
閉まったドアを見てから光希を見つめる。
「光希…。」
「分かってる!いくらどストライクだからって最初から飛ばし過ぎだ…!分かってるんだ…!」
「止まらなくなった?」
「いやむしろ止めたくねぇ…もっとグイグイと…!」
興奮している光希のオデコをペイッと叩く。
「あいたっ。」
「だからってやり過ぎ、がっつき過ぎ、毅流が可哀相、完全に戸惑ってた。」
「はい、すいません。」
「これから何かと一緒するんだからゆっくりね、余裕ないのはかっちょ悪い。」
と言ってフォークにリンゴを刺すと光希に食べさせてやる。
「大丈夫、光希は毅流の好みド真ん中、ゆっくり行きましょね?」
「暴走したら…。」
「殴ってでも止める。」
「お願いします。」
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