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246.カブトムシにはスイカっていうイメージ
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明は昔から優等生だった。
身支度も勉強も、誰に言われるわけでもなく自ら進んで行い、習得する。
幼稚園や学校の教師、友達の親は勿論の事、俺や一輝や凛……親戚のおっさんからも『しっかりしてる』と、常に言われ続けてきて。
そんな息子に唯はいつも『すごいね』『立派だね』と声を掛けていたけれど。明は少しも嬉しそうじゃなかった。
明がそう言って欲しかったのは、母親じゃない。父親である蓮さんだったから。
「明君!? どうして……学校は!?」
「欠席の連絡はきちんとしたよ。夢が、作戦は昨日決行したって言ってたから。母さんが仁さんに相談するなら、父さんがいない今日の午前中だと思って」
「恐ろしい中学一年生だな……」
理路整然とそういう明に、ため息を吐いてしまう。
すると明は、眉間の渓谷を一層深くし、俺を睨みつけて。
「恐ろしいのはどっちですか。いい歳して人妻を想い続けて、素知らぬ顔で娘に接触して。気味悪すぎて吐きそうですよ」
「明!」
いっそ清々しい位に俺をディスる我が子に、声を荒げる唯。
「なんで母さんが怒るんだよ! 仁さんを侮辱されるのは許せないの? 父さんの事は平気で傷付けるのに?」
「相手が誰であれ、言っちゃいけない事はあるでしょう!? それに、ママがいつパパを傷付けたの?」
「いつも、常に、だよ! 父さんは万年片思いじゃないか! あれだけすごい人に大事にしてもらってるのに、母さんから父さんに何かしてあげた事ってある!?」
「し、してるよ? 十分じゃないかもだけど、ご飯作ったりお洗濯したり掃除したり……!」
「家事で夫を支えてるっていうつもり!? それだって完璧じゃないよね!? 夕食後の皿洗い、昨日も父さんがしたの俺知ってるからね!?」
え、まじか。さすが蓮さん。出張帰りで疲れてただろうに。唯の為なら何でも出来るんだな。
それにしたって、明の言い方は無い。
「おい明、唯だって働いてるんだぞ? 蓮さんが家事を分担しただけで、そんな責めるような――」
「母さんは週5フルタイムじゃないでしょう!? 空いた時間でチョコチョコっと働いている気楽な主婦を、どうして仕事で忙殺されてる父さんが手伝わなきゃいけないんだよ!」
「チョコチョコっと働いている気楽な主婦、だぁ?」
実の母親に対して……というか、俺の可愛い唯に対して、何と言う口のきき方。
耐えられず、明の元にずんずんと大股で迫る。
「てめぇふざけんなよ? 働いた事もねぇクソガキが。家事に育児に事務経理……唯は家の中でも外でも働きっぱなしなんだよ。それのどこが気楽だ? 説明してみろコラ」
「じ、仁ちゃん、私の事はいいから……」
唯はそんな俺のジャケットの裾を引っ張って、止めようとするけれど。明は完全に臨戦態勢。
「気楽でしょう!? 家事育児なんて失敗しても損失は出ない! 責任を追及されない! でも父さんは何百といる血統種の生活と将来を背負って戦い続けてるんですよ!?」
「あまったれの坊ちゃんらしい勘違いだな。誰のお陰で当たり前の毎日が送れると思ってやがる。清潔な居住空間、美味しい手料理、なによりお前みてーなクソガキに自由に文句を言わせてやれる、心安らぐ環境。それを提供してんのは唯だろうがっ」
「違います父です! 広くて優雅なタワマンの最上階を買ったのも父さん! 俺達が毎日食べてる食材を買う金を稼いでるのも父さん! 母さんがしてるのは、のほほんと笑ってるか、困った顔で笑ってるか、だけですよ!」
「か、悲しいけど否定できない……っ」
そう言って俯く唯が、痛々しい。なら、俺が代わりに全否定してやる。
「お前ホントに何もわかってねえな。そんな唯がいるから、蓮さんは生きて行けんだよ。蓮さんは皿洗いだって喜んでやってる筈だ。少しでも唯が楽になるなら、喜んでくれるなら……それが蜜だから! 蓮さんも俺も、カブトムシみたいなもんなの! 唯という大木から溢れる笑顔という名の樹液が最高のご馳走なの! すすらないと生きていけねぇの!」
「だから余計にイラつくんじゃないですか! 何もせず、そこにいて、樹液を垂れ流してるだけで存在を尊ばれる大木……こっちは必死に甘いスイカを探して、食べやすいようカットして、カブトムシ様に献上しているっていうのに!」
「あ、明君、カブトムシにスイカはダメだよ!? お腹壊しちゃうから! あげるなら昆虫ゼリーとか」
「母さんは黙ってて!」
昆虫好きな唯の、いらん注釈。俺はも~真面目だな~可愛いな~、とにやけてしまうけど、明にとっては火に油で。
「とにかく! 母さんはもっと夫を大切にすべきだ! 夢子が仁さんの子供なら、やっぱり今の状況は俺達にも父さんにも悪影響で、到底看過できない! 俺は息子として、仁さんの即刻解雇を要求します!」
そう声高らかに言い放って、明は俺を指さした。
「明君……っ」
困惑した表情で息子を見つめる唯。こんのクソガキ。唯にこんな顔をさせやがって。いや、ここまでキレさせたのには俺にも原因があるけど。
「落ち着けよ。お前がそんな事を言ったって蓮さんが知ったらどうなる? お前の大好きなお父さんは、息子がこう言ってるからクビね~つって、社員を切るような経営者だと思ってんのか?」
「うるさい! あなたが何て言おうが、俺は」
「仁の言う通りだよ、明」
本日2度目の……突然会話上の登場人物が増えて、ハッとして振り返る、くだり。
けれど、さっき明が出現したドアの所を見ても、誰もいない。
「あ、ごめん、ここだよここ」
「え? え?」
声の発生元を探して、小さなオフィスの中へと視線を巡らせる、俺と唯と、明。
すると信じられない事に……天井の一部、銀の縁で囲われた部分が外れ、そこから蓮さんがヒョコっと顔を出した。
身支度も勉強も、誰に言われるわけでもなく自ら進んで行い、習得する。
幼稚園や学校の教師、友達の親は勿論の事、俺や一輝や凛……親戚のおっさんからも『しっかりしてる』と、常に言われ続けてきて。
そんな息子に唯はいつも『すごいね』『立派だね』と声を掛けていたけれど。明は少しも嬉しそうじゃなかった。
明がそう言って欲しかったのは、母親じゃない。父親である蓮さんだったから。
「明君!? どうして……学校は!?」
「欠席の連絡はきちんとしたよ。夢が、作戦は昨日決行したって言ってたから。母さんが仁さんに相談するなら、父さんがいない今日の午前中だと思って」
「恐ろしい中学一年生だな……」
理路整然とそういう明に、ため息を吐いてしまう。
すると明は、眉間の渓谷を一層深くし、俺を睨みつけて。
「恐ろしいのはどっちですか。いい歳して人妻を想い続けて、素知らぬ顔で娘に接触して。気味悪すぎて吐きそうですよ」
「明!」
いっそ清々しい位に俺をディスる我が子に、声を荒げる唯。
「なんで母さんが怒るんだよ! 仁さんを侮辱されるのは許せないの? 父さんの事は平気で傷付けるのに?」
「相手が誰であれ、言っちゃいけない事はあるでしょう!? それに、ママがいつパパを傷付けたの?」
「いつも、常に、だよ! 父さんは万年片思いじゃないか! あれだけすごい人に大事にしてもらってるのに、母さんから父さんに何かしてあげた事ってある!?」
「し、してるよ? 十分じゃないかもだけど、ご飯作ったりお洗濯したり掃除したり……!」
「家事で夫を支えてるっていうつもり!? それだって完璧じゃないよね!? 夕食後の皿洗い、昨日も父さんがしたの俺知ってるからね!?」
え、まじか。さすが蓮さん。出張帰りで疲れてただろうに。唯の為なら何でも出来るんだな。
それにしたって、明の言い方は無い。
「おい明、唯だって働いてるんだぞ? 蓮さんが家事を分担しただけで、そんな責めるような――」
「母さんは週5フルタイムじゃないでしょう!? 空いた時間でチョコチョコっと働いている気楽な主婦を、どうして仕事で忙殺されてる父さんが手伝わなきゃいけないんだよ!」
「チョコチョコっと働いている気楽な主婦、だぁ?」
実の母親に対して……というか、俺の可愛い唯に対して、何と言う口のきき方。
耐えられず、明の元にずんずんと大股で迫る。
「てめぇふざけんなよ? 働いた事もねぇクソガキが。家事に育児に事務経理……唯は家の中でも外でも働きっぱなしなんだよ。それのどこが気楽だ? 説明してみろコラ」
「じ、仁ちゃん、私の事はいいから……」
唯はそんな俺のジャケットの裾を引っ張って、止めようとするけれど。明は完全に臨戦態勢。
「気楽でしょう!? 家事育児なんて失敗しても損失は出ない! 責任を追及されない! でも父さんは何百といる血統種の生活と将来を背負って戦い続けてるんですよ!?」
「あまったれの坊ちゃんらしい勘違いだな。誰のお陰で当たり前の毎日が送れると思ってやがる。清潔な居住空間、美味しい手料理、なによりお前みてーなクソガキに自由に文句を言わせてやれる、心安らぐ環境。それを提供してんのは唯だろうがっ」
「違います父です! 広くて優雅なタワマンの最上階を買ったのも父さん! 俺達が毎日食べてる食材を買う金を稼いでるのも父さん! 母さんがしてるのは、のほほんと笑ってるか、困った顔で笑ってるか、だけですよ!」
「か、悲しいけど否定できない……っ」
そう言って俯く唯が、痛々しい。なら、俺が代わりに全否定してやる。
「お前ホントに何もわかってねえな。そんな唯がいるから、蓮さんは生きて行けんだよ。蓮さんは皿洗いだって喜んでやってる筈だ。少しでも唯が楽になるなら、喜んでくれるなら……それが蜜だから! 蓮さんも俺も、カブトムシみたいなもんなの! 唯という大木から溢れる笑顔という名の樹液が最高のご馳走なの! すすらないと生きていけねぇの!」
「だから余計にイラつくんじゃないですか! 何もせず、そこにいて、樹液を垂れ流してるだけで存在を尊ばれる大木……こっちは必死に甘いスイカを探して、食べやすいようカットして、カブトムシ様に献上しているっていうのに!」
「あ、明君、カブトムシにスイカはダメだよ!? お腹壊しちゃうから! あげるなら昆虫ゼリーとか」
「母さんは黙ってて!」
昆虫好きな唯の、いらん注釈。俺はも~真面目だな~可愛いな~、とにやけてしまうけど、明にとっては火に油で。
「とにかく! 母さんはもっと夫を大切にすべきだ! 夢子が仁さんの子供なら、やっぱり今の状況は俺達にも父さんにも悪影響で、到底看過できない! 俺は息子として、仁さんの即刻解雇を要求します!」
そう声高らかに言い放って、明は俺を指さした。
「明君……っ」
困惑した表情で息子を見つめる唯。こんのクソガキ。唯にこんな顔をさせやがって。いや、ここまでキレさせたのには俺にも原因があるけど。
「落ち着けよ。お前がそんな事を言ったって蓮さんが知ったらどうなる? お前の大好きなお父さんは、息子がこう言ってるからクビね~つって、社員を切るような経営者だと思ってんのか?」
「うるさい! あなたが何て言おうが、俺は」
「仁の言う通りだよ、明」
本日2度目の……突然会話上の登場人物が増えて、ハッとして振り返る、くだり。
けれど、さっき明が出現したドアの所を見ても、誰もいない。
「あ、ごめん、ここだよここ」
「え? え?」
声の発生元を探して、小さなオフィスの中へと視線を巡らせる、俺と唯と、明。
すると信じられない事に……天井の一部、銀の縁で囲われた部分が外れ、そこから蓮さんがヒョコっと顔を出した。
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