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250.何の努力もしてないと他人に言う人は、自分と同じ努力を他人がしてないと気が済まない
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「……父さんは俺の事、嫌いなんだろうな……」
公園のベンチでしょんぼりする明君。
「明君、自分の子供を嫌いな親なんて……いるけどね? パパは違うよ? 夢ちゃんと明君の事、一番大切に想ってるよ?」
「一番じゃないでしょ。二番でしょ。しかも一番の母さんとは、大差で」
うう、辛い。
自分のせいで我が子が苦しんでいると思うと。
「順位なんて無いよ、家族だもん。パパはママも子供達も、家族皆を同じ位愛して」
「一番て言い出したの母さんじゃない。それに……父さん、目の前で俺と母さんが溺れてたら、迷わず母さんを助けると思うし」
確かに。なんて、口が裂けても言えない。
「じゃあ明君はさ、パパがママを……自分の奥さんを大切にしない男の人でも好きになってた? 尊敬できてた?」
「それは……」
頭脳明晰で聡明な明君にしては珍しく、即答出来ないでいる。それが答えなのだろう。
「大好きな人の一番になりたい気持ちはわかるよ? でも今の明君はそれが全て……って感じになっちゃってて、危険だと思う」
「母さんに俺の気持ちはわからないよ。いいよね、大した努力もせずにチヤホヤされてる人は」
容赦ない息子の言葉に、黙り込んでしまう。こういう所も良くないんだろうな。
「ほら……息子にここまで言われてるのに、叱る事も言い返す事も出来ない。そういう所が余計にイライラするんだよ!」
「あ、明君!」
オフィスを出る時よりもずっと大きな声でそう言い捨てて、明君は再び立ち去ってしまった。
「もう……蓮ちゃん、どうして来てくれないの……っ」
明君が追いかけて来て欲しいのは蓮ちゃんなのに。
ここで足止めしていれば、追いついてくれるかと思ったのに。
苛立ち全開の大股&速足で歩く息子の背中を見つめながら……私もまた、苛立ち全開で足元の木の葉をキックするのだった。我ながら、珍しく。
公園のベンチでしょんぼりする明君。
「明君、自分の子供を嫌いな親なんて……いるけどね? パパは違うよ? 夢ちゃんと明君の事、一番大切に想ってるよ?」
「一番じゃないでしょ。二番でしょ。しかも一番の母さんとは、大差で」
うう、辛い。
自分のせいで我が子が苦しんでいると思うと。
「順位なんて無いよ、家族だもん。パパはママも子供達も、家族皆を同じ位愛して」
「一番て言い出したの母さんじゃない。それに……父さん、目の前で俺と母さんが溺れてたら、迷わず母さんを助けると思うし」
確かに。なんて、口が裂けても言えない。
「じゃあ明君はさ、パパがママを……自分の奥さんを大切にしない男の人でも好きになってた? 尊敬できてた?」
「それは……」
頭脳明晰で聡明な明君にしては珍しく、即答出来ないでいる。それが答えなのだろう。
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容赦ない息子の言葉に、黙り込んでしまう。こういう所も良くないんだろうな。
「ほら……息子にここまで言われてるのに、叱る事も言い返す事も出来ない。そういう所が余計にイライラするんだよ!」
「あ、明君!」
オフィスを出る時よりもずっと大きな声でそう言い捨てて、明君は再び立ち去ってしまった。
「もう……蓮ちゃん、どうして来てくれないの……っ」
明君が追いかけて来て欲しいのは蓮ちゃんなのに。
ここで足止めしていれば、追いついてくれるかと思ったのに。
苛立ち全開の大股&速足で歩く息子の背中を見つめながら……私もまた、苛立ち全開で足元の木の葉をキックするのだった。我ながら、珍しく。
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