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サイズの合っていない靴を履くと下半身デブになるという噂
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俺やジェニーには目もくれず、淡々とした口調で陛下に退席を促すクリス。
本当はあと10分位大丈夫だけれど、俺への嫌がらせの為に陛下を連れ帰ろうとしているのでは……と、勘繰りたくなる程、嫌な感じだ。
「ええ、わかりました。それでは……私はこれで失礼するわね。レオ、会を中座してしまうお詫びを、おばさ……レノックス伯爵夫人に伝えておいて下さい。ジェニー、トマトの件はまた後日、詳細を打ち合わせましょうね」
「は、はい! 女王様!」
「かしこまりました。本日はお忙しい中、ご足労頂き誠にありがとうございま――っつ!」
陛下にお辞儀をする俺の足を、去り際に思い切り踏みつけるクリス。
「公衆の面前でピンクな雰囲気出してるんじゃねーよ。色ボケ騎士」
俺にしか聞こえない程度の声量で添えられた言葉に、それが故意の攻撃だと理解する。
そういう事ならば、応戦しようじゃないか。
「お前こそ……さっき俺と話してからここに来るまでの、空白の時間は何だ? わずかな間とはいえ陛下から目を離すなんて、とんだポンコツ護衛騎士だな」
「訓練学校時代の同期につかまってたんだよ。あんたはいいな? ろくに友達がいないから、そういう煩わしさとは無縁で」
「なんと。君のような皮肉屋に、声を掛けてくれる友人がいるとは。周囲に寛容な善人が多いんだな。恵まれた環境に感謝するといい」
「あんたに言われたくない!」
「クリス? どうしたの? 」
早く帰ろうとせっついておきながら、一向に後をついてこない護衛騎士に、振り返って尋ねるローラ様。
「っち…! 今参ります」
苦虫を噛み潰したような顔……をしてもやはり美しい護衛騎士は、舌打ちを置き土産に、俺に背を向けた。
「あれが今の護衛騎士? なーんか感じ悪い男ね」
陛下とクリス、そしてお付きの騎士達の背中を見送りながら、ジェニーが眉間にしわを寄せる。
「ジェニー……あいつが俺を恨む理由を知っているか?」
「は!? いや知るわけないでしょ普通に考えて。あたし、あいつとは今日が初対面よ? てゆーか何? あんた、あいつに恨まれてんの?」
「そうらしい。でもまるで心当たりが無くて。俺も彼と会うのは今日が2度目なんだ。以前どこかでモメたという記憶も無いし……彼は、君に聞けば分かるという風な事を言っていたんだが……」
「なにそれ? どーゆー意味?」
知らないうちに、知らない事象のキーパーソンに、自分がなってしまっている。
そんな摩訶不思議な事態に、首をかしげるジェニー。
「それがわからないから、君に聞いてみたんだが……そうか、思い当たる事は無いか」
「う~ん……あたしに聞けばわかる……って事は……あいつも、あんたに無神経な事言われて、傷ついた事がある、とか? あたしでいう、脚が太い、みたいな事を?」
「脚が太い? え、あ……! すまない! あれは決して君を傷付けるつもりで言ったんじゃ……!」
「い、いーのいーの気にしてない! 今のは例えば、よ! あたしならわかるっていうのは、あたしとあいつに何か共通点があるって意味なのかな~なんて思って!」
「共通点……」
この俺に危機感を抱かせる程の男前護衛騎士と……陛下にトマト嫌いを克服させる程の腕を持つ料理人。
……わからない。両者にどんな共通点があるというのだろう。
「あいつも……意外と下半身デブ……とか?」
2人の共通点を必死に絞り出した俺の頭を、ジェニーは手に持っていたトレーで思い切り叩きつけた。
本当はあと10分位大丈夫だけれど、俺への嫌がらせの為に陛下を連れ帰ろうとしているのでは……と、勘繰りたくなる程、嫌な感じだ。
「ええ、わかりました。それでは……私はこれで失礼するわね。レオ、会を中座してしまうお詫びを、おばさ……レノックス伯爵夫人に伝えておいて下さい。ジェニー、トマトの件はまた後日、詳細を打ち合わせましょうね」
「は、はい! 女王様!」
「かしこまりました。本日はお忙しい中、ご足労頂き誠にありがとうございま――っつ!」
陛下にお辞儀をする俺の足を、去り際に思い切り踏みつけるクリス。
「公衆の面前でピンクな雰囲気出してるんじゃねーよ。色ボケ騎士」
俺にしか聞こえない程度の声量で添えられた言葉に、それが故意の攻撃だと理解する。
そういう事ならば、応戦しようじゃないか。
「お前こそ……さっき俺と話してからここに来るまでの、空白の時間は何だ? わずかな間とはいえ陛下から目を離すなんて、とんだポンコツ護衛騎士だな」
「訓練学校時代の同期につかまってたんだよ。あんたはいいな? ろくに友達がいないから、そういう煩わしさとは無縁で」
「なんと。君のような皮肉屋に、声を掛けてくれる友人がいるとは。周囲に寛容な善人が多いんだな。恵まれた環境に感謝するといい」
「あんたに言われたくない!」
「クリス? どうしたの? 」
早く帰ろうとせっついておきながら、一向に後をついてこない護衛騎士に、振り返って尋ねるローラ様。
「っち…! 今参ります」
苦虫を噛み潰したような顔……をしてもやはり美しい護衛騎士は、舌打ちを置き土産に、俺に背を向けた。
「あれが今の護衛騎士? なーんか感じ悪い男ね」
陛下とクリス、そしてお付きの騎士達の背中を見送りながら、ジェニーが眉間にしわを寄せる。
「ジェニー……あいつが俺を恨む理由を知っているか?」
「は!? いや知るわけないでしょ普通に考えて。あたし、あいつとは今日が初対面よ? てゆーか何? あんた、あいつに恨まれてんの?」
「そうらしい。でもまるで心当たりが無くて。俺も彼と会うのは今日が2度目なんだ。以前どこかでモメたという記憶も無いし……彼は、君に聞けば分かるという風な事を言っていたんだが……」
「なにそれ? どーゆー意味?」
知らないうちに、知らない事象のキーパーソンに、自分がなってしまっている。
そんな摩訶不思議な事態に、首をかしげるジェニー。
「それがわからないから、君に聞いてみたんだが……そうか、思い当たる事は無いか」
「う~ん……あたしに聞けばわかる……って事は……あいつも、あんたに無神経な事言われて、傷ついた事がある、とか? あたしでいう、脚が太い、みたいな事を?」
「脚が太い? え、あ……! すまない! あれは決して君を傷付けるつもりで言ったんじゃ……!」
「い、いーのいーの気にしてない! 今のは例えば、よ! あたしならわかるっていうのは、あたしとあいつに何か共通点があるって意味なのかな~なんて思って!」
「共通点……」
この俺に危機感を抱かせる程の男前護衛騎士と……陛下にトマト嫌いを克服させる程の腕を持つ料理人。
……わからない。両者にどんな共通点があるというのだろう。
「あいつも……意外と下半身デブ……とか?」
2人の共通点を必死に絞り出した俺の頭を、ジェニーは手に持っていたトレーで思い切り叩きつけた。
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