エンド後勇者、奴隷たちに振られまくる総受け生活

極寒の日々

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13新しい日常

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「マサキ!」

朝の日課である牛乳屋のレミオ君ウォッチをしようと庭をうろついているとセイレスがこちらに勢いよく駆けてきた。
セイレスたちを引き取って一月経つが、最初に目にした人形のような無表情はきれいさっぱり消え去り、今では元気いっぱいで屋敷を駆け回っている。
うん。子供は元気が一番いい。

ちなみに奴隷になった経緯を本人にまだきちんと聞けていない。
その話になるとセイレスは悲しげに俯き黙り込んでしまう。
そうなればとても深く聞こうなんて気にはならない。
ただご両親はご健在だということは教えてくれたが、それにより嫌な想像が広がる。
この子はご両親に売られた? それとも無理やり攫われた?
セイレスの無邪気な笑顔を見るたびに心に靄がかかる。

「お、おはようセイレス」
「マサキここで何してるの?」
「あ、あ、朝の体操だよ」

純粋な子供の瞳で見つめられて心臓がぎくりと跳ねる。

「ふーん? セイ、お腹すいた。早く一緒にご飯食べよ」
「え?え、え」

まだレミオ君来ていない…。
しかし可愛いセイレスの誘いを断るのは…セイレスにちょっと待ってもらってレミオ君に挨拶してからご飯というのはいかがだろう。

いや、待てよ…レミオ君にセイレスを会わせて大丈夫だろうか。
レミオ君はセイレスより少しお兄さんだがこんな美少女を目にしたらきっと好きになってしまう。
セイレスだって爽やかでキュートなレミオ君に好意を寄せられたらきっと悪い気はしないはずだ。
二人が並んでいる姿を想像する。
うーん、お似合いだ。
成長する二人。デートに行って手をつないで、そして二人揃って俺に結婚の挨拶を…。
ウェディングドレスを着たセイレスを想像してちょっと泣きそうになった。
確かにレミオ君は俺の推しで良い子だけど、セイレスにはまだ恋とか早いと思う、うん。

「そ、そうだね。い、行こうか。きょ、今日の朝ごはん何かな?」
「ジョフィルさんがクロワッサン焼いてたよ」
「やった! ジョ、ジョフィルのクロワッサン大好き」

レミオ君に会えないのは残念だがセイレスと二人で美味しい朝ごはんというのも悪くない。
二人で手を繋いで食堂に急ぐ。
食堂では三つの人影があった。
庭師のショーンとアル、それからクローエさんだ。
食堂は料理人の都合次第だが基本は好きな時間に食事をとれる。
もちろん料理人達も元奴隷で俺の元片想い相手のナイスガイたちだ。
料理人は3人でシフトを回しているが、朝の忙しい時間などはジョフィルが手伝いに厨房に入ってくれたりもしている。
本当に優秀な執事で感謝しっぱなしだ。

「今度の休み、街に出かけないかクローエ」
「お前ずるいぞ! だったら俺も」
「ふふ、ごめんなさい。今度のお休みは読書をしようと思っているの」
「「ちぇー」」

ショーンとアルはクローエさんにアタックしているらしいが、美人のクローエさんには慣れたものなのか軽くあしらわれている。
彼女が嫌がっているようなら注意も必要だろうが今のところ気に留めてもいなさそうだ。
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