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37デート
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ジョフィルが案内してくれたのは普段使っている食堂ではなく、一度も使ったことのない晩餐室だった。
デイビッドにこの家のみんなを紹介しようと気軽に思っていたがそんな雰囲気ではないなこれ。
俺が家にお客さんを連れて来るのが初めてだから気を遣ってくれたのだろう。
出される料理もフレンチのフルコースのように上品に洗練されており、料理の見事さに驚いていると運んでくれたウォレントに小さくウインクされた。
やっぱり彼はイケおじだ。
デイビッドも気に入ったようで上機嫌で料理を堪能している。
そろそろメインが運ばれて来るだろうと思っていると入口が開いた。
現れたのはメイン料理ではなくセイレスだった。
「マサキ! 今日のご飯、セイと食べないって聞いたよ。なんでセイと食べてくれないの?」
「セ、セリレス…い、今お客様がいらっしゃっているから」
俺の膝の上に当然のように乗ろうとするセイレスを慌てて止める。
「あ、あ、デイビッド、こ、この子が、ま、前に話した、セ、セイレスだ」
「これは噂通りの美少女だ。僕はデイビッド。マサキとは仲良くさせてもらっているよ。よろしくね」
「……」
ダメだ。セイレスの人見知りが爆発しているな。
俺の腕にしがみついてジッと存在を消している。
「ご、ご、ごめん。セ、セイレスは、ま、まだ、ひ、人に慣れてなくて…」
「人に慣れていない? そういえばエルフの少女を引き取って面倒を見ているとだけ聞いていたけど、どういう経緯があったんだい?」
「そ、それは、セ、セイレスが、ど、奴隷として、う、売られていて…」
「奴隷!? この少女は奴隷だったのかい?」
奴隷というワードに思わぬ強い反応を示したデイビッド。
「この家の者は皆、元は奴隷としてマサキ様が購入されたのですよ」
ジョフィルが給仕としてメインを運んできてくれていたようで、テーブルに上品に盛り付けられた肉料理を置きながら会話に入ってきた。
突然喋ったジョフィルに少し驚いたように片眉をあげたデイビッド。
「皆とは? じゃあ君も奴隷だとでもいうのかい?」
「はい、そうですが? 私もマサキ様の奴隷ですよ」
「も、元だから。み、みんな今は奴隷じゃないよ」
冗談のつもりで言ったらしいデイビッドは半笑いで問うたが、堂々と頷くジョフィルの回答に慌てて訂正を入れる。
思わぬ返答にポカンとしたデイビッドは、次の瞬間満面の笑みになった。
「素晴らしい!君は人格も優れた人間なんだね。哀れな奴隷を引き取って施しを与える慈善事業をしているのだろ?」
「い、いや! そ、そんなんじゃ、な、ないよ!」
なんだかデイビッドの中の俺が聖人君子のような格上げをくらった気がする。
自分の為に購入した腐れ野郎なのに、そんな誤解をされては困る。
「じゃあ、もしかして使用人に贈ると言ってこの前一緒に買ったウイスキーも奴隷あてだったのかい?」
「一緒に…?」
ジョフィルがピクリと反応した。
先日お詫びに贈ったウイスキーのことを言っているのは明白だ。
「そ、そこにいる、ジョ、ジョフルに贈ったけど、か、彼は、ど、奴隷じゃないってば」
あれから二人であのウイスキーを呑んだ。
珍しくジョフィルも上機嫌で堪能しており俺も嬉しかった。
「そうか。あのウイスキー、美味しかっただろう? あれ、マサキと一緒に僕も買いに出かけたんだよ。僕が紹介したんだ」
「そ…うでしたか…」
デイビッドがにこやかに声をかけるが、ジョフィルの返答はどこかぎこちない。
「あの日のデート、楽しかったね」
「ん、ん、んんん」
「デート……」
デイビッドの言葉をごまかそうと咳ばらいをしてみたがジョフィルの耳にはしっかりと聴こえたらしい。
汚物をみる視線を向けられると覚悟したが、ジョフィルはなぜか茫然として顔を青くしていた。
デイビッドにこの家のみんなを紹介しようと気軽に思っていたがそんな雰囲気ではないなこれ。
俺が家にお客さんを連れて来るのが初めてだから気を遣ってくれたのだろう。
出される料理もフレンチのフルコースのように上品に洗練されており、料理の見事さに驚いていると運んでくれたウォレントに小さくウインクされた。
やっぱり彼はイケおじだ。
デイビッドも気に入ったようで上機嫌で料理を堪能している。
そろそろメインが運ばれて来るだろうと思っていると入口が開いた。
現れたのはメイン料理ではなくセイレスだった。
「マサキ! 今日のご飯、セイと食べないって聞いたよ。なんでセイと食べてくれないの?」
「セ、セリレス…い、今お客様がいらっしゃっているから」
俺の膝の上に当然のように乗ろうとするセイレスを慌てて止める。
「あ、あ、デイビッド、こ、この子が、ま、前に話した、セ、セイレスだ」
「これは噂通りの美少女だ。僕はデイビッド。マサキとは仲良くさせてもらっているよ。よろしくね」
「……」
ダメだ。セイレスの人見知りが爆発しているな。
俺の腕にしがみついてジッと存在を消している。
「ご、ご、ごめん。セ、セイレスは、ま、まだ、ひ、人に慣れてなくて…」
「人に慣れていない? そういえばエルフの少女を引き取って面倒を見ているとだけ聞いていたけど、どういう経緯があったんだい?」
「そ、それは、セ、セイレスが、ど、奴隷として、う、売られていて…」
「奴隷!? この少女は奴隷だったのかい?」
奴隷というワードに思わぬ強い反応を示したデイビッド。
「この家の者は皆、元は奴隷としてマサキ様が購入されたのですよ」
ジョフィルが給仕としてメインを運んできてくれていたようで、テーブルに上品に盛り付けられた肉料理を置きながら会話に入ってきた。
突然喋ったジョフィルに少し驚いたように片眉をあげたデイビッド。
「皆とは? じゃあ君も奴隷だとでもいうのかい?」
「はい、そうですが? 私もマサキ様の奴隷ですよ」
「も、元だから。み、みんな今は奴隷じゃないよ」
冗談のつもりで言ったらしいデイビッドは半笑いで問うたが、堂々と頷くジョフィルの回答に慌てて訂正を入れる。
思わぬ返答にポカンとしたデイビッドは、次の瞬間満面の笑みになった。
「素晴らしい!君は人格も優れた人間なんだね。哀れな奴隷を引き取って施しを与える慈善事業をしているのだろ?」
「い、いや! そ、そんなんじゃ、な、ないよ!」
なんだかデイビッドの中の俺が聖人君子のような格上げをくらった気がする。
自分の為に購入した腐れ野郎なのに、そんな誤解をされては困る。
「じゃあ、もしかして使用人に贈ると言ってこの前一緒に買ったウイスキーも奴隷あてだったのかい?」
「一緒に…?」
ジョフィルがピクリと反応した。
先日お詫びに贈ったウイスキーのことを言っているのは明白だ。
「そ、そこにいる、ジョ、ジョフルに贈ったけど、か、彼は、ど、奴隷じゃないってば」
あれから二人であのウイスキーを呑んだ。
珍しくジョフィルも上機嫌で堪能しており俺も嬉しかった。
「そうか。あのウイスキー、美味しかっただろう? あれ、マサキと一緒に僕も買いに出かけたんだよ。僕が紹介したんだ」
「そ…うでしたか…」
デイビッドがにこやかに声をかけるが、ジョフィルの返答はどこかぎこちない。
「あの日のデート、楽しかったね」
「ん、ん、んんん」
「デート……」
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