53 / 72
53召し上がれ
しおりを挟む
テディ視点
配給を貰えるとのことで食堂へ向かうと、マッチョなおじさんが現れた。
ご主人様は彼が好きらしく、嬉しそうに会話をしている。
それをジョフィルと言われている人が面白くなさそうに見守っていた。
不穏な空気を漂わせているので、隣に並んでいる身としては居た堪れない。
ご主人様はこのジョフィルって人のことは苦手みたいで、喋る時に緊張しているのが分かる。
やはり彼がマッチョではないから好かれていないのだろう。
ご主人様に促されるまま椅子に座る。
ここで配給されるのだろうか。
地面に膝をついて感謝のポーズで待っていなくていいのだろうかと不安になっていると、先ほどのマッチョおじさんが俺の前に皿を置いた。
湯気が立ってホカホカしているそれは、とんでもなくいい香りを放っている。
思わず涎が出そうになって慌てて口元を引き締める。
こんなに美味しそうな料理はきっとご主人様の物だろう。
しかし何故俺の前に置いたのかと疑問に思っていると、ご主人様の前に複数の料理が置かれて納得する。
置くスペースがなかったのか。
そう思っていたが、なんと目の前のこのとんでもなく美味しそうな料理が俺の分だと告げられた。
もう驚きすぎて言葉が出なかった。
ご主人様の前で物を食べるなんて許されない暴挙だと思うが、そのご主人様本人が食べるように促してくるので欲望に抗えなかった。
凄く熱くて凄く美味しい。
風呂もそうだが、温かい料理も初めて食べた。
ご主人様のアドバイス通り息を吹きかけ口に入れると、パンが舌で溶けてスープの旨みがじゅわりと染み出す。
複雑な味だが経験値のない俺には語る術はなく、ただただ旨味に圧倒されることしか出来ない。
渇いてカラカラだった体にスープが手足の隅まで染み渡る感覚だ。
気づくと目の前の皿は空になっていた。
いつの間に消えたのだと驚いていると、ご主人様が笑顔で自分の分のスープをこちらに差し出してきた。
信じられなかった。
当然のように自分の物を分け与える主人がいるなんて。
このご主人様は今までのご主人様とは何から何まで全部違う。
優しくて温かくて…ずっと一緒にいたい。
そうか、この人こそが俺の本物のご主人様だったのだ。
他の奴らは偽物で、この本物のご主人様が俺をやっと迎えにきてくれたんだ!
遅かったじゃないか。
今までずっと寂しかった。そうだ、俺は寂しかったんだ。
もう手を離さないで欲しい。
思わずそれを口にすると、諭すようなことを言われた。
「お、俺が居なくても、い、生きていけるように、が、頑張った方がいい。こ、これからは、だ、誰にも搾取されない代わりに、じ、自分の足で立っていくんだ」
嫌だ。
ご主人様になら搾りカスになるまで搾取されたって構わない。
それで死んでしまっても本望だ。
あの寂しい日陰の墓場に入るくらいなら、いっそご主人様に殺されたい。
そして望んでいいのならその亡骸を食べて貰いたい。
ご主人様の血肉となり一生一緒にありたい。
ご主人様の口内で小さく噛み砕かれて、喉を通って胃にたどり着く。
そこからじわじわ溶かされご主人様のあらゆる部位を支える為に散り散りになる。
考えただけでゾクゾクして、今まで一度も反応したことのなかった股間がムズムズした。
もう二度と離れない為にはそうするのが一番だ。
この時、俺の人生の最終目標は定まった。
誰が自立などするものか。
生きている間も死んでからもずっとずっとご主人様の奴隷でいてやる。
まずは生きている間に出来ることをしようと思う。
脱衣所の男も、ジョフィルって人も、マッチョおじさんもきっとみんなご主人様が大好きだ。
だってこんなに優しくて温かくて魅力的な素晴らしい生き物は他にいない。
誰だって好きになる。
誰もが首を垂れて無様に寵愛を乞いたくなるに決まってる。
だが俺は誰にも負ける気はない。
ご主人様に一番愛されるのはこの俺だ。
伊達に生まれてから奴隷をしているわけじゃない。
全身全霊で尽くす心構えはバッチリだ。
俺が他の者より優れているものと言えば性器だろう。
一度も使ったことはないがご主人様への想いがあればきっと上手くいく。
泣きながらもうお腹いっぱいだとご主人様が訴えるくらい、頑張って満足させてみせる。
1番の性奴隷に俺はなる!
その為にもまずはご主人様好みの筋肉を付ける必要があるだろう。
癪だがあの脱衣所の男に筋肉の育て方を聞いてみよう。
ちなみにマッチョおじさんはダメだ。
あの人は今の所1番の脅威だから仲良くする気はない。
脱衣所の男ならご主人様に相手にされていないので安心だ。
早速明日聞きに行こうと脳内で計画を立てて満足する。
明日が楽しみなんて初めてだ。
やはりご主人様は俺にいつでも初めてをくれる。
早く俺自身の初めても貰って欲しいものだ。
配給を貰えるとのことで食堂へ向かうと、マッチョなおじさんが現れた。
ご主人様は彼が好きらしく、嬉しそうに会話をしている。
それをジョフィルと言われている人が面白くなさそうに見守っていた。
不穏な空気を漂わせているので、隣に並んでいる身としては居た堪れない。
ご主人様はこのジョフィルって人のことは苦手みたいで、喋る時に緊張しているのが分かる。
やはり彼がマッチョではないから好かれていないのだろう。
ご主人様に促されるまま椅子に座る。
ここで配給されるのだろうか。
地面に膝をついて感謝のポーズで待っていなくていいのだろうかと不安になっていると、先ほどのマッチョおじさんが俺の前に皿を置いた。
湯気が立ってホカホカしているそれは、とんでもなくいい香りを放っている。
思わず涎が出そうになって慌てて口元を引き締める。
こんなに美味しそうな料理はきっとご主人様の物だろう。
しかし何故俺の前に置いたのかと疑問に思っていると、ご主人様の前に複数の料理が置かれて納得する。
置くスペースがなかったのか。
そう思っていたが、なんと目の前のこのとんでもなく美味しそうな料理が俺の分だと告げられた。
もう驚きすぎて言葉が出なかった。
ご主人様の前で物を食べるなんて許されない暴挙だと思うが、そのご主人様本人が食べるように促してくるので欲望に抗えなかった。
凄く熱くて凄く美味しい。
風呂もそうだが、温かい料理も初めて食べた。
ご主人様のアドバイス通り息を吹きかけ口に入れると、パンが舌で溶けてスープの旨みがじゅわりと染み出す。
複雑な味だが経験値のない俺には語る術はなく、ただただ旨味に圧倒されることしか出来ない。
渇いてカラカラだった体にスープが手足の隅まで染み渡る感覚だ。
気づくと目の前の皿は空になっていた。
いつの間に消えたのだと驚いていると、ご主人様が笑顔で自分の分のスープをこちらに差し出してきた。
信じられなかった。
当然のように自分の物を分け与える主人がいるなんて。
このご主人様は今までのご主人様とは何から何まで全部違う。
優しくて温かくて…ずっと一緒にいたい。
そうか、この人こそが俺の本物のご主人様だったのだ。
他の奴らは偽物で、この本物のご主人様が俺をやっと迎えにきてくれたんだ!
遅かったじゃないか。
今までずっと寂しかった。そうだ、俺は寂しかったんだ。
もう手を離さないで欲しい。
思わずそれを口にすると、諭すようなことを言われた。
「お、俺が居なくても、い、生きていけるように、が、頑張った方がいい。こ、これからは、だ、誰にも搾取されない代わりに、じ、自分の足で立っていくんだ」
嫌だ。
ご主人様になら搾りカスになるまで搾取されたって構わない。
それで死んでしまっても本望だ。
あの寂しい日陰の墓場に入るくらいなら、いっそご主人様に殺されたい。
そして望んでいいのならその亡骸を食べて貰いたい。
ご主人様の血肉となり一生一緒にありたい。
ご主人様の口内で小さく噛み砕かれて、喉を通って胃にたどり着く。
そこからじわじわ溶かされご主人様のあらゆる部位を支える為に散り散りになる。
考えただけでゾクゾクして、今まで一度も反応したことのなかった股間がムズムズした。
もう二度と離れない為にはそうするのが一番だ。
この時、俺の人生の最終目標は定まった。
誰が自立などするものか。
生きている間も死んでからもずっとずっとご主人様の奴隷でいてやる。
まずは生きている間に出来ることをしようと思う。
脱衣所の男も、ジョフィルって人も、マッチョおじさんもきっとみんなご主人様が大好きだ。
だってこんなに優しくて温かくて魅力的な素晴らしい生き物は他にいない。
誰だって好きになる。
誰もが首を垂れて無様に寵愛を乞いたくなるに決まってる。
だが俺は誰にも負ける気はない。
ご主人様に一番愛されるのはこの俺だ。
伊達に生まれてから奴隷をしているわけじゃない。
全身全霊で尽くす心構えはバッチリだ。
俺が他の者より優れているものと言えば性器だろう。
一度も使ったことはないがご主人様への想いがあればきっと上手くいく。
泣きながらもうお腹いっぱいだとご主人様が訴えるくらい、頑張って満足させてみせる。
1番の性奴隷に俺はなる!
その為にもまずはご主人様好みの筋肉を付ける必要があるだろう。
癪だがあの脱衣所の男に筋肉の育て方を聞いてみよう。
ちなみにマッチョおじさんはダメだ。
あの人は今の所1番の脅威だから仲良くする気はない。
脱衣所の男ならご主人様に相手にされていないので安心だ。
早速明日聞きに行こうと脳内で計画を立てて満足する。
明日が楽しみなんて初めてだ。
やはりご主人様は俺にいつでも初めてをくれる。
早く俺自身の初めても貰って欲しいものだ。
1,233
あなたにおすすめの小説
落としたのは化粧じゃなく、みんなの心でした
444
BL
『醜い顔…汚らしい』
幼い頃、実母が病気によって早くに亡くなった数年後に新しい義母からそう言われたシリルは、その言葉が耳に残って16歳となった今も引きずっていた。
だが、義母のその言葉は真っ赤な嘘でシリルはとても美しかった。ただ前妻の息子であるシリルに嫉妬した結果こぼした八つ当たりの言葉であったのをシリルは知らずに、義母のいう醜い顔を隠すために化粧をする。
その結果、彼は化粧によって本当に醜い顔になってしまった。そんな彼が虐げられながらも徐々に周囲を絆す話
暴力表現があるところには※をつけております
妖精です、囲われてます
うあゆ
BL
僕は妖精
森で気ままに暮らしていました。
ふと気づいたら人間に囲まれてました。
でもこの人間のそばはとても心地いいし、森に帰るタイミング見つからないなぁ、なんて思いながらダラダラ暮らしてます。
__________
妖精の前だけはドロ甘の冷徹公爵×引きこもり妖精
なんやかんやお互い幸せに暮らします。
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
【ご報告】
2月28日より、第五章の連載を再開いたします。毎週金・土・日の20時に更新予定です。
また、誤字脱字の修正および一部表現の見直しを行いました。ただし、記載内容の趣旨に大きな変更はございません。
引き続きよろしくお願いいたします。
幼馴染がいじめるのは俺だ!
むすめっすめ
BL
幼馴染が俺の事いじめてたのは、好きな子いじめちゃうやつだと思ってたのに...
「好きな奴に言われたんだ...幼馴染いじめるのとかガキみてーだって...」
「はっ...ぁ??」
好きな奴って俺じゃないの___!?
ただのいじめっ子×勘違いいじめられっ子
ーーーーーー
主人公 いじめられっ子
小鳥遊洸人
タカナシ ヒロト
小学生の頃から幼馴染の神宮寺 千透星にいじめられている。
姉の助言(?)から千透星が自分のこといじめるのは小学生特有の“好きな子いじめちゃうヤツ“だと思い込むようになり、そんな千透星を、可愛いじゃん...?と思っていた。
高校で初めて千透星に好きな人が出来たことを知ったことから、
脳破壊。
千透星への恋心を自覚する。
幼馴染 いじめっ子
神宮寺 千透星
ジングウジ チトセ
小学生の頃から幼馴染の小鳥遊 洸人をいじめている。
美形であり、陰キャの洸人とは違い周りに人が集まりやすい。(洸人は千透星がわざと自分の周りに集まらないように牽制していると勘違いしている)
転校生の須藤千尋が初恋である
運命の番は僕に振り向かない
ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。
それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。
オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。
ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。
ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。
ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。
ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。
俺がこんなにモテるのはおかしいだろ!? 〜魔法と弟を愛でたいだけなのに、なぜそんなに執着してくるんだ!!!〜
小屋瀬
BL
「兄さんは僕に守られてればいい。ずっと、僕の側にいたらいい。」
魔法高等学校入学式。自覚ありのブラコン、レイ−クレシスは、今日入学してくる大好きな弟との再会に心を踊らせていた。“これからは毎日弟を愛でながら、大好きな魔法制作に明け暮れる日々を過ごせる”そう思っていたレイに待ち受けていたのは、波乱万丈な毎日で―――
義弟からの激しい束縛、王子からの謎の執着、親友からの重い愛⋯俺はただ、普通に過ごしたいだけなのにーーー!!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる