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20.深緑の魔窟
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「凄いな、一寸先がもう見えないぞ」
ワインズ森に聳え立つ鬱蒼とした木々の僅かな隙間を入口から覗いてオルフェンが感嘆の声を上げた。
「森の中では獅子の姿をしたライアーって魔物が一番強いらしいけど、一番厄介なのは群れで行動するファングウルフらしい。結局は数なんだよな。」
先輩方から貰った情報をオルフェンとサファイルに話す。ファングウルフは牙がマンモスのように飛び出ている狼の魔物だ。
同級生を前にして冷静を装う俺だが、内心はとても緊張していた。正直言って怖い。ヨアの屋敷で魔物は見たことあるとはいえ、戦闘したわけではないし、おそらくこの二人と違って一度実物と対峙したからこその緊張感なのだと思う。想像の中でとてもリアルな魔物を描くことができるのだから。
ちなみにサファイルは一般市民で誰にでも気さくなオルフェンを気に入ったようで、俺とは一言も話さずオルフェンとばかり話している。オルフェンは、俺を勧誘したはずのサファイルが自分としか話さないことに戸惑っているが至極当然の反応だ。本当にこいつの自分勝手な言動には困り果てている。連携が大事なのにこのパーティーで本領発揮できるんだろうか・・・。
試験は夕暮れ前に開始され、各々のパーティーに配布されたテントのセットと小規模の結界を張れる結界石と呼ばれるアイテムを使って自分達の活動拠点を作ることから始める。戦闘時の回避に利用できそうな大きな岩があったので、周囲の草を刈り取って結界とテントを張り始めた。テントを張るのが得意だと言うオルフェンにその作業を任せ、俺とサファイルの二人で無防備になる彼を囲んで周囲を見張ることになった。
見張りの間、草叢から掌サイズのすばしっこいだけの兎や鼠に似た魔物が数匹現れたが、互いに半分ずつ相手をして難なく仕留められた。三十分程経ってオルフェンから準備が出来たと声が掛かり、最後に周囲に視線を巡らせてから拠点へ帰ろうとした時、大木の向かい側から地面に落ちている枝を踏みしめる音が聞こえたので、咄嗟に氷魔法を出そうと身構えた。
「待て、ランバート。人だ。」
サファイルが俺に静止の手を上げたので、俺は素直にそれに従う。足音だけで人間のものだと判別出来るのか・・・なんで実地でのスタート地点は同じはずなのにこんなに場慣れしてるんだ?
揺れる茂みの先を見つめていると、深紅の長髪の男が仲間と思われる男女を引き連れてこちらへ向かって歩いてきた。そのうちの一人はとても見覚えのある顔だった。
「ヨアじゃん」
ヨアはこちらを見たが特に反応はない。いつも通りである。前日までパーティー仲間を見つけられずにいたようなので(探す気があるのか無かったのか)安心したが、深紅が目立つ男と橙色の三編みの女の子のどちらとも面識がないのでもしかして寄せ集めの三人・・・などと要らぬ詮索をしてしまう。
先頭の男が俺達の奥にあるテントを見て軽く肩を落とした。
「いい場所取られてしまいました・・・」
よく見ると目尻に泣き黒子があり、その白い肌の上で色香を漂わせていた。彼は騎士科のニコル。父親が病に倒れ、騎士団に入団して薬代を稼ぐために一人で王都へやって来て高等部から編入してきたらしい。なんとも涙ぐましい。三編みの女の子は魔法科のフリジアといい、とても大人しく消極的な子のようだ。
ニコルが残されたちぐはぐな二人を誘って組んだパーティーは、俺達と同じ場所を拠点の候補にしていたらしい。もっと他に良い場所があるかもと探している間に先に取られてしまったとのこと。
「早くしないと暗くなってしまいますね。少し奥の方になってしまいますが、さっきの場所に戻りますか。」
森は奥に行けば行くほど足取りも悪くなり強い魔物が潜んでいる。自信があるのなら奥で出待ちすれば点数も稼げて手っ取り早い。ニコルは剣術に自信があるのか、ヨアゼルンの強さを知っていての提案なのか・・・。
奥の方へ移動する彼等にお互い頑張ろうと声を掛けた。
「ヨア。先にくたばるなよ。」
「こっちの台詞だ。」
ヨアは薄く笑い地面に無造作に積み上がった草を一瞬で燃やして立ち去った。
「俺達が刈り取った草焼き消してくれた・・・。」
オルフェンが呟き、俺は不器用な彼の、器用な技術に笑うしかなかった。
◇◇◇
拠点から少し離れて小さい魔物を倒している内にあっという間に時が経ち闇が深くなった。
「いくら《堅命の術》がかけられているとはいえ、大きい魔物が飛びかかってきたら、寿命が縮むと思う」
オルフェンが冷や汗をかきながら吐露した不安に俺は強く同意した。
試験中に死者を出さないために、生徒全員には《堅命の術》という、例え致命傷を負っても半日は命を繋ぐことができる術がかけられている。ワインズ森の周りには上級クラスの医師が五人配置されているので、その後必ず治癒魔法で治せるはずである。そんな仕組みがあって五十三年前から導入されたというこの試験は、一人も死者を出したことがないそうだ。だからこそ伝統的に長く続いているといえよう。
「俺等の総合力ならライアーもいけると思うぜ」
サファイルが意気揚々と標的を挙げるが、自信家でもない残り二人は怖気づいて二つ返事というわけにもいかなかった。ステータスでは条件を満たしていても、初めての実戦で作戦通りに動けるわけではないのだ。
「ファングウルフをバラけさせることはできる?ライアーと似てる動きするって習ったよね。それで各々戦ってみて、感覚掴めたらライアーにも挑戦しようよ。」
俺はサファイルに提案した。まぁ、体力が残っていればの話になるが。どちらにせよ、ファングウルフを短時間で片付けられないようであればライアーには力及ばずだろう。
「わかった。俺が雷光で一瞬奴らを怯ませて目眩ましする。その隙にランバートは氷の壁で数匹囲み、オルフェンは蔓や地面の隆起を使って分散させる、どうだ?」
俺とオルフェンは顔を見合わせて頷いた。
ファングウルフはキムニという赤い実がなる木々の近くを狩場としていることが多い。キムニの実を食べる兎や鹿を狙うからだ。俺達はまずはキムニの木を探して練り歩いた。
「お、案の定だぜ」
十数メートル先のキムニの木を見つけオルフェンがそのまま視線を下げると、親子の鹿が落ちた実を食べていた。
「鹿の角って頑丈だからナイフの柄に使われたりするらしいぞ」
「へえ。オルフェンって狩猟したことあるんだっけ?」
この世界には銃などは発明されていないから、狩猟は槍や弓か魔法を使う。
「あるよ。調合に使う薬草採集するついでにちょっとだけだけど。」
そうか、オルフェンの両親は薬剤師だった。
「じゃあ、動物の解体とかも…?」
「むしろそっちメインで親に手伝わされてた。」
「すごいな…」
そんな他愛も無い話を交わしていた時だった。脇にある若木の枝が少し揺れたのと、サファイルが叫んだのはほぼ同時だった。
「来たぞ!」
風を切る音がする方向へ首を回すと、黒い鉤爪が鼻先まで飛び込んできた。自分達ではなく鹿を狙いに来ると思い込んで心の準備が出来ていなかった俺は、反射で避けることができずに固まってしまう。
その直後、背中全面への衝撃と腰を固定される感触があった。背中の気配と一緒に地面に叩きつけられ転がる。
「サファイル!」
地面と平行になった視界には、体勢を立て直す彼と地に伏す狼の姿が映った。彼は俺を抱き抱えてファングウルフから距離を取りながら敵へ雷撃したのだ。
また違う方向から影が次々と現れる。ファングウルフは輪になって獲物を囲んで追い詰める習性がある。
直前まで話していたオルフェンは、剣を構えて敵を真っ向から斬りつけ応戦していた。
俺は情けないことに腰が抜けて、ただ2人が必死に戦っているのを愕然と眺めることしかできなかった。そんな間にもファングウルフが甲高く吠えて仲間を呼び寄せる。
「ランバート!氷で足止めしろ!」
サファイルが三匹を相手しながらこちらを見ることなく息を荒げた。
我に返った俺はサファイルの背後から忍び寄るウルフの前足付近に氷を這わせる。中等部から少しずつ氷魔法を中心に鍛えてきた甲斐あって、全身を氷漬けすることもできるが、今の実力では完成までに2秒かかるため、素早い敵には逃げられるし、サファイルなら足元を煩わせるくらいで十分だろう。
次に左を向いてオルフェンを確認した。彼は飛び掛かる相手に長物だと不利だと気付いたのか、装備していた短剣に持ち替え、喉元を狙って細かく動いていた。彼の左腕に噛み付こうとするウルフを見て、瞬時にバドミントンの羽ほどの大きさの尖った氷塊を顔側面目掛けて打ち出す。そうしてオルフェンの滞りない腕の振りを見届けていた時、右脚の太腿に激痛が走った。
しまった!仲間の周りに意識を向け過ぎて自分の身の周りの気配を読み取れなかった!
ウルフの大きい牙が太腿を串刺しにするように食い入り、痛みを超えた火傷のような鋭い熱が襲ってきた。その尋常ではない熱さに対応がワンテンポ遅れてしまったが、無理矢理引き剥がすのは無謀だと判断して止血の意図も含めて太腿から牙、頭部にかけて氷で覆い尽くす。
敵を倒し終えた擦り傷一つないサファイルがこちらを見て目を白黒させる。
「首から切り落としてくれ!!」
言い終わると同時に彼は駆け出し、後援に暴れる後ろ足を掴むと「いくぞ!」の掛け声で剣を振り下ろした。
ワインズ森に聳え立つ鬱蒼とした木々の僅かな隙間を入口から覗いてオルフェンが感嘆の声を上げた。
「森の中では獅子の姿をしたライアーって魔物が一番強いらしいけど、一番厄介なのは群れで行動するファングウルフらしい。結局は数なんだよな。」
先輩方から貰った情報をオルフェンとサファイルに話す。ファングウルフは牙がマンモスのように飛び出ている狼の魔物だ。
同級生を前にして冷静を装う俺だが、内心はとても緊張していた。正直言って怖い。ヨアの屋敷で魔物は見たことあるとはいえ、戦闘したわけではないし、おそらくこの二人と違って一度実物と対峙したからこその緊張感なのだと思う。想像の中でとてもリアルな魔物を描くことができるのだから。
ちなみにサファイルは一般市民で誰にでも気さくなオルフェンを気に入ったようで、俺とは一言も話さずオルフェンとばかり話している。オルフェンは、俺を勧誘したはずのサファイルが自分としか話さないことに戸惑っているが至極当然の反応だ。本当にこいつの自分勝手な言動には困り果てている。連携が大事なのにこのパーティーで本領発揮できるんだろうか・・・。
試験は夕暮れ前に開始され、各々のパーティーに配布されたテントのセットと小規模の結界を張れる結界石と呼ばれるアイテムを使って自分達の活動拠点を作ることから始める。戦闘時の回避に利用できそうな大きな岩があったので、周囲の草を刈り取って結界とテントを張り始めた。テントを張るのが得意だと言うオルフェンにその作業を任せ、俺とサファイルの二人で無防備になる彼を囲んで周囲を見張ることになった。
見張りの間、草叢から掌サイズのすばしっこいだけの兎や鼠に似た魔物が数匹現れたが、互いに半分ずつ相手をして難なく仕留められた。三十分程経ってオルフェンから準備が出来たと声が掛かり、最後に周囲に視線を巡らせてから拠点へ帰ろうとした時、大木の向かい側から地面に落ちている枝を踏みしめる音が聞こえたので、咄嗟に氷魔法を出そうと身構えた。
「待て、ランバート。人だ。」
サファイルが俺に静止の手を上げたので、俺は素直にそれに従う。足音だけで人間のものだと判別出来るのか・・・なんで実地でのスタート地点は同じはずなのにこんなに場慣れしてるんだ?
揺れる茂みの先を見つめていると、深紅の長髪の男が仲間と思われる男女を引き連れてこちらへ向かって歩いてきた。そのうちの一人はとても見覚えのある顔だった。
「ヨアじゃん」
ヨアはこちらを見たが特に反応はない。いつも通りである。前日までパーティー仲間を見つけられずにいたようなので(探す気があるのか無かったのか)安心したが、深紅が目立つ男と橙色の三編みの女の子のどちらとも面識がないのでもしかして寄せ集めの三人・・・などと要らぬ詮索をしてしまう。
先頭の男が俺達の奥にあるテントを見て軽く肩を落とした。
「いい場所取られてしまいました・・・」
よく見ると目尻に泣き黒子があり、その白い肌の上で色香を漂わせていた。彼は騎士科のニコル。父親が病に倒れ、騎士団に入団して薬代を稼ぐために一人で王都へやって来て高等部から編入してきたらしい。なんとも涙ぐましい。三編みの女の子は魔法科のフリジアといい、とても大人しく消極的な子のようだ。
ニコルが残されたちぐはぐな二人を誘って組んだパーティーは、俺達と同じ場所を拠点の候補にしていたらしい。もっと他に良い場所があるかもと探している間に先に取られてしまったとのこと。
「早くしないと暗くなってしまいますね。少し奥の方になってしまいますが、さっきの場所に戻りますか。」
森は奥に行けば行くほど足取りも悪くなり強い魔物が潜んでいる。自信があるのなら奥で出待ちすれば点数も稼げて手っ取り早い。ニコルは剣術に自信があるのか、ヨアゼルンの強さを知っていての提案なのか・・・。
奥の方へ移動する彼等にお互い頑張ろうと声を掛けた。
「ヨア。先にくたばるなよ。」
「こっちの台詞だ。」
ヨアは薄く笑い地面に無造作に積み上がった草を一瞬で燃やして立ち去った。
「俺達が刈り取った草焼き消してくれた・・・。」
オルフェンが呟き、俺は不器用な彼の、器用な技術に笑うしかなかった。
◇◇◇
拠点から少し離れて小さい魔物を倒している内にあっという間に時が経ち闇が深くなった。
「いくら《堅命の術》がかけられているとはいえ、大きい魔物が飛びかかってきたら、寿命が縮むと思う」
オルフェンが冷や汗をかきながら吐露した不安に俺は強く同意した。
試験中に死者を出さないために、生徒全員には《堅命の術》という、例え致命傷を負っても半日は命を繋ぐことができる術がかけられている。ワインズ森の周りには上級クラスの医師が五人配置されているので、その後必ず治癒魔法で治せるはずである。そんな仕組みがあって五十三年前から導入されたというこの試験は、一人も死者を出したことがないそうだ。だからこそ伝統的に長く続いているといえよう。
「俺等の総合力ならライアーもいけると思うぜ」
サファイルが意気揚々と標的を挙げるが、自信家でもない残り二人は怖気づいて二つ返事というわけにもいかなかった。ステータスでは条件を満たしていても、初めての実戦で作戦通りに動けるわけではないのだ。
「ファングウルフをバラけさせることはできる?ライアーと似てる動きするって習ったよね。それで各々戦ってみて、感覚掴めたらライアーにも挑戦しようよ。」
俺はサファイルに提案した。まぁ、体力が残っていればの話になるが。どちらにせよ、ファングウルフを短時間で片付けられないようであればライアーには力及ばずだろう。
「わかった。俺が雷光で一瞬奴らを怯ませて目眩ましする。その隙にランバートは氷の壁で数匹囲み、オルフェンは蔓や地面の隆起を使って分散させる、どうだ?」
俺とオルフェンは顔を見合わせて頷いた。
ファングウルフはキムニという赤い実がなる木々の近くを狩場としていることが多い。キムニの実を食べる兎や鹿を狙うからだ。俺達はまずはキムニの木を探して練り歩いた。
「お、案の定だぜ」
十数メートル先のキムニの木を見つけオルフェンがそのまま視線を下げると、親子の鹿が落ちた実を食べていた。
「鹿の角って頑丈だからナイフの柄に使われたりするらしいぞ」
「へえ。オルフェンって狩猟したことあるんだっけ?」
この世界には銃などは発明されていないから、狩猟は槍や弓か魔法を使う。
「あるよ。調合に使う薬草採集するついでにちょっとだけだけど。」
そうか、オルフェンの両親は薬剤師だった。
「じゃあ、動物の解体とかも…?」
「むしろそっちメインで親に手伝わされてた。」
「すごいな…」
そんな他愛も無い話を交わしていた時だった。脇にある若木の枝が少し揺れたのと、サファイルが叫んだのはほぼ同時だった。
「来たぞ!」
風を切る音がする方向へ首を回すと、黒い鉤爪が鼻先まで飛び込んできた。自分達ではなく鹿を狙いに来ると思い込んで心の準備が出来ていなかった俺は、反射で避けることができずに固まってしまう。
その直後、背中全面への衝撃と腰を固定される感触があった。背中の気配と一緒に地面に叩きつけられ転がる。
「サファイル!」
地面と平行になった視界には、体勢を立て直す彼と地に伏す狼の姿が映った。彼は俺を抱き抱えてファングウルフから距離を取りながら敵へ雷撃したのだ。
また違う方向から影が次々と現れる。ファングウルフは輪になって獲物を囲んで追い詰める習性がある。
直前まで話していたオルフェンは、剣を構えて敵を真っ向から斬りつけ応戦していた。
俺は情けないことに腰が抜けて、ただ2人が必死に戦っているのを愕然と眺めることしかできなかった。そんな間にもファングウルフが甲高く吠えて仲間を呼び寄せる。
「ランバート!氷で足止めしろ!」
サファイルが三匹を相手しながらこちらを見ることなく息を荒げた。
我に返った俺はサファイルの背後から忍び寄るウルフの前足付近に氷を這わせる。中等部から少しずつ氷魔法を中心に鍛えてきた甲斐あって、全身を氷漬けすることもできるが、今の実力では完成までに2秒かかるため、素早い敵には逃げられるし、サファイルなら足元を煩わせるくらいで十分だろう。
次に左を向いてオルフェンを確認した。彼は飛び掛かる相手に長物だと不利だと気付いたのか、装備していた短剣に持ち替え、喉元を狙って細かく動いていた。彼の左腕に噛み付こうとするウルフを見て、瞬時にバドミントンの羽ほどの大きさの尖った氷塊を顔側面目掛けて打ち出す。そうしてオルフェンの滞りない腕の振りを見届けていた時、右脚の太腿に激痛が走った。
しまった!仲間の周りに意識を向け過ぎて自分の身の周りの気配を読み取れなかった!
ウルフの大きい牙が太腿を串刺しにするように食い入り、痛みを超えた火傷のような鋭い熱が襲ってきた。その尋常ではない熱さに対応がワンテンポ遅れてしまったが、無理矢理引き剥がすのは無謀だと判断して止血の意図も含めて太腿から牙、頭部にかけて氷で覆い尽くす。
敵を倒し終えた擦り傷一つないサファイルがこちらを見て目を白黒させる。
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