22 / 207
第1部 グランドール魔術学校 ~亡国の古城と地底竜の守るもの~
第22話 召喚術の授業2
しおりを挟む
イーアは召喚道具に手を当て、呪文を唱えてコプタンを呼んだ。
すぐにポンッと親指サイズの人型の子豚が飛び出してきた。
マーカスはイーアの呼びだしたコプタンを見て、バカにしたように言った。
「俺のより、だいぶ小さいな。なーんだ。ウェルグァンダルの召喚士ってそんなものか? これなら、俺のほうがずっと優秀じゃないか」
ところが、マーカスがそう言っている間に、ポンッ、ポンッ、ポンッと親指サイズのコプタンがさらに飛び出してきた。
出てきたコプタン達は精霊語で口々にしゃべっていた。
『わーい。なんだなんだー?』
『なにここ、楽しそう』
『やっほーほいほい。巨人だー!』
そして、ポンッポンッポンッポンッと、さらに、さらに、コプタンが出てきた。
『うわっ! 巨人がいっぱいいるぞ?』
『あそぼ、あそぼー!』
『みんなも来いよー!』
あっという間に、教卓の周りが小さな小さな子豚みたいな小人だらけになってしまった。
そして、イーアが呼んだたくさんのコプタンは、『巨人発見! 突撃ー!』とか言って、近くにいたマーカスにとびつきだした。
「うわ! なんだこいつら!」
マーカスが叫んで、コプタン達を払おうとしたけど、コプタン達はマーカスのローブをどんどんのぼっていく。そして、頭の上にのって髪の毛をひっぱったり、耳にぶら下がったり、鼻の穴に頭をつっこもうとしたりした。
「やめろ! このブタども!」
マーカスは顔にまとわりつくコプタンをむしりとっては、投げ飛ばした。
でも、何十もいるコプタンは、投げ飛ばされても、全然平気で『わーいわーい』と楽しそうにまたマーカスにのぼりだす。
クラスのみんなは、ひとりでコプタンと格闘しているマーカスの様子を見て笑っていた。
特にオッペンは笑い転げながら、「見ろよ! マーカスの鼻から鼻毛みたいに豚が出てるぜ!」と大声で叫んでいた。
一方、マーカスが呼びだした大きいコプタンは、教卓にずてんとねそべって、ねそべったまま、『やっちまえー。ドンドンドン』と歌っていた。
イーアが呼んだコプタンたちの数匹も、教卓に座ってただ眺めていた。
『みんな元気だねー』
『鼻からコプタンー。ウケるー』
『でっかい巨人って、なんででっかいの?』
といった感じでのんびりおしゃべりしながら。
オレン先生は急いで教卓の前に立って言った。
「このように、同じ<召喚契約書>を使い同じ道具を使った召喚でも、呼ぶ者によって結果が全く変わる。さ、ふたりとも、早く召喚獣をかえしなさい」
マーカスは召喚獣を帰還させる呪文『異界へかえれ、コプタン!』を唱えた。……呪文というより、そう精霊語で命令しているだけだけど、生徒達は呪文としておぼえている。
『おらよっと』
マーカスが呼んだ大きなコプタンは、姿を消した。
イーアも同じように『異界へ帰れ、コプタン!』と言った。
何もしないで教卓の上から見物していた数匹のコプタンたちは、あくびをしながら『バイバーイ』とか『なにしにきたのぽくら?』とか言いながら消えた。
だけど、ほとんどのコプタンたちは好き放題にマーカスの上で遊び続けていた。
マーカスが顔を真っ赤にして、耳と鼻からコプタンが出てる変な顔で、イーアに怒鳴った。
「早くこいつらを消せよ!」
イーアは困ってもう一度コプタンに呼びかけた。
『コプタン、もう帰って!』
でも、コプタン達は、マーカスの頭の上で跳びはねたり、鼻からぶらさがって両手を振ったりしながら言った。
『やだよー!』
『楽しいから帰らないよ!』
『イエーイ! イエーイ!』
コプタン達は、帰る気ゼロだった。コプタン達は、いまやマーカスの上だけじゃなくて、教室中を走り回っていた。みんなの机にのったり頭にのったり。
イーアには、コプタン達のたのしそうな声があちこちから聞こえる。
『あそぼ! あそぼ! 巨人とあそぼー!』
『巨人のお姉さん、今度おれとお茶しない?』
『あはははー。楽しいなー』
そして、クラスのみんなの叫び声が響いていた。
もう教室中が大混乱だ。
コプタン達は、オッペンがこっそり授業中に食べていたサンドイッチを奪って『エッサホイサ。巨大サンドイッチだー!』と担いで逃げていく。オッペンは「おれのサンドイッチ!」と叫んで、コプタンを追いかけようと机の上にのぼってずっこけて、色んなものをひっくり返していた。
その前の列では、コプタンが一匹、アイシャの胸の中にすべりこもうとして、キャシーに捕まってぶん投げられていた。
ユウリがコプタンにペンを盗まれながら、叫んだ。
「イーア、強制送還だ!」
「強制送還?」
イーアがたずねかえすと、オレン先生があわてて言った。
「召喚獣を強制的に帰らせゲートを閉じる魔導語の呪文だ。<我、我が僕を返還し、異界の扉を閉じなむ。閉じよ霊界の門>」
(そういえば、そんな呪文あったっけ)と思い出しながら、イーアはあわてて魔導語の長くて難しい呪文を唱えた。
イーアが唱え終えると、とたんにコプタン達が召喚ゲートの中へ吸い込まれていった。
『えーやだよー!』『これからだったのにぃー!』『まだ帰りたくないー!』とか文句を言いながら。
数秒後、教室からコプタンは消えた。
でも、教室の中がおさまるまでには、まだしばらく時間がかかり、そして、その間、マーカスは真っ赤に怒った顔でイーアを睨みつけていた。
オレン先生はため息まじりに言った。
「これで、召喚者によって召喚結果が違うことはわかったね。ありがとう。ふたりとも。席に戻って」
オレン先生がそう言って席に帰らせなかったら、マーカスがイーアにつかみかかりそうな雰囲気だった。
イーアはそそくさと席に戻った。
イーアは席に着くと(やっちゃったよ~!)と心の中で叫びながら、もう今日は存在感を消していようと決心した。
ところが、そこで最前列のケイニスが手をあげて質問をした。
「先生。今の召喚結果の解説を聞きたいのですが。俺にはどちらの召喚も失敗に見えました」
(もう忘れたいのに~。解説なんていらないよ!)とイーアは心の中で叫んだ。
一方、マーカスはケイニスを睨みつけて、怒鳴るように言った。
「俺の召喚は成功した! 失敗したのは、あいつの召喚だけだ!」
オレン先生は咳払いをした。
「うむ。解説をしよう。たしかに、マーカスはコプタンを呼び出した。1年生でコプタンを呼び出せるのはたいしたものだ。自信をもっていい。だが、ケイニスが言う通り、完ぺきな召喚ではなかった」
オレン先生はそこで黒板にむかって、ちょっと板書をしながら説明した。
「まず、知っておくべきことは、コプタン族は小さい方がより活動的、つまりより優れたコプタンだということだ。マーカスが呼んだコプタンは、厳密にはデプタンというコプタンの下位種にあたる」
そこで、「なーんだ。バリバリ失敗じゃねーか!」と、オッペンが大きな声でつぶやいたもんだから、マーカスが恐ろしい表情でイーアとオッペンのいる方を睨んだ。
(オッペン、黙ってて!)とイーアは心の中で叫んだけど、オッペンはもう言っちゃった後なのでどうしようもない。
オレン先生は解説を続けた。
「そして、コプタン族の召喚は、複数召喚が基本とされる。教科書的には、コプタンの召喚成功とは、体長10センチ以下のコプタンを3匹以上呼ぶことだ」
オッペンがイーアの後ろの席で、また大きな声でつぶやいた。
「じゃ、イーアの召喚は成功だな。マーカスはデブいの一匹しか呼んでねぇもん。イーアの勝ちだ!」
またマーカスがギロリとこっちの方を睨んだ。
オッペンの声はクラス中に聞こえていたので、オレン先生はそこで咳払いをした。
「いや、イーアの召喚にも問題がある。召喚獣が言うことを聞かなかった。あれは、召喚獣の暴走と呼ばれ、一番危険な失敗だ。こうなった場合は、すぐに召喚獣を強制送還しないといけない。もしも危険な召喚獣を暴走させてしまえば、怪我人や死人すら出かねない。だが、いずれにせよ、さっきの召喚は勝負ではない。ふたりとも皆が召喚術を理解できるように協力してくれたのだ。さぁ、もう一度、ふたりに感謝をしよう」
オレン先生にうながされ、みんなはイーアとマーカスを称えるように拍手をした。そして、授業は再開された。
でも、その後の授業は、もう何もイーアの頭に入らなかった。
イーアの頭の中はコプタンの暴走でいっぱいだった。だから、その日のイーアのノートは、「やっちゃったよ~」という文字と走り回るコプタンの絵だけになった。
召喚術の授業が終わると、イーアはアイシャ達にさっそく、「さっきはごめんね。コプタンを暴走させちゃって」と謝ろうとした。
でも、イーアが「さっき……」まで言ったところで、オッペンが後ろからイーアのローブを叩いた。
オッペンはたのしそうに大声で言った。
「さっきの召喚最高だったぜ! さっすがイーアだな! あのマーカスの顔! おもいだしても笑えるぜ! 鼻から子豚!」
オッペンはそう言いながら大笑いしている。
おどろいたことに、キャシーも笑いをかみころしながら言った。
「オッペン、大声で言っちゃダメでしょ。でも、あれは、おかしかった。思い出すと、笑いが、とまらないっ」
キャシーはこらえきれずに腹を抱えて笑っている。アイシャもにこにこしながら言った。
「今日の授業はおもしろかったねぇ。毎回イーアの召喚があると楽しいのにねぇー」
どうやら、コプタンの起こしたハプニングを誰も気にしていない……というかみんな楽しんでいたみたいだ。
マーカス以外は。
マーカスだけは、本気で怒っていた。
すぐにポンッと親指サイズの人型の子豚が飛び出してきた。
マーカスはイーアの呼びだしたコプタンを見て、バカにしたように言った。
「俺のより、だいぶ小さいな。なーんだ。ウェルグァンダルの召喚士ってそんなものか? これなら、俺のほうがずっと優秀じゃないか」
ところが、マーカスがそう言っている間に、ポンッ、ポンッ、ポンッと親指サイズのコプタンがさらに飛び出してきた。
出てきたコプタン達は精霊語で口々にしゃべっていた。
『わーい。なんだなんだー?』
『なにここ、楽しそう』
『やっほーほいほい。巨人だー!』
そして、ポンッポンッポンッポンッと、さらに、さらに、コプタンが出てきた。
『うわっ! 巨人がいっぱいいるぞ?』
『あそぼ、あそぼー!』
『みんなも来いよー!』
あっという間に、教卓の周りが小さな小さな子豚みたいな小人だらけになってしまった。
そして、イーアが呼んだたくさんのコプタンは、『巨人発見! 突撃ー!』とか言って、近くにいたマーカスにとびつきだした。
「うわ! なんだこいつら!」
マーカスが叫んで、コプタン達を払おうとしたけど、コプタン達はマーカスのローブをどんどんのぼっていく。そして、頭の上にのって髪の毛をひっぱったり、耳にぶら下がったり、鼻の穴に頭をつっこもうとしたりした。
「やめろ! このブタども!」
マーカスは顔にまとわりつくコプタンをむしりとっては、投げ飛ばした。
でも、何十もいるコプタンは、投げ飛ばされても、全然平気で『わーいわーい』と楽しそうにまたマーカスにのぼりだす。
クラスのみんなは、ひとりでコプタンと格闘しているマーカスの様子を見て笑っていた。
特にオッペンは笑い転げながら、「見ろよ! マーカスの鼻から鼻毛みたいに豚が出てるぜ!」と大声で叫んでいた。
一方、マーカスが呼びだした大きいコプタンは、教卓にずてんとねそべって、ねそべったまま、『やっちまえー。ドンドンドン』と歌っていた。
イーアが呼んだコプタンたちの数匹も、教卓に座ってただ眺めていた。
『みんな元気だねー』
『鼻からコプタンー。ウケるー』
『でっかい巨人って、なんででっかいの?』
といった感じでのんびりおしゃべりしながら。
オレン先生は急いで教卓の前に立って言った。
「このように、同じ<召喚契約書>を使い同じ道具を使った召喚でも、呼ぶ者によって結果が全く変わる。さ、ふたりとも、早く召喚獣をかえしなさい」
マーカスは召喚獣を帰還させる呪文『異界へかえれ、コプタン!』を唱えた。……呪文というより、そう精霊語で命令しているだけだけど、生徒達は呪文としておぼえている。
『おらよっと』
マーカスが呼んだ大きなコプタンは、姿を消した。
イーアも同じように『異界へ帰れ、コプタン!』と言った。
何もしないで教卓の上から見物していた数匹のコプタンたちは、あくびをしながら『バイバーイ』とか『なにしにきたのぽくら?』とか言いながら消えた。
だけど、ほとんどのコプタンたちは好き放題にマーカスの上で遊び続けていた。
マーカスが顔を真っ赤にして、耳と鼻からコプタンが出てる変な顔で、イーアに怒鳴った。
「早くこいつらを消せよ!」
イーアは困ってもう一度コプタンに呼びかけた。
『コプタン、もう帰って!』
でも、コプタン達は、マーカスの頭の上で跳びはねたり、鼻からぶらさがって両手を振ったりしながら言った。
『やだよー!』
『楽しいから帰らないよ!』
『イエーイ! イエーイ!』
コプタン達は、帰る気ゼロだった。コプタン達は、いまやマーカスの上だけじゃなくて、教室中を走り回っていた。みんなの机にのったり頭にのったり。
イーアには、コプタン達のたのしそうな声があちこちから聞こえる。
『あそぼ! あそぼ! 巨人とあそぼー!』
『巨人のお姉さん、今度おれとお茶しない?』
『あはははー。楽しいなー』
そして、クラスのみんなの叫び声が響いていた。
もう教室中が大混乱だ。
コプタン達は、オッペンがこっそり授業中に食べていたサンドイッチを奪って『エッサホイサ。巨大サンドイッチだー!』と担いで逃げていく。オッペンは「おれのサンドイッチ!」と叫んで、コプタンを追いかけようと机の上にのぼってずっこけて、色んなものをひっくり返していた。
その前の列では、コプタンが一匹、アイシャの胸の中にすべりこもうとして、キャシーに捕まってぶん投げられていた。
ユウリがコプタンにペンを盗まれながら、叫んだ。
「イーア、強制送還だ!」
「強制送還?」
イーアがたずねかえすと、オレン先生があわてて言った。
「召喚獣を強制的に帰らせゲートを閉じる魔導語の呪文だ。<我、我が僕を返還し、異界の扉を閉じなむ。閉じよ霊界の門>」
(そういえば、そんな呪文あったっけ)と思い出しながら、イーアはあわてて魔導語の長くて難しい呪文を唱えた。
イーアが唱え終えると、とたんにコプタン達が召喚ゲートの中へ吸い込まれていった。
『えーやだよー!』『これからだったのにぃー!』『まだ帰りたくないー!』とか文句を言いながら。
数秒後、教室からコプタンは消えた。
でも、教室の中がおさまるまでには、まだしばらく時間がかかり、そして、その間、マーカスは真っ赤に怒った顔でイーアを睨みつけていた。
オレン先生はため息まじりに言った。
「これで、召喚者によって召喚結果が違うことはわかったね。ありがとう。ふたりとも。席に戻って」
オレン先生がそう言って席に帰らせなかったら、マーカスがイーアにつかみかかりそうな雰囲気だった。
イーアはそそくさと席に戻った。
イーアは席に着くと(やっちゃったよ~!)と心の中で叫びながら、もう今日は存在感を消していようと決心した。
ところが、そこで最前列のケイニスが手をあげて質問をした。
「先生。今の召喚結果の解説を聞きたいのですが。俺にはどちらの召喚も失敗に見えました」
(もう忘れたいのに~。解説なんていらないよ!)とイーアは心の中で叫んだ。
一方、マーカスはケイニスを睨みつけて、怒鳴るように言った。
「俺の召喚は成功した! 失敗したのは、あいつの召喚だけだ!」
オレン先生は咳払いをした。
「うむ。解説をしよう。たしかに、マーカスはコプタンを呼び出した。1年生でコプタンを呼び出せるのはたいしたものだ。自信をもっていい。だが、ケイニスが言う通り、完ぺきな召喚ではなかった」
オレン先生はそこで黒板にむかって、ちょっと板書をしながら説明した。
「まず、知っておくべきことは、コプタン族は小さい方がより活動的、つまりより優れたコプタンだということだ。マーカスが呼んだコプタンは、厳密にはデプタンというコプタンの下位種にあたる」
そこで、「なーんだ。バリバリ失敗じゃねーか!」と、オッペンが大きな声でつぶやいたもんだから、マーカスが恐ろしい表情でイーアとオッペンのいる方を睨んだ。
(オッペン、黙ってて!)とイーアは心の中で叫んだけど、オッペンはもう言っちゃった後なのでどうしようもない。
オレン先生は解説を続けた。
「そして、コプタン族の召喚は、複数召喚が基本とされる。教科書的には、コプタンの召喚成功とは、体長10センチ以下のコプタンを3匹以上呼ぶことだ」
オッペンがイーアの後ろの席で、また大きな声でつぶやいた。
「じゃ、イーアの召喚は成功だな。マーカスはデブいの一匹しか呼んでねぇもん。イーアの勝ちだ!」
またマーカスがギロリとこっちの方を睨んだ。
オッペンの声はクラス中に聞こえていたので、オレン先生はそこで咳払いをした。
「いや、イーアの召喚にも問題がある。召喚獣が言うことを聞かなかった。あれは、召喚獣の暴走と呼ばれ、一番危険な失敗だ。こうなった場合は、すぐに召喚獣を強制送還しないといけない。もしも危険な召喚獣を暴走させてしまえば、怪我人や死人すら出かねない。だが、いずれにせよ、さっきの召喚は勝負ではない。ふたりとも皆が召喚術を理解できるように協力してくれたのだ。さぁ、もう一度、ふたりに感謝をしよう」
オレン先生にうながされ、みんなはイーアとマーカスを称えるように拍手をした。そして、授業は再開された。
でも、その後の授業は、もう何もイーアの頭に入らなかった。
イーアの頭の中はコプタンの暴走でいっぱいだった。だから、その日のイーアのノートは、「やっちゃったよ~」という文字と走り回るコプタンの絵だけになった。
召喚術の授業が終わると、イーアはアイシャ達にさっそく、「さっきはごめんね。コプタンを暴走させちゃって」と謝ろうとした。
でも、イーアが「さっき……」まで言ったところで、オッペンが後ろからイーアのローブを叩いた。
オッペンはたのしそうに大声で言った。
「さっきの召喚最高だったぜ! さっすがイーアだな! あのマーカスの顔! おもいだしても笑えるぜ! 鼻から子豚!」
オッペンはそう言いながら大笑いしている。
おどろいたことに、キャシーも笑いをかみころしながら言った。
「オッペン、大声で言っちゃダメでしょ。でも、あれは、おかしかった。思い出すと、笑いが、とまらないっ」
キャシーはこらえきれずに腹を抱えて笑っている。アイシャもにこにこしながら言った。
「今日の授業はおもしろかったねぇ。毎回イーアの召喚があると楽しいのにねぇー」
どうやら、コプタンの起こしたハプニングを誰も気にしていない……というかみんな楽しんでいたみたいだ。
マーカス以外は。
マーカスだけは、本気で怒っていた。
10
あなたにおすすめの小説
【完結】スキルを作って習得!僕の趣味になりました
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》 どんなスキル持ちかによって、人生が決まる。生まれ持ったスキルは、12歳過ぎから鑑定で見えるようになる。ロマドは、4度目の15歳の歳の鑑定で、『スキル錬金』という優秀なスキルだと鑑定され……たと思ったが、錬金とつくが熟練度が上がらない!結局、使えないスキルとして一般スキル扱いとなってしまった。
どうやったら熟練度が上がるんだと思っていたところで、熟練度の上げ方を発見!
スキルの扱いを錬金にしてもらおうとするも却下された為、仕方なくあきらめた。だが、ふと「作成条件」という文字が目の前に見えて、その条件を達してみると、新しいスキルをゲットした!
天然ロマドと、タメで先輩のユイジュの突っ込みと、チェトの可愛さ(ロマドの主観)で織りなす、スキルと笑いのアドベンチャー。
【完結】不遇スキル『動物親和EX』で手に入れたのは、最強もふもふ聖霊獣とのほっこり異世界スローライフでした
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
ブラック企業で過労死した俺が異世界エルドラで授かったのは『動物親和EX』という一見地味なスキルだった。
日銭を稼ぐので精一杯の不遇な日々を送っていたある日、森で傷ついた謎の白い生き物「フェン」と出会う。
フェンは言葉を話し、実は強力な力を持つ聖霊獣だったのだ!
フェンの驚異的な素材発見能力や戦闘補助のおかげで、俺の生活は一変。
美味しいものを食べ、新しい家に住み、絆を深めていく二人。
しかし、フェンの力を悪用しようとする者たちも現れる。フェンを守り、より深い絆を結ぶため、二人は聖霊獣との正式な『契約の儀式』を行うことができるという「守り人の一族」を探す旅に出る。
最強もふもふとの心温まる異世界冒険譚、ここに開幕!
もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜
双葉 鳴
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」
授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。
途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。
ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。
駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。
しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。
毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。
翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。
使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった!
一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。
その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。
この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。
次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。
悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。
ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった!
<第一部:疫病編>
一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24
二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29
三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31
四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4
五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8
六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11
七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18
【完結】そして異世界の迷い子は、浄化の聖女となりまして。
和島逆
ファンタジー
七年前、私は異世界に転移した。
黒髪黒眼が忌避されるという、日本人にはなんとも生きにくいこの世界。
私の願いはただひとつ。目立たず、騒がず、ひっそり平和に暮らすこと!
薬師助手として過ごした静かな日々は、ある日突然終わりを告げてしまう。
そうして私は自分の居場所を探すため、ちょっぴり残念なイケメンと旅に出る。
目指すは平和で平凡なハッピーライフ!
連れのイケメンをしばいたり、トラブルに巻き込まれたりと忙しい毎日だけれど。
この異世界で笑って生きるため、今日も私は奮闘します。
*他サイトでの初投稿作品を改稿したものです。
狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
聖女なんかじゃありません!~異世界で介護始めたらなぜか伯爵様に愛でられてます~
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
川で溺れていた猫を助けようとして飛び込屋敷に連れていかれる。それから私は、魔物と戦い手足を失った寝たきりの伯爵様の世話人になることに。気難しい伯爵様に手を焼きつつもQOLを上げるために努力する私。
そんな私に伯爵様の主治医がプロポーズしてきたりと、突然のモテ期が到来?
エブリスタ、小説家になろうにも掲載しています。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる