30 / 215
第29話 水の知らせ
しおりを挟む『滅魔』
「いいよ~やっちゃって~」
「はい! ハアッ! 」
「おっしゃ! うおりゃ! 」
「左3体は自分が! 『火球』 」
俺は三田たちと再会した翌日の早朝に、ここ静岡県の青木ヶ原樹海内にある死霊系の中級ダンジョンへやってきた。
樹海の入口に探索者協会の建物があるだけで、情報通りダンジョンの入口に人はいなかった。
ダンジョンの入口には、腰の高さに出入りを感知するセンサーのみが設置されていた。
どうも壊れてるっぽかったけど、一応念のため俺は飛翔のスキルで入口の天井ギリギリを三田たちを抱えて飛び、センサーを避けてダンジョン内に入ることにした。
三田たちは阿久津さんてびっくり箱みたいですねとか言っていたけどね。手足を生やせて空を飛べて転移ができるんだ。確かに有名な竜の玉を集めるアニメの緑の宇宙人みたいな能力だよな。ああ、転移はしなかったか。
それから半日近くかけて1階層を探索している。
ここの1階層に出てくるのはゾンビだけだ。そして中に入ってさっそく出てきたゾンビに俺は無詠唱で滅魔を放ったんだ。そしたら全てのゾンビが崩れ落ちた。
予想通り腐った身体を動かしているのはオール魔力で、その魔力を奪ったら立っていることができずに倒れたというわけだ。あとは寝転がってピクリとも動かないゾンビの弱点である頭を三田たちが潰して回るだけだ。
三田たちにはミスリルの装備を渡そうとしたが、そんなもの帝国人に持っているのを知られたら家族が危ないと言われ、ワンランク下の黒鉄の装備を渡した。黒鉄も魔力の通りがいいのでレア装備だなんだと言うから、外では鉄の武器を持っていればいいだろと無理やり鉄製の装備も渡した。
三田たちにはダンジョン産の飛竜の革鎧をそれぞれ着させ、黒鉄の剣を三田に、黒鉄の大剣を田辺に、黒鉄の槍を鈴木に装備させた。
そして全員に力の指輪と魔力の指輪、護りの指輪(4等級)に自動回復効果のある祝福の指輪(4等級)を渡し、身体強化のスキルを覚えさせた。さらに三田に探知、鈴木に火球、田辺は飲料水用に水弾も覚えさせた。
まああまりの高ランク装備と至れり尽くせりさに三田たちは絶句してたけどな。田辺なんてそのあと完全に俺を猫型ロボットを見るような目で見てたと思う。もうなにも出ねえよ。
「こんなもんかな。じゃあ離れるから魂みたいなもん吸収しちゃって! 」
俺は三田たちが12体のゾンビを殲滅したのを見届けてその場を離れた。
これはティナたちから聞いたんだが、魔物を倒して少ししてから身体の中に入ってくる見えないナニかは魔物の魂と言われているそうだ。
たくさん取り込むとランクが上がるから地球ではゲーム的に経験値と呼んでいたが、いくらゲームのようなダンジョンとはいえ本当にゲームなわけではない。
そこにはちゃんと理屈があって、魔物の魂を取り込むことによって人の魂の器が大きくなることでランクアップするらしい。これをちゃんとした理屈として受け入れるかは別として、体験した身としては魂と言われた方がしっくりくるのは確かだ。
これは魔物を倒して一定の範囲内にいるダメージを与えた全ての人種に平等に分配される。だから俺は皆から50mくらい離れたんだ。
当然人種だけではなく魔物もランクアップするらしい。
ただ、魔物の場合はその種によって上限があるらしく、ある一定のランクからは上がらないそうだ。
下級竜やノーマル竜に上位竜がいることから、魔物は昇格をすることでランクアップの上限が上がるのだろうと言われている。
そして昇格するのに一定の量の人種の魂が必要だから、魔物が積極的に襲い掛かってくるという説が濃厚らしい。
ダンジョンは魔力を使って魔界、冥界、幻獣界、蟲界からも魔物を召喚するらしいから、そこから上位種を召喚している可能性もある。ボスなんかがそうなのかもな。
つまりランクは魂の器の大きさや質の表示と言える。
そして魔物だけ魂の器は最初から人より大きい。つまり最初からランクを持っている。
人種はその魔物を倒して一定の魂を取り込むことによりランクを初めて得ることができる。
ああ、帝国人だけはある程度身体が成長すると、ダンジョンに入らなくてもランク持ちになると言ってたな。
なんでなのかティナたちもわからないと言ってた。そのせいか地球人は同じ人族でもすっごく弱く見えるんだってさ。
寿命も150年はあるらしい。先祖代々からダンジョンで魂を吸収してきたからかね? 帝国人だけズルくね?
まあそれでもダンジョンでは人種がめっちゃ不利なんだけどね。種族の壁が最初からかなりあるからね。
ただ、その分人種は知能が高く数が多い。ダンジョンも装備やアクセサリーを用意してくれる。そこでバランスを取っているようだ。
そうそう、人種のランクの上限はSSS+と言われている。古代文明時に魔力値がそこまでたどり着いた人族がいたそうだ。人種もランクアップするってことかね?
もしかしたらこのダンジョンを作った神様は、人類を自力で進化させようとしたのかもしれない。
なんの為にかはわからないが、人を創造したはいいけど増やしてみたら未完成だと気付いたから、ゲームで言うところのアップデートでダンジョンを作って人を強くしようとしたとか?
ところが人族は怠けて神様の怒りを買って滅んだとか? せっかく作ったのになんで強くなんないんだよって怒ったのかね? それは身勝手すぎか。神様すみません。
それとランクが上がる際にステータスに差があるのは、その者の資質によるものが大きいらしい。
帝国では魔力値が高い者ほど強いと言われているそうだ。ダンジョンで手に入るスキルが強力だからね。そりゃたくさん使えるやつの方が有利だよな。
一番気になっていた人と魔物のランクの違いについてなんだけど、魂の器の大きさがランクだとすると、俺と火竜王のランクはほぼ同じだ。けど力比べしたら絶対負ける。
つまり元の種としての体格差や力の差、魔物特有の特殊能力があるからランクが同じだからといって1対1で互角に戦えるというわけではない。ランクはあくまでも同じ人種の中でこれだけ強いというもので、魔物に対しては目安程度にしかならないそうだ。
そして魔物はもともとランク(魂の器)が高い分、ランクは上がりにくいと言われている。
しかし上がった時の肉体の強化は人族のそれとは比較にならないそうだ。
つまりは魔物のランクはその種族の最低ランクと相対している魔物のランクの両方を見て、どれくらいの強さか測るのが正解というわけだ。
そしてその魔物の頂点にいるのが竜種なので、それが竜系のダンジョンの難易度が高いと言われているゆえんだそうだ。
また【時】の古代ダンジョンだけは神界と繋がっていて、天使がいるらしい。
こっちは物理よりスキルを駆使して戦うらしく、帝国で攻略に至った者はまだいないらしい。
「阿久津さん吸収終わりました」
「うい~、それじゃあ燃やすから魔石回収して『灼熱地獄』 」
「うわっ! 相変わらず凄い火力」
「先輩マジやべえ」
「自分もいつかこれほどのスキルを使えるようになりたいです」
「なれるさ」
俺はそう言って魔石の回収を手伝った。
「10……11……12個。これで全部ですね」
「しっかしさぁ、ゴブリンと比べて経験値が多いよな。さすがD-ランクのゾンビだ。平均Fランクのゴブリンとは比べものにならないな」
「阿久津さんの謎スキルで倒れたゾンビの頭を潰すだけの簡単なお仕事だしね。これがパワーレベリングかぁ。木更津ダンジョンで経験したかったよ」
スキルは秘密にしてるからな。三田たちは時間停止のスキルかなんかだと思ってるみたいだけど。
それだったら俺は飛び跳ねて喜んでるよ。覗きたい放題やりたい放題とか夢のスキル過ぎだろ。
「おととい須々田をヤる時に行ったら、ベテランが新人パーティに付き添ってたよ。俺はそれを見て無性に腹が立ったな」
「ええ~!? ネットでもやたら優遇措置をうたってましたけど、詐欺とかじゃなくて本当だったんですね」
「先輩マジですかそれ? 俺たち絶対詐欺だと思ってましたよ。掲示板にも色々体験談が書かれてましたけど、サクラだと思ってました」
「占領前にあっちこっちから訴えられそうになって学習したんですかね? その授業料は命で支払ってもらいますけどね」
「帝国に魔石や魔物の素材を毎年結構な量上納しないといけないみたいだからな。今は総督府が設立されて間もないから、高収入と福利厚生をアピールして探索者を募っているけどそのうち強制になるよ。賭けてもいい。着々と日本は一部の権力者たちが支配する共産国家化してきている。30年もしないうちに9千万人の超貧困層と1千万人の富裕層に1万人の支配階級の人たちとハッキリ分かれるよ。隣にあった大国のようにね」
日本占領軍の帝国貴族がいる限り、高度な自治を認められているとは言ってももう民主主義には戻れないだろう。占領前も民主主義国家と言いながら、社会主義国家だったしな。学者たちは唯一成功した社会主義国家だとか言ってたけどね。今の体制じゃあ帝国のように貴族階級ができるのにそう時間は掛らないだろう。
形だけ選挙をしてトップの人員は永久据え置きってことになるだろうな。
でも俺には関係ない。三井が徴兵されたなら高ランク装備を渡してパワレベしてやればいい。
そして俺はティナたちとまた一緒に暮らすために、上級ダンジョンを攻略していき帝国に認められる存在になる。そしてティナたちを手にいれる。
三等国民で能力が高い者は二等国民になれるらしいからな。貴族にレアアイテムとティナたちを交換することを持ち掛ければいけるはずだ。ティナたちを物みたいに扱うのは嫌だけど、一緒になれば首輪も外してあげれる。
そして帝国にいるというユニークスキルの『契約』を使える者を介して、帝国に逆らわないと契約すれば滅魔のスキルを持っていても殺されない……と思う。
そのあとは帝国の支配のゆるい土地で、魔石だけしっかり稼いで上納すればいい。
甘いか……甘いな……難易度の高いダンジョンに挑まされ続けそうだな。
でもそれでもティナとリズとシーナと一緒にいれるならそれでいい。彼女たちと一緒にいれるなら一生ダンジョンに潜ったままだっていい。
そう、彼女たちと一緒にいられるならなんだってやってやる。
************
「今日はこんなもんかな。みんな晴れてE-ランクだおめでとう」
「たった1日でランクが3つも上がるなんて……」
「すげえ! 先輩のおかげです! ありがとうございます! 」
「自分らがまた戦えてランクまで上がるなんて……しかも怪我一つしていない」
「後半はゾンビの動きを止めなくても戦えていたし、明日からは見守るだけにするよ。目標は木更津の施設で俺たちをボコボコにしてくれた、あの警備の探索者と同じDランクだな。そこまで上げれば銃で撃たれても死なない。みんなで人間卒業しようぜ! 」
「あの人たちですか……」
「アレは人間じゃないと思ってたけど、やっぱ人間卒業してたのか」
「圧倒的だったよね。でもあの人たちと同じランクに……ええ、なれそうな気がしてきました」
「あんくらい余裕だって。んじゃ夜だし帰るか」
「「「はい! 」」」
そう言って俺たちはダンジョンを出た。この時わざとセンサーがある場所を通ってみたが、いつになっても人が来ることはなかった。やっぱり故障していたのだろう。
それからはゲートキーで一瞬でホテルに帰り、三田の部屋でランクアップを祝ってみんなでお酒を飲んで騒ぎ、酔い潰れた三田たちを置いて俺は部屋に戻った。
そして俺が布団に入り電気を消しウトウトとしていると、突然なにかが転がる物音がして俺は目を覚ました。
結界は張ってあるから特に慌てなかったが、すぐに探知のスキルを発動するとよく知る反応があった。
俺は飛び起き暗視のスキルを発動してその反応のあるところを見ると、まだ薄暗い部屋の隅に転がるゴミ箱の横に水溜まりができていた。
魔力が弱い。かなり弱っている。でもなんでこんなところに? まさか……
「ウンディーネ! 大丈夫か!? なんでここに!? それになんでそんなに消耗してるんだよ! くっ……『滅魔』 」
俺はその水溜まりと化したウンディーネに駆け寄り、空間収納の腕輪の腕輪から人の頭ほどの魔石を取り出して滅魔のスキルで魔力を譲渡した。
契約していないから俺の魔力じゃ吸収率が悪い、でもそれならより大量の魔力をあげればいい。
俺は次々と魔石を取り出しウンディーネに譲渡していった。
そして3つ目の魔石の魔力を空にしたところで、ウンディーネが人の形を取り出した。
俺がホッとしてるとウンディーネは壁に水文字を書き始めた。
『てぃな りず しーな きょう しょけい』
『こびーる こうしゃく きち 』
『たすけて』
「な!? 処刑!? なんでだよ! なんでティナたちが殺されなきゃならないんだよ! 大丈夫だって、侯爵令嬢は処罰されるって! Aランクだし待遇が良くなるって! 」
俺はウンディーネの水文字を見て一気に顔が青ざめ混乱していた。
なぜだ? なぜティナたちが? なんで処刑されるんだ? だって大丈夫だって……
だ、駄目だ落ち着け!
ウンディーネに聞きたいがそこまでこの子は話せない。人間でいうと小学生の低学年くらいの知能だ。
俺が落ち着いてティナたちを助ける方法を考えなきゃいけない。
まずなぜティナたちが処刑される事態になった? ………… 口封じしか考えられないな。
侯爵令嬢は処罰されたかどうかは知らないが、侯爵はほかの貴族令嬢を死なせたあのダンジョンで起こったことに侯爵家の責任はないという風にしたんだろう。そのために万が一のことを考えて、現地の兵士を取り込みダンジョンを見張らせていたかも知れない。
死人に口なしか……死んだ令嬢に責任をなすりつけた線が濃厚だな。
だからリズやシーナに生きていては困る。ティナがなぜ処刑されるのかはわからないが、恐らく死んだことにしたから生きていては都合が悪いとか何かだろう。
しかしそこまでやるのか? あの赤髪の女の友達じゃなかったのか?
ティナたちは貴族がそれを平気でやることを知っていた。だから俺を心配させないように嘘を? 一番高い可能性を話さなかった?
ティナたちならありえる。優しい子たちだ。俺が外に出たらなにかをやるつもりなのには気付いていた。
俺がティナたちを心配して帝国について行ったら、俺が奴隷にされるか帝国と争いになると思ったのかもしれない。俺の麻痺のスキルじゃ帝国には勝てないと、殺されると思ったのかも……
助けに行かなきゃ!
でもどうやって? 帝国はここから遠い。飛んでいって間に合うのか? 無理だな。飛行機並みの速度でも10時間以上かかる。それに飛翔はそこまで速度は出ない。ならどうする?
時差だってある。帝国の南だったら日本より時間が進んでいる。最悪4時間は進んでると仮定したらもうあっちは朝の4時だ。
時間がない!
どうする! 考えろ! すぐに帝国に行く方法……あっ、ゲートキー……今は……午前0時。あと2時間で使えるようになる。処刑って何時にやるんだ? 朝か? 貴族の朝は遅いって言ってたから9時とかか?
そもそも帝国に行くには帝国人を捕まえないといけない。ウンディーネは前に遊びでやらせたらゲートキーを使えなかった。精霊には無理だった。
ならここから一番近くにいる帝国人は? 上級ダンジョンは池袋か大阪か、いや神奈川の横須賀に基地があった。あそこなら全力で飛べば1時間ちょっとで着く。そしてそこの兵士を捕まえて……いいのか? 帝国に手を出したらもう後戻りできない。それに俺一人でティナたちを救えるのか?
俺はまだ実物を見たことのないが、戦闘機に飛空戦艦は凄まじかったと三井も三田たちも言っていた。
あの自衛隊が子供扱いされたって。
そんな兵器に勝てるのか? どんな構造なんだ? 魔力だけで動いてる? 科学は絡んでないか? 滅魔で戦えるのか? 飛空戦艦は100m超えの巨大戦艦だ。そんなものに遠距離から集中砲火されて耐えられるのか?
魔導戦車の魔砲に歩兵の魔銃もなにも知らない。どこにもスペックの情報なんてなかった。
そもそも世界を征服した帝国にたった一人で喧嘩を売るのか?
ニートだった俺が? 世界最強の国家に?
怖い……めちゃくちゃ怖い……助けるためには人を大勢殺さないといけないかもしれない。俺の力がまったく通用しなくて殺されるかもしれない……怖い……逃げたい……ティナ……
『コウ、私たちは生まれた時から奴隷なの。だから成人して里で首輪をはめられた時から自由なんてなかったわ。でもここでのコウとの生活は楽しいわ。自由ってこういうことだったんだって思い出せたの』
『なに言ってんだよコウ。あたしたちが好きな男と一緒になれるわけねーだろ。あたしが強くなればゴシュジンサマが相手を勝手に決めるし、怪我して働けなくなりゃ養殖施設に送られて、いろんなオスに毎日犯されて子供を産む道具になるだけさ。そうして何千年もあたしたち獣人は生きてきたんだ。そういう運命なんだよ』
『コウさん。兎は毎日お腹いっぱい食べれてお風呂に入れて幸せですぅ。コウさんのようなご主人様が欲しかったですぅ。そしたら兎は妹と一生懸命尽くしますです。お、お風呂も、一緒に……その……はい』
ティナ……リズ……シーナ……
「うがああああああ! なんだよ! 生まれた時から奴隷ってなんだよ! 知らない男に犯され続けて子供を産む道具とかふざけんなよ! 毎日お腹いっぱいご飯食べて風呂入るなんて普通じゃねえかよ! 帝国ってなんなんだよ! 人間をなんだと思ってんだ! 俺の大切なティナとリズとシーナを殺すだと! くそっ! くそがっ! だったら俺がテメーラをぶっ殺してやる! 追いかけてくるなら来いっ! 【魔】の古代ダンジョンの最下層で魔王として待っててやるよ! やってやる……やってやるよ! ウンディーネ! この水筒に入ってくれ! ティナたちを助けに行くぞ!」
俺は恐怖を振り払うように叫んだ。
そして俺は水筒にウンディーネを入れ、隣の部屋にいる三田たちを叩き起こした。
「三田! 田辺! 鈴木! すまん! 前に話した帝国の奴隷の子たちが殺されるんだ! だから復讐できなくてすまん! 勝手だがあとは頼む! 俺は彼女たちを助けに行く! 」
「ええ!? す、すぐ行ってあげてください! 刃鬼たちは俺たちが殺りますから! あの青木ヶ原のダンジョンで力を付けて必ず! だからエルフとケモミミを絶対救ってください! 」
「なんだって!? 先輩すぐに助けに行ってください! 復讐はできるやつがやればいいと言ってたじゃないですか! 気にせずケモミミを助けに! 」
「こ、殺される!? こ、こっちは大丈夫です! 復讐は自分たちが必ずやり遂げます! だからエルフとケモミミを! 」
「悪い! これは置いていく! 使ってくれ! 」
俺はそう言って空間収納の腕輪から適当にマジックバッグとマジックテント(上級)に各ポーションを取り出し置いていった。
すまん……生きて帰れたら必ず連絡する。
馬場さんも浜田もすまん。俺はいま生きている大切な人を助けたい。
俺たちのように帝国の理不尽に抗えなくて、いまにも殺されようとしている大切な子たちを助けたい。
俺は急いでホテルから出て、そのまま横須賀方面へと魔力全開で飛び立った。
帝国へ行きティナたちを助けるために。
帝国の理不尽から大切な人を救うために。
10
あなたにおすすめの小説
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
異世界帰還者の気苦労無双録~チートスキルまで手に入れたのに幼馴染のお世話でダンジョン攻略が捗らない~
虎柄トラ
ファンタジー
下校帰りに不慮の事故に遭い命を落とした桜川凪は、女神から開口一番に異世界転生しないかと勧誘を受ける。
意味が分からず凪が聞き返すと、女神は涙ながらに異世界の現状について語り出す。
女神が管理する世界ではいま魔族と人類とで戦争をしているが、このままだと人類が負けて世界は滅亡してしまう。
敗色濃厚なその理由は、魔族側には魔王がいるのに対して、人類側には勇者がいないからだという。
剣と魔法が存在するファンタジー世界は大好物だが、そんな物騒な世界で勇者になんてなりたくない凪は断るが、女神は聞き入れようとしない。
一歩も引かない女神に対して凪は、「魔王を倒せたら、俺を元の身体で元いた世界に帰還転生させろ」と交換条件を提示する。
快諾した女神と契約を交わし転生した凪は、見事に魔王を打ち倒して元の世界に帰還するが――。
異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
この世界にダンジョンが現れたようです ~チートな武器とスキルと魔法と従魔と仲間達と共に世界最強となる~
仮実谷 望
ファンタジー
主人公の増宮拓朗(ましみやたくろう)は20歳のニートである。
祖父母の家に居候している中、毎日の日課の自宅の蔵の確認を行う過程で謎の黒い穴を見つける。
試にその黒い穴に入ると謎の空間に到達する。
拓朗はその空間がダンジョンだと確信して興奮した。
さっそく蔵にある武器と防具で装備を整えてダンジョンに入ることになるのだが……
暫くするとこの世界には異変が起きていた。
謎の怪物が現れて人を襲っているなどの目撃例が出ているようだ。
謎の黒い穴に入った若者が行方不明になったなどの事例も出ている。
そのころ拓朗は知ってか知らずか着実にレベルを上げて世界最強の探索者になっていた。
その後モンスターが街に現れるようになったら、狐の仮面を被りモンスターを退治しないといけないと奮起する。
その過程で他にもダンジョンで女子高生と出会いダンジョンの攻略を進め成長していく。
様々な登場人物が織りなす群像劇です。
主人公以外の視点も書くのでそこをご了承ください。
その後、七星家の七星ナナナと虹咲家の虹咲ナナカとの出会いが拓朗を成長させるきっかけになる。
ユキトとの出会いの中、拓朗は成長する。
タクロウは立派なヒーローとして覚醒する。
その後どんな敵が来ようとも敵を押しのける。倒す。そんな無敵のヒーロー稲荷仮面が活躍するヒーロー路線物も描いていきたいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる