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第45話 マジックテントの夜

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「それじゃあ今夜はここで野営をして、明日の朝早くにエルケの街に入ろうか」

「そうだな。もう夜も遅いから施設のチビたちは寝てる時間だしな」

「んじゃこれはマジックテントね。レミアさんたちは女の子同士でこっちのテントに、ロイだったか? 君たちは3人だからこっちの中級のテントを使ってよ。中にある物は好きに使ってくれていいから」

  子爵の屋敷を放火してからリズの手によって開かれたゲートをくぐると、そこは森の中にある不自然に拓けた場所だった。
  リズにここはどこか聞くと、エルケの街から20分ほど歩いた場所にあるダンジョン跡と言っていた。
  この大陸が地球に転移する前にはここに初級クラスのダンジョンがあり、リズとシーナのように戦闘のセンスがある子供たちは幼い頃からここにあったダンジョンで訓練をしていたそうだ。
  同じ獣人の大人による引率があったとはいえ、小さい頃からダンジョンに出入りしてれば俺が体験したことなんて頻繁に起こっていたんだろうな。
  
  俺はこの場所を懐かしくも悲しい目で見るリズの手を握り、ゲートをくぐって景色が変わったことに動揺するニーナたちに瞬間移動の魔道具だと説明したのちにテントを展開していった。

  ああそうそう。彼ら彼女らは奴隷宿舎で俺の行動を見たティナが気を利かせてさ、俺が放火している間に着替えだけ部屋に取りに行かせてたらしく皆がカバン一つ手に持っていたよ。

  すまんティナ。すっかり忘れていて宿舎を放火しちゃったよ。
  持つべきものはしっかり者の彼女だよな。


  俺はいつも俺をフォローしてくれるティナに感謝しながら、ニーナを除いた羊人族のレミアを始め8人の女の子たちには5LDKのマジックテント上級を、ロイたち男どもには2LDKのマジックテント中級を用意して入るように促した。
  上級は高級と違い自動洗浄機能などはないし魔石式の風呂とトイレとキッチンだが、伯爵以下の貴族の持つマジックテントでは最高級のテントらしい。
  中級も貴族と上級ダンジョンの下層に挑めるSランクの上位冒険者しか持っていないらしい。

  ちなみに俺の所有するマジックテントの数と種類はこんな感じだ。


○マジックテント(特級)×1

  ド派手な金色のテント。自動修復、自動洗浄、保冷庫は閉めている間は時が止まる。
  10LDK。20帖6つ、10帖4つ。40帖のリビング。
  大型キッチン、トイレ×3、大浴場、中浴場、小浴場の3つのお風呂がある。魔石不要。


○マジックテント(高級)×2

  銀色のテント。自動修復、自動洗浄、保冷庫は閉めている間は時が止まる。
  6LDK。20帖2つ、8帖4つ、30帖のリビング。
  大型キッチン、トイレ×2、大浴場、小浴場の2つのお風呂がある。魔石不要。


○マジックテント(上級)×6

  白色のテント。
  5LDK。15帖1つ、6帖4つ、20帖リビング。
  中浴場、トイレ×2、キッチン。全て魔石式。


○マジックテント(中級)×10

  茶色のテント。
  3LDK。8帖3つ、リビング15帖 
  浴室、トイレ、キッチン。全て魔石式。


○マジックテント×18

  灰色のテント。
  30帖1間。
  浴室、トイレ、キッチン。全て魔石式。


○マジックテント(特大)×15

  緑色のテント。
  100帖1間。
  兵士用と思われる大型二段ベッド(100人分)の大部屋。
  大型風呂、トイレ5つ。キッチンは無い。



   これが【魔】の古代ダンジョンの骸や宝箱から手に入れたマジックテントの全部だ。
  古代ダンジョンの下層の宝箱からでさえ、マジックテント上級が出た程度なのでマジックテント高級のレア度がわかるだろう。
  ちなみに普通のマジックテントは上級ダンジョンの下層でたまにドロップするらしく、中級は古代ダンジョンの中層からドロップするらしい。

   高級はそれこそ皇家繋がりで何千年も歴史がある家しか持っていないらしい。
  特級なんてその存在自体知らなかったとティナが言っていた。
  自動修復とか洗浄機能に時が止まる倉庫や保存庫が付いてるからな。そりゃ貴重だよな。

   やはり大所帯で攻略チームを組んでいたのか、兵士用のマジックテントは多かった。
  これでさえ貴重だというので、さすが未攻略ダンジョンだなと思ったよ。

   そして驚くことに宝箱から出た物にも家具が付いているんだ。クローゼットには衣服もある。
  これはボス部屋以外で倒れた者のアイテムを、ダンジョンが吸収してリサイクルしているからだと思う。
  こうやって次の世代に受け継がれていって、少しずつ家具がバージョンアップしていくんだなと思ったよ。
  嫌な受け継がれ方だよな。

    基本的にテントを展開さえしなければ、上級や中級クラスでも家具等は劣化はしないようだ。どういう原理かはわからない。空気に触れてないからかな? でも食品関係だけは全滅していたけどね。あまりにも臭くて片付けるのが大変だったよ。
  ティナたちと出会う前はテント清掃ばかりしてたな。




「こ、これはマジックテントですか!? しかも白いテントなんて見たことがありません……」

「レミちゃん私はマジックテント自体、施設の座学の時の絵でしか見たことないですよぅ」

「うおっ! 子爵が使ってた茶色のテントだ! 凄え!」

「レミアさんにポーラさん、食糧はこのマジックポーチに入れておくから後で届けに行くよ。お風呂もベッドもあるから今夜はゆっくり休んでね。明日は街に買い物に行くからその時に新しい着替えや服を揃えよう。ロイも驚いてないでさあさ、入って入って! 」

  俺は驚くレミアたちの背中を押してテントにどんどん入れていった。
  そしてシーナにしがみ付かれているニーナを見て、温かい気持ちになりながらマジックテント高級を展開した。

「シーナ、ニーナちゃんがお腹を空かせてるだろうから何か作ってあげなよ。ティナとリズは空いている部屋を少し片付けて、ニーナちゃんの部屋にしてあげてくれ」

「はいです! お姉ちゃんが久しぶりにニーナにご飯作ってあげますですぅ! 」

「シーナの隣の部屋ね。そういえばリズの装備が散らかってたわね。わかったわ」

「げっ! そういえば装備の手入れ用具を散らかしてたわ。すぐ片付ける」

「あ……あの……わ、私もレミアさんたちと同じテントでも……」

「それでもいいよ。けど今日はシーナと再会したんだし、シーナが嬉しそうにしているから一緒にいてあげて欲しいんだ。ずっとニーナちゃんのことを心配してたからさ」

「い、いえ! 私も姉さんと再会できて嬉しいので……ただこんなに良くしていただいて申し訳なくて……その……アクツさん、色々とお気遣いありがとうございます。耳も……貴族への仕返しも……もう胸がいっぱいで……」

「ふふふ、ニーナもコウさんの魅力にメロメロですぅ。お姉ちゃんと一緒に恩返しするです」

「そ、そんなこと……は……でも……あ、あの……このご恩は一生掛けてお返ししたいと思います」

  顔を真っ赤にしている委員長かわいい。眼鏡を是非プレゼントしたい。
  15歳か……帝国の法では成人だな……身体もオトナだしな。
  って、いやいや。日本の法律ではアウトだろ! でも占領後は帝国の法が優先されるのか……いやいやいや……でも……

「かぁ~っ! 兎人族は相変わらず義理堅いなあ! そういうのはコウは望んでないんだよ。重いからやめとけって! コウはシーナのためにニーナに良くしてんだ。シーナが身体で払うから気にすんなって! 」

「ふえぇっ!? う、兎の身体で払うんですか! そ、それは……その……あの……で、でも恋人だから普通のことですし……兎はコウさんのものですしぃ……」

「ね、姉さん!? 」

「ははは、リズ。シーナをからかうなって。でもニーナちゃん、リズの言うとおり本当に気にしないでいいから。俺は自分のしたいようにしているだからさ。さて、もう中に入ろうか。さあさ、遠慮しないで」

  俺はシーナのウェルカム発言に興奮しつつもティナを先頭にテントの中へと誘導し、3つの展開したテントを囲むように隠蔽の魔道具とその外側に結界を張った。
  ダンジョンの中じゃないから何も起こらないだろうけど、念のためにね。

  テントに入ってからは目を見開いて驚くニーナにティナたちと部屋に行くように言い、俺はマジックポーチに食糧を詰め込んでいった。
  そしてテントを出てレミアのいるテントに入るとなんと絶賛着替え中で、レミアのその豊満な胸やその他の女の子の裸をモロに見てしまった。
  テントの難点は呼び鈴や玄関扉が無いことなんだよな。今度設置しないとな。

  しかし突然俺がテントに入ってきてもやはり人族に対しての羞恥心は無いらしく、全員が半裸の姿で笑顔で俺に改めてお礼を言いに寄ってきた。楽園か!
  俺はなるべく胸やあそこを見ないようにしつつ、いいからいいからとマジックポーチを渡してテントをさっさと出たのだった。

  ティナやリズが恋人だって言ってあるのになぁ。やはり長年の価値観はそう簡単には変わらないようだ。
  極力長い期間この状態が続くのを願うばかりだ。しかしレミアの胸は見事にまん丸で弾力がありそうだったな……

   そのあとは狼人族のロイのテントに入って同じようにマジックポーチを渡し、裸で声を掛けてくるロイたちをスルーしてとっとと出た。目が汚れる。

    テントに戻るとシーナとニーナが2人仲良くキッチンで料理をしており、俺とティナとリズはそれをソファからニコニコと眺めていた。
  白いウサ尻尾と青いウサ尻尾がユラユラとかわいいのなんのって。

   そしてシーナがニーナ用のご飯と俺たちに軽食を作ってくれて、それを5人で談笑しながらゆっくりと食べた。ニーナは遠慮深い子だけど、やはりシーナがいなくて相当寂しかったんだろう。
  シーナに今夜は2人で一緒寝るですと言われて凄く嬉しそうだった。

  リズもニーナを小さい頃から良く知っているので、シーナとニーナが一緒にいる姿を肴にニコニコしながらワインをどんどん空けていっていた。

   俺はシーナに手を引かれて寝室へと向かうニーナを見送り、酔って寝てしまったリズを抱き抱えてリズの寝室に運んだ。そして服を脱がせて下着姿にした時に目を覚まし甘えてくるリズにキスをして、おやすみと言って部屋を出た。

  リビングではティナがリズが飲み散らかしたワインの後片付けをしており、俺もそれを手伝いつつ勇気を出してティナに一緒にお風呂に入らないかと誘ってみた。
  ティナは俺の言葉の意味を察し、一瞬でその白く透き通る肌を真っ赤にしつつもコクリと頷いてくれた。

  そして2人で生まれたままの姿でお風呂に入り、何度もキスをしながら洗いっこをしてお互いの身体の隅々まで確認し合った。

「ティナの胸……先端が硬くなってるよ」

  俺はティナの大きな釣り鐘型の胸を口に含み舌で転がした。

「んっ……あっ……そんな舐めちゃ……」

  そしてティナの太ももに手を滑らせ、薄い繁みの中に指を差し込みゆっくりと動かした。

「ここも凄いよ……ほら、ティナも俺のを触って」

「……うん。あ、大きい……あっ……コ、コウ……んっ……そんなにしたら……アアァッ! 」

  俺がキスをして胸を揉みながらティナの大事な部分を刺激し、ティナは俺の膨張した股間のモノを握り上下に動かした。
  そしてやがてティナは襲い掛かる快楽により身体を跳ねさせ、しばらく硬直した後に脱力した。

「ティナ……俺のも口で……」

「ハァハァハァ……うん……あむっ……んっ……んっ……」

  ティナは呼吸を乱しながらも膨張した俺のモノを口に含み、頭を上下に動かした。
  俺は美しいエルフが俺のを口に含んでいるのを見ただけで興奮し、すぐに限界を迎えた。

「くっ……ティナ! 」

「んっ!? んんっ……んっ……んくっんくっ……」

  俺が果てるとティナは喉を動かし、俺の全てを受け止めてくれた。

「ティナ……ありがとう」

「ハァハァ……コウのだもの。こうすると男の人は喜ぶって聞いたから……」

  笑顔でそう言うティナの唇の端から溢れる白いものを見て、俺はとうとう我慢できなくなりティナにしたいと言って手を引いてお風呂を出た。
  そしてバスローブを羽織り、これからすることを想像したのか、恥ずかしそうにうつむいたままのティナの腰を抱いて俺の寝室へと向かった。

  寝室に入ると俺たちはバスローブ姿のままキングサイズのベッドに座り、お互い見つめ合い舌を絡め合う濃く長いキスをした。

「ティナ、好きだ。もう絶対に離れない」

「んっ……コウ……私も大好き。は、初めてだから……優しく……そ、それと私はエルフだからそのまま……中に……」

  俺は潤んだ目でそう言うティナに微笑み、興奮してはやる気持ちを抑えながらおでこにキスをして安心させた。そしてティナのバスローブを脱がせ、その大きな胸に手を這わせつつゆっくりとベッドへと押し倒した。

  そして痛がるティナに何度もスモールヒールを掛け、俺たちは初めてひとつになったのだった。

  そのあとも意外にも大きな声を出すティナに興奮して、ティナを上に乗せたり後ろから激しくしたりして何度も愛し合ったのだった。

  朝を迎える頃にはティナから積極的に俺を求めるようになっていた。
  
  エルフ最高かよ。

  



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