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一・ひょっとして異世界転生!?
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ヒヒーン!
「うわあ!」
プレップスクールでの乗馬の授業中、なにかに驚いたポニーが背中に乗っていたニエル・ガルフィオンを振り落とした。小さな体は宙に浮き、受け身も取れないまま地面に叩きつけられる。ヘルメットをしていた頭にガツンと衝撃が走る。
「ニエル──!!」
万が一を考えたのかポニーは小型だし、地面は牧草地だ。驚きはしたもののそこまで痛みはない。それなのに、ニエルはなかなか起き上がれなかった。
(……ここは、どこだ?)
五、六歳くらいの少年が真っ先に駆け寄り、その後ろを教諭や他の生徒が慌てた様子で走り寄る。
「頭を動かしたら駄目だ!」
男性教諭が叫ぶ。金や茶色や赤茶の髪と、澄んだ緑や青の瞳を持つやたら身形のよい少年少女に囲まれて、ニエルは息を飲む。どうして自分よりも遥かに年下の子どもに心配されているのだろうか。海外にいる夢でも見ているのだろうか。いくつも疑問が浮かぶ。
「……ニエル、大丈夫?」
くるくると癖のついた黒髪と、碧い瞳を持つややぽっちゃりした五、六歳くらいの男児に心配そうに尋ねられる。この顔に見覚えがある。名前は確か、ユージン・アイアンズだ。アイアンズ公爵家の嫡男。将来は誰もが羨む美男子に成長することを知っている。幼少期はくせ毛だったが、成長するにつれてさらさらになる。
「……なんでユージンが、俺の目の前にいるんだ?」
ユージン・アイアンズは、五つ下の妹がどハマりしていた乙女ゲームのメインキャラだ。その名も『まさか落ちこぼれ令嬢のわたしが、殿方から求愛されるわけがない!』。貴族や騎士が出てくる西洋ものの女性向けゲームで、没落貴族の令嬢が特待生として名門校に通い、殿方と親しくなるという内容だ。主人公であるヒロインの名前はイリーナ・アルハイン。プレーヤーはイリーナを操作して成長させたり行動したり、攻略対象キャラにプレゼントを渡したりしながら好感度をあげて攻略する。
けれど目の前にいるユージンは「ニエル」と親しげに呼んでいた。
「……ニエルって、モブキャラのニエル?」
そこそこ流行っていたし、熱心に遊ぶ妹が気になり隣で眺めていたが、ニエル・ガルフィオンは攻略対象キャラではなくモブだ。ユージンとは幼馴染みの設定とはいえ、そこまで仲良くなかった。それなのに、今、目の前にいるユージンは、心底不安そうにこちらを見つめている。どうして切なそうな目をしているのだろうか。理解不能だ。
「先生……頭を強く打ったのか、意識が混濁しているようです」
「うん。そうだね。とりあえずガルフィオンくんを運ぼうか」
教諭に抱えられながらニエルは状況を整理する。頭に衝撃を受けたことをきっかけに、妹の遊んでいた乙女ゲームの登場人物になっていることに気がついた。痛みがあるので夢ではない。このパターンは腐るほど目にしてきたあれだ。何らかの理由で死んだ主人公が異世界に転生する、という流行りのやつだ。
(よくある、乙女ゲーの世界に転生しちゃったの!?)
運ばれている最中、廊下に設置された大きな鏡に自分の姿が映し出される。さらさらの金髪に碧い瞳はまん丸く、まさしく中性的な美少年といった姿がそこにはあった。口を閉じてにっこり微笑めば美少女にも見える。
(そうだった、すっかり忘れていたけど、ニエルはモブキャラなのに美形だったんだ!)
この秀でた容姿ならば、異性にもてはやされること間違いないだろうと大きく頷く。父親は伯爵の爵位を持つ経営者で裕福だし、原作ゲームの中でも特に美味しいポジションだ。
ところが、試しに同じクラスの女の子を口説いてみても、どういうわけか愛想笑いされるだけだった。それどころか「頭を打ったせいでおかしくなったのね」とひそひそ声が聞こえる始末だ。
(おかしい……)
プレップスクールには有名俳優や芸術家、アーティスト、映画監督、ホテル経営者など貴族や大富豪の令息令嬢がゴロゴロいる。容姿端麗なだけではダメなのかと周囲の様子を観察していると、どうやらこの世界では線の細い美少年よりも、逞しい肉体を持つ筋肉質の男が人気のようだ。五、六歳の女児たちが楽しそうに眺めているのは、強靭な肉体を持つアイドルグループの写真集。隣のクラスや、上級生でもあまり変わらず、ニエルは絶望した。
(一度でいいから、誰かにクソデカ感情ぶつけられたい人生だったのに、今生でも独り身なのか!?)
いや、まだ諦めるのは早い。ニエルは首を振る。今は無理でも、少し成長してから体を鍛えれば可能性はあるかもしれない。一縷の望みに託し、なぜ自分が異世界転生したのかはさておき、こうなったら思い切り楽しむことにした。
そんな中、一つだけ不可解なことがあった。原作では幼馴染みとはいえそこまで親しくなかったはずのユージンの存在だ。ポニーから落ちたときに真っ先に駆け寄って心配してくれただけでなく、なんとプレップスクールへの登下校まで一緒なのだ。
電気自動車で三十分もかかる道のりを、アイアンズ家の者が毎日送り迎えしてくれる。ガルフィオン家は伯爵、アイアンズ家は公爵。二つも爵位が上の家が、なぜそこまでしてくれるのか理解できない。本来ならばそんなことはあり得ない。だから不思議だった。
ニエルは家での言動もたびたびおかしくなることから、心配した両親がヒーラーという俗にいう霊媒師を呼んだ。乙女ゲームの中でもたびたび登場する、プレーヤーにヒントを与えるキャラだ。ヒロインのイリーナを何度も助けている。
(この世界にもいるんだ)
対面するなりヒーラーは眉をひそめ、ニエルの耳元で囁いた。
「あなた……異世界転生して来た方ですよね?」
誰にも聴こえないほど小さな声だった。
「あなたの後ろには、二十歳くらいの冴えない男性の姿が視えます」
(前世が冴えない男で悪かったな!)
内心で毒づきながら気になっていたことを質問する。
「この世界でもてるにはどうしたらいいんだ?」
「戻って早々それですか!」
ヒーラーは呆れたように言った。「戻って」という単語が少々引っかかるものの、今はそれよりもモテる方法を知りたい。
「なるようにしかなりませんから、あなたは自然体でいることが一番ですよ」
具体的なアドバイスを期待したのに無難な答えしか返ってこなかった。両親や兄も線が細いタイプなので、自然体でいても意味を見出せない気がするが、まだ五歳だから具体的なことは教えてくれないんだろうと勝手に解釈することにした。
「うわあ!」
プレップスクールでの乗馬の授業中、なにかに驚いたポニーが背中に乗っていたニエル・ガルフィオンを振り落とした。小さな体は宙に浮き、受け身も取れないまま地面に叩きつけられる。ヘルメットをしていた頭にガツンと衝撃が走る。
「ニエル──!!」
万が一を考えたのかポニーは小型だし、地面は牧草地だ。驚きはしたもののそこまで痛みはない。それなのに、ニエルはなかなか起き上がれなかった。
(……ここは、どこだ?)
五、六歳くらいの少年が真っ先に駆け寄り、その後ろを教諭や他の生徒が慌てた様子で走り寄る。
「頭を動かしたら駄目だ!」
男性教諭が叫ぶ。金や茶色や赤茶の髪と、澄んだ緑や青の瞳を持つやたら身形のよい少年少女に囲まれて、ニエルは息を飲む。どうして自分よりも遥かに年下の子どもに心配されているのだろうか。海外にいる夢でも見ているのだろうか。いくつも疑問が浮かぶ。
「……ニエル、大丈夫?」
くるくると癖のついた黒髪と、碧い瞳を持つややぽっちゃりした五、六歳くらいの男児に心配そうに尋ねられる。この顔に見覚えがある。名前は確か、ユージン・アイアンズだ。アイアンズ公爵家の嫡男。将来は誰もが羨む美男子に成長することを知っている。幼少期はくせ毛だったが、成長するにつれてさらさらになる。
「……なんでユージンが、俺の目の前にいるんだ?」
ユージン・アイアンズは、五つ下の妹がどハマりしていた乙女ゲームのメインキャラだ。その名も『まさか落ちこぼれ令嬢のわたしが、殿方から求愛されるわけがない!』。貴族や騎士が出てくる西洋ものの女性向けゲームで、没落貴族の令嬢が特待生として名門校に通い、殿方と親しくなるという内容だ。主人公であるヒロインの名前はイリーナ・アルハイン。プレーヤーはイリーナを操作して成長させたり行動したり、攻略対象キャラにプレゼントを渡したりしながら好感度をあげて攻略する。
けれど目の前にいるユージンは「ニエル」と親しげに呼んでいた。
「……ニエルって、モブキャラのニエル?」
そこそこ流行っていたし、熱心に遊ぶ妹が気になり隣で眺めていたが、ニエル・ガルフィオンは攻略対象キャラではなくモブだ。ユージンとは幼馴染みの設定とはいえ、そこまで仲良くなかった。それなのに、今、目の前にいるユージンは、心底不安そうにこちらを見つめている。どうして切なそうな目をしているのだろうか。理解不能だ。
「先生……頭を強く打ったのか、意識が混濁しているようです」
「うん。そうだね。とりあえずガルフィオンくんを運ぼうか」
教諭に抱えられながらニエルは状況を整理する。頭に衝撃を受けたことをきっかけに、妹の遊んでいた乙女ゲームの登場人物になっていることに気がついた。痛みがあるので夢ではない。このパターンは腐るほど目にしてきたあれだ。何らかの理由で死んだ主人公が異世界に転生する、という流行りのやつだ。
(よくある、乙女ゲーの世界に転生しちゃったの!?)
運ばれている最中、廊下に設置された大きな鏡に自分の姿が映し出される。さらさらの金髪に碧い瞳はまん丸く、まさしく中性的な美少年といった姿がそこにはあった。口を閉じてにっこり微笑めば美少女にも見える。
(そうだった、すっかり忘れていたけど、ニエルはモブキャラなのに美形だったんだ!)
この秀でた容姿ならば、異性にもてはやされること間違いないだろうと大きく頷く。父親は伯爵の爵位を持つ経営者で裕福だし、原作ゲームの中でも特に美味しいポジションだ。
ところが、試しに同じクラスの女の子を口説いてみても、どういうわけか愛想笑いされるだけだった。それどころか「頭を打ったせいでおかしくなったのね」とひそひそ声が聞こえる始末だ。
(おかしい……)
プレップスクールには有名俳優や芸術家、アーティスト、映画監督、ホテル経営者など貴族や大富豪の令息令嬢がゴロゴロいる。容姿端麗なだけではダメなのかと周囲の様子を観察していると、どうやらこの世界では線の細い美少年よりも、逞しい肉体を持つ筋肉質の男が人気のようだ。五、六歳の女児たちが楽しそうに眺めているのは、強靭な肉体を持つアイドルグループの写真集。隣のクラスや、上級生でもあまり変わらず、ニエルは絶望した。
(一度でいいから、誰かにクソデカ感情ぶつけられたい人生だったのに、今生でも独り身なのか!?)
いや、まだ諦めるのは早い。ニエルは首を振る。今は無理でも、少し成長してから体を鍛えれば可能性はあるかもしれない。一縷の望みに託し、なぜ自分が異世界転生したのかはさておき、こうなったら思い切り楽しむことにした。
そんな中、一つだけ不可解なことがあった。原作では幼馴染みとはいえそこまで親しくなかったはずのユージンの存在だ。ポニーから落ちたときに真っ先に駆け寄って心配してくれただけでなく、なんとプレップスクールへの登下校まで一緒なのだ。
電気自動車で三十分もかかる道のりを、アイアンズ家の者が毎日送り迎えしてくれる。ガルフィオン家は伯爵、アイアンズ家は公爵。二つも爵位が上の家が、なぜそこまでしてくれるのか理解できない。本来ならばそんなことはあり得ない。だから不思議だった。
ニエルは家での言動もたびたびおかしくなることから、心配した両親がヒーラーという俗にいう霊媒師を呼んだ。乙女ゲームの中でもたびたび登場する、プレーヤーにヒントを与えるキャラだ。ヒロインのイリーナを何度も助けている。
(この世界にもいるんだ)
対面するなりヒーラーは眉をひそめ、ニエルの耳元で囁いた。
「あなた……異世界転生して来た方ですよね?」
誰にも聴こえないほど小さな声だった。
「あなたの後ろには、二十歳くらいの冴えない男性の姿が視えます」
(前世が冴えない男で悪かったな!)
内心で毒づきながら気になっていたことを質問する。
「この世界でもてるにはどうしたらいいんだ?」
「戻って早々それですか!」
ヒーラーは呆れたように言った。「戻って」という単語が少々引っかかるものの、今はそれよりもモテる方法を知りたい。
「なるようにしかなりませんから、あなたは自然体でいることが一番ですよ」
具体的なアドバイスを期待したのに無難な答えしか返ってこなかった。両親や兄も線が細いタイプなので、自然体でいても意味を見出せない気がするが、まだ五歳だから具体的なことは教えてくれないんだろうと勝手に解釈することにした。
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