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憑き従われたその先に
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「うっはあ、はあ、はあ、はあ、はあ……」
田村博昭は呻き荒い息を吐きながら目を覚ました。
喉には何かが引っかかったような感覚が未だ残っている。
自分は首を吊りかけて助かったらしいということは警察から聞かされた。
何故そんなことをしたのかと聞かれたが彼自身分からないのだ。
ただ家を移ってからもたまにあの音が聞こえることがあったように思う。
しかも、あの部屋にいた頃にいた頃は部屋の中にいるとしっていた音が外で聞こえるようになっていた。
ギー、ギー、ギー、ギー、ギー、ギー
通勤中の電車の中や歩いている最中や仕事中でも頭の中で断続的に鳴り響く不気味なきしみ音。
しかし、それは家の中に入ると止む、その上部屋にはリオナが度々現れた。
そして夜な夜な現れては彼に話しかけてくる彼女に色々な話をした。
幼い頃父親を亡くした事。
その後に母親が再婚した相手と上手く行かなかったこと。
高校を卒業して家を出て大学には学費含め全て自活すことに決めたこと。
だから授業に出る以外バイトに明け暮れて友達もできなかったこと。
そして、やっと入った会社を馘になったこと。
「なんで馘になったの? あなた、問題になるような事するタイプにみえないけども」
それはリオナでなくても疑問に思うところだろう。
「それは全く運が悪かったとしか言いようがないんだよ」
彼が入社したのはある食品メーカーで、企画営業の部署に配属されたのだが、直属の部長は典型的なパワハラ、セクハラタイプ。
とはいえ、入社直後の彼には朝の朝礼でイヤミったらしい挨拶を食らうくらいしか関係はなかったのだが。
ある雨の日、お昼の休憩時間に食事をしようと外へ出るためにエレベーターに乗ろうとしたのだが、定員一杯で乗り込むことができなかった。まだ、箱が下まで降りて登ってくるのを待つのも時間がもったいない。階段で降りようと想ったが、通常使用の階段も結構混んでいる。
そこで、非常階段を使うことにしたのだ。
これなら他人を気にせずすいすい降りれる。
が、降りている最中に折あしく雨の日で下が濡れていた為、足を滑らせた。
悪い事にすぐ下に踊り場があり、人がいた。
そして、持っていた傘があたりその場に打ち倒してしまう
「い、いたたた。ばっかもんっ。何をする。いたたたたた」
悪い事にそれがパワハラ部長だった。
「あ、ぶ、部長。大丈夫ですか? すみまんせん。きゅ、救急車を呼びますね」
「きゅ、救急車? いや、それは大丈夫だ。必要な……いたたたた」
「いえ、私の責任ですから。お呼びしますよ。お待ちください」
田村は持ち前の責任感からすぐに自分のスマホを出して119を押した。そこへ、
「ありがとう。助かったわ」
女性の声が聞こえてきた。
言われた方を観てみると、気づかなかったが先輩女性社員が立っていた。どうも部長と彼女二人で居たらしい。
非常階段の踊り場だぞ、なんでこんなところに?
と一瞬想ったが、すぐに救急へつながったのでそちらの対応に追われてしまう。
後でわかったのだが、部長はその女性社員に言い寄っていたらしい。
女子社員もそれとなくかわしていたのだがついに我慢できなくなった部長が直接ゆっくり話したいと無理やりあそこへ呼び出したのだという。
田村博昭は呻き荒い息を吐きながら目を覚ました。
喉には何かが引っかかったような感覚が未だ残っている。
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ただ家を移ってからもたまにあの音が聞こえることがあったように思う。
しかも、あの部屋にいた頃にいた頃は部屋の中にいるとしっていた音が外で聞こえるようになっていた。
ギー、ギー、ギー、ギー、ギー、ギー
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だから授業に出る以外バイトに明け暮れて友達もできなかったこと。
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が、降りている最中に折あしく雨の日で下が濡れていた為、足を滑らせた。
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そして、持っていた傘があたりその場に打ち倒してしまう
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「いえ、私の責任ですから。お呼びしますよ。お待ちください」
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