40 / 103
第三章
……迷宮に行くんだったわ
しおりを挟む
「そろそろ一度帰すぞ」
「あいよーってちょっと待て。まだ、時差のことを聞いてねーぞ」
「……忘れとった」
「重要だよなあタマムシ女」
「悪かったからその呼び方やめてはくれんかの。悲しくなってきたのじゃ」
「泣きゃすむと思ってんのか?はよ話せや」
「ほんと冷たいのお。あーお主が和樹の身体から飛び出したのは、入院して一年たった頃じゃ。じゃからお主が地球に戻る時間はその魂が抜け出た瞬間じゃ。そこからここを経由して、またパストの身体に戻ってもらうが、やはりコチラも抜け出た瞬間に戻ってもらう。以降はその繰り返しじゃ」
「なんか矛盾してる気がすんだけど……」
「全てを話すのは禁止されておるから詳しくは話せぬ。が、神にもできないこともあるんじゃよとだけ言っておく」
「全知全能じゃあないのね」
「神だって生きておる。給料だってあるんじゃよ」
「夢が壊れる……」
まあ、俺になにか不利益なことが起きるわけじゃないみたいだし、いいよな。
地球に帰ったら……とりあえずネットでこっちでも役に立ちそうな知識を手に入れるべきだよな!
バイクとかもいじれるし!
それに魔術に必要なのは知識だと言っていた。
つまり、アッチでのネット知識があれば!
色々できるんじゃね?
ああ素晴らしき魔術!
素晴らしき魔法術!
…………名前、考えよ……
「つかなんで一旦返す必要あるの?別に考えることねーぞ」
「……こっちの準備があるんじゃよ」
「……ふーん」
なんか隠してるのはわかるけど、なんとなくもう何も教えてくれないだろうなと思った。
多分禁止されてるーとか、下手すると騙される可能性だってある。
今までの話だって、どこまでが本当なのかわからんしな。
けど、下手に絡むより、ここで身を引いたほうが良さそうだ。
「んじゃ送ってくれ」
「わかったのじゃ。転移魔法に介入して呼び出したのじゃが、時間はたっとらんからの。向こうでは皆と同時に転移先に着くぞ」
「どーも」
「それじゃまたの。時間的には三日後以降にココに来てくれ。転移できるようにしておくからの。それじゃあの」
そしてまた、鳩尾と背中がくっつく様な感覚がして……
*****
「行ったか……。とりあえずコレでわしの首の皮一枚が繋がったのじゃ……。それにしてもあやつは何度も何度もタマムシタマムシとグヌヌヌヌ!……まあよい。どーせあやつは、今となってはどちらの世界でも異物じゃ。その内はじかれて消えるじゃろ。それまでは好きにさせておけばよい。というか手が出せんしな。そんなことより暇つぶしに勇者の称号を与えておいた者を観察するとしよう」
*****
目を開けると、目の前にチェニックの顔がドアップ。
「ッドエッフ!!!」
思わず蹴り飛ばしてしまった。
リーシャがすぐに駆け寄る。
俺のことを少し睨みつけ……ようとしたらしいがすぐに目をそらされた。
周りを見回すと、どっかの部屋らしい。
とくになんの変哲も……あったわ……。
口の周りは髭だらけで首元まで伸びている。
そして、全裸。
無駄にガチムチ。
その状態でグ○コのポーズ。
背中には俺の身長ほどもあるくらいデカイ翼が左右から見えていた。
あの教会にもあったクソジジイの変態像のミニチュア版が部屋の真ん中に置いてあった。
ミニチュア版と言っても、俺と同じくらい大きさがある。
教会のが見上げるほどのデカさだったからな。
それに比べればミニチュアだ。
何者なんだこのジジイ……。
聞くの忘れてたわ……。
まあここにあるなら調べればわかるよな。
そんな風に少し考えていると、アオが俺に寄って来た。
「師匠、転移魔法凄いですね。師匠もできそうですか?」
「あ?あー……ま、できるだろ」
なんせ時空魔法を持ってるからな。
「おーし、じゃあまずは宿に行くぞー」
先生が部屋の扉の前で俺らを呼んでる。
「……何しに来たんだっけ」
「……師匠?迷宮に行くんですよ?」
…………そうだったわ。
「あいよーってちょっと待て。まだ、時差のことを聞いてねーぞ」
「……忘れとった」
「重要だよなあタマムシ女」
「悪かったからその呼び方やめてはくれんかの。悲しくなってきたのじゃ」
「泣きゃすむと思ってんのか?はよ話せや」
「ほんと冷たいのお。あーお主が和樹の身体から飛び出したのは、入院して一年たった頃じゃ。じゃからお主が地球に戻る時間はその魂が抜け出た瞬間じゃ。そこからここを経由して、またパストの身体に戻ってもらうが、やはりコチラも抜け出た瞬間に戻ってもらう。以降はその繰り返しじゃ」
「なんか矛盾してる気がすんだけど……」
「全てを話すのは禁止されておるから詳しくは話せぬ。が、神にもできないこともあるんじゃよとだけ言っておく」
「全知全能じゃあないのね」
「神だって生きておる。給料だってあるんじゃよ」
「夢が壊れる……」
まあ、俺になにか不利益なことが起きるわけじゃないみたいだし、いいよな。
地球に帰ったら……とりあえずネットでこっちでも役に立ちそうな知識を手に入れるべきだよな!
バイクとかもいじれるし!
それに魔術に必要なのは知識だと言っていた。
つまり、アッチでのネット知識があれば!
色々できるんじゃね?
ああ素晴らしき魔術!
素晴らしき魔法術!
…………名前、考えよ……
「つかなんで一旦返す必要あるの?別に考えることねーぞ」
「……こっちの準備があるんじゃよ」
「……ふーん」
なんか隠してるのはわかるけど、なんとなくもう何も教えてくれないだろうなと思った。
多分禁止されてるーとか、下手すると騙される可能性だってある。
今までの話だって、どこまでが本当なのかわからんしな。
けど、下手に絡むより、ここで身を引いたほうが良さそうだ。
「んじゃ送ってくれ」
「わかったのじゃ。転移魔法に介入して呼び出したのじゃが、時間はたっとらんからの。向こうでは皆と同時に転移先に着くぞ」
「どーも」
「それじゃまたの。時間的には三日後以降にココに来てくれ。転移できるようにしておくからの。それじゃあの」
そしてまた、鳩尾と背中がくっつく様な感覚がして……
*****
「行ったか……。とりあえずコレでわしの首の皮一枚が繋がったのじゃ……。それにしてもあやつは何度も何度もタマムシタマムシとグヌヌヌヌ!……まあよい。どーせあやつは、今となってはどちらの世界でも異物じゃ。その内はじかれて消えるじゃろ。それまでは好きにさせておけばよい。というか手が出せんしな。そんなことより暇つぶしに勇者の称号を与えておいた者を観察するとしよう」
*****
目を開けると、目の前にチェニックの顔がドアップ。
「ッドエッフ!!!」
思わず蹴り飛ばしてしまった。
リーシャがすぐに駆け寄る。
俺のことを少し睨みつけ……ようとしたらしいがすぐに目をそらされた。
周りを見回すと、どっかの部屋らしい。
とくになんの変哲も……あったわ……。
口の周りは髭だらけで首元まで伸びている。
そして、全裸。
無駄にガチムチ。
その状態でグ○コのポーズ。
背中には俺の身長ほどもあるくらいデカイ翼が左右から見えていた。
あの教会にもあったクソジジイの変態像のミニチュア版が部屋の真ん中に置いてあった。
ミニチュア版と言っても、俺と同じくらい大きさがある。
教会のが見上げるほどのデカさだったからな。
それに比べればミニチュアだ。
何者なんだこのジジイ……。
聞くの忘れてたわ……。
まあここにあるなら調べればわかるよな。
そんな風に少し考えていると、アオが俺に寄って来た。
「師匠、転移魔法凄いですね。師匠もできそうですか?」
「あ?あー……ま、できるだろ」
なんせ時空魔法を持ってるからな。
「おーし、じゃあまずは宿に行くぞー」
先生が部屋の扉の前で俺らを呼んでる。
「……何しに来たんだっけ」
「……師匠?迷宮に行くんですよ?」
…………そうだったわ。
0
あなたにおすすめの小説
前世は厳しい家族とお茶を極めたから、今世は優しい家族とお茶魔法極めます
初昔 茶ノ介
ファンタジー
代々続くお茶の名家、香坂家。そこに生まれ、小さな時から名家にふさわしくなるように厳しく指導を受けてきた香坂千景。
常にお茶のことを優先し、名家に恥じぬ実力を身につけた彼女は齢六十で人間国宝とまで言われる茶人となった。
しかし、身体は病魔に侵され、家族もおらず、また家の定める人にしか茶を入れてはならない生活に嫌気がさしていた。
そして、ある要人を持て成す席で、病状が悪化し命を落としてしまう。
そのまま消えるのかと思った千景は、目が覚めた時、自分の小さくなった手や見たことのない部屋、見たことのない人たちに囲まれて驚きを隠せなかった。
そこで周りの人達から公爵家の次女リーリフィアと呼ばれて……。
これは、前世で名家として厳しく指導を受けお茶を極めた千景が、異世界で公爵家次女リーリフィアとしてお茶魔法を極め優しい家族と幸せになるお話……。
ーーーーーーーー
のんびりと書いていきます。
よかったら楽しんでいただけると嬉しいです。
御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜
伽羅
ファンタジー
【幼少期】
双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。
ここはもしかして異世界か?
だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。
ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。
【学院期】
学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。
周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします
未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢
十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう
好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ
傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する
今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる