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5:便利だな魔術。
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「なんてこったい……」
今、俺の隣には三之宮さんがいる。
問題はオレがいる場所がベッドの上の布団の中だということだ。
ちょっと話は遡る。
「先程も思ったのだが、この布団は何故こんなにも柔らかいのだ?」
「すんごいなぁ。こったらやわい布団ははずめてだぁよ」
「わ、私も使って……いいのですか?」
「あの、中村様。このように柔らかくするにはどんな道具を使っているのですか?」
約一名少しだけおかしいが、布団に感動しているようだ、
だが……。
「布団がたりない」
俺は一人暮らしだが、元々お母さん達が使っていたでっかい布団が一組ある。
そして、俺の予備用が一組。
うーん……。
「申し訳ないんだが、布団がたりないから、二人一組で使ってもらうわ」
「シ、シーラ様とおお同じ?!ふふふふふけふけ不敬……」
「今この場において王女の肩書なんてものは存在しない。そして、この中で一番偉いのは家主である俺だ。俺の言うことは絶対です」
というかシーラさんはその辺どうでもいいらしい。
「というわけで、二人で一組ずつ使ってもらうわけだが……」
「なあに?」
俺は三之宮さんを見ると、可愛らしく首を傾げてきた。
まあ俺がソファーで寝ればいっか。
シーラさん達には適当に掃除機をかけておいた空き部屋に二人ずつ別れて入ってもらう。
ところで全く不安そうに見えないんだけど、四人共結構図太いね。
言わないけど。
そして……。
「えー三之宮さん。本音はすごく嫌なのだけど、俺の布団で寝てくれ」
「あら、飛鳥くんと一緒なのね」
言葉の最後にハートマークが付きそうな声だね。
「いや、俺はソファーで寝るよ」
「なんで?!」
うわっちかっこわっ!
「いやだって女の子と寝るのは流石にね」
「大丈夫よ。痛くしないから」
「ねぇ、三之宮さん。今の流れで痛くしないからって言葉がでるのはおかしくないかい?」
「ところで、先程お願いを聞いてくれる約束したわよね」
「……してない」
ーーピッ
『えーと……今日だけ、今日だけ夕飯は……』
『いいわよ』
『その代わりに後でお願い聞いてくれる?』
『お願い?』
『そ、お願い』
『……無茶なものじゃなければ』
『大丈夫大丈夫』
まさか録音していたとわねぇー。
「うんしたね。ごめんね。俺の記憶違いだったよ」
「一緒に寝るからねっ」
というやり取りがあり、俺の隣に三之宮さんが寝ているのだ。
いったい何でこんなに好かれているのか……。
あーーいい匂いでクラクラするううう!
ちょっと水飲みにいこ……。
俺はベッドから外へ行く。
もうすぐ夏とは言え少し冷えるわぁ。
居間を抜けてキッチンへ。
電気をつける。
「きゃあ!!」
「うわっ!!」
な、な、だれっ?!って……。
「シーラさん?」
「ああ……な、中村様でしたか……驚きました……」
「いや、俺が驚いたよ」
「ホントよ」
「うわあっ!!」
って三之宮さんか……。
「いきなりベッドから消えないでよね」
「……シーラさんはなにしてたの?」
「ど、どうしても冷蔵庫が気になってしまって……」
気になりすぎだろぉ……。
「あれ?テレジアさんは?」
「寝てます」
そっかー寝ちゃってるかー。
何も言えないよー。
「まあさ。もう暗いしさ。明日じっくり見せてあげるし、これからも見せてあげるから、今日は寝な。てか真っ暗なのによく見えたね」
「魔術で視力を暗闇でも見えるようにしたんです」
便利だな魔術。
「……シーラさん眠れないの?」
「い、そ、れは……」
やっぱりな。
興味もあったんだろうけど、いきなり異世界じゃあね。
「ハァ……。じゃあ、向こうの世界の話を聞かせてよ」
「……え?」
「目が覚めちゃったからさ。三之宮さんも……聞くまでもないね」
すでに紅茶を淹れ始めていた。
*****
「おはよう」
「おはようございます」
「おはよう……ございます」
はい、クラちゃんは寝坊っと。
ミラちゃんが必死に起こしたらしいが、全く起きないらしい。
どんな生活送ってたんだよ……。
まあいいや。
「これはなんですか?」
「三之宮さんの作った朝食です。そっちの朝食はパンだろ?日本じゃパンもあるけど、このお米というものを食べることが多いんだ」
「真っ白だな」
「それにツヤツヤしています」
「今まで嗅いだことの無い香りです……。スンスン」
三者三様の反応をどうもありがとう。
そういえば、王女様なのに毒がとかそういうのは気にならないんだな。
それに王族は毒味とかするから冷めた飯を食べるって聞いたんだけど、そうでもないのか熱い食べ物を見ても特に何も言わないし。
まあいいけど。
箸は使えないと思うので、全員の前に大きめのスプーンとフォークを置いてある。
「食べる前に聞いてくれ。俺と三之宮さんはこらから学校に行かなくてはならん。そこで、四人は絶対にこの家から出ないように。昼食は……この弁当です。三之宮さんが作ってくれました。はい、お礼」
「「「ありがとうございます」」」
三之宮さんが早起きして、朝食とお弁当を作ってくれていた。
「以上!では、冷める前に食べましょう。はい手を合わせて!いただきます!」
「「「「いただきます!!」」」」
俺と三之宮さんは箸で、三人はスプーンで朝食を食べ始めた。
「ってウマッ。何この味噌汁」
「良かったわ、お口にあって」
なんかもう三之宮さん凄いです。
米の硬さも完璧に俺の好み。
……なんで知ってんだ?
「なんだか噛めば噛むほど甘くなります」
「最初は何だこの色はと思ったが、このスープも美味しいな」
「この酸っぱいの、実家で食べたピクルスとは違う酸っぱさです!このお米と言うものと凄く合いますね!」
喜んでもらえて何よりだ。
そんなこんなで朝食も終わり、三之宮さんが洗い物を済ませ、クラちゃんの分の朝食は、シーラさんに炊飯器の開け方からまたもや電子レンジの使い方を教えて、出してもらえるように頼んだ。
俺の部屋の本棚のものは自由に読んでいいと言い、再度家から絶対に出ないようにと言いつけ、俺達は学校に向かった。
今、俺の隣には三之宮さんがいる。
問題はオレがいる場所がベッドの上の布団の中だということだ。
ちょっと話は遡る。
「先程も思ったのだが、この布団は何故こんなにも柔らかいのだ?」
「すんごいなぁ。こったらやわい布団ははずめてだぁよ」
「わ、私も使って……いいのですか?」
「あの、中村様。このように柔らかくするにはどんな道具を使っているのですか?」
約一名少しだけおかしいが、布団に感動しているようだ、
だが……。
「布団がたりない」
俺は一人暮らしだが、元々お母さん達が使っていたでっかい布団が一組ある。
そして、俺の予備用が一組。
うーん……。
「申し訳ないんだが、布団がたりないから、二人一組で使ってもらうわ」
「シ、シーラ様とおお同じ?!ふふふふふけふけ不敬……」
「今この場において王女の肩書なんてものは存在しない。そして、この中で一番偉いのは家主である俺だ。俺の言うことは絶対です」
というかシーラさんはその辺どうでもいいらしい。
「というわけで、二人で一組ずつ使ってもらうわけだが……」
「なあに?」
俺は三之宮さんを見ると、可愛らしく首を傾げてきた。
まあ俺がソファーで寝ればいっか。
シーラさん達には適当に掃除機をかけておいた空き部屋に二人ずつ別れて入ってもらう。
ところで全く不安そうに見えないんだけど、四人共結構図太いね。
言わないけど。
そして……。
「えー三之宮さん。本音はすごく嫌なのだけど、俺の布団で寝てくれ」
「あら、飛鳥くんと一緒なのね」
言葉の最後にハートマークが付きそうな声だね。
「いや、俺はソファーで寝るよ」
「なんで?!」
うわっちかっこわっ!
「いやだって女の子と寝るのは流石にね」
「大丈夫よ。痛くしないから」
「ねぇ、三之宮さん。今の流れで痛くしないからって言葉がでるのはおかしくないかい?」
「ところで、先程お願いを聞いてくれる約束したわよね」
「……してない」
ーーピッ
『えーと……今日だけ、今日だけ夕飯は……』
『いいわよ』
『その代わりに後でお願い聞いてくれる?』
『お願い?』
『そ、お願い』
『……無茶なものじゃなければ』
『大丈夫大丈夫』
まさか録音していたとわねぇー。
「うんしたね。ごめんね。俺の記憶違いだったよ」
「一緒に寝るからねっ」
というやり取りがあり、俺の隣に三之宮さんが寝ているのだ。
いったい何でこんなに好かれているのか……。
あーーいい匂いでクラクラするううう!
ちょっと水飲みにいこ……。
俺はベッドから外へ行く。
もうすぐ夏とは言え少し冷えるわぁ。
居間を抜けてキッチンへ。
電気をつける。
「きゃあ!!」
「うわっ!!」
な、な、だれっ?!って……。
「シーラさん?」
「ああ……な、中村様でしたか……驚きました……」
「いや、俺が驚いたよ」
「ホントよ」
「うわあっ!!」
って三之宮さんか……。
「いきなりベッドから消えないでよね」
「……シーラさんはなにしてたの?」
「ど、どうしても冷蔵庫が気になってしまって……」
気になりすぎだろぉ……。
「あれ?テレジアさんは?」
「寝てます」
そっかー寝ちゃってるかー。
何も言えないよー。
「まあさ。もう暗いしさ。明日じっくり見せてあげるし、これからも見せてあげるから、今日は寝な。てか真っ暗なのによく見えたね」
「魔術で視力を暗闇でも見えるようにしたんです」
便利だな魔術。
「……シーラさん眠れないの?」
「い、そ、れは……」
やっぱりな。
興味もあったんだろうけど、いきなり異世界じゃあね。
「ハァ……。じゃあ、向こうの世界の話を聞かせてよ」
「……え?」
「目が覚めちゃったからさ。三之宮さんも……聞くまでもないね」
すでに紅茶を淹れ始めていた。
*****
「おはよう」
「おはようございます」
「おはよう……ございます」
はい、クラちゃんは寝坊っと。
ミラちゃんが必死に起こしたらしいが、全く起きないらしい。
どんな生活送ってたんだよ……。
まあいいや。
「これはなんですか?」
「三之宮さんの作った朝食です。そっちの朝食はパンだろ?日本じゃパンもあるけど、このお米というものを食べることが多いんだ」
「真っ白だな」
「それにツヤツヤしています」
「今まで嗅いだことの無い香りです……。スンスン」
三者三様の反応をどうもありがとう。
そういえば、王女様なのに毒がとかそういうのは気にならないんだな。
それに王族は毒味とかするから冷めた飯を食べるって聞いたんだけど、そうでもないのか熱い食べ物を見ても特に何も言わないし。
まあいいけど。
箸は使えないと思うので、全員の前に大きめのスプーンとフォークを置いてある。
「食べる前に聞いてくれ。俺と三之宮さんはこらから学校に行かなくてはならん。そこで、四人は絶対にこの家から出ないように。昼食は……この弁当です。三之宮さんが作ってくれました。はい、お礼」
「「「ありがとうございます」」」
三之宮さんが早起きして、朝食とお弁当を作ってくれていた。
「以上!では、冷める前に食べましょう。はい手を合わせて!いただきます!」
「「「「いただきます!!」」」」
俺と三之宮さんは箸で、三人はスプーンで朝食を食べ始めた。
「ってウマッ。何この味噌汁」
「良かったわ、お口にあって」
なんかもう三之宮さん凄いです。
米の硬さも完璧に俺の好み。
……なんで知ってんだ?
「なんだか噛めば噛むほど甘くなります」
「最初は何だこの色はと思ったが、このスープも美味しいな」
「この酸っぱいの、実家で食べたピクルスとは違う酸っぱさです!このお米と言うものと凄く合いますね!」
喜んでもらえて何よりだ。
そんなこんなで朝食も終わり、三之宮さんが洗い物を済ませ、クラちゃんの分の朝食は、シーラさんに炊飯器の開け方からまたもや電子レンジの使い方を教えて、出してもらえるように頼んだ。
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