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やがて浴槽一杯にお湯が溜まると、僕達は服を脱ぎ始めた。
僕は昨日お風呂に入った時に一番気にしていた事だけは確認済みだったから、さっさと脱いで素っ裸になってお風呂場に行くと、アヤさんが呆れたって顔をして僕にタオルを渡してきた。
「少しは隠しなよ、もう…」
ーーーー???
意味が分からなくて僕は首を傾げた。
だってアヤさんの見掛けは男だけど中身は女の人だから僕の女の裸に興味は無い筈だし、僕の中身は男だから、アヤさんの男の裸を見ても何とも思わないし…
あれ?
どうしてダメだった??
見ればアヤさんは腰にタオルを巻いていて、成る程マナーとして隠せって事かな?と理解した。
でもこの場合、どうやって隠せばいいんだ?
僕も腰に巻けばいいのかな?
あ、でも女の子は胸も隠さなきゃダメなんだったか?
僕はタオルを持って固まっていると、アヤさんは僕が持ってたタオルを広げて、縦にして胸から下を隠して見せた。
「ここ持ってこんな感じで前を隠してね。その内に温泉とか銭湯とかにも行く時が来るだろうから、一応覚えといた方がいいよ。年頃の女の子がお風呂といえど裸を隠さずにいると、この世界では周りの人達に驚かれちゃうからね。何たって公衆のお風呂場には必ず湯着があるくらいだし」
そうか……
隠さなきゃいけないから裸を見せられないんじゃなくて、今度は女になったから裸を見せたりしないように気を付けなくちゃダメなのか…
って、あれ?
でも冒険者ギルドで物凄い衣装の女の人とか居なかったっけ???
物凄く面積の小さな水着姿みたいな…
ほぼ全裸に近い感じの………
僕は頭をプルプルと振って考え直した。
きっとアレは例外ってヤツだ。
そうに違いない…
たぶん。
そんな事を考え込んでいたら、アヤさんがぬるめのシャワーを足元に掛けていた。
「あ、ほら、裸のままだと冷えるからね」
言われてみれば成る程、確かに足元からじんわりと温かくなっていて、僕は感謝を込めてペコリと頭を下げた。
アヤさんからシャワーヘッドを受け取り、掛け湯がわりに肩からぬるいシャワーを浴びて湯船に浸かると、指先や背中がビリビリと熱くて、僕はしゃがんだ状態で動かない様に静かに固まった。
それを見たアヤさんは笑いながらシャワーで掛け湯をして、ゆっくり湯を揺らさない様にそっと入ってきてくれた。
「「ふはぁ~~~」」
二人してゆっくり肩まで浸かって満足の溜め息を吐く。
と、アヤさんが徐ろに口を開いた。
「ねぇ聞いていい?一体イツキは一晩どこに居たの?」
質問の意味が分からず、僕は首を傾げた。
「…………ずっと、あそこに」
「えッ!?
いや、でも、だって………え?」
そう言うと、困惑したアヤさんが黙り込んだ。
暫くそのまま固まると、考えが纏まったのか、数分の後に再び口を開いた。
僕は昨日お風呂に入った時に一番気にしていた事だけは確認済みだったから、さっさと脱いで素っ裸になってお風呂場に行くと、アヤさんが呆れたって顔をして僕にタオルを渡してきた。
「少しは隠しなよ、もう…」
ーーーー???
意味が分からなくて僕は首を傾げた。
だってアヤさんの見掛けは男だけど中身は女の人だから僕の女の裸に興味は無い筈だし、僕の中身は男だから、アヤさんの男の裸を見ても何とも思わないし…
あれ?
どうしてダメだった??
見ればアヤさんは腰にタオルを巻いていて、成る程マナーとして隠せって事かな?と理解した。
でもこの場合、どうやって隠せばいいんだ?
僕も腰に巻けばいいのかな?
あ、でも女の子は胸も隠さなきゃダメなんだったか?
僕はタオルを持って固まっていると、アヤさんは僕が持ってたタオルを広げて、縦にして胸から下を隠して見せた。
「ここ持ってこんな感じで前を隠してね。その内に温泉とか銭湯とかにも行く時が来るだろうから、一応覚えといた方がいいよ。年頃の女の子がお風呂といえど裸を隠さずにいると、この世界では周りの人達に驚かれちゃうからね。何たって公衆のお風呂場には必ず湯着があるくらいだし」
そうか……
隠さなきゃいけないから裸を見せられないんじゃなくて、今度は女になったから裸を見せたりしないように気を付けなくちゃダメなのか…
って、あれ?
でも冒険者ギルドで物凄い衣装の女の人とか居なかったっけ???
物凄く面積の小さな水着姿みたいな…
ほぼ全裸に近い感じの………
僕は頭をプルプルと振って考え直した。
きっとアレは例外ってヤツだ。
そうに違いない…
たぶん。
そんな事を考え込んでいたら、アヤさんがぬるめのシャワーを足元に掛けていた。
「あ、ほら、裸のままだと冷えるからね」
言われてみれば成る程、確かに足元からじんわりと温かくなっていて、僕は感謝を込めてペコリと頭を下げた。
アヤさんからシャワーヘッドを受け取り、掛け湯がわりに肩からぬるいシャワーを浴びて湯船に浸かると、指先や背中がビリビリと熱くて、僕はしゃがんだ状態で動かない様に静かに固まった。
それを見たアヤさんは笑いながらシャワーで掛け湯をして、ゆっくり湯を揺らさない様にそっと入ってきてくれた。
「「ふはぁ~~~」」
二人してゆっくり肩まで浸かって満足の溜め息を吐く。
と、アヤさんが徐ろに口を開いた。
「ねぇ聞いていい?一体イツキは一晩どこに居たの?」
質問の意味が分からず、僕は首を傾げた。
「…………ずっと、あそこに」
「えッ!?
いや、でも、だって………え?」
そう言うと、困惑したアヤさんが黙り込んだ。
暫くそのまま固まると、考えが纏まったのか、数分の後に再び口を開いた。
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