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第三話『意外なる一面』
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「んで、本当は何持ってたんだ?」
「ぐふぉっ!?ゴホゴホ......な、なんだよ急に。」
食堂についた3人は秀和の正面に隆則、隆則の隣に青也という並びで席に着いた。隆則の唐突な質問に秀和はひどく動揺しながら返答した。
「いや、やっぱり気になるなぁって思って。エロ本だって言い張るぐらいだしそんなに言いたくなら言わなくてもいいけどさ、俺たち親友だろぉ?教えてくれよー?な?」
「そ、それは.......」
チラリと青也に視線を送る。何故だか青也と目が合った。青也はニコっと笑うと隆則に優しく声をかけた。
「田神先輩、親友だからこそ言えないってこともあるかもしれないですよ?」
隆則の表情が一瞬陰ったように見えたが、すぐさまいつもの笑顔になったので勘違いだったかなと秀和は思った。隆則は少し身を乗り出していたから青也からは角度的に隆則の表情は見れない、だから後で青也に確認することもできない。
「親友だからこそ言えない、か......ならしょうがないな!言ってくれるまで待つか!」
いや、親友になら言える秘密でもさすがに食堂では話さないだろ。
「まあ、秘密ってその人の中ではとても大きいけど、案外他の人にはどうでもいい時って結構ありますよね。」
「へぇ、例えばどんなのがあるんだ?」
興味津々な隆則をよそに青也は少し困った顔をした。
「例えば、ですか......うーん、例えば......」
少し可哀想だと思った秀和は困ってるだろと隆則を叱った。しかしその直後、青也は何かを思い付いたようでいつもより大きな声で話し始めた。
「わかりましたあれですよ!普段は隠してるけど、本当は可愛いものが大好きで、それがその人の一番の秘密!みたいな!」
ガシャン! 少し遠くで音がした。
音の方向を向くと、そこには学校で一番モテてるといっても過言ではない、角谷先輩がいた。飲み物のコップを倒してしまったようだ。
「さすがウワサの角谷先輩って感じだな。こんな時でもクールなのかぁ。」
顔が整っていて、背が高くて、頭がいい上にいつも冷静で、表情は硬めだが優しさもあるとのことで、女子の目線を釘付けにしている。だけど彼女を作るつもりは無いらしく、告白する相手を丁寧に断ることでも有名だ。俺でさえ知ってるくらいの有名人だ。
「あれがあの角谷先輩ですか?」
青也が不思議そうに尋ねた。隆則が答える。
「入学してまだ全然経ってない一年にも、もうウワサ回ってんだなー。そう!顔よし性格よし頭よし、だけど彼女を作るつもりは無いらしい、あの角谷先輩だ!非公式ファンクラブまであるって聞いたけどそれは本当かよくわかんねぇ。まあ、あっても驚かねーな!」
青也はまた少し困った顔をした。
「え、あー......いや、そういうわけではないんですけど、あの、本当に性格もいいんですか?」
なんでそんな事聞くんだ?と思いつつ秀和は黙っていた。
「ああ。そのはずだせ?性格悪かったら普通ファンクラブがある、なんていうウワサも流れないと思うし。まあ、性格くらい悪くあってもらわないと他の人たち太刀打ちできないけどな!ハハハハハ」
その後もBL漫画の話題になる事はなく、夕食を食べ終えた3人は食堂を後にした。秀和はそのあと、どちらかの部屋で青也にBLについて教えてもらおうと思っていたが、青也は友人の様子を見に行くようで、階段を更に登っていってしまった。
「なに寂しそうな顔してんだよ部屋隣なんだからいずれ帰ってくるだろ~?」
「そういうんじゃなくて、なんか、期待を裏切られたというか......」
相手が期待通りに動いてくれない時ってこんな、こう、なんて表現していいのかわかんないけど、モヤ?っとするもんだっけ?
隆則は少しびっくりした様子を見せたが、その後穏やかな笑みを浮かべた。
「俺は嬉しいよ、ヒデちゃんが誰かに期待できるようになってたなんて。いつもは誰に対しても興味ないです~さようなら~みたいな雰囲気出してんのにな。.......あ、これが子の成長を実感した親の気持ちか!?」
「え、俺からそんな負のオーラみたいのでてんの?」
「え?無意識なの?あ、でも負のオーラというよりは結界みたいな感じ。ヒデちゃんと仲良くなれるやつは相当根気があるやつかヒデちゃんに気に入られたやつだけだろ~。」
「そうなのか?」
「おい自分のことだろ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「さっきさ、角谷先輩について色々聞いたんだけど、お前が言ってたような人では無さそうだったぞ?」
青也がそう言うと、春人はムッとした。
「俺の言ってる事が信じられないってこと?」
「その言い方ちょっと漫画っぽいな、見た目は可愛いのに俺様系で下僕めっちゃいるキャラ。ーーおいおい怒んなよ冗談だって!......ただ、俺が言いたいのは角谷先輩がお前に対して態度が悪かったのには何か理由があったんじゃないのかなって事だよ。」
俺の親友、赤木春人は着ぐるみ作家だ。着ぐるみって言ってもパジャマにするような薄手で可愛らしい見た目のやつを自分でデザインし作成している。動画投稿などもしていて、数千人のファンもいる。昨日、隣の部屋に住んでる角谷先輩に挨拶しに尋ねたら、春人の顔を見るなりドアを閉められてしまったらしい。性格もいいっていう噂が嘘なのか、ドアを閉めたのには理由があったのかはわからないけど、なんだかんだで落ち込んでいる春人をどうにか慰められないかと思っている。そういえばーー
「可愛いものが好きだけど隠してる人いるよねって話したとき、角谷先輩が水を溢して、それで角谷先輩の話題になったんだけど、もしかしたら可愛いもの好きで、春人が可愛いから焦って閉めちゃったとかあるんじゃない?」
まあ、半分冗談だけど。
「マジで?だとしたら本当はめっちゃシャイって事?それは結構なギャップだな。でも、好きなものを好きと言えないのはちょっと愛が足りないんじゃないのか?.......よし!面白そうだから真相を確かめるべく少しちょっかい出してみるか!」
「まあ、いいんじゃない?俺もちょっと興味あるわ。......元気出たっぽくて良かった。」
青也の気遣いに気付いた春人は優しく微笑む。
「おう、ありがとな。ところで青也の方はどう?うまくいってんの?」
青也は少しかしこまりつつ、自信ありげに話し始めた。
「松田青也、ここに報告します。既に2人に接触し、片方はBLについて学びたいと言ってます。」
春人は眉をひそめた。
「接触した、だって?当初の予定では部屋の前にBL漫画を置いとく、とかそういう計画だったよな?何接触なんかしてるんだもしものことがあったらどうする!」
「大丈夫!それは多分無いし、あの時みたいにはさせないよ。約束する。あ、俺先輩に買い物に付き合って!ってお願いしに行かなきゃだから続きは明日な!」
「あ!ちょっと!まだ話はーー」
そう言って青也は春人の部屋を後にした。
「方向はどうであれ、もしそうなっちゃった場合に、お前が自分で自分の首を絞める形になってしまわないかが心配なんだよ。」
春人はそっと呟いた。
「ぐふぉっ!?ゴホゴホ......な、なんだよ急に。」
食堂についた3人は秀和の正面に隆則、隆則の隣に青也という並びで席に着いた。隆則の唐突な質問に秀和はひどく動揺しながら返答した。
「いや、やっぱり気になるなぁって思って。エロ本だって言い張るぐらいだしそんなに言いたくなら言わなくてもいいけどさ、俺たち親友だろぉ?教えてくれよー?な?」
「そ、それは.......」
チラリと青也に視線を送る。何故だか青也と目が合った。青也はニコっと笑うと隆則に優しく声をかけた。
「田神先輩、親友だからこそ言えないってこともあるかもしれないですよ?」
隆則の表情が一瞬陰ったように見えたが、すぐさまいつもの笑顔になったので勘違いだったかなと秀和は思った。隆則は少し身を乗り出していたから青也からは角度的に隆則の表情は見れない、だから後で青也に確認することもできない。
「親友だからこそ言えない、か......ならしょうがないな!言ってくれるまで待つか!」
いや、親友になら言える秘密でもさすがに食堂では話さないだろ。
「まあ、秘密ってその人の中ではとても大きいけど、案外他の人にはどうでもいい時って結構ありますよね。」
「へぇ、例えばどんなのがあるんだ?」
興味津々な隆則をよそに青也は少し困った顔をした。
「例えば、ですか......うーん、例えば......」
少し可哀想だと思った秀和は困ってるだろと隆則を叱った。しかしその直後、青也は何かを思い付いたようでいつもより大きな声で話し始めた。
「わかりましたあれですよ!普段は隠してるけど、本当は可愛いものが大好きで、それがその人の一番の秘密!みたいな!」
ガシャン! 少し遠くで音がした。
音の方向を向くと、そこには学校で一番モテてるといっても過言ではない、角谷先輩がいた。飲み物のコップを倒してしまったようだ。
「さすがウワサの角谷先輩って感じだな。こんな時でもクールなのかぁ。」
顔が整っていて、背が高くて、頭がいい上にいつも冷静で、表情は硬めだが優しさもあるとのことで、女子の目線を釘付けにしている。だけど彼女を作るつもりは無いらしく、告白する相手を丁寧に断ることでも有名だ。俺でさえ知ってるくらいの有名人だ。
「あれがあの角谷先輩ですか?」
青也が不思議そうに尋ねた。隆則が答える。
「入学してまだ全然経ってない一年にも、もうウワサ回ってんだなー。そう!顔よし性格よし頭よし、だけど彼女を作るつもりは無いらしい、あの角谷先輩だ!非公式ファンクラブまであるって聞いたけどそれは本当かよくわかんねぇ。まあ、あっても驚かねーな!」
青也はまた少し困った顔をした。
「え、あー......いや、そういうわけではないんですけど、あの、本当に性格もいいんですか?」
なんでそんな事聞くんだ?と思いつつ秀和は黙っていた。
「ああ。そのはずだせ?性格悪かったら普通ファンクラブがある、なんていうウワサも流れないと思うし。まあ、性格くらい悪くあってもらわないと他の人たち太刀打ちできないけどな!ハハハハハ」
その後もBL漫画の話題になる事はなく、夕食を食べ終えた3人は食堂を後にした。秀和はそのあと、どちらかの部屋で青也にBLについて教えてもらおうと思っていたが、青也は友人の様子を見に行くようで、階段を更に登っていってしまった。
「なに寂しそうな顔してんだよ部屋隣なんだからいずれ帰ってくるだろ~?」
「そういうんじゃなくて、なんか、期待を裏切られたというか......」
相手が期待通りに動いてくれない時ってこんな、こう、なんて表現していいのかわかんないけど、モヤ?っとするもんだっけ?
隆則は少しびっくりした様子を見せたが、その後穏やかな笑みを浮かべた。
「俺は嬉しいよ、ヒデちゃんが誰かに期待できるようになってたなんて。いつもは誰に対しても興味ないです~さようなら~みたいな雰囲気出してんのにな。.......あ、これが子の成長を実感した親の気持ちか!?」
「え、俺からそんな負のオーラみたいのでてんの?」
「え?無意識なの?あ、でも負のオーラというよりは結界みたいな感じ。ヒデちゃんと仲良くなれるやつは相当根気があるやつかヒデちゃんに気に入られたやつだけだろ~。」
「そうなのか?」
「おい自分のことだろ!」
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「さっきさ、角谷先輩について色々聞いたんだけど、お前が言ってたような人では無さそうだったぞ?」
青也がそう言うと、春人はムッとした。
「俺の言ってる事が信じられないってこと?」
「その言い方ちょっと漫画っぽいな、見た目は可愛いのに俺様系で下僕めっちゃいるキャラ。ーーおいおい怒んなよ冗談だって!......ただ、俺が言いたいのは角谷先輩がお前に対して態度が悪かったのには何か理由があったんじゃないのかなって事だよ。」
俺の親友、赤木春人は着ぐるみ作家だ。着ぐるみって言ってもパジャマにするような薄手で可愛らしい見た目のやつを自分でデザインし作成している。動画投稿などもしていて、数千人のファンもいる。昨日、隣の部屋に住んでる角谷先輩に挨拶しに尋ねたら、春人の顔を見るなりドアを閉められてしまったらしい。性格もいいっていう噂が嘘なのか、ドアを閉めたのには理由があったのかはわからないけど、なんだかんだで落ち込んでいる春人をどうにか慰められないかと思っている。そういえばーー
「可愛いものが好きだけど隠してる人いるよねって話したとき、角谷先輩が水を溢して、それで角谷先輩の話題になったんだけど、もしかしたら可愛いもの好きで、春人が可愛いから焦って閉めちゃったとかあるんじゃない?」
まあ、半分冗談だけど。
「マジで?だとしたら本当はめっちゃシャイって事?それは結構なギャップだな。でも、好きなものを好きと言えないのはちょっと愛が足りないんじゃないのか?.......よし!面白そうだから真相を確かめるべく少しちょっかい出してみるか!」
「まあ、いいんじゃない?俺もちょっと興味あるわ。......元気出たっぽくて良かった。」
青也の気遣いに気付いた春人は優しく微笑む。
「おう、ありがとな。ところで青也の方はどう?うまくいってんの?」
青也は少しかしこまりつつ、自信ありげに話し始めた。
「松田青也、ここに報告します。既に2人に接触し、片方はBLについて学びたいと言ってます。」
春人は眉をひそめた。
「接触した、だって?当初の予定では部屋の前にBL漫画を置いとく、とかそういう計画だったよな?何接触なんかしてるんだもしものことがあったらどうする!」
「大丈夫!それは多分無いし、あの時みたいにはさせないよ。約束する。あ、俺先輩に買い物に付き合って!ってお願いしに行かなきゃだから続きは明日な!」
「あ!ちょっと!まだ話はーー」
そう言って青也は春人の部屋を後にした。
「方向はどうであれ、もしそうなっちゃった場合に、お前が自分で自分の首を絞める形になってしまわないかが心配なんだよ。」
春人はそっと呟いた。
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