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5:願うその先
しおりを挟む「君こそ毎日飽きないよね」
「他にやることないから」
少年は花瓶の水を替えながら素っ気なく返す。
その背中に少女は顔を綻ばせた。
2人は幼馴染で、少年は5歳の時事故で両親をなくし、施設に引き取られていた。
同い年の2人は次第に一緒に居る時間も増え、高校を卒業した今でも何かと時間を共にすることが多かった。
大学はそれぞれ違ったが、ひと月前に少女が減心病で入院してからは毎朝、休みの日は夕方まで病室に足を運んでは少女の話し相手になっていた。
本人曰く「腐れ縁で仕方なく」との事だが過去のこともあり心配しているのだろう、1日も欠かすことなく少女に会いに来ていた。
それを知ってか知らずか、少女は少年が来るととても嬉しそうに笑うのだった。
「ほら、まだ続き」
「あ、そうだった」
少女は再び空に手を合わせ、目を瞑る。
少女は毎朝、「神様」と話をするという。
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