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建国1000年の始まり

始まりの姫君《孤高な姫と孤独な皇子》

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えんじゅの樹の上で身を起こした天空の皇子

白馬の馬車から降り立った孤高の姫君

皇子は姫君から視線を外せない…

艶のある漆黒の星空のような長い髪をなびかせ
燃えるような金色に輝く澄んだ力強い眼
柔らかな白い絹に見事な金色の刺繍を施したドレスを纏い
美しい孤高の姫君の首には似つかわしくない、無駄に豪華な装飾を施した艶の無い下品な光沢を放つ黄金のチョーカーがはめられている。

皇子はこのチョーカーを知っている。
ブラッド帝国の罪人に与えられる永遠に外れない戒めな事を…

そして、そのチョーカーの装飾が黄金なのは姫君が皇女であったからだと言う事を…

それが闇に落ちた兄のせいである事を…

お互い見つめ合うも、静寂な時だけが流れる。

皇子が産まれて初めて興味を持ち、心の底から欲した気高き孤高の姫君との出逢い…

全てはここから始まる…
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