とにかく異世界に転生したい!!

風月 颯介

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一章

12話

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ルミアさんと模擬戦をすることになったが

「ギルマスには伝えとくわよ」

ルミアさんにそう言われ了承する。

「ルミア君とレギル様が模擬戦!?」

それが、ギルドマスターガイルさんの第一声だった。

「私からじゃなくてこの子から言い出したことよ」

「えっ!?レギル様!?」

「すいません。ギルドマスターこちらへ」

ルミアさんに声が聞こえない所まで移動する。

「模擬戦は確かに自分から言い出したことです」

「取り止めましょう。今日魔法を覚えたばかりのレギル様が勝てる筈ありません」

「そうですね……絶対勝てるとは微塵も思っていませんよ。ですが、この場でしか勝ち目がないことも理解しています」

「っっ!?奇襲ですか……」

「察しが良いですね。そう、生活魔法が使えるようになったばかりという事実これを利用します」

「ふむ……ですが、何故模擬戦を?」

「Sランク冒険者の意味を知ったからこそ思うんです。Sランクとの実戦経験なんて早々得られるものではないと」

「しかし、実戦経験なら別にルミア君でなくとも良いのでは?」

「そうですね…‘‘実戦経験だけなら‘‘ですがね」

「それはどういう?」

「世界最強に近い景色を見ておきたいんです。勝つにしろ負けるにしろそれは、今後大きくプラスになると思います」

「なるほど…覚悟はあるようですね」

「無ければSランクに喧嘩なんて売りませんよ」

お道化て言う。

「分かりました。レギル様の闘いしかと見させて頂きます」

「ギルドマスターもおかしな人ですね。7歳の子供がSランク冒険者と模擬戦するというのに止めないなんて」

「私は最初に止めましたよ」

苦笑して言われる。

「ですが、止めても聞かないでしょうし何より……私の元冒険者としてのカンが囁くんですよ。この闘いは絶対に見ておかないといけないと」

ギルドマスターが元冒険者だったことに少し驚きつつ

「なるほど…では、お魅せしましょうレギル・シュタットの魔法をね」

会話を終えルミアさんの所に戻る。

「話は終わった?」

「はい。それで、一つお願いがあるんですが」

「何?手加減してほしいの?」

「違いますよ。もし、俺が勝ったら俺とパーティーを組んでください」

「「っっ!?」」

その発言にルミアさんもギルドマスターも驚く。

「ふ~ん勝つつもりなんだ」

空気が冷えていく。今なら分かるこれはルミアさんの感情に呼応して氷の魔力が漏れているんだ。つまり、冷静じゃない。なら、まだやりようがあるか

「やるからには勝ちを狙うのは当然じゃないですか」

「良く言った!!加減しようと思ったけど必要なさそうね」

さらに空気が冷たくなる。

「では。両者離れて」

ギルドマスターの声に従い距離を開ける。

「では……模擬戦開始!!」

ギルドマスターのその声と同時に

「氷よ氷よ五月雨のごとく降りしきれフローレスアイスエッジ」

ルミアさんから無数の氷の礫が飛んでくる

「魔導装甲(マギノアーマー)」

俺は体に魔力の装甲を纏う。

「「なっ!?」」

絶句した声が響く。

「魔導装甲がある限りルミアさんの攻撃は通りませんよ」

「驚いたけど、やっぱり魔法の初心者って言うのは嘘だったのね」

「いいえ、さっき教えてもらったライトが初めてですよ」

「はぁ!?嘘よ!?」

「まぁ、そんな事はいいじゃないですか。次はこっちからいきますよ」

「飲み込め灼熱波!!」

「炎!?私にそれは悪手でしょ!!氷よ防壁となれアイスエッジウォール」

氷の防壁に俺の灼熱波は止められたが

ジューーーーー

氷と炎が接触したことにより霧が発生し、お互いの姿を隠す。

「この怒りは我が怒りにあらず、この怒りは神の怒りなり顕現せよケラウノス・オブ・ザ・ジャッジメント!!」

訓練場全体に雷いや神鳴りの音が響き渡る。

「やったか……」

フラグだと分かっていても言ってしまうもんなんだな。

「やるじゃない。正直これを使うことになるとは思ってなかったわ」

煙が晴れルミアさんの姿が見えた。

「青い魔導装甲」

「えぇ、驚いたわ。本当に似たような魔法だったから。ちなみにこれは氷の女王の衣(フラグメント)よ」

「やっぱり世界最高峰は伊達じゃないか……それなら、我が魔力よ収束せよ」

「なっ!?この魔力は!?」

「さぁ、お披露目だ。決戦術式ワンサイドゲーム!!」

俺が決戦術式を発動させると

「そんな!?私の氷の女王の衣(フラグメント)が!?」

「えぇ。ワンサイドゲームの名の通り。敵は魔法を封じられ、俺だけ魔法が使える。さぁ、どうしますか?」

「まだよ」

そう言ってルミアさんは腰から短剣を抜くが

「サウザントソードレイン!!」

ルミアさんの周囲一面に魔力でできた剣が降り注ぐ

「はぁ~私の負け。完敗よ」

「そこまで。勝者はレギル様」

「ふぅ~何とかなったか」

「嫌味かしら?」

「いえ、ホントにそう思ってますよ。最初からルミアさんが本気だったら圧殺されて負けてたのは俺です」

「ワンサイドゲームだっけ?あれがあるじゃない」

「あれは最初から使えるわけじゃないんですよ。なんていうか体が温まってないとというか」

前世の例えだと車のクーラーのいきなり冷たい風が出てこないのと同じだ。

「ふ~んでも魔導装甲があったじゃない」

「はい。だから、魔導装甲でどこまで持たせられかが問題でした。他のは今回に限って言えば見せ札でした。まぁ、ケラウノス・オブ・ザ・ジャッジメントで決めるつもりでもありましたけど……」

「なるほどね…ある程度闘いの流れが決まっていたのね」

「当然です。Sランク相手に無策で戦うほど無謀ではありませんよ」

模擬戦後ルミアさんとそんな会話を交わす。

何にしても勝てて良かった。あそこまで挑発してあっさり負けはいくら何でも恥ずかしすぎる。











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