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4話:小さな善行(上)
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人がやって来るまでは、多少時間がかかりそうなので、出された白湯をすすりつつアスナロとの雑談に興じる事にした。彼とは暫くの間行動を共にするだろうし、ゴブリンと人が友好を深めるという、至極ファンタジー的な行為も、異世界トリップならではの醍醐味というものだろう。
「ナツキ殿ハ光ノ回復ニ、水ト土ノ魔法モ使ッテイタナ、随分魔法ニ長ケテイルノダナ。」
「うん、他の属性に関してもある程度使えると思うぜ。まあ逆に言えば魔法以外はからっきしなんだけどな。」
更に言えばその得意の魔法も、いわば借り物のようなものである。使いこなせているとは言い難い。
「ソレハ見事ナモノダ。人族ハ余リ魔法ヲ得意トシテイナイト聞クガ。モシカスルト、ナツキ殿ノ家系ニハ、エルフノ血が混ジッテイルノヤモ知レンナ!」
それは大いに夢のある話だが、残念ながらうちは代々、地球目ヒト科日本属なのでエルフの血は一滴足りともありえません。それよりも、聞き捨てならない情報があった。
「な、なあ人族って魔法が苦手なのか?」
「…ン?アァ、ソウ聞ク。元々魔法細胞ガ少ナイ者ガ大半ダカラナ。」
……これは、もしかすると水魔法以外も大した威力は望めないかも知れない。
一度最大出力を検証しておかないとダメそうだ。くそぅこんな事なら、人間最強なんて言わず、世界最強で頼むんだった。
「魔法ヲ得意トスル種族トイエバヤハリ、『エルフ』ダロウナ、火ト土ニ限レバ『ドワーフ』モ負ケテイナイ。闇魔法ノ秘儀ヲ有スル『魔族』モ強大ナ使イ手ダ。」
「ニシテモ、妙ナ事ヲ聞クノダナ。ナツキ殿ノ故郷デハ皆魔法ヲ得意トシテイタノカ?」
「い、いや。そんな事は無いさ…」
気付いた時には後の祭り。思わぬ新情報に大いにヘコんだ。
それからしばらく他愛ない話をしていると、村長が戻ってきた。
「お待たせいたしました、3名ほど調子が悪いものがおりますので、順番にお願い致します。」
「はい、わかりました。こちらから向かった方がいいですかね?」
「いえいえ、ご足労頂かなくても大丈夫ですよ。家の前まで、もう呼んでありますので。」
む、そうなのか。体調不良なのに悪いことをしてしまった。リーディエルが咎めるようにこちらを見てくるが、見えないふりして声をかけた。
「それじゃあ、最初の方どうぞ。」
木製の丸椅子を二脚用意してもらい、患者と対面して座る。アスナロと村長達には部屋の端っこに椅子を並べて移って貰った。
対面した相手は、小柄でがっしりとした体格で、口髭と頬の大きな黒子が印象的だった。彼は若干しゃがれた声で自己紹介を行った。
「どうも、あっしはカルロ。仕事は麦と、キャベツ、カブなんかを作っております。」
「なんでも高名なプリーストさまに診て貰えるとかで?最近どうも腰と足が痛いので、ありがたい話なんですが、生憎蓄えが無くて。お布施はあまりできないんですが大丈夫なんですかい?」
うーん…見た感じあまり裕福そうには見えないし、それなら別に貰わなくても良いだろう。村長から報酬があるみたいだし、この様子だと大したものは貰えそうにないしな。
別にお布施は要らないと返答しようとすると、リーディエルに止められた。
「ナツキさん、タダはダメですよ。念のため確認しておきますが。」
ギクリとする、コイツ心が読めるんだろうか。そもそもなんでダメなんだ、良い事じゃないか、ボランティア精神に溢れた行いだろうに。
俺を見たリーディエルは、分かり易い人ですねと肩をすくめる。
「その様子だと図星のですね?良いですか、本当に何も持たず苦しんでいる人にはまず与える必要があるでしょう。ですが、彼は自立して生活を営んでいるのです。ただ単に施してはその自立を妨げる事になります。」
「自身を安売りする人は、侮られはしても感謝される事はありません。覚えておいて下さい、ナツキさんの使命において大切なのは、自分の足で歩ける人を増やすという事ですからね?」
ぐぬぬ、言われてみれば確かにそんな気がする。やれやれと肩をすくめている素敵なアドバイザー殿の意見には、素直に従がっておくのが得策そうだ。
「そこは気にしないで大丈夫ですよ。無理をなさらない程度に頂ければ。」
「そうですかい?ありがたい話でさぁ。そしたら、ひとつお願いいたしやす。」
「ええっと、腰と足が痛いんでしたよね?いつからどの辺が、どんな風に痛いんですか?」
先ずは何より原因の特定だろう。これは知識のない俺でもわかる。
「腰はもう随分と前から痛いんで覚えてないですなぁ。足の方は左の太腿なんですがね、2日ほど前に雨が降ったでしょう?そん時に泥で足を滑らせちまったもんで、すっ転んでから痛くて参ってたんでさ。」
うーん、関節じゃないから捻挫では無さそうだな。肉離れか骨折だろうか。
「目星はつきましたか、ナツキさん?よさそうですね、ではここからは魔法の出番です。光の魔法に『看破』というものがあります。これは対象に使う事で、それがどの様な状態かを知る事ができる魔法です。」
え、その魔法を使えば診断が済むってことか?それじゃあ、聞き取りなんかしなくてもその魔法で済むんじゃ…
「ただし!効果対象は細かく指定しなければなりません。診断ができる魔法というよりは、診断結果が正しいかどうか確認する魔法といえるでしょう。」
「今回の場合で言えば、何も想定せずに魔法を対象に使った場合、カルロさんが怪我をしている状態だという事はわかりますが、何処を怪我しているのか、またどんな症状なのかはわかりません。」
「聞き取りをする事で対象を絞って、例えば太ももの骨や筋肉などですね、その上で『看破』をかける必要が有るわけです。」
なるほどな、ある程度の情報さえ集まれば、診断ミスを起こし辛いわけだ。
「はい、大体わかりました。それでは魔法で診断させて頂きますね。動かないようにお願いします。」
エルから習った通りに、左足太腿の筋肉に対象絞って魔法をかける。イメージするのは筋肉の繊維一本々々の状態だ。
「真実の姿を我が前に示せ『看破』!」
…!どうやら軽度の肉離れのようだ。
さもわかる事が当然のような、元からそうだと知っていたように、パッと思いつく。記憶の操作を受けたとしたら、もしかするとこんな感じなのかもしれない。あまり気分のいい感覚では無かった。
何処が悪いのかわかったところで、その部分が繋がるようにイメージし、『治癒』を施す。
「おお?おおおお!?もう痛くねえ!いやぁすごい効き目ですなぁ。」
「それは良かった。では続けて腰の方も診てしまいましょう。」
同じ要領で腰も治療して行く。二度目ともなるとある程度スムーズで、万事滞りなく治療は終わった。
「いやぁ、助かりました。まさかこんなに効くもんだとは。おかげで仕事が捗りそうでさ!」
「お礼と言っちゃあ少ないんですがね、うちの自慢の堅焼きパンを持ってきますんで、旅の足しにしてやって下せぇ。」
「いえいえ、こちらこそ旅の食糧が心許なかったので助かります。貴方に神のご加護がありますように。」
最初は面倒だったが、こうも感謝されると満更でもないな。気分が良かったので、俺的プリーストっぽい台詞ランキング1位の言葉で締めておく。
「うん、なかなか上出来ですね。その調子で残りの2人も治しましょう。」
そうだ、余韻に浸っている場合じゃないな。明日も早いのだから早く次に取りかからなくては。
「では次の方どうぞ!」
「ナツキ殿ハ光ノ回復ニ、水ト土ノ魔法モ使ッテイタナ、随分魔法ニ長ケテイルノダナ。」
「うん、他の属性に関してもある程度使えると思うぜ。まあ逆に言えば魔法以外はからっきしなんだけどな。」
更に言えばその得意の魔法も、いわば借り物のようなものである。使いこなせているとは言い難い。
「ソレハ見事ナモノダ。人族ハ余リ魔法ヲ得意トシテイナイト聞クガ。モシカスルト、ナツキ殿ノ家系ニハ、エルフノ血が混ジッテイルノヤモ知レンナ!」
それは大いに夢のある話だが、残念ながらうちは代々、地球目ヒト科日本属なのでエルフの血は一滴足りともありえません。それよりも、聞き捨てならない情報があった。
「な、なあ人族って魔法が苦手なのか?」
「…ン?アァ、ソウ聞ク。元々魔法細胞ガ少ナイ者ガ大半ダカラナ。」
……これは、もしかすると水魔法以外も大した威力は望めないかも知れない。
一度最大出力を検証しておかないとダメそうだ。くそぅこんな事なら、人間最強なんて言わず、世界最強で頼むんだった。
「魔法ヲ得意トスル種族トイエバヤハリ、『エルフ』ダロウナ、火ト土ニ限レバ『ドワーフ』モ負ケテイナイ。闇魔法ノ秘儀ヲ有スル『魔族』モ強大ナ使イ手ダ。」
「ニシテモ、妙ナ事ヲ聞クノダナ。ナツキ殿ノ故郷デハ皆魔法ヲ得意トシテイタノカ?」
「い、いや。そんな事は無いさ…」
気付いた時には後の祭り。思わぬ新情報に大いにヘコんだ。
それからしばらく他愛ない話をしていると、村長が戻ってきた。
「お待たせいたしました、3名ほど調子が悪いものがおりますので、順番にお願い致します。」
「はい、わかりました。こちらから向かった方がいいですかね?」
「いえいえ、ご足労頂かなくても大丈夫ですよ。家の前まで、もう呼んでありますので。」
む、そうなのか。体調不良なのに悪いことをしてしまった。リーディエルが咎めるようにこちらを見てくるが、見えないふりして声をかけた。
「それじゃあ、最初の方どうぞ。」
木製の丸椅子を二脚用意してもらい、患者と対面して座る。アスナロと村長達には部屋の端っこに椅子を並べて移って貰った。
対面した相手は、小柄でがっしりとした体格で、口髭と頬の大きな黒子が印象的だった。彼は若干しゃがれた声で自己紹介を行った。
「どうも、あっしはカルロ。仕事は麦と、キャベツ、カブなんかを作っております。」
「なんでも高名なプリーストさまに診て貰えるとかで?最近どうも腰と足が痛いので、ありがたい話なんですが、生憎蓄えが無くて。お布施はあまりできないんですが大丈夫なんですかい?」
うーん…見た感じあまり裕福そうには見えないし、それなら別に貰わなくても良いだろう。村長から報酬があるみたいだし、この様子だと大したものは貰えそうにないしな。
別にお布施は要らないと返答しようとすると、リーディエルに止められた。
「ナツキさん、タダはダメですよ。念のため確認しておきますが。」
ギクリとする、コイツ心が読めるんだろうか。そもそもなんでダメなんだ、良い事じゃないか、ボランティア精神に溢れた行いだろうに。
俺を見たリーディエルは、分かり易い人ですねと肩をすくめる。
「その様子だと図星のですね?良いですか、本当に何も持たず苦しんでいる人にはまず与える必要があるでしょう。ですが、彼は自立して生活を営んでいるのです。ただ単に施してはその自立を妨げる事になります。」
「自身を安売りする人は、侮られはしても感謝される事はありません。覚えておいて下さい、ナツキさんの使命において大切なのは、自分の足で歩ける人を増やすという事ですからね?」
ぐぬぬ、言われてみれば確かにそんな気がする。やれやれと肩をすくめている素敵なアドバイザー殿の意見には、素直に従がっておくのが得策そうだ。
「そこは気にしないで大丈夫ですよ。無理をなさらない程度に頂ければ。」
「そうですかい?ありがたい話でさぁ。そしたら、ひとつお願いいたしやす。」
「ええっと、腰と足が痛いんでしたよね?いつからどの辺が、どんな風に痛いんですか?」
先ずは何より原因の特定だろう。これは知識のない俺でもわかる。
「腰はもう随分と前から痛いんで覚えてないですなぁ。足の方は左の太腿なんですがね、2日ほど前に雨が降ったでしょう?そん時に泥で足を滑らせちまったもんで、すっ転んでから痛くて参ってたんでさ。」
うーん、関節じゃないから捻挫では無さそうだな。肉離れか骨折だろうか。
「目星はつきましたか、ナツキさん?よさそうですね、ではここからは魔法の出番です。光の魔法に『看破』というものがあります。これは対象に使う事で、それがどの様な状態かを知る事ができる魔法です。」
え、その魔法を使えば診断が済むってことか?それじゃあ、聞き取りなんかしなくてもその魔法で済むんじゃ…
「ただし!効果対象は細かく指定しなければなりません。診断ができる魔法というよりは、診断結果が正しいかどうか確認する魔法といえるでしょう。」
「今回の場合で言えば、何も想定せずに魔法を対象に使った場合、カルロさんが怪我をしている状態だという事はわかりますが、何処を怪我しているのか、またどんな症状なのかはわかりません。」
「聞き取りをする事で対象を絞って、例えば太ももの骨や筋肉などですね、その上で『看破』をかける必要が有るわけです。」
なるほどな、ある程度の情報さえ集まれば、診断ミスを起こし辛いわけだ。
「はい、大体わかりました。それでは魔法で診断させて頂きますね。動かないようにお願いします。」
エルから習った通りに、左足太腿の筋肉に対象絞って魔法をかける。イメージするのは筋肉の繊維一本々々の状態だ。
「真実の姿を我が前に示せ『看破』!」
…!どうやら軽度の肉離れのようだ。
さもわかる事が当然のような、元からそうだと知っていたように、パッと思いつく。記憶の操作を受けたとしたら、もしかするとこんな感じなのかもしれない。あまり気分のいい感覚では無かった。
何処が悪いのかわかったところで、その部分が繋がるようにイメージし、『治癒』を施す。
「おお?おおおお!?もう痛くねえ!いやぁすごい効き目ですなぁ。」
「それは良かった。では続けて腰の方も診てしまいましょう。」
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「いやぁ、助かりました。まさかこんなに効くもんだとは。おかげで仕事が捗りそうでさ!」
「お礼と言っちゃあ少ないんですがね、うちの自慢の堅焼きパンを持ってきますんで、旅の足しにしてやって下せぇ。」
「いえいえ、こちらこそ旅の食糧が心許なかったので助かります。貴方に神のご加護がありますように。」
最初は面倒だったが、こうも感謝されると満更でもないな。気分が良かったので、俺的プリーストっぽい台詞ランキング1位の言葉で締めておく。
「うん、なかなか上出来ですね。その調子で残りの2人も治しましょう。」
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