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11度:初めて記念日(慧目線)
40話
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「そうなんだ。慧くんの車に乗れて嬉しい」
深い意味はないと思う。純粋に嬉しいだけだと分かっている。
それでもそう言われてしまうと、調子に乗ってしまう。たまには運転に慣れるためにもドライブデートで練習しようと決めた。
「京香さんならいつでも乗せますので、ドライブデートがしたくなったらいつでも言ってくださいね」
「うん。分かった。その時は遠慮なくお願いするね」
そうはいっても、京香さんは遠慮してしまうであろう。それを俺が察知して、連れ出してみるのも悪くない。
こうやって足りない部分を補える関係は、理想の恋人像だ。これからもお互いのことを知っていき、お互いを想い合える関係性でいられたらいいなと思う。
「分かりました。お誘いお待ちしております」
いつかそんな未来があると信じて、俺は密かに期待しながら待つことにした。
「京香さん、乗ってください」
助手席側のドアを開けた。京香さんに乗ってもらうために。
「ありがとう。お邪魔します…」
京香さんが乗ってくれたので、俺は運転席側に周り、俺も車に乗った。
「では目的地へ向かうために、出発します…」
エンジンをかけ、走り出した。目的地がバレないように事前に練習していたため、ナビがなくても目的地へと辿り着ける。
「今日はどこに行くの?」
どこへ行くのか事前に知らされていないので、気になるみたいだ。
でもサプライズなため、目的地に辿り着くまで秘密だが…。
「到着するまで秘密です」
きっと目的地に着いたら、京香さんは驚愕するに違いない。
喜んでもらえたら嬉しいな。その反応を一番望んでいる。
心の中でニヤニヤが止まらなかった。思わず表情に出そうになったが、グッと堪えた。
「じゃ着くまでの楽しみにしておく」
京香さんは笑顔でそう言った。どうやら京香さんは本当に着くまでの楽しみにしてくれたみたいだ。
こういうところが本当に京香さんの良いところだなと思う。どんなことも前向きに受け入れてくれるから。
「はい。楽しみにしててください。あまりハードルを上げたくはないですけど、期待してもらっても大丈夫なので」
我ながら勝手にハードルを上げたような気がするが、今回はそのハードルを上げてもいい。それぐらい期待してもらえるようなお店へ京香さんを連れて行く。
京香さんに苦手な食べ物があったら、期待値を下げてしまう可能性もあるが。京香さんなら苦手な食べ物があったとしても、楽しい雰囲気を壊さないで楽しく食事をすることができるであろう。
今思えば、それとなく苦手な食べ物を探るべきだったと反省している。勝手に自分の気持ちだけで突っ走る癖があるので、今後は気をつけようと思う。
「そうなんだ。期待しておくね」
京香さんの中でどんな想像をしているのか気になるが、それは後で答え合わせをするとしよう。
それよりも今は運転に集中しなくてはならない。無事に目的地に辿り着けるように。
気持ちを切り替え、俺は運転に集中した。京香さんを退屈させないために、適度にお喋りもしつつ。
「京香さんは今度、二人で出かけたい場所ややってみたいことはありますか?」
いきなりぶっ込み過ぎたかもしれない。これで勘づかない鈍感さが京香さんの良さでもある。
「んー…なんだろ。急には思いつかないけど、お家でまったり映画でも見ながらゆっくりするのも良いなって思う」
お家でまったりするのを提案するのが京香さんらしいなと思った。京香さんとなら一緒に過ごせるだけで、俺は嬉しいが。
「いいですね。翌週はお家でまったりしましょう」
もっと色んな場所へ京香さんと出かけてみたいが、何もせずにゆっくりまったり一緒に過ごすのもそれはそれでいい。
いつか京香さんと同棲したい。同棲したい気持ちを、京香さんに伝えたい。真剣に将来のことまで考えた同棲だと。
でも今はまだお家でまったり一緒に過ごし、同棲気分を味わう。それだけで俺は幸せだ。
「来週、お邪魔させてもらうね。楽しみだな…」
俺も既に来週が楽しみだ。どんなお家デートを過ごそうか、想像ばかりが膨らむ。
その前に今日のデートを成功させる方が大事だ。サプライズという大きなミッションを決行中なのだから。
「せっかくなので、お揃いのパジャマでも買います?一緒に買いに行きませんか?」
話題を膨らませようと一生懸命考えるが、今日の俺の意識はサプライズにもってかれているため、会話が上手く噛み合っていない。
でもきっと京香さんは、そんな俺の挙動不審さに気づいておらず。運転に集中しているから…としか思っていないはず。
いやそれすら怪しい。何も気づかずに何とも思っていない可能性の方が高い。
こういう時に限り、勘が鋭い人よりはサプライズしやすいのは利点だが、変な人に騙されないか心配にもなった。
「いいよ。今から買いに行こっか」
話題を繋げるためにその場凌ぎで言ったが、お揃いのパジャマが欲しいと思っているのは本当だ。
京香さんとお揃いか。某有名なブランドのモコモコなパジャマを京香さんに着て欲しいので、俺も京香さんに着てもらうためなら人肌脱ぎますか。
「はい。時間がある時に買いに行きましょう」
これからたくさんお泊まりに着てほしいから、何着か買おう。某ブランドだけじゃなく、色んなお店で色んなパジャマを買うのも悪くない。今から店調べをしておこう。来週末までに京香さんと一緒に買いに行ける準備を整えなくては。
「今日は買いに行かないの?」
急に核心を突いてきた。落ち着け、俺。動揺したらダメだ。今日のサプライズ計画が一気に台無しになる。
心を落ち着かせるために、必死に目的地のことだけを考え、意識を運転に集中させた。意識を変えただけで徐々に落ち着きを取り戻し始めた。深呼吸をしてから、喋り始めた。
「今日は買いに行かないですね。パジャマはまたの機会に」
時間に余裕があれば、寄り道してもいいかもしれないが、今の段階ではどうなるか分からない。
とにかく今は、事前に用意したサプライズを成功させるのみ。何度も頭の中でシチュエーションを考え、練習してきた。俺なら大丈夫。そう言い聞かせて。
「そっか。それじゃ仕方ないね」
本当は今すぐに教えてしまいたい。好きな人に隠し事なんて俺には向いていないし、そもそも隠し事なんてできない。
でもごめんなさい。絶対にサプライズを成功させたいんです。自分勝手かもしれないですが、今日だけは俺の我儘を突き通すことにした。
「その代わり、今日は…」
言いかけて止めた。自分の愚行に気づいた。サプライズをバラしそうになっていると。
危なかったが、余計に怪しく思われる行動をしてしまった。どうしよう。どう軌道修正をしよう。
慌てふためく心を落ち着かせつつ、言い訳を必死に考える。どう足掻いても余計に怪しさが増すばかりなので、今更もう遅いが…。
「今日は…?」
「いえ。なんでもないです。楽しみに待っててください」
俺は役者に向いていない。芝居が上手くないということだけは分かった。
だから一生、京香さんには嘘をつけない。そもそも嘘をつきたくないし、嘘をつくつもりは端からない。
嘘をついてまで京香さんに自分を良く見せたくない。好きな人を傷つけたくないから、俺は誠実な人間でいたいと思っている。
さすがに俺の全てを受け止めてほしいとまでは言わない。俺は京香さんの全てを受け入れるつもりだが、京香さんにそれを求めてはいけない。少しずつ俺のことを知ってほしい。
でももし、京香さんが受け止めてくれるのであれば、受け止めてほしい。そうなれるように、俺は京香さんにふさわしい人になれるように頑張り続けるのみだ。
「そっか。分かった」
何かを察したのか、京香さんはこれ以上、突っ込んではこなかった。心苦しかったが、この後に待ち受けるサプライズのために、心を鬼にした。
代わりに空気が暗くならないように、俺から新しい話題を振った。
深い意味はないと思う。純粋に嬉しいだけだと分かっている。
それでもそう言われてしまうと、調子に乗ってしまう。たまには運転に慣れるためにもドライブデートで練習しようと決めた。
「京香さんならいつでも乗せますので、ドライブデートがしたくなったらいつでも言ってくださいね」
「うん。分かった。その時は遠慮なくお願いするね」
そうはいっても、京香さんは遠慮してしまうであろう。それを俺が察知して、連れ出してみるのも悪くない。
こうやって足りない部分を補える関係は、理想の恋人像だ。これからもお互いのことを知っていき、お互いを想い合える関係性でいられたらいいなと思う。
「分かりました。お誘いお待ちしております」
いつかそんな未来があると信じて、俺は密かに期待しながら待つことにした。
「京香さん、乗ってください」
助手席側のドアを開けた。京香さんに乗ってもらうために。
「ありがとう。お邪魔します…」
京香さんが乗ってくれたので、俺は運転席側に周り、俺も車に乗った。
「では目的地へ向かうために、出発します…」
エンジンをかけ、走り出した。目的地がバレないように事前に練習していたため、ナビがなくても目的地へと辿り着ける。
「今日はどこに行くの?」
どこへ行くのか事前に知らされていないので、気になるみたいだ。
でもサプライズなため、目的地に辿り着くまで秘密だが…。
「到着するまで秘密です」
きっと目的地に着いたら、京香さんは驚愕するに違いない。
喜んでもらえたら嬉しいな。その反応を一番望んでいる。
心の中でニヤニヤが止まらなかった。思わず表情に出そうになったが、グッと堪えた。
「じゃ着くまでの楽しみにしておく」
京香さんは笑顔でそう言った。どうやら京香さんは本当に着くまでの楽しみにしてくれたみたいだ。
こういうところが本当に京香さんの良いところだなと思う。どんなことも前向きに受け入れてくれるから。
「はい。楽しみにしててください。あまりハードルを上げたくはないですけど、期待してもらっても大丈夫なので」
我ながら勝手にハードルを上げたような気がするが、今回はそのハードルを上げてもいい。それぐらい期待してもらえるようなお店へ京香さんを連れて行く。
京香さんに苦手な食べ物があったら、期待値を下げてしまう可能性もあるが。京香さんなら苦手な食べ物があったとしても、楽しい雰囲気を壊さないで楽しく食事をすることができるであろう。
今思えば、それとなく苦手な食べ物を探るべきだったと反省している。勝手に自分の気持ちだけで突っ走る癖があるので、今後は気をつけようと思う。
「そうなんだ。期待しておくね」
京香さんの中でどんな想像をしているのか気になるが、それは後で答え合わせをするとしよう。
それよりも今は運転に集中しなくてはならない。無事に目的地に辿り着けるように。
気持ちを切り替え、俺は運転に集中した。京香さんを退屈させないために、適度にお喋りもしつつ。
「京香さんは今度、二人で出かけたい場所ややってみたいことはありますか?」
いきなりぶっ込み過ぎたかもしれない。これで勘づかない鈍感さが京香さんの良さでもある。
「んー…なんだろ。急には思いつかないけど、お家でまったり映画でも見ながらゆっくりするのも良いなって思う」
お家でまったりするのを提案するのが京香さんらしいなと思った。京香さんとなら一緒に過ごせるだけで、俺は嬉しいが。
「いいですね。翌週はお家でまったりしましょう」
もっと色んな場所へ京香さんと出かけてみたいが、何もせずにゆっくりまったり一緒に過ごすのもそれはそれでいい。
いつか京香さんと同棲したい。同棲したい気持ちを、京香さんに伝えたい。真剣に将来のことまで考えた同棲だと。
でも今はまだお家でまったり一緒に過ごし、同棲気分を味わう。それだけで俺は幸せだ。
「来週、お邪魔させてもらうね。楽しみだな…」
俺も既に来週が楽しみだ。どんなお家デートを過ごそうか、想像ばかりが膨らむ。
その前に今日のデートを成功させる方が大事だ。サプライズという大きなミッションを決行中なのだから。
「せっかくなので、お揃いのパジャマでも買います?一緒に買いに行きませんか?」
話題を膨らませようと一生懸命考えるが、今日の俺の意識はサプライズにもってかれているため、会話が上手く噛み合っていない。
でもきっと京香さんは、そんな俺の挙動不審さに気づいておらず。運転に集中しているから…としか思っていないはず。
いやそれすら怪しい。何も気づかずに何とも思っていない可能性の方が高い。
こういう時に限り、勘が鋭い人よりはサプライズしやすいのは利点だが、変な人に騙されないか心配にもなった。
「いいよ。今から買いに行こっか」
話題を繋げるためにその場凌ぎで言ったが、お揃いのパジャマが欲しいと思っているのは本当だ。
京香さんとお揃いか。某有名なブランドのモコモコなパジャマを京香さんに着て欲しいので、俺も京香さんに着てもらうためなら人肌脱ぎますか。
「はい。時間がある時に買いに行きましょう」
これからたくさんお泊まりに着てほしいから、何着か買おう。某ブランドだけじゃなく、色んなお店で色んなパジャマを買うのも悪くない。今から店調べをしておこう。来週末までに京香さんと一緒に買いに行ける準備を整えなくては。
「今日は買いに行かないの?」
急に核心を突いてきた。落ち着け、俺。動揺したらダメだ。今日のサプライズ計画が一気に台無しになる。
心を落ち着かせるために、必死に目的地のことだけを考え、意識を運転に集中させた。意識を変えただけで徐々に落ち着きを取り戻し始めた。深呼吸をしてから、喋り始めた。
「今日は買いに行かないですね。パジャマはまたの機会に」
時間に余裕があれば、寄り道してもいいかもしれないが、今の段階ではどうなるか分からない。
とにかく今は、事前に用意したサプライズを成功させるのみ。何度も頭の中でシチュエーションを考え、練習してきた。俺なら大丈夫。そう言い聞かせて。
「そっか。それじゃ仕方ないね」
本当は今すぐに教えてしまいたい。好きな人に隠し事なんて俺には向いていないし、そもそも隠し事なんてできない。
でもごめんなさい。絶対にサプライズを成功させたいんです。自分勝手かもしれないですが、今日だけは俺の我儘を突き通すことにした。
「その代わり、今日は…」
言いかけて止めた。自分の愚行に気づいた。サプライズをバラしそうになっていると。
危なかったが、余計に怪しく思われる行動をしてしまった。どうしよう。どう軌道修正をしよう。
慌てふためく心を落ち着かせつつ、言い訳を必死に考える。どう足掻いても余計に怪しさが増すばかりなので、今更もう遅いが…。
「今日は…?」
「いえ。なんでもないです。楽しみに待っててください」
俺は役者に向いていない。芝居が上手くないということだけは分かった。
だから一生、京香さんには嘘をつけない。そもそも嘘をつきたくないし、嘘をつくつもりは端からない。
嘘をついてまで京香さんに自分を良く見せたくない。好きな人を傷つけたくないから、俺は誠実な人間でいたいと思っている。
さすがに俺の全てを受け止めてほしいとまでは言わない。俺は京香さんの全てを受け入れるつもりだが、京香さんにそれを求めてはいけない。少しずつ俺のことを知ってほしい。
でももし、京香さんが受け止めてくれるのであれば、受け止めてほしい。そうなれるように、俺は京香さんにふさわしい人になれるように頑張り続けるのみだ。
「そっか。分かった」
何かを察したのか、京香さんはこれ以上、突っ込んではこなかった。心苦しかったが、この後に待ち受けるサプライズのために、心を鬼にした。
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