無自覚チート令嬢は婚約破棄に歓喜する

もにゃむ

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SIDE クレア

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この日を選んだのは、たまたまでした。
直近の大きなイベントが、今日だったのです。

それだけの理由で選ばれた日だったのですが。
私クレアの仮婚約者である、第一王子トリスタン殿下が、そのお馬鹿ぶりを遺憾なく発揮してくださり、これ以上ない大舞台が整いました。
あの頭がお花畑のお馬鹿第一王子殿下が、奇跡的に最後には役に立ってくれました。

今日は第一王子トリスタン殿下の18歳の誕生日です。

この国では18歳で成人となりますので、第一王子殿下の誕生日と成人を祝うためのパーティーには、仮婚約者12名を始めとして、国内外から大勢の賓客が招かれています。

今日こそは仮婚約者の中から王子妃となるお相手が発表されるのではと、国内の貴族が注目している反面、仮婚約者のご令嬢のみなさまのお顔は強張っています。

私を王子妃にすると息巻いていた第一王子トリスタン殿下の、ここ最近の私への冷遇が要因でしょう。
私の父はこの国の宰相をしております。
、私が第一王子トリスタン殿下の王子妃となれば、殿下の王太子候補としての順位が上がり王位に手が届くのではと言われていました。
けれど、もう私が王子妃として選ばれることはないく、第一王子殿下が王太子になることはないだろうと、社交界には噂が広まっています。

まあ、噂を思いっきり広めているのは、我が家のお父様とお母様を始めとした、協力者の皆さまなのですけれど。

ここに集まっている11人の仮婚約者のご令嬢たちは、第一王子殿下の相手と王子妃という面倒臭い役目を全部私に押し付けて、自分たちは王族に嫁いだんだぞと、権力を自慢しながら、贅沢な生活だけを手に入れる腹積もりだったのでしょう。

残念でございましたわね?

ほとんどの仮婚約者のご令嬢は、この上なく第一王子殿下にお似合いのをしていると、私は思っています。
貴女たちのどなたかを生贄にしたかったのですけれど、王城で受けた私から見ても、皆さま人としても女性としても、魅力もおつむの中身も、なさすぎだったのですわ。

だからこの計画を立てた大人の方たちは、とても苦労されたようです。

まともな考えと価値観を持っている仮婚約者のご令嬢たちは、頑張って私に続いて婚約破棄されてくださいませね。
私はお手伝いいたしませんけれど。

現国王陛下も王政を司っている中枢の貴族の方々も、真面目に国のためを思って良政を敷いていらっしゃいます。
(この国の結婚に関する慣習はいただけませんが)
第一王子殿下ご本人は王になる気満々でございますけれど、代々伝授されてきた王族教育を受けても頭がお花畑に育ってしまった、性格に大問題ありのお馬鹿な第一王子殿下に、王位を継がせるつもりのある方は一人もいないのです。

現国王陛下は、代々宰相を輩出している我が家との縁を切る気は、さらっさらありません。
そう、現国王陛下とその側近の方々も、今回は協力者でございます。

後世に喜劇として語り継がれるかもしれない、馬鹿げた芝居の幕が上がろうとしています。
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