直刀の誓い――戦国唐人軍記(小説新人賞最終選考落選歴あり、別名義、別作品で)

牛馬走

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 それからそう経たずして、悟空と紅孩児が網を抱えて戻ってくる。
 既に他の朋友への指示は終えている――金角と銀角が投網を受け取った。
「策はこうだ――」と三蔵は悟空と紅孩児にも早口に策戦を伝える。
 その間(かん)に、浜の近くにある林へ金角と銀角が消えた。
 ――そして、四尺ほどの全長の槍を持った捕吏たちが浜に姿を現す。その人数は倍以上のものだ。
 刹那、林の方から投網が飛来する。狙い違わず、二つの投網は捕吏たちを捕らえた。第一陣を逃れた者も、第二陣によって身動きを制限される――。
 兵は詭道(きどう)なり――三蔵が師から学んだ兵法の法則の一つだ。
 悟空と紅孩児が得物を構え、風を巻いて敵へと突撃する。足の速い彼らが斬り込み役だ。それに三蔵たちも続く。
 激水の疾(はや)くして石を漂わす――網なら何とか逃れた捕吏、その首の前面に向かって悟空は棍の一撃が唸りを上げて迫った。……くぐもった声を漏らし、敵はそのまま動かなくなる。
 さらに紅孩児の双刀が網の下から這い出て四つん這いの姿勢だった捕吏の首筋を裂いた――血が鯨の潮のように吹き上がる。
 たて続きに、三蔵の鏢、悟浄の月牙鏟、八戒の鉄耙が捕吏たちを屠った。
 瞬く間に四分の一の敵が骸へと変わる。
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