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源太郎丸にまず襲いかかろうとしたのは、父の平次郎だった。
が、火付盗賊改の側のやくざ者にしてみれば平次郎は完全に不審な相手だ。
「てめえ、何者だ」と誰何したのを、平次郎が邪魔者を除こうとしたのか有無を言わさず屠ったせいで完全に敵対することとなった。
複数の破落戸を相手に、彼は持前の俊敏さでもって対抗している。
一方、源太郎丸を助けようと駆けた平太もまた、足止めを食っていた。遺恨を持つ一家に加勢する浪人者たちに襲われたのだ。
「我ら、御流儀一家の剣、受けてみよと」いう言葉とともに。
剣術道場の師弟丸ごとが一家となった我らが業前、とくと味わうがよい、というせりふも聞こえた。数人の者はたいしたことがなかった、平太は剣を交えようとする相手の意図になどしたがわず、敵を誘い、攻撃を躱し、間を盗んではひとりひとりと仕留める。
だが、師範らしき老年の男は違った。無数の飛燕を連想させる銀光を生じさせ、容易にはこちらを付け入らせない。
あまりの猛攻に、攻撃を受け止めたくなる誘惑に駆られた。躱しつづけるのが困難に思える、それほどの苛烈な攻撃だったの。
しかも、
「そこか」
転で死角に回り込んだというのに、正確に一閃が送られてきた。
これには大きく遠ざからざるをえない。それを目の当たりにし、敵が片方の口の端をあげた。
突如、その表情が驚愕に歪む。
平太が“光陰”をくり出したためだ。これこそが、平太が修めた流儀の奥義だった。
影法師の動きに、兵法の身体操作で肩の筋肉を活用し、さらに三尺以上攻撃の間合いを伸ばしたのだ。柔らかく体を使えるようになったからこそ可能な技だった。
剣尖を引き抜き、残身。余の門弟が驚愕に立ちすくんでいるのを認め、平太はふたたび源太郎丸のもとに急いだ。
が、火付盗賊改の側のやくざ者にしてみれば平次郎は完全に不審な相手だ。
「てめえ、何者だ」と誰何したのを、平次郎が邪魔者を除こうとしたのか有無を言わさず屠ったせいで完全に敵対することとなった。
複数の破落戸を相手に、彼は持前の俊敏さでもって対抗している。
一方、源太郎丸を助けようと駆けた平太もまた、足止めを食っていた。遺恨を持つ一家に加勢する浪人者たちに襲われたのだ。
「我ら、御流儀一家の剣、受けてみよと」いう言葉とともに。
剣術道場の師弟丸ごとが一家となった我らが業前、とくと味わうがよい、というせりふも聞こえた。数人の者はたいしたことがなかった、平太は剣を交えようとする相手の意図になどしたがわず、敵を誘い、攻撃を躱し、間を盗んではひとりひとりと仕留める。
だが、師範らしき老年の男は違った。無数の飛燕を連想させる銀光を生じさせ、容易にはこちらを付け入らせない。
あまりの猛攻に、攻撃を受け止めたくなる誘惑に駆られた。躱しつづけるのが困難に思える、それほどの苛烈な攻撃だったの。
しかも、
「そこか」
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これには大きく遠ざからざるをえない。それを目の当たりにし、敵が片方の口の端をあげた。
突如、その表情が驚愕に歪む。
平太が“光陰”をくり出したためだ。これこそが、平太が修めた流儀の奥義だった。
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