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鎖鎌遣いか――雄彦は胸のうちでつぶやく。興味を惹かれたのだ。
確かに旅の目的は仇討ちだ。だが、凄腕――それも、今までに戦ったことのない鎖鎌遣いの話を聞かされれば、剣法者としての血が騒ぐ。
「とにかく、村の中で勝手に成敗するわけにもいかぬ。明日にでも、名主殿に話を通すとしよう――すべてはそれからだ」
こちらの言葉に、田吾作と加代は期待するような眼差しをみせた。
が、やはり雄彦としては気が進まない。
田吾作という男の性根が気に食わなかった。
(こういった男は幾度でも過ちをくり返すはずだ――)
四
朝、組太刀で汗を流したあとのことだ。足場は未明に降った通り雨のせいで濡れている――
「兄上は、田吾作殿に手を貸すことに気が進みませぬか?」
距離を置いて向かい合う八重が、どこか悲しげな目つきでたずねた。
「うむ、まあ……」
答える雄彦の声は歯切れが悪い。憐れと思わぬ部分もないが、やはり田吾作の心の弱さが引っかかっている。
「それはいかなる事由ででしょうか?」
八重は眉間に浅いしわお刻んだ。こちらの返答が気に食わなかったらしい。
ふむ、とひとつうなったあと、雄彦は口を開いた。もはやただひとりの肉親だ、隠し事はすまい――そう思い定めたのだ。
確かに旅の目的は仇討ちだ。だが、凄腕――それも、今までに戦ったことのない鎖鎌遣いの話を聞かされれば、剣法者としての血が騒ぐ。
「とにかく、村の中で勝手に成敗するわけにもいかぬ。明日にでも、名主殿に話を通すとしよう――すべてはそれからだ」
こちらの言葉に、田吾作と加代は期待するような眼差しをみせた。
が、やはり雄彦としては気が進まない。
田吾作という男の性根が気に食わなかった。
(こういった男は幾度でも過ちをくり返すはずだ――)
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朝、組太刀で汗を流したあとのことだ。足場は未明に降った通り雨のせいで濡れている――
「兄上は、田吾作殿に手を貸すことに気が進みませぬか?」
距離を置いて向かい合う八重が、どこか悲しげな目つきでたずねた。
「うむ、まあ……」
答える雄彦の声は歯切れが悪い。憐れと思わぬ部分もないが、やはり田吾作の心の弱さが引っかかっている。
「それはいかなる事由ででしょうか?」
八重は眉間に浅いしわお刻んだ。こちらの返答が気に食わなかったらしい。
ふむ、とひとつうなったあと、雄彦は口を開いた。もはやただひとりの肉親だ、隠し事はすまい――そう思い定めたのだ。
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