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ゲス
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高速回転させた短槍で
飛んでくる小さな武器、投器をことごとく叩き落とすポドスタ
だが
床に落ちた投器は
ジュスズのレイリョクにより再びポドスタに襲い掛かる
「それだ
レイリョクの長所は
何度も同じ武器を投げ続けることができる
だがジュスズくんは
顔の回りに新鮮な空気を集めレイリョクにより固定させて
黒煙の毒を吸わないようにしている
僅かな空気は
もはや新鮮ではない
すでに苦しいだろう
そのうえ
空気を固定させるためにレイリョクを攻撃に集中できない
どうするのだジュスズくん?
ポドスタくんは
短槍を振り回すだけの女性ではないぞ
ほら…」
戸R国技術主任ヨクタクの言うとおりポドスタは
長く美しい脚を高くあげて
ジュスズの頭部に降り下ろす
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戸R国戦闘指揮官ポドスタの長く美しい脚が
高く上がり
踵がジュスズの頭部に降り下ろされた
後に移動して
僅かに踵を避ける
ジュスズが顔の回りに
レイリョクによって固定させた
空気を削りながら
ポドスタの左足は降り下ろされた
黒煙内部に充満している毒を吸わないように
レイリョクによって顔の回りに固定している空気を削られたので
ジュスズは更に苦しい呼吸となった
すでにポドスタの右の脚が高く上げられていて降り下ろされる
女性戦闘指揮官のポドスタの両足は素早い
ポドスタは両手の短槍を回転させて投器を防ぎながら
両足でつぎつぎと攻撃を繰り出している
ポドスタは戸R国技術主任ヨクタクと同じ赤い服を着ている
ヨクタクは寸法がだいぶ大きい服で
足下まで赤い服で覆っている
ポドスタのほうは艶かしい短い丈の服で
極端に足を露出している
足技を繰り出すポドスタの足の袂は涼しげである
ヨクタクは
横に笑顔を広げたあとに
縦にも表情を緩めながらポドスタを眺めている
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ポドスタは
回転蹴り前蹴り踵落とし
などを織り混ぜながら攻撃を繰り返す
ポドスタの短い服の奥を眺めて
ヨクタクは
「特等席からこのような美しい戦闘を観覧できるとは
素晴らしい夜だ 」
だが
ジュスズは知っている
ポドスタの躍動する脚の奥を
本当の特等席から覗いているゲスな男がいることを
うつ伏せになり
こと切れていたはずの男が
いつの間にか仰向けになり
にやにやしながらポドスタを床の上という特等席から観覧しているゲスな男がいることを
ポドスタは知っている
鳳O国海軍提督アラコルトはご満悦な表情で
仰向けの姿勢からポドスタを食い入るように覗いている
ジュスズの怒りが 一気に沸騰した
怒りがレイリョクを最高値に引き上げた
抵抗する人間を飛ばすことは、ヨクタクが解説したように、実戦においては難しい
だが、抵抗もせずに敵女性の脚の内を見上げてにやつ くゲス野郎は?
アラコルトは一気に飛ばされた
加減されないレイリョクの突風により、アラコルトは ヨクタクに激しくぶつけられ た
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