神様の転生のお供に選ばれまして ~異世界転生したら溺愛されるなんて聞いてません~

ものぽりー

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私の日常。

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 さて、転生モノと言えば定番なのは、魔法の特訓。
 幼い時から魔力を鍛えてチートしちゃうというあれ。

 
 あまりにも暇だったので、私も試してみたことがあります。


 が、これがまた一切効果がなかったんです。
 というか、何も起こらな過ぎて精神年齢20歳超えには非常に恥ずかしかった。
 鏡の前で手をかざしてむむっているのを、リサに微笑ましそうに見られていることに気づいたときは、恥ずかしすぎてベッドで一日蓑虫になった。

 え、私魔法使えないの??と思ったけれど、天帝さんは魔法も使えるようにしてくれると言っていたので、ただ使い方がわからないか、才能がなくて使えないしょぼんなんでしょうね。
 

 まぁ、使えないものはしょうがない。
 割り切って2日で諦めました。無駄なあがきはしない主義です。
 天帝さんと再会したら教えてもらおうと思います。
 いつ会えるかわからないので、しょぼい魔法しか使えなかったとしても諦めましょう…。





 となると本当にすることがない。

 使用人さんたちのお手伝いは日課だけど、私はやはりただの約2歳児。
 皆さんの余計な手間を増やすわけにもいかないので、今日もささやかなお手伝い(リサの指導の下、枕のカバーを剥ぎ取りました)の後は予定ががら空き。
 暇で暇で仕方ないので、とりあえずお母様のお部屋に向かいたいと思います。

 あ、お母様は現在、妊娠7ヶ月になりました。





「あらアイルちゃん。いらっしゃい」
「おかあしゃま、なにちてるでしゅか?」



 優雅に紅茶でも楽しんでいるかと思った母は、現在羽毛にまみれていた。




「この子が生まれたら掛けてあげる寝具を作ってあげようと思っていたの。そうしたら、詰めようとしていた羽毛がバーッて逃げちゃったのよー」
「おかあしゃま、つくりゅなら、おぼーしとか、くちゅしたにしまちょー」


 なぜ羽毛布団に挑戦しようと思ったのか。
 我が母ながら、ちょっと大丈夫かしら…と思うのはこんな時だ。


「奥様。私どもが片付けますので、その間お嬢様と別室でお話をされてはいかがでしょうか」
「あら、いいのかしら?」
「お任せください。…寝具の作成も、あとは私どもにお任せいただけますと…」


 リサは私をダシに、体よくお母様を部屋から追い出して、諸悪の根源も取り上げるつもりのようだ。

 でも賛同です。
 まかせてリサ、今日の私はお母様を引き付ける生き餌となるわ。


「おかあしゃま、いっちょにおはなち、しましょー」
「まぁ!そうね、それじゃあアイルちゃんのお部屋に行きましょうか!」
「ではお茶とお菓子をお持ち致します」
「あいがと、りさ」
「もったいないお言葉です。…こちらこそ、いつもありがとうございます」
「もったいにゃい、おこちょばでしゅ」


 お母様には聞こえないように、こっそりお礼言われました。
 ここまでが、いつもの様式美です。





「アイルちゃんは、この子のお名前、何がいいと思う?」
「おなまえ、でしゅか?」

 紅茶(私は100%リンゴ果汁)を飲みながら、笑顔の母は私の口に、せっせとたまごボーロ?を運ぶ。
 もう自分で食べられるのだが、そうするとお母様が寂しそうにするので、いつもこんな感じ。
 食べるだけで褒められる簡単なお仕事です。
 あ、普段の食事は、フォークとスプーンを使って自分で食べるようになりました。
 なるべくこぼさない様にするのはなかなか大変ですが、マナーなんて今は関係ないので、とっても気楽です。
 が、そこでも時々お父様が食べさせてくれます。断るとお母様以上に寂しそうにするので…。


「レオ様とも相談しているのだけど、なかなか決まらなくて。アイルちゃんの弟になるし、アイルちゃんにも聞いてみたいと思って」
「…おとーとかどうか、まだわかってにゃいでしゅよね…?」
「絶対男の子よ!元気だもの!」

 元気な女の子の可能性もあるのよ、お母様。


「おなまえ、なんでもいいとおもいましゅ」
「でもアイルちゃん、この子に『もっとかっこいい名前がよかった!』って言われたら、私以上にレオ様が立ち直れないほど傷つくわ?」

 うむ、否定できん。


「でも、いっぱいかんがえてきめたりゃ、それでいいとおもーましゅ」
「そうかしら…?」
「なまえは、おやかりゃ、いちばんさいしょにもりゃうあいじょーでしゅから。おとうしゃまと、おかあしゃまが、きめちぇあげちぇ」
「アイルちゃん…!!!」


 何やら感極まったお母様に抱きしめられました。

 危なくリンゴ味になったたまごボーロが胃から飛び出す寸前で、タイミングよく戻ってきたリサに救出されました。

 リサ、本当にいつもありがとう。
 あなたのおかげで私の尊厳はいつも守られてます。




 そして、話を聞いたお父様にも夜に抱きしめられ、危なく夕飯のシチューが飛び出すところでした。






 天帝さん、今日も我が家は平和です。
 (私の命以外は。)


 
 
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