神様の転生のお供に選ばれまして ~異世界転生したら溺愛されるなんて聞いてません~

ものぽりー

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私の『はじめて』のゆくえ。

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 こわい。
 これは気のせいじゃない。笑顔がこわい。

 
 せっかくの申し出を忘れてたのは、ほんとに申し訳ない。
 でも私にとっては、ディー様は友達枠ではなく神様枠なので、すっかり失念してたんです…。


 それとも、

 私に友達ができてボッチ仲間がいなくなることに、そんなにお怒りなんですか…!?




「アイル?」
「あ、あい…」
「いま、『アイルのはじめてのお友達』って言った?」
「…あい…」
「………そう。……僕が先にアイルの最初の友達に立候補してたのに?」
「……わ、……わすれて、まちた……」

 
 あ、あ…

 さらに寒くなった…

 レオン君なんて、真っ青な顔してるよ…



「アイル。僕は?」
「んぇっ?」
「僕はアイルにとって何?」
「でぃーさま…?」

 ディー様は、神様ですよ?

 でもそれ、ここで言っちゃっていいのかな。
 いや絶対ダメだよね。
 でもそうなると、何といえば良いものか…。



 正解がわからず首をひねって悩んでいると、先程までの怖い笑顔はどこに消えたのか、ディー様がシュン顔で私の顔をそっと窺がってきた。


「…アイルにとっての僕は、そんなにどうでもいい存在なんだ…?」


 あ、あ…

 どうしよう、垂れた耳とシッポの幻覚が見える…
 雨に濡れてキュンキュンするチワワが見える…!


「そ、そんなことないでしゅ!」
「でも、アイルは僕のこと、友達とも思ってくれてない…」
「でぃーさまは、その…こ、ことばにできにゃい、ほみゃららなので…」
「言葉にするのも憚られるほど、どうでもいい存在なんだね…」
「ちが、ちがいましゅ!」
「アイルは僕のこと捨てるの…?」


 あ、あ…あ…


「しゅてないでしゅ!」
「本当に?」
「ほんとでしゅ!」
「じゃあ、ずっと一緒にいてくれる?」
「ずっといっしょでしゅっ!」
「うん、約束ね」
「やくしょくしま………すん」

 
 ちょっと待って。

 今私は、子犬チワワの幻覚に騙されて、何かとんでもないことを言ったような…




「良かった。やっぱりアイルは僕のアイルだよね。死ぬまで一緒だって約束したもんね」



 そして今、とんでもないことを言われたような…
 



「し、しにゅ、まで…?」
「うん、だってアイルは僕の大事な、」




 『オトモ・アイル』だもんね?




 耳元で小さく囁いたディー様は、
 そのまま満足そうに笑って私をギューッと抱きしめた。







 その瞬間会場中に響き渡った悲鳴は、遠くディー様の私室でお掃除を指揮していたマーサさんにまで届いたと、後日聞いた。




 視覚情報による錯覚で惑わされ、とんでもない約束をしてしまった気がする。
 


 顔を青ざめさせながらディー様を見るレオン君、こんな私ですが見捨てないでね…。



  
 
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