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閑話*母視点
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殿下の前に、控えていたリサが紅茶を置きます。殿下はリサに笑顔で「ありがとう」とお声をかけて下さりました。リサは震えて深く頭を下げ、よたよたと壁際に戻っていきます。
こんな風に子爵家の使用人にまで優しく声をかけて下さるなんて。アイルちゃんが心を許したのが何故かわかった気がするわ。
「ウェヌス子爵には王宮で許可を貰えたけれど、夫人にも改めて僕自身から話をしたくて。急に訪問してしまい、夫人にも使用人の者たちにも負担をかけて申し訳ない」
「まぁ、殿下。もったいないお言葉です。こちらこそわざわざ殿下がお越しくださいましたのに満足なおもてなしもできず、大変申し訳ない限りですわ。お許しくださいませ」
「僕の身分など気にしなくていいよ。アイルの帰省のために来ているんだ。仰々しい対応をされては、アイルが安心して寛げないだろう?僕はこうしてお茶を一杯いただければ十分だよ」
「…殿下、もしかしてわざと、私が家に着くタイミングを狙っていらしたのですかな?」
「何のことだい?ウェヌス子爵」
にっこり笑みを深められる殿下ですが、底が見えない作り物の笑顔という感じですわね。
先ほどまでアイルちゃんのそばで見せていたのが自然な笑顔でしたので、違いがよくわかります。
…なるほど。感情が出にくいだけのアイルちゃんとは違って、殿下は感情自体があまり動かないのですね。そして、アイルちゃんがそばにいると人間らしくなると。そういうわけですのね?
きっと本来の殿下は、使用人のことをこんなに気にしたりはしないのでしょう。もしかしたら、ご両親である両陛下に対しても。
わたくしや我が家の使用人を気にかけて下さっているのは、アイルちゃんが大切にしているから。殿下をお迎えするに相応しい用意が整っておらず当家の者が混乱しようが、殿下には関係ないのだわ。アイルちゃんが寛げるかどうかだけが大事ということね。
なんてことかしら。
我が家のアイルちゃんは、なんて愛されているのかしら!!
「殿下。殿下はアイルちゃんのことを、とても大切に、特別に想って下さっていますのね?」
「…まだ何も言っていないのに、わかってしまった?」
「それはもう!」
わからないわけがありませんわ!
あんなに愛しさの溢れる目でアイルちゃんだけを見つめられるのですから!
こんな風に子爵家の使用人にまで優しく声をかけて下さるなんて。アイルちゃんが心を許したのが何故かわかった気がするわ。
「ウェヌス子爵には王宮で許可を貰えたけれど、夫人にも改めて僕自身から話をしたくて。急に訪問してしまい、夫人にも使用人の者たちにも負担をかけて申し訳ない」
「まぁ、殿下。もったいないお言葉です。こちらこそわざわざ殿下がお越しくださいましたのに満足なおもてなしもできず、大変申し訳ない限りですわ。お許しくださいませ」
「僕の身分など気にしなくていいよ。アイルの帰省のために来ているんだ。仰々しい対応をされては、アイルが安心して寛げないだろう?僕はこうしてお茶を一杯いただければ十分だよ」
「…殿下、もしかしてわざと、私が家に着くタイミングを狙っていらしたのですかな?」
「何のことだい?ウェヌス子爵」
にっこり笑みを深められる殿下ですが、底が見えない作り物の笑顔という感じですわね。
先ほどまでアイルちゃんのそばで見せていたのが自然な笑顔でしたので、違いがよくわかります。
…なるほど。感情が出にくいだけのアイルちゃんとは違って、殿下は感情自体があまり動かないのですね。そして、アイルちゃんがそばにいると人間らしくなると。そういうわけですのね?
きっと本来の殿下は、使用人のことをこんなに気にしたりはしないのでしょう。もしかしたら、ご両親である両陛下に対しても。
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なんてことかしら。
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「それはもう!」
わからないわけがありませんわ!
あんなに愛しさの溢れる目でアイルちゃんだけを見つめられるのですから!
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