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36話 こんな危険は想定外すぎるんだけどなぁ
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ルアさんと二人で走り始めましたが、途中でルアさんが転んでしまい私はその下敷きになってしまいました。
「おい追い詰めたぞ」
「貴方たちは招待客リストの方々ではなく、どなたかの同伴ですね?」
ルアさんが転んだまま追いかけてきた男たちに対して質問をします。
「へぇ? なんでそう思ったんだいアンタ」
「通路は明るかったはずですが、あなた方は私を知らなかった。受付にいたメイドは元凄腕の諜報員。正式な招待状があれば通り抜けられますが、偽造はバレます。つまり、誰かと一緒に来た同伴者である可能性が高いと言うこと。それが答えです」
ルアさんを知らなかったって。それはどういう理屈なのでしょうか。ちょっとわかりませんよルアさん。それともルアさんって有名な方なんでしょうか。
そういえばさきほど見た姿、どこかでお会いしたような気がしなくもないんですよね。それにベッケンシュタイン家の招待客でしょうしすごい方なのかも。
「まあ、いい。この女がどれだけ凄い奴かなんて確かめている余裕がないんだ二人とも捕まえるぞ」
「ふふ、後悔するわよ。私が!!」
私共々ルアさんまでロープで縛り上げられてしまいました。なんかごめんなさい。
男たちは一人を残し、二人は通路の奥に向かいます。
縛り上げられた私の耳元で、残った男に聞こえないようにルアさんが話かけてきました。
「マリーちゃん、貴女のことが邪魔だと考える人間の心当たりはあるのかしら?」
「うーん…………」
私は夜会でのフリン侯爵のことを思い出しました。それから私達を囲っている男たちが三名。
「ええ、確証はないですけど」
「そう。じゃあとっとと抜け出しましょうか?」
「へ?」
ルアさんはドレスのスカートの内側から短剣を取り出し、ロープをバレないように切りました。
「それは?」
「形見よ。良いから縛られたフリをしてなさ
いな」
言われた通り大人しくしていると、ロープは切れ、窮屈感がなくなりました。そんなことより夜会にそんな物騒な形見持ち歩く方がいらっしゃるのですか? 今後とも夜会は壁際で大人しくしていましょうか。
「この通路ね? 私がここ辺りで転ぶことまで想定されているのよ?」
「ルアさん仕様なんですかここ?」
「黙ってて」
「はい」
間違いない。この人ベッケンシュタイン家の関係者とかそういう次元じゃない。きっとここの家の人だ。そりゃあ招待客で知らない人がいる訳ないですよね。
私みたいに同伴で来た人は別として。
見張りの一人が私達が入って来た方の通路を警戒したタイミング。
「行くわよ」
私が頷いたのを確認したルアさんは、壁の一部を叩くとぐるんと回り、取っ手が出てきました。その取っ手を握りドアを勢いよく開け、私達はさらにそこに駆け込みます。
「何!? 貴様らどうやってロープを!!」
しかし、男が私達を追いかける前に壁は閉じてしまい、閉じると同時取っ手はこちら側に自動で回転しました。
「なんですかこの仕掛けの宝庫」
「こういうギミックに助けられたのは初めてかしら? 私は自力で乗り越えることができないタイプだから何度もよ」
「そんなこと自慢しないでください行きましょう?」
私達が奥へ奥へと進むと、一つの扉にたどり着きました。
「出口よ」
そこから出ますと、どうやら絵画の裏でどなたかのお部屋のようでした。凄く綺麗でおそらくベッケンシュタイン家の方の私室。
「助かりました」
「気にしないで頂戴」
ルアさんは部屋に入りますと、部屋中を見渡し、少しだけ笑みをこぼしました。
「それであれらの心当たりって?」
「確証はありませんが、おそらくフリン侯爵の差し金かと。私、学校でフリン侯爵の娘であるルビー・フリンさんから嫌がらせを受けるようになりまして」
これまでの経緯を軽く説明すると、ルアさんはため息を吐きます。
「そう? それでその嫌がらせが行き過ぎない限り、ミシェーラ様は貴女を放置していたってことは間違いないのね?」
「え? まあ、でもそもそもミシェーラ様には関係ありませんし」
「友達なんでしょ? それを関係ないなんて言える訳ないでしょ?」
しばらく休憩してから使用人の男性を見つけ、その方と一緒に夜会の会場に戻りました。
終始薄暗いところにいたせいではっきりと容姿がわからなかったルアさん。会場に戻った瞬間に一気に人に囲まれてしまい、私はそっと彼女から離れました。
会場に戻る前にルアさんに言われていたこと。私が戻ってきて表情が変わる人間を探せ。でしたね。ちゃっちゃと済ませますか。
「おい追い詰めたぞ」
「貴方たちは招待客リストの方々ではなく、どなたかの同伴ですね?」
ルアさんが転んだまま追いかけてきた男たちに対して質問をします。
「へぇ? なんでそう思ったんだいアンタ」
「通路は明るかったはずですが、あなた方は私を知らなかった。受付にいたメイドは元凄腕の諜報員。正式な招待状があれば通り抜けられますが、偽造はバレます。つまり、誰かと一緒に来た同伴者である可能性が高いと言うこと。それが答えです」
ルアさんを知らなかったって。それはどういう理屈なのでしょうか。ちょっとわかりませんよルアさん。それともルアさんって有名な方なんでしょうか。
そういえばさきほど見た姿、どこかでお会いしたような気がしなくもないんですよね。それにベッケンシュタイン家の招待客でしょうしすごい方なのかも。
「まあ、いい。この女がどれだけ凄い奴かなんて確かめている余裕がないんだ二人とも捕まえるぞ」
「ふふ、後悔するわよ。私が!!」
私共々ルアさんまでロープで縛り上げられてしまいました。なんかごめんなさい。
男たちは一人を残し、二人は通路の奥に向かいます。
縛り上げられた私の耳元で、残った男に聞こえないようにルアさんが話かけてきました。
「マリーちゃん、貴女のことが邪魔だと考える人間の心当たりはあるのかしら?」
「うーん…………」
私は夜会でのフリン侯爵のことを思い出しました。それから私達を囲っている男たちが三名。
「ええ、確証はないですけど」
「そう。じゃあとっとと抜け出しましょうか?」
「へ?」
ルアさんはドレスのスカートの内側から短剣を取り出し、ロープをバレないように切りました。
「それは?」
「形見よ。良いから縛られたフリをしてなさ
いな」
言われた通り大人しくしていると、ロープは切れ、窮屈感がなくなりました。そんなことより夜会にそんな物騒な形見持ち歩く方がいらっしゃるのですか? 今後とも夜会は壁際で大人しくしていましょうか。
「この通路ね? 私がここ辺りで転ぶことまで想定されているのよ?」
「ルアさん仕様なんですかここ?」
「黙ってて」
「はい」
間違いない。この人ベッケンシュタイン家の関係者とかそういう次元じゃない。きっとここの家の人だ。そりゃあ招待客で知らない人がいる訳ないですよね。
私みたいに同伴で来た人は別として。
見張りの一人が私達が入って来た方の通路を警戒したタイミング。
「行くわよ」
私が頷いたのを確認したルアさんは、壁の一部を叩くとぐるんと回り、取っ手が出てきました。その取っ手を握りドアを勢いよく開け、私達はさらにそこに駆け込みます。
「何!? 貴様らどうやってロープを!!」
しかし、男が私達を追いかける前に壁は閉じてしまい、閉じると同時取っ手はこちら側に自動で回転しました。
「なんですかこの仕掛けの宝庫」
「こういうギミックに助けられたのは初めてかしら? 私は自力で乗り越えることができないタイプだから何度もよ」
「そんなこと自慢しないでください行きましょう?」
私達が奥へ奥へと進むと、一つの扉にたどり着きました。
「出口よ」
そこから出ますと、どうやら絵画の裏でどなたかのお部屋のようでした。凄く綺麗でおそらくベッケンシュタイン家の方の私室。
「助かりました」
「気にしないで頂戴」
ルアさんは部屋に入りますと、部屋中を見渡し、少しだけ笑みをこぼしました。
「それであれらの心当たりって?」
「確証はありませんが、おそらくフリン侯爵の差し金かと。私、学校でフリン侯爵の娘であるルビー・フリンさんから嫌がらせを受けるようになりまして」
これまでの経緯を軽く説明すると、ルアさんはため息を吐きます。
「そう? それでその嫌がらせが行き過ぎない限り、ミシェーラ様は貴女を放置していたってことは間違いないのね?」
「え? まあ、でもそもそもミシェーラ様には関係ありませんし」
「友達なんでしょ? それを関係ないなんて言える訳ないでしょ?」
しばらく休憩してから使用人の男性を見つけ、その方と一緒に夜会の会場に戻りました。
終始薄暗いところにいたせいではっきりと容姿がわからなかったルアさん。会場に戻った瞬間に一気に人に囲まれてしまい、私はそっと彼女から離れました。
会場に戻る前にルアさんに言われていたこと。私が戻ってきて表情が変わる人間を探せ。でしたね。ちゃっちゃと済ませますか。
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