40 / 102
第2章 公爵令嬢でもできること
24話 あなたがどんなに頑張っても私は生き延びます
しおりを挟む
閉じ込められた牢屋の中には、薄汚い毛布を用意して頂きましたわ。とりあえず休み損ねた分は寝てしまいましょう。おやみなさぁい。
いえいえ、この状況ですよ。クークーとは、眠れませんね。普通はこの状況で眠ろうとは、考えないのでしょうね。高貴だからでしょうか。
それにしても毛布とバケツのトイレしかない牢屋。見張りもいますし、トイレを利用することはありませんね。可能な限り丁重に扱おうとしてくれてこの環境とは、かなりひどいのですねここ。
今度の見張りさんは寡黙そうな方ですので、話かけるのはよしておきますわ。待っている間考えを整理しましょう。
私の目的は、ここから無事に脱出すること。牢屋の外には寡黙そうな監視が一人。牢屋は土壁。おそらく洞穴の中なので壁の薄さは期待できない。天井も高いですし、これはもう牢屋の柵を抜けるしか脱出手段はなさそうですね。
私があの寡黙そうな看守から逃げ切れる可能性は限りなくゼロに近いでしょう。武器になりそうなものもなさそうですし。そうね、無駄ね。……とりあえず寝ましょう。
本当にぐっすり眠ってしまいました。あれから何時間たってしまったのでしょう。監視の人がいつの間にか交代しているくらい……全然わかりませんね。
照明は壁に配置された松明のみ。仕方ありませんね。
「監視さん監視さん? 今は朝かしら?」
看守の方はやけに綺麗なフード付きのローブで、顔を隠された小柄な方でした。ローブからは長い茶髪の髪が見え隠れしています。
袖口から見えた手は、グレイトウォール山脈から見て西側の国の人のように白い肌でした。つまり、野盗の皆様とは違う方。
「いいえ、もうお昼ですよ」
「リンナンコスキ家の夜会で私をにらみつけていらしたのは、あなたでしたのね」
「あら? 顔に出ていましたか?」
「マグダレナを私の元に送り込んだのはあなたかしら?」
「ご明察」
「出発当日がバレて襲撃を受けたのも当然ね。私の出発の日を把握していたのだもの」
「ルクレシア様自ら教えてくださりましたので」
「それと、ワインは良く燃えるのね。知識でしか知らなかったわ」
「さすがにワインだけではありませんよ。箱の下の方は完全に油でした」
「やはりあれが燃えだしたのは」
「はい、私の差し金です」
「よくコースを変えたのに発見できたわねと思いましたが。私たちの馬車の場所の特定は容易だったでしょう?」
「はい。どのようなルートであれ、馬車であれば必ず各領地の関所を通られますので。あとはあなた方が通られた関所から狼煙をあげて頂きましたわ。道なき道を走られなくて助かりましたわ」
「あなたの名前の答え合わせは必要かしら?」
「いいえ、あなたとお話するのは虫唾が走ります。私はただ本人確認をしたかっただけですので。ではさようならルクレシア様」
そういいますと、ローブの女性は洞穴の奥なのか出口なのか。とにかく牢屋の前から消えて行ってしまいましたわ。
さてさて、彼女が私の前に出てきたということは、私は殺されるのね。そうよね、だって私が生き延びてしまいましたら、彼女の素性がバレてしまいますもの。
私にとっては最悪の結果発表でしたね。さてと、悔やんでも仕方ありません。ここはしっかり命乞いです。次に来た方に全力で取り入りましょう!
しばらくしますと、おそらく布魔人こと親分さんがいらっしゃいました。相変わらず顔を隠されていますので、体格で判断しています。
「おーう、気分はどうだ?」
「いらっしゃいませ親分様!」
「うっわ気持ち悪! どうしたあんた?」
ちょっと? 媚を売りに行った瞬間にそれはないのではなくて? 私が可愛い声を出しましたら、気持ちよすぎてつい領地まで護衛したくなるとかありませんの?
「失礼ね。それより私はまだ死にたくありません! どうにかなりませんの? 早く考えなさい!」
「いや、立場わかっている? え? なんで俺が命令されているんだ? 馬鹿なのか? こいつが? 俺が? 世界が? 牢屋の中にいる世間知らずの令嬢が監視に来た野盗に命令してきたぞ?」
何をぶつぶつ言っていますのでしょう。そんなことより逃げ出す方法を一緒に考えて頂きませんと、いけませんのに。
「お前ついに混乱しているだろ? 敵と味方の判別ついていないぞ」
「……? あら?」
10秒ほどの間が空き、私は混乱していることに気付きましたわ。何故私は彼が味方になると思ってしまっていたのでしょう。そもそも彼に捕まったからここにいると言いますのに。かなり恥ずかしい命令を出してしまいましたわ。
「恥ずかしいですわ! 牢屋から出られるのなら出たい!」
「いや、はじめからそのつもりだよ。もうしばらく待て」
「待てと言われて、待つわけがないでしょう? 出しなさい」
「まだ混乱していたのか」
はい、混乱していました。と、言いますか今親分さんはなんと言いましたのでしょうか? 出してくださる? いえ、これはあれですね。処分の準備的なあれですね。どうせなら傷一つなくベッケンシュタイン家にお返し頂きたいところなのですが、コストかかりますよね? 川に流されるとか山に埋められるとかでしょうか?
「ねえ? 私のことどう殺すの?」
「あ? いや、殺さないぞ?」
「……? ……! 私を生かすと言いますのは、あなた方の協力者も把握していらっしゃるのかしら?」
「しているな。それがどうした?」
ひょっとしなくてもかなりまずい展開になりそうですね。私が生き延びるのであれば、彼女は危険を冒してまでも私の顔を見に来るのはおかしいですわ。彼女が私と会話するのはおかしいですわ。彼女が私に正体を明かすような発言をするのはおかしいですわ。
つまり、考えられる彼女が行う対処方法は一つしかありませんわ。
「今すぐ逃げ出しましょう! 他のみんなも連れだしなさい!」
「は?」
「あの女は私たち全員を殺します! 逃げますよ!」
私が叫び声を出したタイミングで轟音が鳴り響きましたわ。何かが燃え広がる音。
「遅かったわ! 親分さん! 私を早く出しなさい! 一人でも多く助け出しましょう!」
「! わかった!」
私は牢屋から出して頂きますと、すぐ奥の悲鳴が聞こえる通路の方を見ます。まだまだ火が弱く、向こうに向かうことはできそうです。私と親分さんは悲鳴の先に走り出しましたわ。
「あ、私走れませんわ」
「この足手まとい!」
親分さんが先に奥に走って行ってしまいましたわ。私はとりあえず使えるかもしれないと思い、トイレ用の空バケツを持って親分さんの向かった方向についていきましたわ。余計な荷物にならなければ良いのですが。
親分さんに追いつきますと、子供を抱えながら、後ろには複数人の方々。負傷者も少なくない様子。
「どちらに逃げれば宜しくて?」
「正面の入り口はダメだ。火矢と油を何発も撃ち込まれえている。それにいつまでも洞窟にいては呼吸もできなくなる。隠し通路から出るぞ」
私は私より遅く足を引きずっている子供を抱えました。バケツは投げ捨てました。
「生き延びましょう?」
「うん!」
子供は私に笑顔で答えてくださりましたわ。子供というものは相変わらず可愛らしいものなのですね。私の可愛い可愛い妹のミシェーラもお姉様お姉様と言いましては、いっつも私の後ろにくっついてきまして私が抱っこしてあげると大喜び。一緒に寝ないと暴れ始めます。私が抱きしめますと安心してすぐ眠ってしまいますのよね。おかげで私のお洋服は天使の涎でベトベト。あのシミのついた洋服を落とさないで飾ろうとしましたらさすがにエレナに本気で叱られましたのよね。おっと、今は天使の話をしている時間ではありませんでしたね。
大人たちは子供を抱えながら逃げ出します。もとは住む場所を追われた村民たちなだけあり、女子供も少なくありませんね。
むしろ男手が少ない様子。……いえ、男手のほとんどは昨晩私の護衛達と戦ったばかりだから、何人かあるいは全員捕らえられている頃でしょう。
しばらくしますと、日の光が見えてきましたわ。どうやら出口のようですわね。そう思った瞬間でした。私たちの目の前には十人以上の弓兵。回り込まれていましたのね。
そして私の動体視力では数えきれないほどの矢が私たちに向かって放たれましたわ。
いえいえ、この状況ですよ。クークーとは、眠れませんね。普通はこの状況で眠ろうとは、考えないのでしょうね。高貴だからでしょうか。
それにしても毛布とバケツのトイレしかない牢屋。見張りもいますし、トイレを利用することはありませんね。可能な限り丁重に扱おうとしてくれてこの環境とは、かなりひどいのですねここ。
今度の見張りさんは寡黙そうな方ですので、話かけるのはよしておきますわ。待っている間考えを整理しましょう。
私の目的は、ここから無事に脱出すること。牢屋の外には寡黙そうな監視が一人。牢屋は土壁。おそらく洞穴の中なので壁の薄さは期待できない。天井も高いですし、これはもう牢屋の柵を抜けるしか脱出手段はなさそうですね。
私があの寡黙そうな看守から逃げ切れる可能性は限りなくゼロに近いでしょう。武器になりそうなものもなさそうですし。そうね、無駄ね。……とりあえず寝ましょう。
本当にぐっすり眠ってしまいました。あれから何時間たってしまったのでしょう。監視の人がいつの間にか交代しているくらい……全然わかりませんね。
照明は壁に配置された松明のみ。仕方ありませんね。
「監視さん監視さん? 今は朝かしら?」
看守の方はやけに綺麗なフード付きのローブで、顔を隠された小柄な方でした。ローブからは長い茶髪の髪が見え隠れしています。
袖口から見えた手は、グレイトウォール山脈から見て西側の国の人のように白い肌でした。つまり、野盗の皆様とは違う方。
「いいえ、もうお昼ですよ」
「リンナンコスキ家の夜会で私をにらみつけていらしたのは、あなたでしたのね」
「あら? 顔に出ていましたか?」
「マグダレナを私の元に送り込んだのはあなたかしら?」
「ご明察」
「出発当日がバレて襲撃を受けたのも当然ね。私の出発の日を把握していたのだもの」
「ルクレシア様自ら教えてくださりましたので」
「それと、ワインは良く燃えるのね。知識でしか知らなかったわ」
「さすがにワインだけではありませんよ。箱の下の方は完全に油でした」
「やはりあれが燃えだしたのは」
「はい、私の差し金です」
「よくコースを変えたのに発見できたわねと思いましたが。私たちの馬車の場所の特定は容易だったでしょう?」
「はい。どのようなルートであれ、馬車であれば必ず各領地の関所を通られますので。あとはあなた方が通られた関所から狼煙をあげて頂きましたわ。道なき道を走られなくて助かりましたわ」
「あなたの名前の答え合わせは必要かしら?」
「いいえ、あなたとお話するのは虫唾が走ります。私はただ本人確認をしたかっただけですので。ではさようならルクレシア様」
そういいますと、ローブの女性は洞穴の奥なのか出口なのか。とにかく牢屋の前から消えて行ってしまいましたわ。
さてさて、彼女が私の前に出てきたということは、私は殺されるのね。そうよね、だって私が生き延びてしまいましたら、彼女の素性がバレてしまいますもの。
私にとっては最悪の結果発表でしたね。さてと、悔やんでも仕方ありません。ここはしっかり命乞いです。次に来た方に全力で取り入りましょう!
しばらくしますと、おそらく布魔人こと親分さんがいらっしゃいました。相変わらず顔を隠されていますので、体格で判断しています。
「おーう、気分はどうだ?」
「いらっしゃいませ親分様!」
「うっわ気持ち悪! どうしたあんた?」
ちょっと? 媚を売りに行った瞬間にそれはないのではなくて? 私が可愛い声を出しましたら、気持ちよすぎてつい領地まで護衛したくなるとかありませんの?
「失礼ね。それより私はまだ死にたくありません! どうにかなりませんの? 早く考えなさい!」
「いや、立場わかっている? え? なんで俺が命令されているんだ? 馬鹿なのか? こいつが? 俺が? 世界が? 牢屋の中にいる世間知らずの令嬢が監視に来た野盗に命令してきたぞ?」
何をぶつぶつ言っていますのでしょう。そんなことより逃げ出す方法を一緒に考えて頂きませんと、いけませんのに。
「お前ついに混乱しているだろ? 敵と味方の判別ついていないぞ」
「……? あら?」
10秒ほどの間が空き、私は混乱していることに気付きましたわ。何故私は彼が味方になると思ってしまっていたのでしょう。そもそも彼に捕まったからここにいると言いますのに。かなり恥ずかしい命令を出してしまいましたわ。
「恥ずかしいですわ! 牢屋から出られるのなら出たい!」
「いや、はじめからそのつもりだよ。もうしばらく待て」
「待てと言われて、待つわけがないでしょう? 出しなさい」
「まだ混乱していたのか」
はい、混乱していました。と、言いますか今親分さんはなんと言いましたのでしょうか? 出してくださる? いえ、これはあれですね。処分の準備的なあれですね。どうせなら傷一つなくベッケンシュタイン家にお返し頂きたいところなのですが、コストかかりますよね? 川に流されるとか山に埋められるとかでしょうか?
「ねえ? 私のことどう殺すの?」
「あ? いや、殺さないぞ?」
「……? ……! 私を生かすと言いますのは、あなた方の協力者も把握していらっしゃるのかしら?」
「しているな。それがどうした?」
ひょっとしなくてもかなりまずい展開になりそうですね。私が生き延びるのであれば、彼女は危険を冒してまでも私の顔を見に来るのはおかしいですわ。彼女が私と会話するのはおかしいですわ。彼女が私に正体を明かすような発言をするのはおかしいですわ。
つまり、考えられる彼女が行う対処方法は一つしかありませんわ。
「今すぐ逃げ出しましょう! 他のみんなも連れだしなさい!」
「は?」
「あの女は私たち全員を殺します! 逃げますよ!」
私が叫び声を出したタイミングで轟音が鳴り響きましたわ。何かが燃え広がる音。
「遅かったわ! 親分さん! 私を早く出しなさい! 一人でも多く助け出しましょう!」
「! わかった!」
私は牢屋から出して頂きますと、すぐ奥の悲鳴が聞こえる通路の方を見ます。まだまだ火が弱く、向こうに向かうことはできそうです。私と親分さんは悲鳴の先に走り出しましたわ。
「あ、私走れませんわ」
「この足手まとい!」
親分さんが先に奥に走って行ってしまいましたわ。私はとりあえず使えるかもしれないと思い、トイレ用の空バケツを持って親分さんの向かった方向についていきましたわ。余計な荷物にならなければ良いのですが。
親分さんに追いつきますと、子供を抱えながら、後ろには複数人の方々。負傷者も少なくない様子。
「どちらに逃げれば宜しくて?」
「正面の入り口はダメだ。火矢と油を何発も撃ち込まれえている。それにいつまでも洞窟にいては呼吸もできなくなる。隠し通路から出るぞ」
私は私より遅く足を引きずっている子供を抱えました。バケツは投げ捨てました。
「生き延びましょう?」
「うん!」
子供は私に笑顔で答えてくださりましたわ。子供というものは相変わらず可愛らしいものなのですね。私の可愛い可愛い妹のミシェーラもお姉様お姉様と言いましては、いっつも私の後ろにくっついてきまして私が抱っこしてあげると大喜び。一緒に寝ないと暴れ始めます。私が抱きしめますと安心してすぐ眠ってしまいますのよね。おかげで私のお洋服は天使の涎でベトベト。あのシミのついた洋服を落とさないで飾ろうとしましたらさすがにエレナに本気で叱られましたのよね。おっと、今は天使の話をしている時間ではありませんでしたね。
大人たちは子供を抱えながら逃げ出します。もとは住む場所を追われた村民たちなだけあり、女子供も少なくありませんね。
むしろ男手が少ない様子。……いえ、男手のほとんどは昨晩私の護衛達と戦ったばかりだから、何人かあるいは全員捕らえられている頃でしょう。
しばらくしますと、日の光が見えてきましたわ。どうやら出口のようですわね。そう思った瞬間でした。私たちの目の前には十人以上の弓兵。回り込まれていましたのね。
そして私の動体視力では数えきれないほどの矢が私たちに向かって放たれましたわ。
0
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎
ギルドで働くおっとり回復役リィナは、
自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。
……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!?
「転ばないで」
「可愛いって言うのは僕の役目」
「固定回復役だから。僕の」
優しいのに過保護。
仲間のはずなのに距離が近い。
しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。
鈍感で頑張り屋なリィナと、
策を捨てるほど恋に負けていくカイの、
コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕!
「遅いままでいい――置いていかないから。」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる