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第3章 ポンコツしかできないこと
18話 騎士道精神
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===sideヨハンネス===
私はジェスカという男が嫌いだ。過去にお嬢様を攫った賊。そもそもお嬢様の護衛としても相応しくない。
しかし、何故か彼とお嬢様は意気投合してしまった。平民出身という点では私と何ら変わらない。身分をどうこう言うつもりはない。
だが、奴は賊であった過去がある。お嬢様の傍に相応しくない。
どうせならお嬢様のことを護って命を落とせばいいのに……はっ!? いけない。そんなことはお嬢様も望んでいない。
「おいオカマ野郎。いつまでふてくされているんだ? そろそろ作戦ポイントだぞ」
「そうだな。ではしばらく私のことは少々大きめの声でルクレシア様と呼ぶように」
「わぁーってるよ」
私達はルバスラーク奪還作戦決行中。作戦ポイントとして西門近辺の守衛たちを誘い出すことだ。
しばらくしてデークルーガ兵の集団を発見。しかし、西門近辺はどうやら事前調査より人員が少なそうだ。
「どうする?」
「仕方ありません。少人数であろうとも敵の兵力を削れることには変わりません。行きましょう」
しかしドレスというものは動けなくもありませんが、戦うには不向きですね。不本意ですがジェスカに頑張って貰いましょう。
「行きますよ?」
「ああ!」
その後は作戦通りに走り敵兵に発見を促しました。見事食いつかせることに成功しましたが、我々を追ってきたのはたったの一人でした。なめられたものですね。
ルバスラークの住宅街で足を止め、こいつを拘束しよう。
「けけけ。追いついたぜルクレシア様ぁ。けけけけけけ」
「はいはい、では俺がルクレシア様を護る最後の砦として名乗らせて頂きましょうか」
ジェスカは腰にぶら下げた異国の剣の柄を握る。
「姓は森。名は甚介《じんすけ》。いざ尋常に勝負」
異国の剣技か。一体どのような物か見せて貰おう。お前がお嬢様の護衛を名乗るのであれば、それ相応の強さを証明してくれ。
「けけけ」
相手の騎士不気味すぎないか? いや、この特徴的な騎士は聞いたことがあるな。
確かデークルーガ兵の中でも随一の卑怯な戦法で戦う男セバスチャン。騎士の風上にも置けないやつだと以前師匠が……。
「ジェスカ! その男は卑怯者で有名な男と特徴が似ています! お気をつけて!」
お嬢様の喋り方ってこれであってたかな? なんか自分でやるとちょっと気色悪いなぁ。ラウラになっている時は違和感ないのに。
「え? ああ! 了解ルクレシア様!」
てゆうかまだ私が影武者だと気付いていない様子だな。まあ、それはいいか。ジェスカが一人で危なそうだったら私も剣を抜こう。
どうせなら敵が応援を呼んでくれれば取り押さえられる人数も増えるのだが。
ジェスカは柄を握ったまま一向に動こうとしない。何をしているんだ? 早く鞘から引き抜いて構えればいいだろう?
いや、あれが構えなのか。
「けけけ?」
不気味な騎士セバスチャンがじりじりと迫り寄ってくる。何かを察しているのかあいつも飛び掛かる気配が見えない。
だがジェスカが一ミリも動く気配を感じなかったため、セバスチャンは痺れを切らして腰に巻いていた麻袋のヒモを掴み、麻袋をぐるぐる回し始めてジェスカに向かって投げ込んだ。
ジェスカはそれをすかさず切り落とそうとする。
間違いない。あれは斬ったら何かあるタイプの罠だ。
「斬るな!」
私の言葉が声になった頃には、既にジェスカは異国の剣を振り切っていた。遅かったか。
いや、違う。ジェスカは異国の剣を振るその瞬間から、既にそれを罠と見破っていたんだ。
「安心安心。はじめから斬るつもりなんてねーからよ」
「け? うぎゃあぁああああ!?」
先ほどの一瞬で起きたこと。私の目でも一部始終見れていたわけではないが、剣先が麻袋のヒモを捉えそれに差し込み敵兵に向かって投げ返していたのだ。
麻袋はセバスチャンに向かって中身を散布。袋の中からは大量の金属片が敵兵を襲い掛かった。
それを剣を一瞬で振っている間に成し遂げたというのか?
この男は嫌いだ。だが、間違いなく護衛としての実力は申し分ないだろう。
どんなに愛するお嬢様とはいえ、あの無鉄砲ポンコツ令嬢だ。ジェスカは間違いなくお嬢様の護衛であるべき実力を有している。
「なんてことしやがる! なんてことしやがる! 本気だ本気。本気本気」
不気味な男セバスチャンは口から丸い球をこぼすと、そこから灰色の煙が広がり始めた。煙幕のようだ。
あっという間にジェスカも煙幕に包まれてしまった。
「ジェスカ!」
「静かにしてくれ」
考えがあるのか? なら任せよう。私は煙幕から後ずさりする。離れていた方がよさそうだ。万が一だが、私の方に来る可能性もあるだろう。
「油断したな?」
ハッとした。真後ろにいるセバスチャン。何故だ? どうやって移動したというのだ?
私は拘束されそうになったが、とっさに屈む。正面から飛んでくる銀色の光が見えたからだ。
私が屈んだことにより、正面の攻撃に気付いたであろうセバスチャンはその攻撃を指先まで隠れた手甲で防ぐ。
さっきはそんな防具を装備していただろうか? まあいい。
下は隙だらけだ。私はドレスのスカートの下に隠していた短剣でセバスチャンを切りつけようとした。その時だった。
大きな金属が何かと衝突する音。ゴーン! となるその音は、まるで大きな鉄の塊を太い棒で叩きつけたような音だ。
私が音のする方を振り向いた隙にセバスチャンはまた一歩下がり、そのまま建物の陰に走って行った。逃がすものか。
「けけけ。お前偽物だな?」
追いかけようとおもったところでどこからともなくセバスチャンの声が聞こえた。逃げたわけではないのか。
「どうかな? ちゃんと確かめたらどうだい?」
バレたか。
「ルクレシア様は桜色の瞳を持つと聞いた。近づけばわかる。お前の瞳紫紺だ。けけけけけ違う違う違うなぁ。ぶちころぉ」
「でてこい! 卑怯者!」
「影武者でだまそうとする人に卑怯とか言われたくないぜ。けけけ」
本体はどこだ? あたりを見渡しても誰もいない。誰もいないのだ。……ジェスカ? ジェスカもいない。逃げた? あいつこの状況で逃げたのか?
「けけ? もう一人の男……けけぇ!?」
どうやらどこかに姿を隠しているセバスチャンもジェスカを探している様子。あの男なら逃げ出した。
ジェスカに対し、あきれ果てたタイミング。その時、突然のことだった。空から男とジェスカが落ちてきた。
落ちてきた男は当然セバスチャン。ロープを建物と建物の間に張り付け上空から俺たちを襲うつもりだったらしい。
「よく気付いたな」
「ああ、最初のセバスチャンは口から煙幕を出す玉を落としたんじゃない。こいつが空中から落としたものをあたかも口から吐き出したように演出したんだ。俺はただそれを見逃さなかったってだけだ」
「……最初のセバスチャン?」
「こいつ双子いや三つ子かもしれないな」
「!?」
ジェスカがいいあてると、前後から二人のセバスチャン。なるほど。
「けけけ。バレたかぁ。そうさ三つ子だよ」
「そっちを頼むぜオカマ野郎。単体ではこいつらは雑魚だ」
「ふん! いいだろう認めようジェスカ」
「……さっき名乗ったんだけどな。まあいいや。こっちは終わったぜ?」
ジェスカは握っていた柄から手を放す。何を言っているかわからなかった。
「くぎゃぁ!?」
その直後、ジェスカの後ろにいたセバスチャンが全身切り刻まれて倒れ込む。速い。私が斬った瞬間を見逃したというのか?
「負けていられないね」
私は、真後ろから襲い掛かろうとしてくるセバスチャンに対し、回し蹴りを入れたが、手甲で防がれた。しかし、それも予想通り。目的はセバスチャンの方に体を向けること。
蹴りに使った右足を引っ込め、持っていた短剣をセバスチャンの懐に潜り込み、手甲の隙間を狙って差し込んだ。
「けぇ!? 痺れる!?」
「強力な麻痺毒だ。拘束する」
その瞬間だった。自分のすぐ横にあった民家のドアが突然ぶち破られ、もう一人のセバスチャンがフレイルを持って現れたのだ。
「けけけけけ!」
ダメだ! 殺されると思った時だった。後ろから冷静な声が聞こえた。
「お前らが素直に三つ子だと認めたからな。三つ子じゃねえんだなって思ったよ。四つ子の卑怯者が!」
私が突然現れた最後のセバスチャンに気を取られていた隙に、ジェスカが異国の剣を鞘にしまい込む。いやそれいつ抜いた?
キンと、気持ちの良い音が鳴ったと思った時だった。最後のセバスチャンが、血を噴出して倒れ込む。
ああ、やっぱり私はジェスカが嫌いだ。こんなにも強い護衛。認めるしかないじゃないか。
「んじゃ帰ろうぜ?」
「その前にこいつら運ぶぞ? お前のせいで血まみれのやつらばっかりだ。気絶させるだけでいいんだから殴るとかで良かったのではないか?」
「固いこと言うなよ」
私達は四人の卑怯者を拘束して第七騎士団に引き渡してから集合場所に戻った。
私はジェスカという男が嫌いだ。過去にお嬢様を攫った賊。そもそもお嬢様の護衛としても相応しくない。
しかし、何故か彼とお嬢様は意気投合してしまった。平民出身という点では私と何ら変わらない。身分をどうこう言うつもりはない。
だが、奴は賊であった過去がある。お嬢様の傍に相応しくない。
どうせならお嬢様のことを護って命を落とせばいいのに……はっ!? いけない。そんなことはお嬢様も望んでいない。
「おいオカマ野郎。いつまでふてくされているんだ? そろそろ作戦ポイントだぞ」
「そうだな。ではしばらく私のことは少々大きめの声でルクレシア様と呼ぶように」
「わぁーってるよ」
私達はルバスラーク奪還作戦決行中。作戦ポイントとして西門近辺の守衛たちを誘い出すことだ。
しばらくしてデークルーガ兵の集団を発見。しかし、西門近辺はどうやら事前調査より人員が少なそうだ。
「どうする?」
「仕方ありません。少人数であろうとも敵の兵力を削れることには変わりません。行きましょう」
しかしドレスというものは動けなくもありませんが、戦うには不向きですね。不本意ですがジェスカに頑張って貰いましょう。
「行きますよ?」
「ああ!」
その後は作戦通りに走り敵兵に発見を促しました。見事食いつかせることに成功しましたが、我々を追ってきたのはたったの一人でした。なめられたものですね。
ルバスラークの住宅街で足を止め、こいつを拘束しよう。
「けけけ。追いついたぜルクレシア様ぁ。けけけけけけ」
「はいはい、では俺がルクレシア様を護る最後の砦として名乗らせて頂きましょうか」
ジェスカは腰にぶら下げた異国の剣の柄を握る。
「姓は森。名は甚介《じんすけ》。いざ尋常に勝負」
異国の剣技か。一体どのような物か見せて貰おう。お前がお嬢様の護衛を名乗るのであれば、それ相応の強さを証明してくれ。
「けけけ」
相手の騎士不気味すぎないか? いや、この特徴的な騎士は聞いたことがあるな。
確かデークルーガ兵の中でも随一の卑怯な戦法で戦う男セバスチャン。騎士の風上にも置けないやつだと以前師匠が……。
「ジェスカ! その男は卑怯者で有名な男と特徴が似ています! お気をつけて!」
お嬢様の喋り方ってこれであってたかな? なんか自分でやるとちょっと気色悪いなぁ。ラウラになっている時は違和感ないのに。
「え? ああ! 了解ルクレシア様!」
てゆうかまだ私が影武者だと気付いていない様子だな。まあ、それはいいか。ジェスカが一人で危なそうだったら私も剣を抜こう。
どうせなら敵が応援を呼んでくれれば取り押さえられる人数も増えるのだが。
ジェスカは柄を握ったまま一向に動こうとしない。何をしているんだ? 早く鞘から引き抜いて構えればいいだろう?
いや、あれが構えなのか。
「けけけ?」
不気味な騎士セバスチャンがじりじりと迫り寄ってくる。何かを察しているのかあいつも飛び掛かる気配が見えない。
だがジェスカが一ミリも動く気配を感じなかったため、セバスチャンは痺れを切らして腰に巻いていた麻袋のヒモを掴み、麻袋をぐるぐる回し始めてジェスカに向かって投げ込んだ。
ジェスカはそれをすかさず切り落とそうとする。
間違いない。あれは斬ったら何かあるタイプの罠だ。
「斬るな!」
私の言葉が声になった頃には、既にジェスカは異国の剣を振り切っていた。遅かったか。
いや、違う。ジェスカは異国の剣を振るその瞬間から、既にそれを罠と見破っていたんだ。
「安心安心。はじめから斬るつもりなんてねーからよ」
「け? うぎゃあぁああああ!?」
先ほどの一瞬で起きたこと。私の目でも一部始終見れていたわけではないが、剣先が麻袋のヒモを捉えそれに差し込み敵兵に向かって投げ返していたのだ。
麻袋はセバスチャンに向かって中身を散布。袋の中からは大量の金属片が敵兵を襲い掛かった。
それを剣を一瞬で振っている間に成し遂げたというのか?
この男は嫌いだ。だが、間違いなく護衛としての実力は申し分ないだろう。
どんなに愛するお嬢様とはいえ、あの無鉄砲ポンコツ令嬢だ。ジェスカは間違いなくお嬢様の護衛であるべき実力を有している。
「なんてことしやがる! なんてことしやがる! 本気だ本気。本気本気」
不気味な男セバスチャンは口から丸い球をこぼすと、そこから灰色の煙が広がり始めた。煙幕のようだ。
あっという間にジェスカも煙幕に包まれてしまった。
「ジェスカ!」
「静かにしてくれ」
考えがあるのか? なら任せよう。私は煙幕から後ずさりする。離れていた方がよさそうだ。万が一だが、私の方に来る可能性もあるだろう。
「油断したな?」
ハッとした。真後ろにいるセバスチャン。何故だ? どうやって移動したというのだ?
私は拘束されそうになったが、とっさに屈む。正面から飛んでくる銀色の光が見えたからだ。
私が屈んだことにより、正面の攻撃に気付いたであろうセバスチャンはその攻撃を指先まで隠れた手甲で防ぐ。
さっきはそんな防具を装備していただろうか? まあいい。
下は隙だらけだ。私はドレスのスカートの下に隠していた短剣でセバスチャンを切りつけようとした。その時だった。
大きな金属が何かと衝突する音。ゴーン! となるその音は、まるで大きな鉄の塊を太い棒で叩きつけたような音だ。
私が音のする方を振り向いた隙にセバスチャンはまた一歩下がり、そのまま建物の陰に走って行った。逃がすものか。
「けけけ。お前偽物だな?」
追いかけようとおもったところでどこからともなくセバスチャンの声が聞こえた。逃げたわけではないのか。
「どうかな? ちゃんと確かめたらどうだい?」
バレたか。
「ルクレシア様は桜色の瞳を持つと聞いた。近づけばわかる。お前の瞳紫紺だ。けけけけけ違う違う違うなぁ。ぶちころぉ」
「でてこい! 卑怯者!」
「影武者でだまそうとする人に卑怯とか言われたくないぜ。けけけ」
本体はどこだ? あたりを見渡しても誰もいない。誰もいないのだ。……ジェスカ? ジェスカもいない。逃げた? あいつこの状況で逃げたのか?
「けけ? もう一人の男……けけぇ!?」
どうやらどこかに姿を隠しているセバスチャンもジェスカを探している様子。あの男なら逃げ出した。
ジェスカに対し、あきれ果てたタイミング。その時、突然のことだった。空から男とジェスカが落ちてきた。
落ちてきた男は当然セバスチャン。ロープを建物と建物の間に張り付け上空から俺たちを襲うつもりだったらしい。
「よく気付いたな」
「ああ、最初のセバスチャンは口から煙幕を出す玉を落としたんじゃない。こいつが空中から落としたものをあたかも口から吐き出したように演出したんだ。俺はただそれを見逃さなかったってだけだ」
「……最初のセバスチャン?」
「こいつ双子いや三つ子かもしれないな」
「!?」
ジェスカがいいあてると、前後から二人のセバスチャン。なるほど。
「けけけ。バレたかぁ。そうさ三つ子だよ」
「そっちを頼むぜオカマ野郎。単体ではこいつらは雑魚だ」
「ふん! いいだろう認めようジェスカ」
「……さっき名乗ったんだけどな。まあいいや。こっちは終わったぜ?」
ジェスカは握っていた柄から手を放す。何を言っているかわからなかった。
「くぎゃぁ!?」
その直後、ジェスカの後ろにいたセバスチャンが全身切り刻まれて倒れ込む。速い。私が斬った瞬間を見逃したというのか?
「負けていられないね」
私は、真後ろから襲い掛かろうとしてくるセバスチャンに対し、回し蹴りを入れたが、手甲で防がれた。しかし、それも予想通り。目的はセバスチャンの方に体を向けること。
蹴りに使った右足を引っ込め、持っていた短剣をセバスチャンの懐に潜り込み、手甲の隙間を狙って差し込んだ。
「けぇ!? 痺れる!?」
「強力な麻痺毒だ。拘束する」
その瞬間だった。自分のすぐ横にあった民家のドアが突然ぶち破られ、もう一人のセバスチャンがフレイルを持って現れたのだ。
「けけけけけ!」
ダメだ! 殺されると思った時だった。後ろから冷静な声が聞こえた。
「お前らが素直に三つ子だと認めたからな。三つ子じゃねえんだなって思ったよ。四つ子の卑怯者が!」
私が突然現れた最後のセバスチャンに気を取られていた隙に、ジェスカが異国の剣を鞘にしまい込む。いやそれいつ抜いた?
キンと、気持ちの良い音が鳴ったと思った時だった。最後のセバスチャンが、血を噴出して倒れ込む。
ああ、やっぱり私はジェスカが嫌いだ。こんなにも強い護衛。認めるしかないじゃないか。
「んじゃ帰ろうぜ?」
「その前にこいつら運ぶぞ? お前のせいで血まみれのやつらばっかりだ。気絶させるだけでいいんだから殴るとかで良かったのではないか?」
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