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48話 五歳児であるということの自覚の足りなさ
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今、私とアレクシスは街中で二人。右も左もわからない状態になっています。
顔を青ざめながらオロオロするアレクシスと、周囲の人間で誰に声をかけようかと迷う私。
なぜなら、周囲の人達からは多少なりとも悪意や下心を感じたからだ。顔を動かしながら眼を合わせる前に視界から外す。
周囲の人々は私達二人を見ていた。
これは貴族の子供だと言うことはバレていますね。あとはお礼が欲しくて助けようとしてくる人なのか。別の目的なのか。
事の発端はこの日のお昼過ぎにさかのぼります。
公爵家で昼食を頂いた私達は、公爵直々の案内で街に出ることになりました。何か所か回って今度はまた大きな建物。資料館か何かでしょうか。
「こちらが我が領地最大の~」
正直、最初こそ珍しいものだらけの視察も、途中からは飽きてしまい、周囲をきょろきょろ見る露骨に暇そうな子供になってしまいました。そんな中、私同様暇そうにしている子供、従兄のアレクシスと目があいます。
この瞬間、自分の理性が五歳児レベルまで下がっていることを忘れていました。
赤子の頃、大人のままでしたら泣かなくていい場面で、ワンワン泣いていたことのように、五歳児に成長したからといっても、私の理性は五歳児のレベルにとどまっていた。
そう、厄介なことに私は二十五年と五年の経験で得た知識を持った五歳児程度の理性の持主だった。
私はすぐに周囲の大人たちの視線を確認すると、アレクシスの近くまで忍び寄りました。
建物に入ってすぐに私達二人は子供の身長より高い机の下に潜り込みました。
周囲の大人たちもこれまで大人しかった私達を注意深く見ている物はいない。が、セシルだけは周囲をきょろきょろと確認し始めました。
これは常に見られていたパターンですね。
運よく建物の内部に入るタイミングで視界から消えた隙をつけたみたいです。
セシルも誰かの人影に私達がいると思ったのか奥の方まで私達を探しに行きました。
その隙に私とアレクシスは子供だけで街に飛び出します。
この時は自分の内面は大人だから、何かあったら自分がアレクシスを護ればいいと考えていました。
そもそも、こんな行動をした時点で、自分を子供だと再認識すべきだったのです。
初めて歩くクレメンティエフ領の街は、イメージしていた中世より綺麗なところ。
さすがはゲームの世界なだけあって、ある程度制作者の理想が反映されているのでしょう。
建国祭の日も街を歩きましたが、あの日は夜であったことと、お祭りの最中だった為、街を歩いたという感覚にはなれなかったんですよね。
そして二人で走り回ります。知らない建物、知らない道。よくわからないオブジェに綺麗な花。そして、冒頭に至る。
「迷いましたわ」
「えと? えと、僕がなんとかするよ姫様!!」
「ちょっと!!」
私の発言に対し、大きな声で返事をしてしまうアレクシス。なんとかするだなんてまるで困っていることが露呈してしまうような言葉。
私はあわててアレクシスの口を両手で塞ぐ。まずいかな。周囲の人に聞かれたかな。私はアレクシスに耳打ちします。
「ここでは姫様と呼ばないでください。誰がきいているかわかりません」
アレクシスはコクコクと頷いた。この行動だけでも怪しいですが、これ以上街中で姫様と呼ばれるよりはマシでしょう。
最も、姫様と呼ばれなくても、こんな格好では貴族の娘だとバレバレ。周囲の人の服装は白い服ばかり。
脱走してからかなり時間がたちましたし、今頃私達の大捜索も行われているでしょう。つまり、人通りの多い場所にいれば安全。大丈夫。
問題ない。
私はアレクシスの手を握って、大通りのあると思われる方向に歩みを進めました。
しかし、私達の向かう先を塞ぐように数人の男たちが、立ちはばかります。
「お坊ちゃんお嬢ちゃんたち、どうしたの? 迷子かな?」
周囲の人たち同様に白い服を着たお兄さんたち。しかし、彼らはわざわざ私達を取り囲むように、逃げられない様に囲んだ。
あ、これマズイパターンかも。
私は魔法を使おうと考えましたが、手先が震えます。土壇場で使えないなんて護身用で習った意味がないじゃない。
顔を青ざめながらオロオロするアレクシスと、周囲の人間で誰に声をかけようかと迷う私。
なぜなら、周囲の人達からは多少なりとも悪意や下心を感じたからだ。顔を動かしながら眼を合わせる前に視界から外す。
周囲の人々は私達二人を見ていた。
これは貴族の子供だと言うことはバレていますね。あとはお礼が欲しくて助けようとしてくる人なのか。別の目的なのか。
事の発端はこの日のお昼過ぎにさかのぼります。
公爵家で昼食を頂いた私達は、公爵直々の案内で街に出ることになりました。何か所か回って今度はまた大きな建物。資料館か何かでしょうか。
「こちらが我が領地最大の~」
正直、最初こそ珍しいものだらけの視察も、途中からは飽きてしまい、周囲をきょろきょろ見る露骨に暇そうな子供になってしまいました。そんな中、私同様暇そうにしている子供、従兄のアレクシスと目があいます。
この瞬間、自分の理性が五歳児レベルまで下がっていることを忘れていました。
赤子の頃、大人のままでしたら泣かなくていい場面で、ワンワン泣いていたことのように、五歳児に成長したからといっても、私の理性は五歳児のレベルにとどまっていた。
そう、厄介なことに私は二十五年と五年の経験で得た知識を持った五歳児程度の理性の持主だった。
私はすぐに周囲の大人たちの視線を確認すると、アレクシスの近くまで忍び寄りました。
建物に入ってすぐに私達二人は子供の身長より高い机の下に潜り込みました。
周囲の大人たちもこれまで大人しかった私達を注意深く見ている物はいない。が、セシルだけは周囲をきょろきょろと確認し始めました。
これは常に見られていたパターンですね。
運よく建物の内部に入るタイミングで視界から消えた隙をつけたみたいです。
セシルも誰かの人影に私達がいると思ったのか奥の方まで私達を探しに行きました。
その隙に私とアレクシスは子供だけで街に飛び出します。
この時は自分の内面は大人だから、何かあったら自分がアレクシスを護ればいいと考えていました。
そもそも、こんな行動をした時点で、自分を子供だと再認識すべきだったのです。
初めて歩くクレメンティエフ領の街は、イメージしていた中世より綺麗なところ。
さすがはゲームの世界なだけあって、ある程度制作者の理想が反映されているのでしょう。
建国祭の日も街を歩きましたが、あの日は夜であったことと、お祭りの最中だった為、街を歩いたという感覚にはなれなかったんですよね。
そして二人で走り回ります。知らない建物、知らない道。よくわからないオブジェに綺麗な花。そして、冒頭に至る。
「迷いましたわ」
「えと? えと、僕がなんとかするよ姫様!!」
「ちょっと!!」
私の発言に対し、大きな声で返事をしてしまうアレクシス。なんとかするだなんてまるで困っていることが露呈してしまうような言葉。
私はあわててアレクシスの口を両手で塞ぐ。まずいかな。周囲の人に聞かれたかな。私はアレクシスに耳打ちします。
「ここでは姫様と呼ばないでください。誰がきいているかわかりません」
アレクシスはコクコクと頷いた。この行動だけでも怪しいですが、これ以上街中で姫様と呼ばれるよりはマシでしょう。
最も、姫様と呼ばれなくても、こんな格好では貴族の娘だとバレバレ。周囲の人の服装は白い服ばかり。
脱走してからかなり時間がたちましたし、今頃私達の大捜索も行われているでしょう。つまり、人通りの多い場所にいれば安全。大丈夫。
問題ない。
私はアレクシスの手を握って、大通りのあると思われる方向に歩みを進めました。
しかし、私達の向かう先を塞ぐように数人の男たちが、立ちはばかります。
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