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第一章 離島生活
17話 交流
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しばらく歩いていると談話室で数名の聖女候補生たちがお話していました。どこかに入れて貰いましょうかね。
よく見ればヴィーちゃんと他に二人一緒にお話しています。私はヴィーちゃんを後ろから思いっきり抱きしめてしまいました。
「ヴィーちゃん!」
「ってわきゃああ!? クリスチナ?」
「なんの集まりですか?」
ヴィーちゃんと会話をしていた二人。それは昨日私と一緒に食事をした三人のうち二人。紫色の髪に低身長のカテリーナさんとそれ以上に低身長でヴィーちゃんと同じ白い髪の少女クラウディアさん。
ヴィーちゃんは髪が長く琥珀色の瞳をしているのに対して、クラウディアさんは髪は短く水色の瞳をしています。また、彼女の出身の問題かとても細身です。
「別に決まった集まりではないわ。偶然居合わせたから会話をしていただけよ」
「そうですわ。クリスチナ様もわたくし達とお話しませんか?」
「……………………(※ボソボソと喋っている)」
四人集まって最年長が十四の私。ここはお姉さん力を魅せる場面と言うことですね。全然関係ありませんが、クラウディアさんの言葉はみんな聞こえているんですか。
「とりあえず呼び方はリナちゃんとディちゃんで宜しいでしょうか?」
「わたくしがリナかしら? クリスチナ様の呼びたい呼び名で問題ありませんわ」
「……………………(※ボソボソと喋っている)」
リナちゃんは快諾し、ディちゃんは何を言っているかわかりませんが、首を勢いよくブンブンと縦に振っています。髪の毛も連動して動き、とてき活きが良いです。
元気なディちゃんを見れてニヤニヤしていると、隣にいたヴィーちゃんが引き気味で私を見ていました。
「ヤキモチですか?」
「え? それだけはないからやめて」
「そんなドン引きしなくても」
「お仲が宜しいのですね」
「ルームメイトの好みよ」
三人とお話をしていますが、いまいちディちゃんとの距離感が掴めません。なんとなく嫌われていないことだけはわかるのですが、いいのかこの距離で。そう感じました。
リナちゃんはどうやら侯爵家出身のエリートのようで聖バレリア教皇国で最も格式のある貴族の五女だそうです。
そんな彼女ですがさすが聖女候補生。出自のわからなぬディちゃんを常に面倒見ているというのです。
「リナちゃんも立派なお姉ちゃんですね!」
「もちろんですわ。クラウディア様はまだまだ幼いですからね。わたくしが護らねばならないのです」
「……………………(※ボソボソと喋っている)」
「クラウディア様もこう言っていますしわたくしもクラウディア様がお大好きですわ」
「あー、そうなんですねぇ」
私、何も聞こえないのですが、ディちゃんは一体なんて言っているのでしょうか。私がそう思ってヴぃーちゃんの方に視線を向けると、ヴぃーちゃんも同じことを思っていたのか私と視線がぶつかって頷きました。
「せっかくお離島でお巡り合えたのですから! お離島お生活が終わりましたら、是非我がお領土に遊びに来てくださいませ!」
「わぁ! いいですね! コロカ領と言えば大きなオリーブ畑ですよね!」
「……………………(※ボソボソと喋っている)」
「そうね。うちの商家でもよく取引しているわ。その時は是非クリスチナとは違うタイミングで遊びに行かせて貰うわ」
「えー? そんなこと言って二人で行くんですよね?」
「……………………(※ボソボソと喋っている)」
「お二人とも! クラウディア様がご一緒に行きましょうと言っているではないですか!」
リナちゃんが声をあげる。私とヴィーちゃんは目が点になった。そう、ディちゃんの言葉はリナちゃんにしか届いていないのである。
「「すみません。三人で行きましょう」」
「それで宜しいのですよ。ねえクラウディア様」
「……………………(※ボソボソと喋っている)」
本当に申し訳ございませんが、ディちゃんの言葉だけは全然わかりません。それはヴィーちゃんも同じようで二人して苦笑い。
お昼の鐘がなり、私達は食堂に向かいました。談話室から食堂は目と鼻の先。せっかくですので配膳のお手伝いをします。
「おや? 聖クリスチナではないですか。配膳のお手伝いとは曲がりなりにも聖女候補生という訳ですね。関心しました」
「クリスちゃんはスーパー聖女候補生ですからね! 褒められることなど至極当然です」
「まあ、いいことをしているので今は何も言わないでおきましょう」
私に声をかけてきたのは緑色の髪をしたしスター・タチアナでした。
シスターたちの食事は私達の後ですが、せっかくなのでと言いシスター・タチアナも一緒に配膳のお手伝いに参加。その後も数名の聖女候補生がやってきてみんな当然のようにお手伝いを始めました。
昼食はさきほど集まった四人で仲良く始めます。なんでもかんでも五本の指をびちゃびちゃになるまで汚しながら食べるディちゃんの指を綺麗に拭いたりフィンガーボールの水で洗ったりしてあげているリナちゃん。
リナちゃんは、本当にディちゃんのお姉ちゃんの様でした。
私もヴィーちゃんに何かしてあげなくてはと思い隣に座るヴィーちゃんの方に視線を向けましたが、彼女は私以上に綺麗な食べ方をしていて何も口出しすることができませんでした。
よく見ればヴィーちゃんと他に二人一緒にお話しています。私はヴィーちゃんを後ろから思いっきり抱きしめてしまいました。
「ヴィーちゃん!」
「ってわきゃああ!? クリスチナ?」
「なんの集まりですか?」
ヴィーちゃんと会話をしていた二人。それは昨日私と一緒に食事をした三人のうち二人。紫色の髪に低身長のカテリーナさんとそれ以上に低身長でヴィーちゃんと同じ白い髪の少女クラウディアさん。
ヴィーちゃんは髪が長く琥珀色の瞳をしているのに対して、クラウディアさんは髪は短く水色の瞳をしています。また、彼女の出身の問題かとても細身です。
「別に決まった集まりではないわ。偶然居合わせたから会話をしていただけよ」
「そうですわ。クリスチナ様もわたくし達とお話しませんか?」
「……………………(※ボソボソと喋っている)」
四人集まって最年長が十四の私。ここはお姉さん力を魅せる場面と言うことですね。全然関係ありませんが、クラウディアさんの言葉はみんな聞こえているんですか。
「とりあえず呼び方はリナちゃんとディちゃんで宜しいでしょうか?」
「わたくしがリナかしら? クリスチナ様の呼びたい呼び名で問題ありませんわ」
「……………………(※ボソボソと喋っている)」
リナちゃんは快諾し、ディちゃんは何を言っているかわかりませんが、首を勢いよくブンブンと縦に振っています。髪の毛も連動して動き、とてき活きが良いです。
元気なディちゃんを見れてニヤニヤしていると、隣にいたヴィーちゃんが引き気味で私を見ていました。
「ヤキモチですか?」
「え? それだけはないからやめて」
「そんなドン引きしなくても」
「お仲が宜しいのですね」
「ルームメイトの好みよ」
三人とお話をしていますが、いまいちディちゃんとの距離感が掴めません。なんとなく嫌われていないことだけはわかるのですが、いいのかこの距離で。そう感じました。
リナちゃんはどうやら侯爵家出身のエリートのようで聖バレリア教皇国で最も格式のある貴族の五女だそうです。
そんな彼女ですがさすが聖女候補生。出自のわからなぬディちゃんを常に面倒見ているというのです。
「リナちゃんも立派なお姉ちゃんですね!」
「もちろんですわ。クラウディア様はまだまだ幼いですからね。わたくしが護らねばならないのです」
「……………………(※ボソボソと喋っている)」
「クラウディア様もこう言っていますしわたくしもクラウディア様がお大好きですわ」
「あー、そうなんですねぇ」
私、何も聞こえないのですが、ディちゃんは一体なんて言っているのでしょうか。私がそう思ってヴぃーちゃんの方に視線を向けると、ヴぃーちゃんも同じことを思っていたのか私と視線がぶつかって頷きました。
「せっかくお離島でお巡り合えたのですから! お離島お生活が終わりましたら、是非我がお領土に遊びに来てくださいませ!」
「わぁ! いいですね! コロカ領と言えば大きなオリーブ畑ですよね!」
「……………………(※ボソボソと喋っている)」
「そうね。うちの商家でもよく取引しているわ。その時は是非クリスチナとは違うタイミングで遊びに行かせて貰うわ」
「えー? そんなこと言って二人で行くんですよね?」
「……………………(※ボソボソと喋っている)」
「お二人とも! クラウディア様がご一緒に行きましょうと言っているではないですか!」
リナちゃんが声をあげる。私とヴィーちゃんは目が点になった。そう、ディちゃんの言葉はリナちゃんにしか届いていないのである。
「「すみません。三人で行きましょう」」
「それで宜しいのですよ。ねえクラウディア様」
「……………………(※ボソボソと喋っている)」
本当に申し訳ございませんが、ディちゃんの言葉だけは全然わかりません。それはヴィーちゃんも同じようで二人して苦笑い。
お昼の鐘がなり、私達は食堂に向かいました。談話室から食堂は目と鼻の先。せっかくですので配膳のお手伝いをします。
「おや? 聖クリスチナではないですか。配膳のお手伝いとは曲がりなりにも聖女候補生という訳ですね。関心しました」
「クリスちゃんはスーパー聖女候補生ですからね! 褒められることなど至極当然です」
「まあ、いいことをしているので今は何も言わないでおきましょう」
私に声をかけてきたのは緑色の髪をしたしスター・タチアナでした。
シスターたちの食事は私達の後ですが、せっかくなのでと言いシスター・タチアナも一緒に配膳のお手伝いに参加。その後も数名の聖女候補生がやってきてみんな当然のようにお手伝いを始めました。
昼食はさきほど集まった四人で仲良く始めます。なんでもかんでも五本の指をびちゃびちゃになるまで汚しながら食べるディちゃんの指を綺麗に拭いたりフィンガーボールの水で洗ったりしてあげているリナちゃん。
リナちゃんは、本当にディちゃんのお姉ちゃんの様でした。
私もヴィーちゃんに何かしてあげなくてはと思い隣に座るヴィーちゃんの方に視線を向けましたが、彼女は私以上に綺麗な食べ方をしていて何も口出しすることができませんでした。
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