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第22話 捕まるアイリス
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私を睨む聖女マリアンヌ、固まる私。
そこに如何にも貴族な男性が通りがかる。
「おお、聖女様……今日もお美しいですな」
「ブリッキン子爵様、ご機嫌よう」
聖女マリアンヌは花のような笑顔と優雅な仕草で応じる。
「ご、ご機嫌よう~」
ガッ
私も勢いで挨拶して離れようと思ったのだが肩を掴まれてしまった。
「私の話は終わっていませんわよ……平民」
「そうですか。はぁ……それで何の御用でしょうか?」
(緊張から解放された先に面倒事が待っているなんて、お城というのはつくづく恐ろしい所だね)
「あなた、何故こんな所に? それに聖獣の気配がいたしますわ」
(ああ、なるほど。ハクの気配に寄って来たのかな?)
「城へは少し用事があって来ました。聖獣は陛下にお会いするために私に着いて来ただけです」
「なるほど。それで捕らえもせずに聖獣を帰すとは陛下のお考えも解りませんが……良いですわ。さっさと聖獣を置いてお帰りなさい」
「特にそのような指示もされていませんので。それでは……」
ガッ
また肩を掴まれる。
「たかが平民が聖獣の供として城に入れた位で随分と偉ぶりますわね」
(本当に、心底面倒な人よね。ねえ?)
内心の事なので当然誰からも同意を得られないけど……それでも思ってしまうのは止められない。
私はさっさと帰って弟を愛でて土を触りたいのだ。
腐臭がして来そうな貴族社会となんてこれ以上関わりたく無い。
「そんなたかが平民、捨て置いて下さいませ。高貴な聖女様に気にして頂くようなものではありませんので」
ガッ
私の逃走は3度阻まれる。ぐむむ……。
そろそろ私の我慢も限界デスワヨ……。
「……聖女様、どうかなされましたかな?」
静かだが重厚な声が聞こえた。
そちらに目を向けると50歳くらいだと思われるやたらと背の高い男性が私達を見下ろしていた。
「これは……ロイド伯爵……」
聖女マリアンヌが慌てて貴族式の礼をする。
私は貴族では無いのでお辞儀をしておく。
(ロイド伯爵って……聞き覚えが……)
「何やらただならぬ雰囲気に見えましてな。失礼ながら声をかけさせて頂いたのだが」
「いえ、そのような事は……こちらのアイリスさんとは親しくさせて頂いておりますのよ……ね?」
(……いつもそんな笑顔ならもう少し仲良く出来るかもね……いや、やっぱり仲良くは無理かも)
白々しい笑顔を貼り付けた聖女の顔を見て溜息でも吐きたい衝動に襲われる。
「そうでしょうな。恐らくそちらの方は陛下から伺っているお客人でしょう。陛下の賓客に対し問題を起こされる筈も無いでしょうからな。……それでは私はこれで」
そう言うとロイド伯爵は私の目を見てから去って行った。
聖女マリアンヌは優雅な仕草で礼をしている。
ロイド伯爵が見えなくなると、再び私を睨んで来る。
「チッ」
あ、舌打ちした。もう清々しい程に裏表がはっきりしている。
「今日はこの辺で……ご機嫌よう」
腰を屈めて睨み上げるようにしてから聖女も去って行った。
「……はぁ」
ようやく思い切り溜め息を吐けた。
『お疲れ様であるな、アイリス」
『そうね……疲れちゃった。あとでハクをモフモフさせて貰えば少しは元気になるかも』
『……まあ、少しだけなら付き合ってやらなくもないのである』
こうして私達はようやく城を後にした。
そこに如何にも貴族な男性が通りがかる。
「おお、聖女様……今日もお美しいですな」
「ブリッキン子爵様、ご機嫌よう」
聖女マリアンヌは花のような笑顔と優雅な仕草で応じる。
「ご、ご機嫌よう~」
ガッ
私も勢いで挨拶して離れようと思ったのだが肩を掴まれてしまった。
「私の話は終わっていませんわよ……平民」
「そうですか。はぁ……それで何の御用でしょうか?」
(緊張から解放された先に面倒事が待っているなんて、お城というのはつくづく恐ろしい所だね)
「あなた、何故こんな所に? それに聖獣の気配がいたしますわ」
(ああ、なるほど。ハクの気配に寄って来たのかな?)
「城へは少し用事があって来ました。聖獣は陛下にお会いするために私に着いて来ただけです」
「なるほど。それで捕らえもせずに聖獣を帰すとは陛下のお考えも解りませんが……良いですわ。さっさと聖獣を置いてお帰りなさい」
「特にそのような指示もされていませんので。それでは……」
ガッ
また肩を掴まれる。
「たかが平民が聖獣の供として城に入れた位で随分と偉ぶりますわね」
(本当に、心底面倒な人よね。ねえ?)
内心の事なので当然誰からも同意を得られないけど……それでも思ってしまうのは止められない。
私はさっさと帰って弟を愛でて土を触りたいのだ。
腐臭がして来そうな貴族社会となんてこれ以上関わりたく無い。
「そんなたかが平民、捨て置いて下さいませ。高貴な聖女様に気にして頂くようなものではありませんので」
ガッ
私の逃走は3度阻まれる。ぐむむ……。
そろそろ私の我慢も限界デスワヨ……。
「……聖女様、どうかなされましたかな?」
静かだが重厚な声が聞こえた。
そちらに目を向けると50歳くらいだと思われるやたらと背の高い男性が私達を見下ろしていた。
「これは……ロイド伯爵……」
聖女マリアンヌが慌てて貴族式の礼をする。
私は貴族では無いのでお辞儀をしておく。
(ロイド伯爵って……聞き覚えが……)
「何やらただならぬ雰囲気に見えましてな。失礼ながら声をかけさせて頂いたのだが」
「いえ、そのような事は……こちらのアイリスさんとは親しくさせて頂いておりますのよ……ね?」
(……いつもそんな笑顔ならもう少し仲良く出来るかもね……いや、やっぱり仲良くは無理かも)
白々しい笑顔を貼り付けた聖女の顔を見て溜息でも吐きたい衝動に襲われる。
「そうでしょうな。恐らくそちらの方は陛下から伺っているお客人でしょう。陛下の賓客に対し問題を起こされる筈も無いでしょうからな。……それでは私はこれで」
そう言うとロイド伯爵は私の目を見てから去って行った。
聖女マリアンヌは優雅な仕草で礼をしている。
ロイド伯爵が見えなくなると、再び私を睨んで来る。
「チッ」
あ、舌打ちした。もう清々しい程に裏表がはっきりしている。
「今日はこの辺で……ご機嫌よう」
腰を屈めて睨み上げるようにしてから聖女も去って行った。
「……はぁ」
ようやく思い切り溜め息を吐けた。
『お疲れ様であるな、アイリス」
『そうね……疲れちゃった。あとでハクをモフモフさせて貰えば少しは元気になるかも』
『……まあ、少しだけなら付き合ってやらなくもないのである』
こうして私達はようやく城を後にした。
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