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第二章:これからは二人で生活する中へ。
他種族への異能発動と同時解決。
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とある日。
私は相変わらず、本を読みながら今の世界についてと。
それを最近は学んでた。
やっぱりかぁ…
前の帝国でも思ったけど?
文明の差は大きいなぁ。
「ネオ、少し良いか?」
私はラークの声に気付いて見ると…
なぜか複雑よりも、もう微妙な顔をしてた。
「どうしたの?
何か…
あったみたいだけど…」
微妙な顔のままで私を見てだった。
「ネオにはなぁ…
本当は…
出来れば…
いや、だが…
実は少し用事も出来た事があってな?
それで一緒に連れて行きたい場所がある…
ネオ一人にと、俺は勿論したくもない。
でも今回は、少し面倒になった様でなぁ…
まぁ、ネオに判り易く言うなら…
仲立ちか?
どうも揉め事が悪化してるらしい。」
そう言うとラークは溜息をした。
うん?
ロアが前に言った事かぁ?
それにしても…
ラークが珍しい?
口調すらも嫌そうに?
「私は別に良いけど…
それも人間が?」
ラークは首を横に振る。
「違うエリアに居る獣人からの相談でな。
どうも『他種族』がだ…
このままだと悪化するとな、それも判るが…
それで俺に連絡して来た事でもあってなぁ…
確かに厄介だろう。
それなのにネオを連れて行く?
でも一人にはしたくない。
いや、違うな。
絶対に俺がだ、ネオを一人にしたくもない。
俺はネオの方が大事でもあるが、無視も出来ん…」
私は少し納得はした。
多分だけど?
他種族の事でだろうけど?
でも、仲間の為にかぁ…
「うん、判ったぁ。
ラークと一緒に行くよ!!
それに私もラークの側に居たいし?
他種族対策なら、私には安全対策されてるし?
ラークと一緒の方が安心出来るから。
大丈夫だよ!!」
私が笑って言うと、まただった。
ラークは少し驚いた顔はしたけど、すぐに同じ。
微妙な顔になった…
「確かに、俺も居る。
他種族に関してならばだが。
ネオの異能があれば、絶対に傷付かないだろう。
でも…
ネオが初めて見るだろうからなぁ…
今回の他種族は難しいのもある。
だから、ネオには見せたくはない感覚だ。」
私は首を傾げた。
「難しい?
その他種族が?
具体的に言うなら、どこが?」
ラークは目を少し閉じた。
どうも…
考えてる?
ラークが?
そこまでなの?
私が不思議に見てるとラークは目を開けた。
「見た目は人間と、全く違う。
それに攻撃性すらある他種族なんだ。
気難しい上に、しかも言語ならば…
ネオも必ず判るだろうからな。
そうなると、内容もだ。
ネオだから余計にか?
それなのに…
最初に?
あの他種族を見たら…
他の他種族に対しても…
印象が変わりそうで、俺は微妙な感覚しかない。」
私は驚いた。
ラークが!?
そこまで!?
私は少し考えてると…
ふとロアが浮かんだ。
「ねぇ、ラーク!!
ロアも一緒になら、ラークだけじゃなくて。
私とかも困ってたら助けてくれるかも?」
ラークは驚きながら言った。
「何だと!?
ロアを同行に!?
あの馬鹿を!?
更に厄介になるだけだろっ!!」
私はまた驚いた。
「えっ…
あれ?
でもロアも一緒なら…
ラークが相談中とか?
ロアは相談には入らないんでしょ?
なら、大丈夫なんじゃ…」
ラークは首を横に振って言った。
「あの馬鹿は言語すら判らん!!
談話室での話になるだけだ!!
ネオは俺の側でも守れる!!
まして、あの馬鹿が更に!?
意味なし!!」
私は考える。
談話室?
それって…
多分?
大きい話だからだよなぁ?
話し合いの為だけに?
わざわざ?
確か就職活動の時にあったけど…
「ねぇ、ラーク?
それって、かなり大きい問題なんでしょう?
だから談話室を使ってまでの話し合いに?
なら、側に控え室とか?
あるんじゃないの?」
ラークは凄く驚いた顔をした。
「ネ、ネオ…?
談話室と、だけで、なぜ…」
「私は仕事した事ないけどなぁ。
もうすぐ社会人としてだ。
働く予定で就職活動はしてたから?
大きい会社なら当たり前だし?
違うの?」
ラークは明らかに慌てて言う。
「そ、それでも…
ネオが見えない場所になど。
そこでも一人にしたくない!!
危ないだけだ!!
なら、俺の側に居るだけで良い!!
まして、あの馬鹿なら言語もだぞ!?
絶対、また馬鹿をする!!
更に悪化させるに決まってるぞ!?」
私はまた考えるけど。
「でも…
言語は私が判るし?
そんな大きい?
話し合いの中に私が居るのも変だし?
控え室でロアと雑談してれば…
私一人にもならないし?
ロアも言語を私が言えば、対応も変わると思うけど?」
ラークはまた慌てながらだった。
「いや、駄目だ!!
それでも俺の側が一番安全は変わらない!!
あんな馬鹿が!?
ネオを守れる筈もない!!」
やっぱり、ラークは私を心配して…
でも…
話し合いでしょう?
私が居たらなぁ…
ふと、またロアを思い出した。
しっかりと、私はラークを見て言った。
「過保護馬鹿だぞ!!」
ラークは動揺までしながらも…
どうにかしようと、し始めた。
「だが…
でも、ネオが…
一人にも出来ん。
だが、あの馬鹿に?
いや、無理。
でも、他種族が、ネオに?
どうする!?」
ラークは目を閉じて凄く考え出した。
私はそれを見てたけど…
ロアの一撃必殺技になった、あの言葉を。
正直、凄いと思った…
**************************
数日後。
一緒に身支度もして、二人で家から出た。
そこでもラークはまた私に同じ事を言う。
「ネオ、良く覚えるんだぞ?
あの馬鹿は、本当の大馬鹿だと。
俺もすぐネオにと守る様に動く。
だから、あの馬鹿をだ。
何かの防御の為に使え?
僅かな時間稼ぎにはなる。」
私は毎回。
返答に困るけど、丁度その時だった。
「ネオ!!」
ロアが嬉しそうな様子で走ってきた。
でも完全に…
ラークは無視してだった。
「ネオが俺をだろ!?
話はラークからも一応、全部聞いたぜぃ!!
すっげぇ、嬉しかったし?
ネオがだぞ!?
俺にとだぞ!?
よっしゃ!!
もう任せろぅ!!」
私は思わず笑った。
「ロア!!
朝から元気だなぁ。
うん、今日は宜しくね?
言語は私が判るし?
ラークを待ってる間も、きっとだなぁ。
ロアとなら楽しいよ!!」
凄くロアはまた嬉しそうな様子でだった。
「ネオ!!
やっぱ、めっちゃ可愛い!!
でも約束も守るぜ!?
ネオは俺が絶対に今日は守り切るぜ!!
んっ!?
ネオを?
俺が?
俺だけを!?
しかも、俺にと!?
それだと…」
私が見てるとロアは考える仕草をした。
でもすぐに嬉しそうな様子で言った。
「ラークは相談、話し合い中な?
うん、そうな?
長~く、話し合いな?
うん、その間は…
俺だけ!?
ネオと!?
よっしゃ!!
充分だなぁ…」
「あははははっ。
ロアは本当に面白いなぁ。
でもね?
ロアがした様な事だよ?」
私が笑って言うと急にロアの顔がだった。
不思議そうな顔になった事に判ったぐらいでもある。
「んっ?
俺が?
今日の?」
「うん!!
凄くね、ラークが悩んでたの。
それでロアの事を出したんだぁ。
大きな話し合いだし?
邪魔はしたくないし?
でもラークは、私を一人と?
したくないのは判ったし?
ロアの事を出してもだったから。
ちゃんと言った。
過保護馬鹿ってなぁ!!
そうしたら、凄く悩み続けたんだぁ。」
「ネオ!?
余計な事は言わなくて良いんだ。
俺は今だって、ロアの同行など許したくないぞ!?
だが…
万が一だ!!
何かあれば、すぐだぞ!?
ロアを盾にするんだ!!
それぐらいしか役に立たん!!」
私がラークを見ると、確かにまた微妙な顔だった。
「へっ。
ラーク?
ネオの言う通りじゃんよ。
相談中、ずっと?
あんな他種族のかぁ?
そっちの方が危ういじゃねぇの?」
ロアを見ると笑ってる様子には見えた。
それにラークもまた微妙な顔のまま…
「だから、仕方なくだ!!
俺はネオから離れたくない!!
だが、万が一の予防はしないと…
馬鹿なロアでも、ネオとの約束はある。
再度、言うぞ?
だから、仕方なくだ。
もう一度な、馬鹿だからな。
だから、仕方なくだ。
何度でも言える…」
「もう過保護馬鹿にか?
ざまぁ。
俺は今でもネオな?
友達だし?
約束もだし?
当たり前な?
あっ、そうだ、ネオ!?」
私は二人を笑って見てたけど。
ロアが私を見たのに気付く。
「うん?
どうしたの、ロア?」
「この過保護馬鹿にだ。
絶対に?
聞いてるだろうがなぁ…
ネオは控え室から出たら駄目だぞ!?
俺も居るし?
更にラークも居るし?
まぁ…
俺からしたら…
控え室でずっとネオと居たいが!!
でも、あの他種族にだ、俺もなぁ…
ネオ?
正直にだ、俺は今から本気で言わせて貰うぞ?」
私はロアを見て頷く。
そんなロアは、ゆっくり首を横に振る。
それから私に微妙な、判らない顔で言った。
「俺は苦手だな。
うん、そう、言語?
知らん。
話したくないし?
話す気もない。
関わる過保護馬鹿が、俺には判らん。」
私は驚く。
ロアまで!?
ラークだけじゃなく!?
「ロアもなの!!
そんなに!?」
ロアは頷く。
「確かに?
他種族は多いがなぁ…
最初に…
あれか?
もうな、俺からしたらだ。
控え室でもなく、この家でか?
ネオと居たいが?
約束があるからと。
ラークも居るならだから無理な?
控え室は側にあるから。
ギリギリのラーク。
もうラークは訳わかんねぇ。」
私は驚きながら、どうにか考えようとした時だった。
ガガガッン!!
ラークが思いっきりロアの後頭部を殴り付けた。
そのまま怒鳴った。
「黙れ、この馬鹿が!!
ネオが心配するだけにも判らないのか!!
俺なら余裕だ!!
ネオすら守れる自信もある。
馬鹿なロアの方が、俺には判らん!!」
私はもう驚くしかない。
凄い音がしたけど…
ロアは立ち上がりながらも言った。
「ラーク…
マジで痛かったぞ!?
少しは手加減しろ、この過保護馬鹿がぁ!!」
ラークは無視して私に笑って言う。
「大丈夫だ、ネオ!!
俺は馬鹿なロアみたいにな?
全く、弱くもない。
俺なら余裕で可能だからな?」
私はもう…
どうにか…
その場では頷くしか出来なかった。
二人共に?
そんなに?
しかも…
本当に…
凄い音したけど!?
ラークはロアを無視して普通に言った。
「森から近道しような?
ネオに長距離を歩かせたくない。
疲れる前に終わらせよう。」
私は不思議に思った。
近道?
そんなのが?
ラークは少し、視線だけを私から外した。
ロアが来た、森の方にだった。
私も森を見る。
でも…
普通の森だし?
ロアが来た道があるだけなのに?
その時だった。
森が!?
いや、違う!?
道だけ!?
陰の様な黒い…
判らないのが集まり出した。
更にその先にとだった。
違う道が見えた。
えぇっ!?
な、何、これはっ!?
「ネオは初めて見ただろう。
俺の異能、その一つだ。
俺自身でも使えるのもあるがな。
『亜空間固定』と呼ばれてる異能の一つ。
前にも言っただろ?
普通、この家にも来れない様にもしてると。
他の場所でも、その場所を知れば使える。
この森は俺の縄張りとして、他の者すらも迷わせる。
あちこち歪ませてあるから、誰かが入って来れば判る。
それで判別して空間を自由にと。
変化も出来るぞ?
俺の縄張りとしての範囲以外も可能な。
獣人でも珍しい異能だから、余計にか?」
私は一応、森に人が来ない理由は判る。
でも…
亜空間!?
そんなのは、前の世界なら…
有り得ないぞ!?
これがラークの異能!?
しかも、複数なら…
まだある事に…
どうにか、私はラークを見た。
嬉しそうに笑ってた。
「やっぱり…
ラークは凄いなぁ!!
こんなの初めて見た!!
良いな!!
驚いたよ!!」
私は笑って興奮した。
「あはははははっ。
ネオは本当に判り易いから。
俺は見てるだけでなぁ。
あははは。
だから、大丈夫だぞ?」
「うん!!
ラークは凄いっ!!
あぁ、ラークを愛して良かった!!」
ラークは少し驚く顔はしたけど。
また笑って言った。
「俺もネオを愛してる。
さて、行くか。」
私は嬉しいだけだったけど。
ようやくラークはロアを見て言った。
「そこの馬鹿もだ。
行くぞ?
それと…
俺は離さない。
馬鹿も約束は守れよ?」
「へぃへぃ。
全く、この特殊なラークが普通?
有り得ねぇし?
だがな…
俺も絶対にネオとの約束だけは守るぜ。
ラーク、もう一つだ。
ネオの為だ、俺は気にするな…
どんな馬鹿な俺ですら、それぐらいは判ってるからな?」
私は少しロアの雰囲気だけは気になった。
「ロア?
どう、したの…
いつもと、様子が?」
ロアはすぐに笑った様子でだった。
「いや?
俺は変わらねぇよ!?
ネオと居たいだけだぜ?」
「ネオ、それと馬鹿もな。
今からすぐに現地にだ。」
私はラークを見れば、笑ってるのは判る。
だから笑って言う。
「うん!!」
そうして、初めてラークの異能でだった。
現地らしい、さっきとも違う場所へと行った。
**************************
私は不思議な景色を見た。
何だか…
さっきの森よりは暑い?
少しだけど気温か?
それに…
これは畑もあるけど?
実際は見た事はないし?
何かオレンジの果実みたいだなぁ。
ここは農園みたいなのかぁ?
ラークとロア、一緒に歩いて進むけど。
私は周りを見ながら考えてた。
「着いたぞ、ネオ。
先に馬鹿と一緒に控え室だな。
そこに居てくれ。
俺は隣に居るから。」
「うん?
もう着いたの?
でも…
この建物はラークの家や…
他とも…
違うなぁ…」
私は不思議な気分だった。
考えても…
やっぱり素材は判らない。
でも…
こんな農園みたいな場所に一つだけ?
3階建てのマンション?
いや?
でも扉は一つだし?
アパートではないなぁ。
木でもないし?
何だろう、コンクリでもないだろ?
四角いだけの建物を見て…
私は首を傾げる。
「ネオは気にすんなよ!!
この場所は管理してる程度だかんなぁ。
家じゃねぇよ?」
ロアを見ると笑ってる様子だった。
管理…
果実とかかなぁ?
私はでも何も言わず、頷く。
それから入っても誰も居なかった。
また…
不思議に思うけど?
ラークもロアも、普通に歩くだけだし?
部屋数はありそうだなぁ。
そうして見ながらも私は着いて行くと。
ラークは一つの部屋を開けて笑う。
「ネオは、この部屋でな?
俺は隣には居るから。
大丈夫だぞ。」
ふと、ラークが居なくなる事を考える。
でも…
「うん…」
「ネオ!!
早く入ろうぜ!?
俺な、今日は面白いもん。
持ってきたからなぁ。
ネオにもだぞ?
良い時間潰しにもなるし?
それにネオにも聞きたい事もあるし?
もっと遊ぼうぜ!!」
面白い!?
すぐに私はロアを見ると、また笑ってる様子だった。
それにロアは…
いつもそう、面白い話もだし!?
「うん!!
判った、ロア!!」
私は笑ってロアに言う。
「だろ?
暇潰しには丁度良いし?
過保護馬鹿みたいにか?
つまんねぇ時間も、俺はしねぇなぁ。」
「ロア…
まぁ…
今は良いか。
ネオも少しだけ待ってられるな?」
私はラークを見ると笑ってた。
だから笑う。
「うん、判ったぁ!!」
ラークは私の頭を撫でてきた。
それから部屋の扉を閉めて行った。
ロアとも一緒に部屋に居るけど。
隣にラークかぁ…
考えようとする前にすぐだった。
ロアが大きく言った。
「よっしゃ!!
ネオ!!
あの過保護馬鹿は隣だが。
二人で遊ぼうぜ!!」
私はやっぱり嬉しくなる。
ロアと来て良かったと思うから笑った。
そしてロアが持ってたのは…
トランプみたいなのだった。
でも…
数字じゃない!?
私はロアに聞きながら、理解もして遊び出した。
**************************
しばらく、ロアとも話したり、またゲーム中。
私はルールも判ったけど。
どうにか多分?
この世界、ゲームみたいなものに必死だった。
トランプの神経衰弱みたいなものだけど?
模様も複雑だし?
しかもロアが見る時、私は目を閉じる。
だから私が選んだカードのみ。
間違えた場所しか判らないのもある。
でも…
私は気付いた。
これなら…
「判った!!
ロア!!
次は負けないよ?
もう、カードなら見なくても判る!!」
私が笑って言うと、ロアは驚いた様子をした。
「ん?
カードは…
さっき言ったトランプの?
ネオは見なくても?」
「うん!!
もう一回やろう!!」
またゲームを始めた。
そう、裏面にある汚れや痛み方、傷の形。
その方が簡単だった。
ロアが不思議そうな顔でだった。
「んじゃ、ネオからで良いけど…
俺、ちょっと一回だけ?
見ても良いかぁ?
気になる…」
私は笑って頷く。
「じゃあ、もう、私の勝ちだなぁ。
ロアには負けないよ!!」
私はペアのカード。
それぞれを少しずつ、裏返す。
やっぱり!!
嬉しくなって、徐々にと、全部揃えて裏返した。
「やったぁ!!
ロアの番はないよ!!
私の勝ちだ!!」
「まさか…」
ロアは私を見て驚いた様子で言った。
「ネオは…
裏面だけでか!?
全部を覚えた!?
それでか!?」
「うん!!
そう、だって模様も複雑だからなぁ。
だったら裏面を覚えれば、全部判るし?
それなら勝てるし?
最初でも簡単だよ!!」
ロアが凄く驚いた様子をした。
「え、な…
この…
短時間で…
全部をか!?
ラークもだか、ネオも…」
その時だった。
ガガドガーン!!
私は驚いて止まる。
それは隣の部屋だった。
いきなり、とんでもない大きな音がした。
すぐ聞こえた方を見て考える。
今…
隣から明らかに…
でも、隣には…
「ラーク!?」
私は咄嗟に動いた。
扉を開けようとしたら、急に腕を掴まれた。
「待つんだ、ネオ!!
ラークなら大丈夫だと言っただろ!?
この部屋で待つんだ!!」
「でも…
ラークが…
話し声も聞こえない壁なのに。
あんな音なら…」
私はラークを…
それは!?
私は首を横に振って大きく言った。
「嫌だ!!
ラークも、ロアも、失いたくない!!」
ロアは明らかに驚いたのは判る。
でも首を横に振って僅かに言う。
「俺にまで…
いや、でも、ラークは無事だ!!
ネオは、この部屋に…」
私はすぐにロアの腕を振り払う。
「ネオ!!
くっ、待つんだ!!
駄目だ、ラークは…」
声は聞こえたけど、私は部屋から出た瞬間だった。
すぐに言った。
『シフト』
もう明らかに違う、完全な他種族だ!!
爬虫類の様な肌。
でも昆虫みたいな硬そうな背中。
更に羽や目はトンボみたいでもある。
その他種族が言った。
「なぜ人間が居るんだ!!
下等な人間が!!」
そうすると視界が歪んだ。
私は初めて見た他種族もだけど…
こんな視界の歪みは…
まさか、異能!?
でもすぐにロアが殴り付けて、壁まで吹っ飛ばした。
「ネオ!!
部屋に戻るんだ!!
ラークは無事だ!!」
ロアが大きく、いつもと違う口調でだった。
私はすぐに察した。
「だから、ラークも、ロアも…
でも…」
私は首を横に振ってた時だった。
隣の部屋から多く廊下にと。
その中にラークも居たけど、明らかに焦った顔だった。
ロアが私を背にして言った。
「ネオ!?
言う事を聞くんだ!!
部屋に戻れ!!」
私は動けなかった。
でもどうにか小さく言う。
『シフト』
それからまた視界が歪んだ。
異能!?
他種族の声も聞こえた。
「人間だと!?
なぜ!?
あんな下等な生物が!!」
下等な?
私が僅かに言う前にラークが動いた。
「今は静まってくれ!!
俺から説明もする!!」
でも視界が更に歪んだ。
私は瞬時に理解した。
ラークまでっ!!
そう思って、どうにか身体を動かした。
ラークの前に立って、両手で広げる。
「ネオ!?
な、待て!!」
その時、更に視界が歪んだ。
もう視界全てが歪んで、ハッキリとも見えない。
僅かにオーロラの様にと。
私やラーク、ロアにもだった。
円形状の広がった。
そこで視界の歪みがなくなり、オーロラだけになる。
それから光った。
他種族の数人がそれぞれ別、火で燃えた。
風で吹き飛ぶ、更に判らないけど倒れた。
私は理解もして大きく言った。
「私の異能は、異能を弾き返すだけだ!!
ラークも、ロアも、傷付けないで!!」
その場から歪みが全て消えた。
明らかに他種族の中で、一人だけ前に出てだった。
「お前は人間だろう?
なぜ、異能を使えるんだ?
しかも、我々の言語すらも話す…
答えろ!!
下等な生物の人間が、更にだ。
なぜ、この場に居る!!
人間など、異能さえない下等生物な筈だ!!」
私は目でも全てが判らない…
だから思ったまま言う。
「確かに私も人間だよ。
だけど…
私も人間なんか大嫌いだ!!
人間は下等生物なのも正しい。
私が異能を使えるのは、この世界の人間じゃないからだ。
馬鹿な神が失敗したからと。
この世界にと。
それの安全対策にと、異能を貰った。
この異能は私から攻撃出来ない。
ただ、相手からの異能は全て弾き返すだけ。
馬鹿な神が言った。
私からは害してないのに、異能で攻撃ならと。
だから防ぐだけじゃなく、弾き返しちゃえと。
それは自業自得だと。
私も驚いたけど、初めて見た!!
異能で攻撃したんでしょ!!
それは私にかもしれない…
私には見えても、何の異能かも判らない!!
でも、言葉は全て可能にされてるから。
だから貴方達の言葉も全部、判るだけだ!!
それに…」
私は睨み付けて怒鳴った。
「会話すらも、まともに出来ない!!
クズで最低なゴミみたいな人間も認めるけど!!
貴方達も同じ事をするなら、同じ下等生物だ!!
私にとしたかもしれないけど!!
ラークやロアにまで!!
異能に当たったら、どうするんだぁ!!
そんな事も会話すら出来ず、攻撃するなら。
貴方達も人間と同じだ!!
クズで最低なゴミ以下の人間と同じ!!
下等生物だぁ!!」
そうすると、言ってきた他種族がだった。
「お前は…
人間だが、他の人間とは違う様だ。
確かに、異能を持つ人間など、有り得ないだろう。
そして、獣人すらも、守ったのか…?
ならば、最後にお前に聞きたい。
会話が成り立ち、更にだ。
我々から攻撃をしなければ、お前はどう思うんだ?」
私は考える。
良く判らないけど?
どうにか、そのまま言う。
「それは多分、普通?
だって、会話が成り立つんでしょう?
なら、別に…
それなら姿が違うだけだし?
何が違うの?
人間は、うん、貴方達の言う通りだし?
会話すら、全く成立しない。
私にも、そうだし?
会話すら成り立たない馬鹿ばっかり。
要らないな、下等生物とかより、もう…
ただのゴミ?
そうだな、それは良く判る。
私自身も、人間なのがウンザリするし?
誰も、私なんて見ないし?
判らないし、変わらないし?
あんなクズで、最低で、更に馬鹿?
もう救い様もないのが、人間だな。
嘘ばかり、欲の塊、それが人間って、私は良く知ってる。
極稀にしか、嘘を付かない人間すら珍しいし?
私も人間なんて大嫌いだけど?
貴方は会話も出来てるし?
それに人間以外は…
ちゃんと、普通の動物達すらだけど。
会話は成り立つし?
私が信じれば、動物達も必ず信じるし?
危害すら…
私がしなければ、してこないよ。
貴方達は勝手に決めつけた。
それに勝手に攻撃してきた。
だから、人間と同じ下等生物以下にはなるけど…
今の貴方は…
聞いてきたし?
異能もしてないなら、一方的に危害をしない。
なら、人間じゃないから。
私は別に、普通だと思うけど。
貴方達は…
違うの?
人間と同じなの?」
言ってきた他種族がだった。
「な、我々が!?
人間と同じ、下等生物と!?
お前から見たら、同じかと、私に聞いたのか!?
我々は違う!!
あんな下等生物とは違う!!」
私は普通に疑問を聞いた。
「じゃあ、どうして?
話も聞かずに勝手に攻撃を?
それは人間と同じでしょう?
違うなら…
逆に私の方が判らないけど?」
周りに居た他種族も、何か変な動きをした。
言ってきた他種族もだった。
「それは…
お前が、ただの、人間に見えたからだ。
確かに、決めつけたのは、我々だが…
だが、お前みたいな人間は見た事もない。
だからしたが、我々は人間と同じ扱いをと。
されたくはない。」
私は考える。
確かに?
私は世界も違うし?
会話も出来るし?
でも…
それなら普通…
「じゃあ…
貴方達は、人間じゃないなら判るよね?
会話が成り立ってるし?
した事を理解してるならだけど?
私は仕方がない。
一応、人間だから。
貴方達がするのは判る。
でも…
ラークとロアには謝って!!」
言ってきた他種族も微妙に動いてだった。
「な、何を…
我々に謝れと?
お前にしただけだろう。
なぜ、獣人などに!?」
私は怒りが湧いて、睨んで大きく言った。
「私にだとしてもだ!!
貴方達が勝手にしたんだ!!
ラークやロアは何もしてないのに!!
それだったら、やっぱり人間と同じだ!!
人間も自分勝手に、決めつける!!
その上に間違ってても、認めようとしない!!
人間も同じ様にするんだ!!
弱い動物達にと、勝手にそうする!!
強い時は弱いのを、弱くなれば態度すら変える。
危害も同じ事だ!!
そんな事は最低なのに、それすら…
判らないなら、やっぱり人間と同じだ!!
私は人間なんか大嫌いだ!!
貴方達も同じなら、大嫌いだ!!」
他種族達が全員、僅かに動いた。
私と話してる他種族もだった。
「それは…
お前には、そう思う事にと、なるのか!?
人間などと、我々を同じ扱いにだと?
それを、嫌う理由にと?
それだけは…
我々はしない!!
判った…
悪かった。
謝る。
お前が嫌う理由ならば。
理解も、した…
だから、我々は人間と同じ事はしない。」
私は嬉しくなる。
会話が成立した!!
しかも…
ちゃんと謝った!?
人間みたいに誤魔化さずに!?
私はそれが嬉しくて笑って言う。
「うん!!
なら、良いんだぁ。
だって、人間みたいに、貴方は誤魔化さなかった!!
ちゃんと判ってくれた!!
謝ってくれるなら、貴方は人間なんかじゃない!!」
話してる他種族もだった。
「お前は…
明らかに、他の人間とは違い過ぎる。
我々にすら、それにさっきの言葉も…
そんな事を言う理由ならば、予測も可能だが…
お前の名前は?」
私は少し驚いた。
でも嬉しくて笑って言う。
「私の名前は『ネオ』だよ!!
ラークがね?
私にと付けてくれたんだぁ。
でも貴方がだね!!
産まれてからも?
そうだなぁ、うん、初めてだし?
本当の私を見てくれたし?
私から名乗ったのも初めてだからなぁ。
凄く嬉しいよ!!」
話してる他種族も少し、口調が変わった。
「ネオか…
しかも、初めてだと?
ラークが?
付けた名前と?
それは…
本当か?」
私は嬉しくて笑いながら言う。
「うん!!
本当だよ?
ラークなら知ってるし?
ロアはね、私から名乗る前になぁ。
もうラークからかぁ?
私の事は聞いてたみたいで知ってたの。
だから、自分で名乗ったのは初めてだ!!」
その時に私は急に抱き寄せられた。
ラークだった。
更に抱き締めてきた。
何も見えないし?
「ラーク?」
「ネオ…
なぜ、また…
こんなに危ない事を…」
「だってラークが…
大きな音がして…
ラークが傷付くのは、嫌だよ?」
腕の力が少しだけ、強くはなった。
ラーク?
「長…
ネオは…
嘘を絶対に言わない。
だが…
今のだけでも、充分に理解した筈。
俺はネオだけを愛してるのも、この場ですら言える。
もし、これ以上、ネオにとなら…
俺の知る全てをと。
他種族にと交流すら使ってでも…
考える事を、忘れないで貰いたい。」
「ラーク…
人間の中で…
もう、判った…
私も全て、理解もした。
ネオの事もだ。
私からも改めて、ネオもそうだ。
ラークにも、他の獣人全てにと。
謝罪する。
我々が悪かったと。
それに…
私ですら…
ネオは、ラークにと頼みたい。」
「それならば、今回の件。
まだ何も変わらずだ。
冷静に考えて貰えると、受け取っても?」
「あぁ、我々からもだ。
特にネオが居るならば、尚更…
私が種族の長として許さん。」
私には判らない。
だから、ラークの背を少し軽く叩く。
「ラーク?
どうしたの?
まだ、話し合いが?」
少し緩めて、ラークが私にと笑った。
「そうだな。
長も話には和解してくれそうだ。」
長?
それは一番偉いとか?
**************************
私は気になって、他種族らしい長に聞いた。
「あの…
何を話し合ってるの?
それで…
揉めてるの?」
長らしい他種族は私を向いたけど。
表情すら全く判らない…
でも、会話が成り立つなら…
少し見てると、長が言った。
「ネオに判るとは思えないが…
この農園でしか得られない果実がある。
それの配分の件だ。」
農園の?
果実…
配分…
「それは…
簡単に言えば…
えっと、長の種族?
そこと、こっちの?
配分の量で揉めてると?」
「ネオ?
今の、僅かで…
判ったのか?
配分で?
俺は何も言ってないが…」
私は声でラークを見たら、驚いた顔をしてた。
「そんなの当たり前でしょ?
多分だけど?
来る時に果実みたいなの、あったし?
収穫も出来る量だろうけど。
更に配分なんだし?
そこで揉めてるのは、簡単だけど?」
ラークは少し考える仕草をして、私にだった。
「ネオに少し聞きたいんだが?
もしだ。
少ない果実があり、両方が譲らないなら…
ネオならば、どうする?」
私は考える。
少ない果実?
だから譲らないと?
「そうだなぁ。
その果実にもよるけど?
決まった時期や、年に収穫があるの?」
「まぁ、そうだな。
確か…
ネオは前に1週間は7日と言ってたな?
だとすると…」
ラークは目を閉じたまま言う。
「約300日程度。
それぐらいにしか収穫はない。
その収穫で数が少ない。
それを分配だ。」
約300日程度?
私はまた考える。
年に一度ぐらい?
だからかぁ?
旬の時期とかに収穫…
「なら、もう、栽培したら?」
ラークは目を開けて、驚いた顔で言う。
「栽培?
それは、いや、ネオ?
具体的には?」
「私の国でもなぁ?
旬の季節しか食べないのは、一応あったよ?
だけど、別に?
前の世界なら、年中、手に入るし?
やり方も簡単に言うならだけど…
最初だけは仕方がないけどなぁ。
でも、まぁ、ビニールハウスとかでも良いかぁ?
何個か設備を別々に建てて、それぞれ時期をズラすの。
そうすれば、一個の施設で収穫。
少ししたら別の施設で収穫。
それを繰り返せば、ずっとになるし?
何にも?
分配とかも要らないし?
皆が食べられるけど。」
「な、何だと…
それは…
季節を、意図的に、ズラした施設を?
その中に木があるから、常に…
食べられる様に、なると?」
私は頷く。
「別にこんなのは、木にも限らないけどなぁ。
まぁ、今回は果実…
なら、木だし?
仕方がないなぁ。
温度や気温の変化で判断してるんだし?
木の方はそれでしか判らないから…
勘違いだなぁ。
それを別々にしてしまえば、全部ズレるし?
木も安全、更に果実のみ。
定期的に収穫するなら、いつでも食べられる。」
ラークは嬉しそうに言った。
「それだ!!
ネオ!!」
すぐにまた抱き締めてきた。
「えっ!?
ラーク?
どうしたの?」
「ネオの発想は凄いな。
これで問題解決だ!!」
えぇっ!?
どうしたの!?
普通なのに!?
「長も聞いたな!?
今の方法をだ、この農園に取り入れたい!!
そして、今回の収穫分配だ。
どちらも同じにして、残した果実も使えば…
木すら増やせる。
更に設備なら簡単だぞ?
温度や気温の管理のみ。
既にある木を施設、別々に管理してしまえばだ。
いつでも収穫期を待つ必要さえなくなるぞ!!」
「それは…
ラークの…
言う通りだが。
まさか、果実の分配ではなく?
大元の木にと?
それをすれば…
確かに、常に可能になるか。
くっ。
ははははっ。
ラーク…
もう…
これはお前より。
ネオの方が…
凄いのではないか?
はははは。
面白いな。
もう、わざわざ。
こんな提案、確かにネオだけか。
もう分配する必要すらないぞ?」
「あぁ、俺もネオに関して、もう…
とんでもないぞ!!
俺よりネオだが、今の僅かでだ!!
敵わんだろ!?
長すらも驚きの提案な?
あははははっ。」
私は少し慌てる。
「ラーク?
どうしたの?
何を話してる?」
ラークは抱き締めてたのをだった。
また緩めて笑った。
「ネオは可愛いどころじゃないな!!
俺にはもう、ネオが凄過ぎるぞ!!
でも俺は嬉しいだけ?
あはははは。
もう、俺はネオだけは離さん!!」
私は首を傾げる。
いや…
これは私の案と言うか…
文明の差だろうけど?
「ラーク。
私は確かにラークにと頼んだが、もしだ。
ネオに関してのみ。
他種族でだ、私も全ての許可すら出そう。
その際は連絡しろ。」
ラークは凄く驚いた顔をした。
私も見ると他種族らしい長がだった。
「長…
それは、まさか、ネオを…
良いのか!?」
「理解したからだ。
私すら気に入った。
ネオだけ、そしてラーク以外も許さん。」
「何っ!?
良いんだな?
俺がネオには当たり前だったのもあるが。
それには感謝しかないぞ!!
絶対にネオは離さん!!」
「あぁ、それが一番だろう?」
ラークは嬉しそうにだった。
「ネオ!!
凄過ぎるぞ!!
どんだけなんだ!!
俺はもう、どうする!?」
私はラークが凄く嬉しい顔は判ったけど。
今度は…
何に?
**************************
その後、ラークも含めて、すぐに問題は解決したらしい。
でも私は家に帰ってから…
ラークからは懇々と注意をされた。
ロアに関しては、問答無用でだった。
「やっぱりだったか!!
この馬鹿が居ても、意味なし!!」
ラークは怒鳴りながら、完全にまた殴り付けた…
私は相変わらず、本を読みながら今の世界についてと。
それを最近は学んでた。
やっぱりかぁ…
前の帝国でも思ったけど?
文明の差は大きいなぁ。
「ネオ、少し良いか?」
私はラークの声に気付いて見ると…
なぜか複雑よりも、もう微妙な顔をしてた。
「どうしたの?
何か…
あったみたいだけど…」
微妙な顔のままで私を見てだった。
「ネオにはなぁ…
本当は…
出来れば…
いや、だが…
実は少し用事も出来た事があってな?
それで一緒に連れて行きたい場所がある…
ネオ一人にと、俺は勿論したくもない。
でも今回は、少し面倒になった様でなぁ…
まぁ、ネオに判り易く言うなら…
仲立ちか?
どうも揉め事が悪化してるらしい。」
そう言うとラークは溜息をした。
うん?
ロアが前に言った事かぁ?
それにしても…
ラークが珍しい?
口調すらも嫌そうに?
「私は別に良いけど…
それも人間が?」
ラークは首を横に振る。
「違うエリアに居る獣人からの相談でな。
どうも『他種族』がだ…
このままだと悪化するとな、それも判るが…
それで俺に連絡して来た事でもあってなぁ…
確かに厄介だろう。
それなのにネオを連れて行く?
でも一人にはしたくない。
いや、違うな。
絶対に俺がだ、ネオを一人にしたくもない。
俺はネオの方が大事でもあるが、無視も出来ん…」
私は少し納得はした。
多分だけど?
他種族の事でだろうけど?
でも、仲間の為にかぁ…
「うん、判ったぁ。
ラークと一緒に行くよ!!
それに私もラークの側に居たいし?
他種族対策なら、私には安全対策されてるし?
ラークと一緒の方が安心出来るから。
大丈夫だよ!!」
私が笑って言うと、まただった。
ラークは少し驚いた顔はしたけど、すぐに同じ。
微妙な顔になった…
「確かに、俺も居る。
他種族に関してならばだが。
ネオの異能があれば、絶対に傷付かないだろう。
でも…
ネオが初めて見るだろうからなぁ…
今回の他種族は難しいのもある。
だから、ネオには見せたくはない感覚だ。」
私は首を傾げた。
「難しい?
その他種族が?
具体的に言うなら、どこが?」
ラークは目を少し閉じた。
どうも…
考えてる?
ラークが?
そこまでなの?
私が不思議に見てるとラークは目を開けた。
「見た目は人間と、全く違う。
それに攻撃性すらある他種族なんだ。
気難しい上に、しかも言語ならば…
ネオも必ず判るだろうからな。
そうなると、内容もだ。
ネオだから余計にか?
それなのに…
最初に?
あの他種族を見たら…
他の他種族に対しても…
印象が変わりそうで、俺は微妙な感覚しかない。」
私は驚いた。
ラークが!?
そこまで!?
私は少し考えてると…
ふとロアが浮かんだ。
「ねぇ、ラーク!!
ロアも一緒になら、ラークだけじゃなくて。
私とかも困ってたら助けてくれるかも?」
ラークは驚きながら言った。
「何だと!?
ロアを同行に!?
あの馬鹿を!?
更に厄介になるだけだろっ!!」
私はまた驚いた。
「えっ…
あれ?
でもロアも一緒なら…
ラークが相談中とか?
ロアは相談には入らないんでしょ?
なら、大丈夫なんじゃ…」
ラークは首を横に振って言った。
「あの馬鹿は言語すら判らん!!
談話室での話になるだけだ!!
ネオは俺の側でも守れる!!
まして、あの馬鹿が更に!?
意味なし!!」
私は考える。
談話室?
それって…
多分?
大きい話だからだよなぁ?
話し合いの為だけに?
わざわざ?
確か就職活動の時にあったけど…
「ねぇ、ラーク?
それって、かなり大きい問題なんでしょう?
だから談話室を使ってまでの話し合いに?
なら、側に控え室とか?
あるんじゃないの?」
ラークは凄く驚いた顔をした。
「ネ、ネオ…?
談話室と、だけで、なぜ…」
「私は仕事した事ないけどなぁ。
もうすぐ社会人としてだ。
働く予定で就職活動はしてたから?
大きい会社なら当たり前だし?
違うの?」
ラークは明らかに慌てて言う。
「そ、それでも…
ネオが見えない場所になど。
そこでも一人にしたくない!!
危ないだけだ!!
なら、俺の側に居るだけで良い!!
まして、あの馬鹿なら言語もだぞ!?
絶対、また馬鹿をする!!
更に悪化させるに決まってるぞ!?」
私はまた考えるけど。
「でも…
言語は私が判るし?
そんな大きい?
話し合いの中に私が居るのも変だし?
控え室でロアと雑談してれば…
私一人にもならないし?
ロアも言語を私が言えば、対応も変わると思うけど?」
ラークはまた慌てながらだった。
「いや、駄目だ!!
それでも俺の側が一番安全は変わらない!!
あんな馬鹿が!?
ネオを守れる筈もない!!」
やっぱり、ラークは私を心配して…
でも…
話し合いでしょう?
私が居たらなぁ…
ふと、またロアを思い出した。
しっかりと、私はラークを見て言った。
「過保護馬鹿だぞ!!」
ラークは動揺までしながらも…
どうにかしようと、し始めた。
「だが…
でも、ネオが…
一人にも出来ん。
だが、あの馬鹿に?
いや、無理。
でも、他種族が、ネオに?
どうする!?」
ラークは目を閉じて凄く考え出した。
私はそれを見てたけど…
ロアの一撃必殺技になった、あの言葉を。
正直、凄いと思った…
**************************
数日後。
一緒に身支度もして、二人で家から出た。
そこでもラークはまた私に同じ事を言う。
「ネオ、良く覚えるんだぞ?
あの馬鹿は、本当の大馬鹿だと。
俺もすぐネオにと守る様に動く。
だから、あの馬鹿をだ。
何かの防御の為に使え?
僅かな時間稼ぎにはなる。」
私は毎回。
返答に困るけど、丁度その時だった。
「ネオ!!」
ロアが嬉しそうな様子で走ってきた。
でも完全に…
ラークは無視してだった。
「ネオが俺をだろ!?
話はラークからも一応、全部聞いたぜぃ!!
すっげぇ、嬉しかったし?
ネオがだぞ!?
俺にとだぞ!?
よっしゃ!!
もう任せろぅ!!」
私は思わず笑った。
「ロア!!
朝から元気だなぁ。
うん、今日は宜しくね?
言語は私が判るし?
ラークを待ってる間も、きっとだなぁ。
ロアとなら楽しいよ!!」
凄くロアはまた嬉しそうな様子でだった。
「ネオ!!
やっぱ、めっちゃ可愛い!!
でも約束も守るぜ!?
ネオは俺が絶対に今日は守り切るぜ!!
んっ!?
ネオを?
俺が?
俺だけを!?
しかも、俺にと!?
それだと…」
私が見てるとロアは考える仕草をした。
でもすぐに嬉しそうな様子で言った。
「ラークは相談、話し合い中な?
うん、そうな?
長~く、話し合いな?
うん、その間は…
俺だけ!?
ネオと!?
よっしゃ!!
充分だなぁ…」
「あははははっ。
ロアは本当に面白いなぁ。
でもね?
ロアがした様な事だよ?」
私が笑って言うと急にロアの顔がだった。
不思議そうな顔になった事に判ったぐらいでもある。
「んっ?
俺が?
今日の?」
「うん!!
凄くね、ラークが悩んでたの。
それでロアの事を出したんだぁ。
大きな話し合いだし?
邪魔はしたくないし?
でもラークは、私を一人と?
したくないのは判ったし?
ロアの事を出してもだったから。
ちゃんと言った。
過保護馬鹿ってなぁ!!
そうしたら、凄く悩み続けたんだぁ。」
「ネオ!?
余計な事は言わなくて良いんだ。
俺は今だって、ロアの同行など許したくないぞ!?
だが…
万が一だ!!
何かあれば、すぐだぞ!?
ロアを盾にするんだ!!
それぐらいしか役に立たん!!」
私がラークを見ると、確かにまた微妙な顔だった。
「へっ。
ラーク?
ネオの言う通りじゃんよ。
相談中、ずっと?
あんな他種族のかぁ?
そっちの方が危ういじゃねぇの?」
ロアを見ると笑ってる様子には見えた。
それにラークもまた微妙な顔のまま…
「だから、仕方なくだ!!
俺はネオから離れたくない!!
だが、万が一の予防はしないと…
馬鹿なロアでも、ネオとの約束はある。
再度、言うぞ?
だから、仕方なくだ。
もう一度な、馬鹿だからな。
だから、仕方なくだ。
何度でも言える…」
「もう過保護馬鹿にか?
ざまぁ。
俺は今でもネオな?
友達だし?
約束もだし?
当たり前な?
あっ、そうだ、ネオ!?」
私は二人を笑って見てたけど。
ロアが私を見たのに気付く。
「うん?
どうしたの、ロア?」
「この過保護馬鹿にだ。
絶対に?
聞いてるだろうがなぁ…
ネオは控え室から出たら駄目だぞ!?
俺も居るし?
更にラークも居るし?
まぁ…
俺からしたら…
控え室でずっとネオと居たいが!!
でも、あの他種族にだ、俺もなぁ…
ネオ?
正直にだ、俺は今から本気で言わせて貰うぞ?」
私はロアを見て頷く。
そんなロアは、ゆっくり首を横に振る。
それから私に微妙な、判らない顔で言った。
「俺は苦手だな。
うん、そう、言語?
知らん。
話したくないし?
話す気もない。
関わる過保護馬鹿が、俺には判らん。」
私は驚く。
ロアまで!?
ラークだけじゃなく!?
「ロアもなの!!
そんなに!?」
ロアは頷く。
「確かに?
他種族は多いがなぁ…
最初に…
あれか?
もうな、俺からしたらだ。
控え室でもなく、この家でか?
ネオと居たいが?
約束があるからと。
ラークも居るならだから無理な?
控え室は側にあるから。
ギリギリのラーク。
もうラークは訳わかんねぇ。」
私は驚きながら、どうにか考えようとした時だった。
ガガガッン!!
ラークが思いっきりロアの後頭部を殴り付けた。
そのまま怒鳴った。
「黙れ、この馬鹿が!!
ネオが心配するだけにも判らないのか!!
俺なら余裕だ!!
ネオすら守れる自信もある。
馬鹿なロアの方が、俺には判らん!!」
私はもう驚くしかない。
凄い音がしたけど…
ロアは立ち上がりながらも言った。
「ラーク…
マジで痛かったぞ!?
少しは手加減しろ、この過保護馬鹿がぁ!!」
ラークは無視して私に笑って言う。
「大丈夫だ、ネオ!!
俺は馬鹿なロアみたいにな?
全く、弱くもない。
俺なら余裕で可能だからな?」
私はもう…
どうにか…
その場では頷くしか出来なかった。
二人共に?
そんなに?
しかも…
本当に…
凄い音したけど!?
ラークはロアを無視して普通に言った。
「森から近道しような?
ネオに長距離を歩かせたくない。
疲れる前に終わらせよう。」
私は不思議に思った。
近道?
そんなのが?
ラークは少し、視線だけを私から外した。
ロアが来た、森の方にだった。
私も森を見る。
でも…
普通の森だし?
ロアが来た道があるだけなのに?
その時だった。
森が!?
いや、違う!?
道だけ!?
陰の様な黒い…
判らないのが集まり出した。
更にその先にとだった。
違う道が見えた。
えぇっ!?
な、何、これはっ!?
「ネオは初めて見ただろう。
俺の異能、その一つだ。
俺自身でも使えるのもあるがな。
『亜空間固定』と呼ばれてる異能の一つ。
前にも言っただろ?
普通、この家にも来れない様にもしてると。
他の場所でも、その場所を知れば使える。
この森は俺の縄張りとして、他の者すらも迷わせる。
あちこち歪ませてあるから、誰かが入って来れば判る。
それで判別して空間を自由にと。
変化も出来るぞ?
俺の縄張りとしての範囲以外も可能な。
獣人でも珍しい異能だから、余計にか?」
私は一応、森に人が来ない理由は判る。
でも…
亜空間!?
そんなのは、前の世界なら…
有り得ないぞ!?
これがラークの異能!?
しかも、複数なら…
まだある事に…
どうにか、私はラークを見た。
嬉しそうに笑ってた。
「やっぱり…
ラークは凄いなぁ!!
こんなの初めて見た!!
良いな!!
驚いたよ!!」
私は笑って興奮した。
「あはははははっ。
ネオは本当に判り易いから。
俺は見てるだけでなぁ。
あははは。
だから、大丈夫だぞ?」
「うん!!
ラークは凄いっ!!
あぁ、ラークを愛して良かった!!」
ラークは少し驚く顔はしたけど。
また笑って言った。
「俺もネオを愛してる。
さて、行くか。」
私は嬉しいだけだったけど。
ようやくラークはロアを見て言った。
「そこの馬鹿もだ。
行くぞ?
それと…
俺は離さない。
馬鹿も約束は守れよ?」
「へぃへぃ。
全く、この特殊なラークが普通?
有り得ねぇし?
だがな…
俺も絶対にネオとの約束だけは守るぜ。
ラーク、もう一つだ。
ネオの為だ、俺は気にするな…
どんな馬鹿な俺ですら、それぐらいは判ってるからな?」
私は少しロアの雰囲気だけは気になった。
「ロア?
どう、したの…
いつもと、様子が?」
ロアはすぐに笑った様子でだった。
「いや?
俺は変わらねぇよ!?
ネオと居たいだけだぜ?」
「ネオ、それと馬鹿もな。
今からすぐに現地にだ。」
私はラークを見れば、笑ってるのは判る。
だから笑って言う。
「うん!!」
そうして、初めてラークの異能でだった。
現地らしい、さっきとも違う場所へと行った。
**************************
私は不思議な景色を見た。
何だか…
さっきの森よりは暑い?
少しだけど気温か?
それに…
これは畑もあるけど?
実際は見た事はないし?
何かオレンジの果実みたいだなぁ。
ここは農園みたいなのかぁ?
ラークとロア、一緒に歩いて進むけど。
私は周りを見ながら考えてた。
「着いたぞ、ネオ。
先に馬鹿と一緒に控え室だな。
そこに居てくれ。
俺は隣に居るから。」
「うん?
もう着いたの?
でも…
この建物はラークの家や…
他とも…
違うなぁ…」
私は不思議な気分だった。
考えても…
やっぱり素材は判らない。
でも…
こんな農園みたいな場所に一つだけ?
3階建てのマンション?
いや?
でも扉は一つだし?
アパートではないなぁ。
木でもないし?
何だろう、コンクリでもないだろ?
四角いだけの建物を見て…
私は首を傾げる。
「ネオは気にすんなよ!!
この場所は管理してる程度だかんなぁ。
家じゃねぇよ?」
ロアを見ると笑ってる様子だった。
管理…
果実とかかなぁ?
私はでも何も言わず、頷く。
それから入っても誰も居なかった。
また…
不思議に思うけど?
ラークもロアも、普通に歩くだけだし?
部屋数はありそうだなぁ。
そうして見ながらも私は着いて行くと。
ラークは一つの部屋を開けて笑う。
「ネオは、この部屋でな?
俺は隣には居るから。
大丈夫だぞ。」
ふと、ラークが居なくなる事を考える。
でも…
「うん…」
「ネオ!!
早く入ろうぜ!?
俺な、今日は面白いもん。
持ってきたからなぁ。
ネオにもだぞ?
良い時間潰しにもなるし?
それにネオにも聞きたい事もあるし?
もっと遊ぼうぜ!!」
面白い!?
すぐに私はロアを見ると、また笑ってる様子だった。
それにロアは…
いつもそう、面白い話もだし!?
「うん!!
判った、ロア!!」
私は笑ってロアに言う。
「だろ?
暇潰しには丁度良いし?
過保護馬鹿みたいにか?
つまんねぇ時間も、俺はしねぇなぁ。」
「ロア…
まぁ…
今は良いか。
ネオも少しだけ待ってられるな?」
私はラークを見ると笑ってた。
だから笑う。
「うん、判ったぁ!!」
ラークは私の頭を撫でてきた。
それから部屋の扉を閉めて行った。
ロアとも一緒に部屋に居るけど。
隣にラークかぁ…
考えようとする前にすぐだった。
ロアが大きく言った。
「よっしゃ!!
ネオ!!
あの過保護馬鹿は隣だが。
二人で遊ぼうぜ!!」
私はやっぱり嬉しくなる。
ロアと来て良かったと思うから笑った。
そしてロアが持ってたのは…
トランプみたいなのだった。
でも…
数字じゃない!?
私はロアに聞きながら、理解もして遊び出した。
**************************
しばらく、ロアとも話したり、またゲーム中。
私はルールも判ったけど。
どうにか多分?
この世界、ゲームみたいなものに必死だった。
トランプの神経衰弱みたいなものだけど?
模様も複雑だし?
しかもロアが見る時、私は目を閉じる。
だから私が選んだカードのみ。
間違えた場所しか判らないのもある。
でも…
私は気付いた。
これなら…
「判った!!
ロア!!
次は負けないよ?
もう、カードなら見なくても判る!!」
私が笑って言うと、ロアは驚いた様子をした。
「ん?
カードは…
さっき言ったトランプの?
ネオは見なくても?」
「うん!!
もう一回やろう!!」
またゲームを始めた。
そう、裏面にある汚れや痛み方、傷の形。
その方が簡単だった。
ロアが不思議そうな顔でだった。
「んじゃ、ネオからで良いけど…
俺、ちょっと一回だけ?
見ても良いかぁ?
気になる…」
私は笑って頷く。
「じゃあ、もう、私の勝ちだなぁ。
ロアには負けないよ!!」
私はペアのカード。
それぞれを少しずつ、裏返す。
やっぱり!!
嬉しくなって、徐々にと、全部揃えて裏返した。
「やったぁ!!
ロアの番はないよ!!
私の勝ちだ!!」
「まさか…」
ロアは私を見て驚いた様子で言った。
「ネオは…
裏面だけでか!?
全部を覚えた!?
それでか!?」
「うん!!
そう、だって模様も複雑だからなぁ。
だったら裏面を覚えれば、全部判るし?
それなら勝てるし?
最初でも簡単だよ!!」
ロアが凄く驚いた様子をした。
「え、な…
この…
短時間で…
全部をか!?
ラークもだか、ネオも…」
その時だった。
ガガドガーン!!
私は驚いて止まる。
それは隣の部屋だった。
いきなり、とんでもない大きな音がした。
すぐ聞こえた方を見て考える。
今…
隣から明らかに…
でも、隣には…
「ラーク!?」
私は咄嗟に動いた。
扉を開けようとしたら、急に腕を掴まれた。
「待つんだ、ネオ!!
ラークなら大丈夫だと言っただろ!?
この部屋で待つんだ!!」
「でも…
ラークが…
話し声も聞こえない壁なのに。
あんな音なら…」
私はラークを…
それは!?
私は首を横に振って大きく言った。
「嫌だ!!
ラークも、ロアも、失いたくない!!」
ロアは明らかに驚いたのは判る。
でも首を横に振って僅かに言う。
「俺にまで…
いや、でも、ラークは無事だ!!
ネオは、この部屋に…」
私はすぐにロアの腕を振り払う。
「ネオ!!
くっ、待つんだ!!
駄目だ、ラークは…」
声は聞こえたけど、私は部屋から出た瞬間だった。
すぐに言った。
『シフト』
もう明らかに違う、完全な他種族だ!!
爬虫類の様な肌。
でも昆虫みたいな硬そうな背中。
更に羽や目はトンボみたいでもある。
その他種族が言った。
「なぜ人間が居るんだ!!
下等な人間が!!」
そうすると視界が歪んだ。
私は初めて見た他種族もだけど…
こんな視界の歪みは…
まさか、異能!?
でもすぐにロアが殴り付けて、壁まで吹っ飛ばした。
「ネオ!!
部屋に戻るんだ!!
ラークは無事だ!!」
ロアが大きく、いつもと違う口調でだった。
私はすぐに察した。
「だから、ラークも、ロアも…
でも…」
私は首を横に振ってた時だった。
隣の部屋から多く廊下にと。
その中にラークも居たけど、明らかに焦った顔だった。
ロアが私を背にして言った。
「ネオ!?
言う事を聞くんだ!!
部屋に戻れ!!」
私は動けなかった。
でもどうにか小さく言う。
『シフト』
それからまた視界が歪んだ。
異能!?
他種族の声も聞こえた。
「人間だと!?
なぜ!?
あんな下等な生物が!!」
下等な?
私が僅かに言う前にラークが動いた。
「今は静まってくれ!!
俺から説明もする!!」
でも視界が更に歪んだ。
私は瞬時に理解した。
ラークまでっ!!
そう思って、どうにか身体を動かした。
ラークの前に立って、両手で広げる。
「ネオ!?
な、待て!!」
その時、更に視界が歪んだ。
もう視界全てが歪んで、ハッキリとも見えない。
僅かにオーロラの様にと。
私やラーク、ロアにもだった。
円形状の広がった。
そこで視界の歪みがなくなり、オーロラだけになる。
それから光った。
他種族の数人がそれぞれ別、火で燃えた。
風で吹き飛ぶ、更に判らないけど倒れた。
私は理解もして大きく言った。
「私の異能は、異能を弾き返すだけだ!!
ラークも、ロアも、傷付けないで!!」
その場から歪みが全て消えた。
明らかに他種族の中で、一人だけ前に出てだった。
「お前は人間だろう?
なぜ、異能を使えるんだ?
しかも、我々の言語すらも話す…
答えろ!!
下等な生物の人間が、更にだ。
なぜ、この場に居る!!
人間など、異能さえない下等生物な筈だ!!」
私は目でも全てが判らない…
だから思ったまま言う。
「確かに私も人間だよ。
だけど…
私も人間なんか大嫌いだ!!
人間は下等生物なのも正しい。
私が異能を使えるのは、この世界の人間じゃないからだ。
馬鹿な神が失敗したからと。
この世界にと。
それの安全対策にと、異能を貰った。
この異能は私から攻撃出来ない。
ただ、相手からの異能は全て弾き返すだけ。
馬鹿な神が言った。
私からは害してないのに、異能で攻撃ならと。
だから防ぐだけじゃなく、弾き返しちゃえと。
それは自業自得だと。
私も驚いたけど、初めて見た!!
異能で攻撃したんでしょ!!
それは私にかもしれない…
私には見えても、何の異能かも判らない!!
でも、言葉は全て可能にされてるから。
だから貴方達の言葉も全部、判るだけだ!!
それに…」
私は睨み付けて怒鳴った。
「会話すらも、まともに出来ない!!
クズで最低なゴミみたいな人間も認めるけど!!
貴方達も同じ事をするなら、同じ下等生物だ!!
私にとしたかもしれないけど!!
ラークやロアにまで!!
異能に当たったら、どうするんだぁ!!
そんな事も会話すら出来ず、攻撃するなら。
貴方達も人間と同じだ!!
クズで最低なゴミ以下の人間と同じ!!
下等生物だぁ!!」
そうすると、言ってきた他種族がだった。
「お前は…
人間だが、他の人間とは違う様だ。
確かに、異能を持つ人間など、有り得ないだろう。
そして、獣人すらも、守ったのか…?
ならば、最後にお前に聞きたい。
会話が成り立ち、更にだ。
我々から攻撃をしなければ、お前はどう思うんだ?」
私は考える。
良く判らないけど?
どうにか、そのまま言う。
「それは多分、普通?
だって、会話が成り立つんでしょう?
なら、別に…
それなら姿が違うだけだし?
何が違うの?
人間は、うん、貴方達の言う通りだし?
会話すら、全く成立しない。
私にも、そうだし?
会話すら成り立たない馬鹿ばっかり。
要らないな、下等生物とかより、もう…
ただのゴミ?
そうだな、それは良く判る。
私自身も、人間なのがウンザリするし?
誰も、私なんて見ないし?
判らないし、変わらないし?
あんなクズで、最低で、更に馬鹿?
もう救い様もないのが、人間だな。
嘘ばかり、欲の塊、それが人間って、私は良く知ってる。
極稀にしか、嘘を付かない人間すら珍しいし?
私も人間なんて大嫌いだけど?
貴方は会話も出来てるし?
それに人間以外は…
ちゃんと、普通の動物達すらだけど。
会話は成り立つし?
私が信じれば、動物達も必ず信じるし?
危害すら…
私がしなければ、してこないよ。
貴方達は勝手に決めつけた。
それに勝手に攻撃してきた。
だから、人間と同じ下等生物以下にはなるけど…
今の貴方は…
聞いてきたし?
異能もしてないなら、一方的に危害をしない。
なら、人間じゃないから。
私は別に、普通だと思うけど。
貴方達は…
違うの?
人間と同じなの?」
言ってきた他種族がだった。
「な、我々が!?
人間と同じ、下等生物と!?
お前から見たら、同じかと、私に聞いたのか!?
我々は違う!!
あんな下等生物とは違う!!」
私は普通に疑問を聞いた。
「じゃあ、どうして?
話も聞かずに勝手に攻撃を?
それは人間と同じでしょう?
違うなら…
逆に私の方が判らないけど?」
周りに居た他種族も、何か変な動きをした。
言ってきた他種族もだった。
「それは…
お前が、ただの、人間に見えたからだ。
確かに、決めつけたのは、我々だが…
だが、お前みたいな人間は見た事もない。
だからしたが、我々は人間と同じ扱いをと。
されたくはない。」
私は考える。
確かに?
私は世界も違うし?
会話も出来るし?
でも…
それなら普通…
「じゃあ…
貴方達は、人間じゃないなら判るよね?
会話が成り立ってるし?
した事を理解してるならだけど?
私は仕方がない。
一応、人間だから。
貴方達がするのは判る。
でも…
ラークとロアには謝って!!」
言ってきた他種族も微妙に動いてだった。
「な、何を…
我々に謝れと?
お前にしただけだろう。
なぜ、獣人などに!?」
私は怒りが湧いて、睨んで大きく言った。
「私にだとしてもだ!!
貴方達が勝手にしたんだ!!
ラークやロアは何もしてないのに!!
それだったら、やっぱり人間と同じだ!!
人間も自分勝手に、決めつける!!
その上に間違ってても、認めようとしない!!
人間も同じ様にするんだ!!
弱い動物達にと、勝手にそうする!!
強い時は弱いのを、弱くなれば態度すら変える。
危害も同じ事だ!!
そんな事は最低なのに、それすら…
判らないなら、やっぱり人間と同じだ!!
私は人間なんか大嫌いだ!!
貴方達も同じなら、大嫌いだ!!」
他種族達が全員、僅かに動いた。
私と話してる他種族もだった。
「それは…
お前には、そう思う事にと、なるのか!?
人間などと、我々を同じ扱いにだと?
それを、嫌う理由にと?
それだけは…
我々はしない!!
判った…
悪かった。
謝る。
お前が嫌う理由ならば。
理解も、した…
だから、我々は人間と同じ事はしない。」
私は嬉しくなる。
会話が成立した!!
しかも…
ちゃんと謝った!?
人間みたいに誤魔化さずに!?
私はそれが嬉しくて笑って言う。
「うん!!
なら、良いんだぁ。
だって、人間みたいに、貴方は誤魔化さなかった!!
ちゃんと判ってくれた!!
謝ってくれるなら、貴方は人間なんかじゃない!!」
話してる他種族もだった。
「お前は…
明らかに、他の人間とは違い過ぎる。
我々にすら、それにさっきの言葉も…
そんな事を言う理由ならば、予測も可能だが…
お前の名前は?」
私は少し驚いた。
でも嬉しくて笑って言う。
「私の名前は『ネオ』だよ!!
ラークがね?
私にと付けてくれたんだぁ。
でも貴方がだね!!
産まれてからも?
そうだなぁ、うん、初めてだし?
本当の私を見てくれたし?
私から名乗ったのも初めてだからなぁ。
凄く嬉しいよ!!」
話してる他種族も少し、口調が変わった。
「ネオか…
しかも、初めてだと?
ラークが?
付けた名前と?
それは…
本当か?」
私は嬉しくて笑いながら言う。
「うん!!
本当だよ?
ラークなら知ってるし?
ロアはね、私から名乗る前になぁ。
もうラークからかぁ?
私の事は聞いてたみたいで知ってたの。
だから、自分で名乗ったのは初めてだ!!」
その時に私は急に抱き寄せられた。
ラークだった。
更に抱き締めてきた。
何も見えないし?
「ラーク?」
「ネオ…
なぜ、また…
こんなに危ない事を…」
「だってラークが…
大きな音がして…
ラークが傷付くのは、嫌だよ?」
腕の力が少しだけ、強くはなった。
ラーク?
「長…
ネオは…
嘘を絶対に言わない。
だが…
今のだけでも、充分に理解した筈。
俺はネオだけを愛してるのも、この場ですら言える。
もし、これ以上、ネオにとなら…
俺の知る全てをと。
他種族にと交流すら使ってでも…
考える事を、忘れないで貰いたい。」
「ラーク…
人間の中で…
もう、判った…
私も全て、理解もした。
ネオの事もだ。
私からも改めて、ネオもそうだ。
ラークにも、他の獣人全てにと。
謝罪する。
我々が悪かったと。
それに…
私ですら…
ネオは、ラークにと頼みたい。」
「それならば、今回の件。
まだ何も変わらずだ。
冷静に考えて貰えると、受け取っても?」
「あぁ、我々からもだ。
特にネオが居るならば、尚更…
私が種族の長として許さん。」
私には判らない。
だから、ラークの背を少し軽く叩く。
「ラーク?
どうしたの?
まだ、話し合いが?」
少し緩めて、ラークが私にと笑った。
「そうだな。
長も話には和解してくれそうだ。」
長?
それは一番偉いとか?
**************************
私は気になって、他種族らしい長に聞いた。
「あの…
何を話し合ってるの?
それで…
揉めてるの?」
長らしい他種族は私を向いたけど。
表情すら全く判らない…
でも、会話が成り立つなら…
少し見てると、長が言った。
「ネオに判るとは思えないが…
この農園でしか得られない果実がある。
それの配分の件だ。」
農園の?
果実…
配分…
「それは…
簡単に言えば…
えっと、長の種族?
そこと、こっちの?
配分の量で揉めてると?」
「ネオ?
今の、僅かで…
判ったのか?
配分で?
俺は何も言ってないが…」
私は声でラークを見たら、驚いた顔をしてた。
「そんなの当たり前でしょ?
多分だけど?
来る時に果実みたいなの、あったし?
収穫も出来る量だろうけど。
更に配分なんだし?
そこで揉めてるのは、簡単だけど?」
ラークは少し考える仕草をして、私にだった。
「ネオに少し聞きたいんだが?
もしだ。
少ない果実があり、両方が譲らないなら…
ネオならば、どうする?」
私は考える。
少ない果実?
だから譲らないと?
「そうだなぁ。
その果実にもよるけど?
決まった時期や、年に収穫があるの?」
「まぁ、そうだな。
確か…
ネオは前に1週間は7日と言ってたな?
だとすると…」
ラークは目を閉じたまま言う。
「約300日程度。
それぐらいにしか収穫はない。
その収穫で数が少ない。
それを分配だ。」
約300日程度?
私はまた考える。
年に一度ぐらい?
だからかぁ?
旬の時期とかに収穫…
「なら、もう、栽培したら?」
ラークは目を開けて、驚いた顔で言う。
「栽培?
それは、いや、ネオ?
具体的には?」
「私の国でもなぁ?
旬の季節しか食べないのは、一応あったよ?
だけど、別に?
前の世界なら、年中、手に入るし?
やり方も簡単に言うならだけど…
最初だけは仕方がないけどなぁ。
でも、まぁ、ビニールハウスとかでも良いかぁ?
何個か設備を別々に建てて、それぞれ時期をズラすの。
そうすれば、一個の施設で収穫。
少ししたら別の施設で収穫。
それを繰り返せば、ずっとになるし?
何にも?
分配とかも要らないし?
皆が食べられるけど。」
「な、何だと…
それは…
季節を、意図的に、ズラした施設を?
その中に木があるから、常に…
食べられる様に、なると?」
私は頷く。
「別にこんなのは、木にも限らないけどなぁ。
まぁ、今回は果実…
なら、木だし?
仕方がないなぁ。
温度や気温の変化で判断してるんだし?
木の方はそれでしか判らないから…
勘違いだなぁ。
それを別々にしてしまえば、全部ズレるし?
木も安全、更に果実のみ。
定期的に収穫するなら、いつでも食べられる。」
ラークは嬉しそうに言った。
「それだ!!
ネオ!!」
すぐにまた抱き締めてきた。
「えっ!?
ラーク?
どうしたの?」
「ネオの発想は凄いな。
これで問題解決だ!!」
えぇっ!?
どうしたの!?
普通なのに!?
「長も聞いたな!?
今の方法をだ、この農園に取り入れたい!!
そして、今回の収穫分配だ。
どちらも同じにして、残した果実も使えば…
木すら増やせる。
更に設備なら簡単だぞ?
温度や気温の管理のみ。
既にある木を施設、別々に管理してしまえばだ。
いつでも収穫期を待つ必要さえなくなるぞ!!」
「それは…
ラークの…
言う通りだが。
まさか、果実の分配ではなく?
大元の木にと?
それをすれば…
確かに、常に可能になるか。
くっ。
ははははっ。
ラーク…
もう…
これはお前より。
ネオの方が…
凄いのではないか?
はははは。
面白いな。
もう、わざわざ。
こんな提案、確かにネオだけか。
もう分配する必要すらないぞ?」
「あぁ、俺もネオに関して、もう…
とんでもないぞ!!
俺よりネオだが、今の僅かでだ!!
敵わんだろ!?
長すらも驚きの提案な?
あははははっ。」
私は少し慌てる。
「ラーク?
どうしたの?
何を話してる?」
ラークは抱き締めてたのをだった。
また緩めて笑った。
「ネオは可愛いどころじゃないな!!
俺にはもう、ネオが凄過ぎるぞ!!
でも俺は嬉しいだけ?
あはははは。
もう、俺はネオだけは離さん!!」
私は首を傾げる。
いや…
これは私の案と言うか…
文明の差だろうけど?
「ラーク。
私は確かにラークにと頼んだが、もしだ。
ネオに関してのみ。
他種族でだ、私も全ての許可すら出そう。
その際は連絡しろ。」
ラークは凄く驚いた顔をした。
私も見ると他種族らしい長がだった。
「長…
それは、まさか、ネオを…
良いのか!?」
「理解したからだ。
私すら気に入った。
ネオだけ、そしてラーク以外も許さん。」
「何っ!?
良いんだな?
俺がネオには当たり前だったのもあるが。
それには感謝しかないぞ!!
絶対にネオは離さん!!」
「あぁ、それが一番だろう?」
ラークは嬉しそうにだった。
「ネオ!!
凄過ぎるぞ!!
どんだけなんだ!!
俺はもう、どうする!?」
私はラークが凄く嬉しい顔は判ったけど。
今度は…
何に?
**************************
その後、ラークも含めて、すぐに問題は解決したらしい。
でも私は家に帰ってから…
ラークからは懇々と注意をされた。
ロアに関しては、問答無用でだった。
「やっぱりだったか!!
この馬鹿が居ても、意味なし!!」
ラークは怒鳴りながら、完全にまた殴り付けた…
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