馬鹿神のおかげで異世界『チート過ぎる』生活になった。

蒼真 空澄(ソウマ アスミ)

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第二章:これからは二人で生活する中へ。

この世界に来て良かった。

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私が医療施設で安静にと。
ラークは、その間も、ずっとだったけど…

私は初めて本当に嬉しかった。

この世界に来て私は…

**************************

とある日。

ロアとの事があってから、ラークも私から本当に離れない。
それに、いつも安静だと言いながら…
私へと全てをしてくれる。

そんな中でだった。

私はベッドで上半身だけ起こして、食事を済ませた後。
ラークが嬉しそうに笑って言った。

「ネオ!!
思い出したくもないだろうが…
ヒイド族の時にだ、ネオの為にってな!!
真っ先にと動いてくれたんだ。
だから、会わせたいのもある。
そろそろ来るが。
ネオも知ってる他種族だからな?
絶対に大丈夫だぞ!!」

私は不思議に思った。

知ってる?
私が?

一応、言った。

『シフト』

少しすると扉から少し音が聞こえた。
ラークがすぐに扉を開けて言った。

「長!!
わざわざ、来て貰う形になって悪かった。
ネオは安静中だから、動かせないのもあるが。
俺は一瞬でも離れたくない。」

「構わないぞ、ラーク。
それに今回のヒイド族、私すら許せん。
あんな種族など、愚かなだけでもない。」

私は少し思い出す。

この声は…
それに…

中に入って来た時、すぐに判った。

「ネオ…
どうにか助けられて良かったぞ。
ラークから連絡が来た瞬間にだ。
すぐに判ったからな。」

「貴方は、長の…」

少し驚いたけど、でもすぐに判った。
だから嬉しくて笑った。

「私を…
あんな種族からと!?
助けてくれたんだね!!
ラークは皆がって、言ったけど。
具体的には聞いてなかったんだぁ。
でも、貴方は私にも特別だったから…
凄く嬉しいなぁ!!」

表情とかは全く判らないけど。
少し不思議な動きをしてからだった。

「確かに私も動かしたが…
ネオの無事も…
だが、私を特別と?
それは、なぜだ?」

私は嬉しくて笑って言う。

「だって、貴方が初めてだって。
ちゃんと言ったよ?
私の名前を聞いて、私からも名乗ったのも。
貴方が初めてだし?
だから、忘れてないよ!!
それに貴方も凄く優しいでしょ?
私を助けてくれた!!
人間なんか、絶対!!
私を助けたりしないし?
会話すら出来ないし?
貴方は嘘も言わず、誤魔化さずに謝るぐらい。
凄く、あの時は嬉しかったんだぁ!!」

「ネオ…
そんなにもずっと…
しかも、今回は人間ではない。
ヒイド族だ…
あれだけ…
ネオには、辛かっただろう。
他種族の私にすらも…
そう言って、笑うのか?」

私は少し思い出す。
すぐに首を横に振って言った。

「長さんは、あんな種族とは違う!!
あんな種族は確かに、初めてだったけど?
でも、貴方は違う!!
ちゃんと会話も出来るし?
それに、あんなのと比べる事すらしたくない!!」

「ネオ…」

私は少し目を閉じて、思い出しながら…
もう、思ったままを言った。

「もうなぁ…
長さんの言う通りだけど?
人間って、クズで、馬鹿で、最低なぁ。
人間って名前のゴミでしかないけど?
すっごく私も判るし?
でもなぁ…
私は初めて見たかも?
あのヒイド族だっけ?
うん、私もなぁ、頑張った…
全く会話が出来ないから、言ったんだぁ。
人間なんて大嫌いだって。
それよりも、更に馬鹿?
もう、何の言葉も私には判らなくてなぁ…
だからなぁ。
私にと言ってきた、あのヒイド族かぁ?
私も、ちゃんと言ったな、うん。
会話すらもしない、更に人間以下のゴミ!!
もう、どれだけ馬鹿なんだと。
本当に思ったし?
ゴミ以下だと何になるんだと。
ゴミ以下なら、そこら辺の石と同じレベルかと。
凄く馬鹿過ぎて、石の方が無害?
どうしようもないな!!
人間以下の!?
ゴミ以下は初めて見た。」

私が目を開けると…
長さんは微妙な動きをした。

でもラークは完全に驚いた顔をしてた。

そんなラークが急に首を横に振ってだった。

「ネオ!?
まさか、それを!?
ヒイド族にと!!
直接、言ったのか!?」

私はラークを見て笑う。

「うん!!
だってなぁ?
あの石以下だけど?
いきなり、私にだなぁ。
私の話すら、全く聞かずに言ったんだよ?
お前の選択は二つと。
食われるか、使われるかだけだと。
だから、気付いてない馬鹿だって思ってなぁ?
私は、どちらも選ばないって。
そうしたら、もうなぁ。
あんな馬鹿以下に?
どっちも嫌だから、全部ちゃんと言った!!」

ラークは完全に驚いた顔のまま、僅かにだった。

「それを…
言われて… 
更にと、ネオが?」

私は、また目を閉じて思い出しながら言う。

「うん、そうなぁ…
食われたくないし?
使われたくないし?
人間なんて、大嫌いだし?
でも、それ以下の馬鹿だし?
ラークが教えてくれた事だけど。
私がなぁ。
動物達は食べたくないって時なぁ。
死んでも私が動物達を忘れなければと。
ずっと私の中で生きると。
だから、私も忘れてないし?
それなのに、あんなゴミ以下にか!?
他の動物達、皆が?
私の中で忘れずに、皆が生きてるのにか!?
絶対!!
皆だって、嫌がるだけだからなぁ…
だから私の選択をと。
私が選べる選択は、一つしかなかったけどなぁ…
私は自分で選んで、自分で死ねるんだと。
言ったけど…
すっごい、あの判らない程の馬鹿以下…
急に慌ててたし?
だけど、丁度、大きな音がしてかぁ?
何かサッパリ判らないけど?
私を無視して居なくなった。」

「ネオ!?
そんな状況だったのか!?
しかも、ギリギリ!?」

目を開けると、ラークが慌ててた。
私は頷いて笑って言う。

「うん、まさに、そう。
でもなぁ…
どこかも判らないし?
暗くて、良く見えない場所?
柵もあったし?
あの状況だと…
私の選択は一つしかないからなぁ。
武器に?
防具に?
更に餌か?
馬鹿だから、全部、自分で言ってたけど!?
あんなゴミ以下に?
私が食われたら…
今までの動物達も可哀想なだけ!!
更に?
皆が困る様な事にしか使う気すらないと。
もう、あんな馬鹿以下なぁ。
ラークにも言ってたよ?
だったら、皆にも?
大切な動物達にもなぁ…
嫌でしかないな!!」

ラークは驚いた顔してたけど。
また急に目を閉じて少しだけ小さく言った。

「長…
もう、俺にはな、感謝以外ない…」

ラークが、そんな状態だった時。

「くっ。
ははははっ。
ラーク…
もう…
本当に…
これは…
私ですら、完全に…
予測外だぞ!?
くっ。
ははははっ。
しかも、あのヒイド族に?
確かに…
石の方が無害…
くっ。
ネオの言う通りだな!!
ははははははっ。」

長さんが爆笑したぐらいは判ったけど。
私がラークを見たら、目を開けて微妙な顔をした。

「確かに?
ネオや、長の意味は判る。
石の方が無害な?
正しいが…
でも、ネオは石じゃないんだぞ?」

私は少し考える。

まぁ、確かに?
石とは話せないからなぁ…

でも…
やっぱりなぁ…

**************************

私は笑ってラークと長さんにと、笑って言った。

「でもラーク!!
それに長さんもだけど。
私は今、生きてるからなぁ!!
嬉しいよ。
ありがとう!!
それになぁ…
やっぱり私は、今でもだけど?
逆になぁ。
この世界に来た事は、嬉しいんだ!!」

ラークは、また驚いた顔になった。

長さんも微妙に動いた。

私が笑って言ったら長さんがだった。

「ネオ?
それは…
なぜだ?
この世界で…
更に他種族からと、攻撃までされたのだ。
それなのに、なぜだ?」

長さんから、先に聞いてきた。

ラークを見ると…
確かに不思議そうな顔になったのは判った。

私は長さんを見ながら考える。

長さんは表情も、全部が判らないしなぁ。
だったら、やっぱり…

私は目を閉じて思い出す。
前の世界を…

目を開けて、長さんにと。
そのまま言うのを決めて見ながらも。
先に私は首をゆっくりと横に振った。

少しだけ笑って言う。

「長さん…
私には、確かに他種族は知らないけど…
私が居た世界はね?
人間か、動物しか、居ないんだぁ…
前の世界ではね。
私も動物達は好きだったけど、話す事は出来ない…
私が優しく触れたら、優しいぐらいかぁ。
それに嫌がる事をしなければ、攻撃もしないんだぁ。
でもなぁ…
そんな動物達の言葉を、私は判らない。
残ってるのは…
クズで、馬鹿で、下等生物の人間だけなんだ。
私の事なんて誰も、何にも知らない。
ただ、外見のみ。
それで全部が決めつけられる。
だから本当の私を、誰も、全てが、同じ、何も変わらない。
誰も私を見ない中でも、私は一人でずっと…
そうだなぁ。
ずっと、演じて…
身を守るしか出来ない。
その上に、厄介な世界なの。
私には生きる理由もない。
でも、自分で死ねば…
更に馬鹿な人間が余計な事しか、しないだけだから。
それでも不便はないからね。
だから、死ぬ理由もない。
親からは常に金のみで、いつも居ないのが普通だった。
人間なんか、馬鹿で勝手に決めつけるから…
私は金に困らないけど、全てを演じ続けるだけだよ。
身を守る為にと…
どんなに嫌でも、男を使うしかない。
それすら人間は誰も、何も、気付かない。
誰も私を愛さないし、私も愛した事すらない。
私が演じてる事すら気付かない、馬鹿ばかり。
他でも全てが嘘と欲、自分勝手な人間だけなぁ。
偽物の友達らしい人間も同じ、それすらも私がだった。
演じて動かすだけなぁ… 
私の口癖だけど、下らないと。
つまらないと。
馬鹿馬鹿しいと。
それしか、なかったなぁ…」

私は一度、目を閉じて、また思い出す。
目を開けてから、笑って言う。

「私が演じる事もなく、話せる様になったのは…
この世界に来てからだった。
でもなぁ…
どこの世界でも、人間はゴミだった。
私が全て、何も知らない、この世界でも…
知識も常識もないからと、馬鹿な神から異能や全ての言葉だけを。
それだけは貰ったけどなぁ。
人間なんて、やっぱり、会話すら何も?
全く成り立たないし、変わらないゴミだったよ。
勝手に決めつけて、勝手に攻撃してくるだけだった。
だから私も要らないと、簡単だった。
でも言葉は全て判る、それで動物達と話せる様にもなった。
この世界で、最初が全部、ラークだったの…
本当の私を、それに私もだなぁ。
初めて見たのがラークで、そのラークとだけ会話が出来た。
そんなラークが出した提案…
それが『誰かを愛せるまで一緒に居る事』だった。
私は迷ったけど、絶対に嘘の言わない動物達がなぁ。
ラークと一緒に行ってと、言ったから、私は…
それから一緒にラークと居てだなぁ。
全部、ラークが初めて、教えてくれた。
ラークにも言った事だけど。
今更、私は愛して欲しいとも思ってないと。
私も愛する気にもなれないと。
そんな中でも、やっぱりラークがだった。
ラークが私を愛すると言って、それでも私は知らない。
愛する事も、愛される事も、でもラークだけをと。
信じる事も、私は初めてだった。
それからずっと一緒に居て、初めて会った他種族が…
貴方だったんだぁ。
そんな貴方は、人間とも違う。
話せば判ってくれた。
そして誤魔化さずに、私にもだったよ?
初めて名前を聞かれたんだぁ。
ラークが私にくれた名前を、貴方が聞いた。
本当に嬉しかった…
私は人間なんて大嫌いなのも変わってない。
自分が人間なのすら大嫌いなのも、変わってないけど。
それでもと…
ずっと、ラークが私に教え続けてくれたの。
そんなラークを信じる事も、それに初めて…
私を愛してくれたのもラークだと判ったんだぁ。
それからロアも獣人だけど、本当の友達にとなってくれた。
いつも本当の私にと、普通に楽しく笑ってくれるよ?
他種族の貴方とも、私は話せてるでしょ?
きっと、前の世界ならなぁ…
私は誰からも愛されないし、私もそう、誰も愛さないままだよ。
この世界で、やっと、人間以外と…
ラークやロア、貴方と話せてるのが嬉しいんだぁ。」

長さんが微妙な動きをした。

「そんなにも…
ネオ…
そんなにも悲しい笑顔などは…
もう、私すら…
させたくもない。
ネオには…
前の世界すら全て不要だ。
ネオは、この世界でラークのみを。
私自身でも、この場で決めた事すらある。
他種族、全てから私は必ず、ネオだけを守ると。
我々の種族は、どんな他種族でもだが。
負ける事すらないと断言しよう。
今回の件も、全て理解している。
ネオに危害を加える他種族ならば…
二度と現れない。
そして、ネオがラークを愛するならば。
私はラークのみを許す。
ラークならば、人間如きには決して負けん。
だからもう、ネオは安心して良い。
ネオは、この世界で、誰よりも愛されるべき者だ。」

私は凄く驚いた。

誰よりも…
愛されると?

私が…

そんな言葉すら私には初めてだった。
嬉しくて笑って言った。

「長さん…
また、初めてだね!!
そんな事すら、言われたのも…
初めてだなぁ!!
私を?
私の事を!?
やっぱり、長さんは優しいなぁ!!」

長さんが僅かにだけ動いた。

「ネオ、私も人間には、初めてだが。
私からも名乗ろう。
私はリオエンラ族の長、『リディワス』だ。
我々の種族でも、私の名を呼ぶ事は許されない。
他種族でも同じ事。
だが、ネオだけは、名を呼ぶ事すらも許す。
我々の一族、そして私から、ネオのみにと全てを許そう。
何かあれば、ラークが私にも連絡は可能だが。
今後、その必要すらない。
だから、もうネオは安心して生きるんだ。」

私はもう凄く嬉しくて笑って言う。

「ありがとう!!
リディワスさん!!
もう、嬉しいだけだなぁ!!」

「ネオ。
この世界で、その笑顔が一番だろう。」

私は本当に嬉しくて笑う。

あぁ…
この世界に来て、良かったぁ…

**************************

その時にラークが動いた。
私が見てると、ラークはリディワスさんに頭を下げた。

「長…
それに、この場にはネオも居るが。
俺は全力で、ネオだけを愛して守ると。
そして、長には…
俺からも出来る事の全てでも構わないと。
だから感謝を…
もう、俺はネオだけを、必ずと長にも…」

そう言うと頭を上げた。

リディワスさんがラークの方を向いてだった。

「ラーク。
私も理解はしていた。
だが…
あんなにも悲しい笑顔など、見た事すらない。
そして、私も見たくはない。
これは当たり前な事だ。
ラークがネオにと、していた事も理解した。
ならば、私がする理由も当たり前だろう。
ラークも…
同じ理由だったのではないのか?」

ラークは僅かに複雑な顔をしたけど。
すぐに目を閉じて言った。

「長…
でも、俺はそれだけでもないと一つ。
きっと、長ならば、判る事でしょう。
俺も長と、似てる事でもあったのだと。
だから最初、俺も確かに長と同じ…
そしてネオは獣人すら…
全てをさっき、ネオ自身が言った。
この世界すら何も知らなかった…
だからこそ、最初だけで俺はもう、見てられなかった。
そして、長…
ネオは優しいだけでもなかった。
ネオは…
人間の目を見るだけで…
その人間の、全てが判ってしまう事だった。」

リディワスさんが僅かに動いてだった。

「ラーク…
その中で、ネオがだと?
だから、更にとか?」

ラークは、そのままでだった。

「今の長が、考えた通りです…
俺はそれを知った時だった。
それなのに…
だからこそ、俺には信じられないと思った時にだ。
もう限界だと。
俺が、そこで決めた事でもある…
今回の件でも、俺は痛感した事すらも多くあった。
そして、今の長ならば、判ると。
長に感謝を、それがあればこそ。
他ならば、俺の全力でと。」

「なるほど…
それも含めての意味か。
ラーク、私も充分、理解した。
我々の事も、ネオの事も、ラークならば、理解している。
我が一族は強さだけではないと。
誇りと尊厳を重視してるからこそ。
私は必ずと、この場でだ。」

ラークは目を開けて、リディワスさんを見た。

私も確かに判らないけど…
また、初めて見るラークの目だった。

ラークはリディワスさんにとハッキリと言った。

「俺はネオだけを愛し抜く事も、そして守る事も長にと。」

「ラークならば、確かに何も問題ないだろう。
私も、今のラークを見て、理解だけでもない。
納得もした事だ。」

ラークは少し笑ってだった。

「でも、長?
長すらもだろ?
俺は絶対に離さん!!」

リディワスさんが、また僅かに動いた。

「くっ。
ははははっ。
ラーク…
もう…
そうだな…
私すらだからな。
それにラークも、相当だ。
くっ。
ははははっ。」

ラークが嬉しそうに笑って私に向いて言った。

「ネオ!!
やっぱり、もう凄過ぎるぞ!!
どんだけなんだ!!
でも、俺は嬉しいだけなぁ?
あははははっ。」

私はラークが凄く嬉しい事も判るし?
リディワスさんも、爆笑?

それは…
ん?

えっと…
いや…

どの事で?

**************************

そんな事もあった数日後には…
ラークの異能でと、私はまた森での生活を。

それに時々、リディワスさんから贈り物や手紙が来る様になった。

私はそれも凄く嬉しいのもある。

長だし?
多分、きっと、それに一番偉いのだろうし?
忙しいとも思って、ラークからも全部ではないけど。
リオエンラ族って事も聞きながらも。
ちゃんと、リディワスさんにもと、考えてどうにか手紙の返事も。

それをラークにと送って貰った。

私は何だか、流石に友達とも違うけど。
リディワスさんさんは、やっぱり優しいし、嬉しかった。

ラークも、ロアも、それにリディワスさんも…
本当に優しいし、凄く私は嬉しい。

また、森でラークとも一緒。
動物達とも…

あぁ…
本当に私は、この世界に来て良かったと思った。
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