侯爵令嬢の私は盗賊団に入団する!!-歪んだ愛から本当の愛を求めて-

蒼真 空澄(ソウマ アスミ)

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第三章:言葉が判らなくて感じる想いを。

裏側の攻防での、意外な決着を。

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いつも通りに皆と一緒。
お昼を食べてた時。

不思議な破裂音がした。

私は不思議に思いながら…
僅かに聞こえた方を。

空を見ると靄みたいなのに気付いた。

そのまま空を見てると…
たくさんの紙?

落ちてくる様子だった。

「馬鹿共!!
すぐに方角を調べるんだぁ!!」

大きなゼスの声にと私は驚く。

咄嗟にゼスの方を…

その声でと…
急に皆が一斉に動き出した…

更にゼスが紙を見ながら複雑な顔を?

私は見てたのもある。

でも…

判らない。

だから落ちてきた紙をと。
私も拾ってから読んだ。

その内容に…
もう私は驚くどころでもない!!

ヤラリス侯爵一族の公開処刑と!?
帝国皇帝からの決定と!?

更に理由内容すら…
私の事でと!?

そんな私の持ってた紙をだった。
すぐにゼスが奪って微妙な顔で言ってくる。

「ユアナ!!
これは嘘だ。
帝国の情報なら俺も知ってる!!
公開処刑だか…
他すらも、何もない!!」

「ゼス!?
でも!!
既に他の情報も出てたよ!?
私の事でと…
それで皆が!!」

慌てる私にとゼスは首を横に振った。
普段とも違う顔でと…

「良いか、ユアナ…
今は落ち着くんだ。
こんな事は一切ない。
俺が絶対にだと…
断言すら出来る。」

絶対にと?
ゼスが断言と?

それにと私は…
ゼスが言うなら信じる事だと。
だから落ち着こうと。

私が落ち着く前…
また似た様な不思議な破裂音を聞いた。

すぐに私も空を見上げる。

同じだったけれど…

今度は更に判らない。

落ちてきたのを見て…
どうしても私は首を傾げる。

小さな肉の塊?

それに…
他の違う音も僅かにする?

何の音かも判らない…

私も考える。

笛の様な音?

でも…

この音は聞いた事すら…

更に何か…
騒めく様な音も?

どうにか考えてた時。

急にゼスが私を抱き寄せた。
私も驚くけれど。
ゼスは空を見上げてた。

「まさか…
地形を利用したのか!?
あれは…」

そう言いながら…
今度は短剣をゼスは空にと。
素早く投げた様にも見えた。

急に落ちてきたのを見て…
もう私は何も言えなくなる。

大きな鳥が!?

でも…

あの鳥は…
確か本でしか知らないけれど!?

わしなの!?

初めて見る…

鳥にと短剣が刺さってた。
私は僅かにだった。

意味にと気付いた…

あの肉は…

まさか!?
わしの餌に使う肉!?

どうして…
今まで見た事もないのに…

首領しゅりょう!!
方角も判ったぁ!!
でも…
あっちには行けねぇ!?
完全にだぁ!!
俺らすら判るし!?
もう罠だぁ!!」

大きな声でと急いで団員が走ってきた。

ゼスは驚いた顔で僅かのみ…
目を閉じて、すぐに開けると大きく言った。

「ならば他の団員にもだぁ!!
避難ルート、パターン10を!!
すぐに緊急連絡パターン33も出せ!!」

でも他の団員が慌てて走り込んできた。

首領しゅりょう!!
あんなん、ヤベェだけ!?
もう種類とかかぁ?
んなの判らねぇが!?
ゼッテェだぁ!!
ありゃマジで鳥かよ!?
それすら判んねぇぞ!?
とんでもねぇだけ!?
どうにか一匹、俺らもだが…
めっちゃ強いし!?
更に勝手にかぁ!?
いきなり攻撃のみ!?」

「馬鹿がぁ!!
先にエリアを言え!!」

ゼスが叫ぶと団員も大きく言った。

「エリア8でだぁ!!」

「ならば問題ない!!
避難ルート、パターン10だぁ!!
緊急連絡パターン33!!」

そのままゼスは私を抱き上げてと。
走りながら言ってきた。

「ユアナ。
しばらく…
目を閉じてるんだ。
先にと…
まずは、この場所から…
皆と避難が優先だ。」

私には何も判らない。

でも、そんなゼスすら慌てながら…
大きく叫んだ。

「全員、止まれ!!
罠すらもだぁ!!」

ゼスの声で皆が止まるのと同時だった。

また不思議な音を聞いた。

私が空を見上げる前にゼスは動いて…
皆すら似た動きを?

更に違う音も聞こえた。

私も驚く。

側から僅かに見えた…
大きめな鳥!?

でも…
本でも知らない!?

それに…
あの目は警戒とも違う?

すぐにゼスは驚いた顔でと。
言うのが私にも聞こえた。

「まさか!?
あれは闘鶏とうけい用の新種か!?」

闘鶏とうけいのと?
あれが?

だったら、必ず攻撃を…

「チッ。
全員、鳥の前に立つなぁ!!
敵として認識されるだけになる!!
木を使って避けろ!!」

ゼスの大きな声でと…
皆も動いたけれど。

私は不思議な音も、また聞いた。

今度は網みたいな物が上から…
僅かに見えた。

それをゼスは避けた。
でも皆は…

網の中で皆も短剣も出して…
すぐに動くけれど。

「なっ!?
切れねぇだと!?
クソッ…
首領しゅりょうは先にだぁ!!」

「これは普通のじゃねぇ!?
どんだけ…
もう先にユアナをだぁ!!
首領しゅりょうなら判ってんなぁ!!」

首領しゅりょう!!
俺らも、すぐだぁ!!
今は早く…
ユアナと合流地点にだぁ!!」

すぐにゼスが慌てながら叫んだ。

「馬鹿共がぁ!!
闘鶏とうけいが居る中にと…
残せる訳ねぇだろうがぁ!!」

もう…
私ですら判る。

皆が網にと!!
罠にと!!

闘鶏とうけいなら皆が!!

「やっとだ。
これなら…」

男性の声が?
私には場所すら判らない?

疑問に思う前にと…
ゼスが急に動き出したけれど。

もう早過ぎて私は目を閉じた。

「やはり…
お前かぁ!!
だが…
ぐっ。」

私は声だけ聞こえてた。

僅かにゼスの呻き声…
更に腕が緩まるのも…

咄嗟に私が目を開けた時。

急に背中へと衝撃がきた。
痛みより…
なぜか意識が途切れた。

**************************

一方、ルド。

どうにか全ての策をと。
成功させながらも常に警戒して…
ルドは的確に移動もする。

ユアナへ軽めにと手刀のみを。

気絶だけさせてから…
ゼスが一瞬、出来た隙にと奪った。

無事にと…
守りながら移動も済ませた。

そのまま廃村から…
僅か離れた場所へと来たところでと。

全てが成功した事に…
大きく息を吐き出した。

だが…
この場所も長くは無理かぁ?

でも…
ルドは改めてユアナの姿を見た。

そして納得すら出来た事でもある。
成功した事もあったが…

やったぞ!!
ようやく、ユアナをだ!!

嬉しくて笑う。

確かに…
こりゃ…

共通情報以上だろうなぁ!!

なるほど…
これが全て美しいってかぁ?

この珍しい…
淡い赤みのある長いブロンドも。
さっき僅かに見たが…
瞳も淡いヴァイオレットだったなぁ。

明らかに整った顔立ちも…
色白な肌だし?

それにしても…
マジで華奢だなぁ、おい!?

抱える身体すら軽く小柄…
少し心配になるぐらいだった。

思い出しながら…
力加減も…
かなり考えたし?

間違えてねぇと…
思うんだがなぁ?

一応と思って呼吸の動きを。
再度、確認もする。

問題ねぇなぁ…

だが…
確かに美貌なら判る。

あのゼスからだ!!
大成功な俺!?

そのユアナをかぁ!!
ずっと気になってたし!?

これは…
あれだなぁ…

思わず頷きたくなるってかぁ?

それにも嬉しくて笑う。

でもなぁ…
俺はユアナと…

ちょっとで良いし?
話したいんだがなぁ…

ここだと…
長く居られないっての!?

この場所すらゼスなら…
予測でと危ねぇし!?

でも…
マジで大丈夫かぁ?

これだと…
既に俺すらもかぁ!?

心配になるじゃねぇかぁ!!

いや、待て?
落ち着け、俺…

間違えてねぇし?

だったら、そろそろ…

冷静にと。
どうにか考えながら…

抱き上げてたユアナを降ろした時。

僅かに、そのユアナがと…
目を開けるのも見てた…

淡いヴァイオレットが揺らめくのを。

**************************

私が目を覚ますと…
すぐ近くに知らない男性が居た。

それに驚く。

でも…
その男性は不思議な雰囲気もある。

黒い髪?
それよりも…
もっと不思議な瞳。

右目が青いけれど。
左目は明るい茶色でと?
瞳の色が違う?

歳もゼスぐらいに見える。

けれど私が言う前に…
すぐだった。

その男性は凄く嬉しそうに笑うと…

「あぁ…
もうマジで安心したぁ?
目が覚めなかったらかぁ?
どうするってぇの?
俺もだ…
それは焦るだけなぁ…
お前がユアナだろ?
俺は『ルド』って名前だぁ!!
ちょっと話してぇし?
いや?
少し違うかぁ?
ちょっと聞きてぇ感じかぁ?
駄目かぁ?」

嬉しそうな笑顔でと…
その言葉にと…

私も考える。

私の事すら心配してと?
更に先に名乗って…

ただ…

私と?

話したいと?
聞きたいと?

首を少しだけ傾げながら…

「えっと…
ルドさんと?
話すのは…
別に良いけれど?
どうして私の事を…
知ってるの?
多分?
会った事は…
ないと思うけれど?」

ルドさんは凄く驚いた顔をした。

でも…
急に笑い出した。

「これは…
ははははははっ!!
マジでかぁ!?
今の僅かでも判るが…
ユアナが?
気付いてぇねぇと!?
はははははははっ!!
それは簡単だぞ。
ユアナの美貌に関してならなぁ!!
知らねぇ奴の方がだぁ。
少ねぇし?
ははははは!!
しかも…
今すら判ってねぇ…
それでかぁ?
ずっと?
ゼスの側に居んだろ?」

すぐに私はゼスを思い出す。

それと、また私に美貌と…

私は首を横に振って目を閉じた。
どうにか小さく言う。

「私には何も出来ない…」

どうしてもゼスを思い出す。

ゼスは普段から…
絶対に美貌のみで言わない…

私は社交場で言われ続けた…
あの頃を思い出した。

「うん?
おい…
急にだが…
何が出来ないと?」

目を閉じたまま私は…
思い出した事もあった。

だから…
そのまま言う。

「私は何も…
出来ないの。
いつもゼスや…
皆が教えてくれるけれど…
だから私もと。
頑張るけれど…
今までも、ずっと同じ事をと。
何も変わらないの。
私が判らないと。
何度、言っても同じ事しか…
誰もが同じ目でしか私を見ない。
それに同じ事しか言われない。
でも初めてゼスがと…
皆が教えてくれたの。
私は…
それだけで嬉しいと。
ゼスも、皆も。
私に教えてくれる事がと。
失敗しても怒らずにと。
それでも、やっぱり…
いつも私は…
判らない事ばかりでと…」

なぜか勝手に涙が零れた。

それにと私は気付いて…
咄嗟に涙を拭う。

でもルドさんがだった。

私の頭だけを。
優しく撫でてきた…

ルドさんを見ると。
さっきとも違う笑顔なのが…
私でも判った。

それに…
ルドさんの…
僅かな目すら…

あの目を私は知ってる!!

**************************

一方、ルド。

ユアナが目を閉じて言う…
僅かな言葉でと。

大体の予測も出来た。

それと同時に…
僅かに昔を思い出す事もだった。

多少、浮かんでもいた。

ヤラリス侯爵家の内情…
更にと…

これだけ、ずっとなら…
つまり洗脳だ。

俺すら僅かで充分…
だが、ゼスならば必ず気付いた筈。

それで最初だけは保護を。
徐々にとユアナをかぁ?

まぁ…
そこだけなぁ?

今のユアナを見てりゃ…
判らねぇ訳じゃねぇがなぁ。

まだ僅かに話してねぇ…
その俺が言える事も少ねぇし?

だがなぁ…
涙の理由は簡単だろう?

それすら判らねぇ程にと。
ユアナは…

そう言う理由でかよ…

だから皆すらも…
ユアナの為にとかぁ?

でも俺はなぁ…

頭を撫でるぐれぇかぁ?

おまけに…
今すら判ってねぇ理由にも…

繋がっちまうしなぁ?

不思議そうな顔でと。
何の悪意すらもねぇ顔でだ…

俺の事すらもなぁ。

そんなにも綺麗な目でと…
見てくんのかぁ?

そんなヤツすら…
もう俺には居ねぇがなぁ…

どうしても笑っちまう。

「なぁ、ユアナ?
確かに?
そうなぁ…
ユアナの美貌は有名っちゃぁ。
有名だがなぁ?
俺は美貌かぁ?
くだらねぇって思うし?
まだ僅かしか話してねぇ…
俺が言うのも変だがなぁ?
ユアナの場合、心だろ!!
そっちの方が重要だし?
ユアナはなぁ…
心が綺麗!!
それぐらいしか…
俺には判らねぇよ。
後なぁ。
ユアナと俺は違うんだよ…
俺は一人でも…
充分、生きていけっけどなぁ?
でもなぁ…
どうせ一人で生きてるなら…
好きな様にと…
本当の自由でとかぁ?
生きてぇって思うし?
それだけは同じだろ?
俺はユアナと違うかんなぁ。
仲間だの、誰かにかぁ?
もう逆に頼れねぇんだよ…」

「どうして…
ルドさんだって…
優しいのに、そんな事は…」

ふと気付く。

俺は何を言って!?

すぐにユアナも見るが。

判ってねぇ顔ぐらいなら…
俺すら判る!!

それに…
俺が優しいだと?

咄嗟に首を振った。
またユアナを見る。

何も知らない顔でと…

これだけ…
何も判らない理由は…

洗脳でかぁ!?

だったら尚更、まだ…

俺は目を閉じた。

「駄目だ、ユアナ…
良いかぁ?
これだけは覚えるんだ。
俺みたいなヤツを信じる事!!
それだけは絶対にだ。
すんじゃねぇ…
常に笑顔で騙してくる悪人はなぁ。
多過ぎるんだと。
だから俺みたいなクズにとかぁ?
僅かでも…
騙されるなよ?
俺は…
もう誰も信じねぇ…
だからこそだ。
誰も信じてねぇし?
自由が好きってかぁ?
もう俺は好き勝手に生きるって…
ずっと前からなぁ?
決めてんだよ。
それに俺は充分、一人でとかぁ?
生きてけんだ。
どんな事でも俺は楽しく過ごしてぇ。
それで良いってなぁ?」

すぐに俺は理由すら判った。

なぜ、ゼスも…
更に裏側全てがと…

ユアナの為に動く理由。

俺は目を開けてユアナを見た。
少し笑って言う。

「俺はなぁ。
ちっとだけかぁ?
ユアナと話したかったんだ!!
もう充分だぞ?」

考えてる様子のユアナがと。
急にだった。

「それは違うよ!!
もっと私はルドさんと話したい!!」

驚いて返答にと考えてた時。

**************************

大きな爆音が響いた。

私は驚く。

「やはり、ここだったなぁ!!
ユアナをと!!
ルド!!
もう仕掛けた罠もだぁ!!
全てない!!」

ゼスの怒鳴り声と同時に皆もだった。

いきなり空いた壁の穴からと。
入ってくるのが見えた。

更にルドさんも…

さっきまでの顔を変えてと。
すぐに動き出すのも私は見てた。

「ユアナを狙ってるルドを…
俺は絶対に逃がす筈もねぇ!!
この場で確実にとだぁ!!」

ゼスの怒鳴る声が響く中で…
皆が無言でルドさんを囲む様にと。

それにルドさんも武器を…

咄嗟に私は叫んだ。

「ゼス!!
待って!!
止めて!!」

大きく言った事でと…

ゼスも、皆も驚いた顔で…
私を見ながらも止まった。

ルドさんもだった。

私はルドさんの違和感と。
あの目を…

その理由に気付いた。

でも…

ルドさんは気付いてない!!

そんな事は…

「ねぇ、ルドさん。
少し…
話したい事があるの。」

私がルドさんを向いて言うと…
明らかに驚いた顔でと私を見た。

「な、待て、ユアナ!!
この場で俺にだと?
まさか…
さっきの話なら忘れるんだ!!」

すぐに私は首を横に振る。

考えながら…
それでもと。

しっかりと、ルドさんを見る。

「ルドさんは…
楽しければって言ったけれど。
自由が好きだと…
さっき私にも言ったでしょう?
それは…
ずっとルドさんが…
楽しくなかったのでしょう?
本当の自由がと…
判らないだけでしょう?
だから…
今でも判らないと。
してるのでしょう?」

ルドさんは凄く驚いた顔をして…
更に私を睨み付けて大きく怒鳴った。

「馬鹿言ってんじゃねぇ!!
俺が判ってないだと!?
俺は絶対に何も変わらねぇ…
ユアナの言う事すらだ!!
俺は違うと…
さっきも言っただろうがぁ!?
俺は一人でも生きていけんだと。
この場すら俺が自分の力でと…
俺は…
俺の為にしか動かねぇ!!」

それを聞いて私は確信した。

「違う!!
ルドさんは間違ってる!!
それに気付いてない!!」

もう私は大きく叫びながら…
涙が勝手に零れた。

またルドさんが驚いた顔でと。
でも慌てる様子でとだった。

「な…
おい?
どうして…
ユアナが泣くんだ?
俺が間違ってると…
だが、それすらユアナには…
関係ない筈だろう?」

私は首を横に振って涙を拭う。

でも…

ルドさんをと…
判った事をと…

だからこそ…
そのままルドさんに言う。

「私は…
確かに、そう…
ルドさんみたいにと。
自分自身の力でと…
生きれないと思う。
でもね…
私と少しだけ…
似てると思ったよ?
そんなルドさんは…
誰も守ってくれないならと…
自分自身でと…
ずっと一人でと…
してきたのでしょう?
自由になりたくてと。
私には判らないけれど。
だから…
必死に自分の力だけでと。
強くなってからも…
それでも一人でと…
気付けないぐらいにと…
もう…
諦めた事すら忘れてと!!
だからでしょう!!
自分の好き勝手に生きると!!
そうやってルドさんが自由の為にと!!
本当の自由を求めてるのに!!
それなのに誰もルドさんにと…
気付かずに一人なのは嫌だよ!!
私にはルドさんが…
傷付いてる事も!!
泣きたかった事すらも!!
誤魔化す為に楽しい事だけをと…
してるだけにしか見えない!!」

驚いた顔をしながらも…
ルドさんは私を見たけれど。

すぐに首を横に振った。

「俺がだと?
忘れてると…
更に誤魔化して…
その為にしてるだと!?
違う!!
俺は…
そんな事もしてねぇ!!
ユアナが思ってる事すらない!!
俺が一人なのは当たり前だ!!
自由になる為にと…
仲間だの、他の関係すらも…
同じ事だ!!
邪魔になるだけじゃねぇ…
信じる方が危ねぇぐれぇだ!!
俺自身が選んでと…
俺自身が楽しむ事をするとだ!!
もう決めた事だと…
さっき俺は言っただろうがぁ!!」

それは…
もう…

何度拭っても…
私は涙が零れるばかりだった。

「それすらルドさんが!!
誤魔化してると私には判る!!
今ですら誰もルドさんにと…
居なかったからと!!
だからルドさんは判らない!!
誤魔化してる事すら判らない!!
楽しさで誤魔化してと…
全て自分でするのも…
一人だけで!!
ずっと!!
私にはルドさんが痛いのに!!
傷付いてる事すらも…
判らずに自分自身を!!
誤魔化してる姿にしか…
見えないの!!」

もう私は泣きながら叫んだ。

**************************

いくら強くても…
楽しさで誤魔化しても…

簡単な理由。

そうしないと…
ルドさんは痛いだけなのに…

その理由も判らないと。
だからこそ楽しさでと。

痛みすら誤魔化す…

ルドさんは驚いた顔でと。
私を見てたけれど。

目を閉じて大きく言ってきた。

「ユアナ!!
もう何も言うんじゃねぇ!!
それに俺みてぇなヤツにと…
泣くんじゃねぇ!!
俺すら僅かで充分だったんだ!!
理解したからこそ…
ユアナの泣く顔すら…
俺は見たかねぇ!!
さっきも言っただろうがぁ!!
俺みたいなクズにと…
もう俺は違うと…
これだけは覚えろともだ!!
俺みたいなクズにと僅かでも…
騙されるなとだ!!
もう誰も信じねぇと…
俺が言った筈だろうがぁ!!」

あんなにも痛そうなルドさんを…
私も必死に考える。

「だったら…
私がルドさんを信じる!!
ルドさんも私を信じてくれてる!!
それに本当の自由なら…
絶対、手に入る!!」

ルドさんは目を開けた。
でも微妙な顔でとだった。

「な…
いや、待て!?
ユアナ?
何を…」

すぐに私はゼスの側に走った。
近付くとゼスも凄く驚きながら…

けれど涙を拭う様にと…
私の頬に触れてきた。

絶対に優しいゼスなら!!

「ゼス?
お願いがあるの。
ルドさんも…
皆と同じ様にと。
入団させてあげて欲しいの。」

ゼスも驚きながらだった。

「な、ユアナ!?
ルドから何を聞いたか判らんが…
今まで、ルドがだ!!
どれだけの事かも知らないだろう!?
一体、何を聞いて…」

私は首を横に振る。

「違うの!!
ゼス!!
ルドさんは私と…
話したかっただけだと!!
最初からだったよ!!
私に自分から名乗ってと…
私を心配してと!!
ずっとルドさんは痛いのに…
本当の自由が判らないだけなの!!
それに…」

ゼスの言葉すら遮って…
大きく私は言った。

私は思い出す。
あの僅かで充分だった。

ルドさんの言った事も覚えてる!!
私はルドさんのした目も知ってる!!

帝国に居た頃の私と同じ…
判らないからこその目とだと!!

もう私は目を閉じたまま…
更にと大きく言う。

「ルドさんが言ったの!!
本当に優しくなければ…
絶対に言わない事を!!
美貌じゃないと…
私の場合、心だと!!
そっちの方が重要だと!!
私にと…
心が綺麗だと!!
それぐらいしか判らないと!!
優しくなければ言わないの!!
今まで私にと、ずっと…
帝国の多い人達が私にと…
同じ事だけ言った言葉すらも…
一切、ルドさんは言わずにと!!
だからこそ…
ルドさんは違うと!!
私ですら判るの!!」

すぐにゼスが抱き締めてきた事にと。
私は判って目を開けた。

「ユアナ…
今の内容だけで充分だぞぉ。
だから…
もうユアナもだぁ。
泣かないでくれるか?」

「ゼス?」

腕を緩めてゼスは微妙な顔でと。
私を見てから…

今度はルドさんの方を向いた。
ゼスは大きく言った。

「こんの…
大馬鹿野郎がぁ!!
頭が良いだぁ!?
どこがだぁ!!
もうなぁ、ルド…
お前はユアナと!?
同類決定かぁ!!
仮入団馬鹿、二人目かぁ?
だが…
最終確認するぞぉ…
お前が簡単に誰かをだぁ?
そんなん無理!!
だったらなぁ…
ユアナだけをだぁ!!
そのユアナを見て学べ!!
こんの仮入団馬鹿がぁ!!」

すぐに私は意味が判った。

ルドさんを見ると…
もう驚く様子でもなく…
首を傾げながら考えてた。

「ルドさんもだよ!!
きっと、皆と…
私とも一緒に!!
本当の自由になれるよ!!」

私が笑いながら大きく言うと。
急にルドさんは爆笑した。

「それは…
ははははははっ!!
なん…
ゼスは…
単純に…
もうユアナにと…
だろうがぁ?
くっ。
はははははははっ!!
ヤベェ。
腹が…
こんなん…
笑うしか…
ははははははっ!!
しかも?
ユアナは?
判ってねぇ?
何だ、それ…
はははははっ!!
もう無理…
新手かよ?
俺すら…
知らねぇ?
はははははははっ!!
もう俺を…
殺す気でかぁ?
こんな死に方も?
悪くねぇけど?
やっぱ…
あり得ねぇ…
ははははははは!!
仮入団馬鹿…
ゼスすらも?
判ってんのに?
そんでと?
俺に?
はははははははっ!!」

皆にも私は笑った。

「きっと大丈夫だよ!!
ルドさんも私の…
そうかも!?
最初は私も同じ仮入団!?
私もだったよね!!
だったら楽しくなる!?」

急にゼスすら笑った。

「くっ。
あははははは!!
仮入団…
二人目と?
どんだけ…
もう…
ユアナの新手には…
誰も勝てねぇなぁ…
あははははは!!」

他の団員も普段と同じ顔にと。
戻るのも私は見てた。

きっと、これでルドさんも!!

私は嬉しくて笑う。

絶対に楽しくなると思った。

**************************

一方、ゼス。

既にルドの罠を全部…
素早く処理をしてからと。

すぐに予測して場所もだった。

そしてユアナの言葉…
でも…
それだけでもなかった。

必死に涙まで零しながらにと…
更に言ってきた理由に…
全てを理解した。

ルドの心を…
あんな僅かな時間でかぁ?

ユアナは…
ルドとの会話でと。

動機に気付いただけじゃねぇ。
単純にとなぁ。

もうユアナは…
優し過ぎるのもあるが…

理由よりも…
ルドの痛みにかぁ?

感じ取ったんだろうが。
普通は出来ねぇだろうなぁ…

そんな理由で、ずっとなら…
もう仕方ねぇが。

僅かに考えて言葉を選んだ。

ルドには理解しただろう…

今はユアナをと。
後でルドと。

それで充分だな…

でも…
まさか…

また仮入団馬鹿かぁ!?
そんなん俺すら笑うしかねぇなぁ。

**************************

その後…
ゼスはユアナを抱き上げて村にと戻った。

皆も察して素早くと。
死んでる鳥なども含めて撤去した。

全て見てたルド。
判らない筈もなかった。

ユアナにだけは…
気付かれない様にと。
ゼスも皆がする行動にと。
もう笑うだけだった。

そしてユアナが寝てから…

ゼスや皆も…
真っ先にルドと話し合いをだった。

複雑な顔でとゼスは…

「ルド。
お前がした事。
正直になぁ…
俺には許せねぇ感覚ぐれぇ。
判ってんだろうなぁ?
だが、あのユアナがだぁ…
あんだけ泣いた理由にも…
俺も判ってんかんなぁ。
そんで仮入団馬鹿にかぁ?
一応したが?」

その場に居るルドがだった。

話し合いの前にと。
真っ先に持ってる武器類すらも。
全てを捨ててた。

だからこそ。
皆すら意味は充分に判った。
首領しゅりょうの判断を。

その話だけをと。
ゼスの言葉にと。

ルドは目を閉じてから…
そのまま言う事を選んだ。

「あぁ…
充分、判ってんよ。
俺を信じる必要もねぇ…
今更だ。
ゼスの理由にも全部なぁ。
俺には判ってんし?
それでもなぁ…
ユアナに関してだけかぁ?
あんな僅かでも…
俺にも充分だったが…
あれは洗脳だろう?
でもなぁ…
ユアナは判らねぇ筈なのにかぁ?
俺にとなぁ。
だったら俺はユアナの言う通り…
ユアナが俺を信じるなら尚更だ。
俺もユアナをだ。
信じる事だけは絶対だとなぁ。
そんなユアナがだぁ。
まだ俺は僅かのみだがなぁ。
その僅かで充分。
どんだけ優しいかも。
どうしてゼスが…
そして裏側全てすらも…
守ろうとする理由。
すぐに判った事だ。」

ルドは目を開けた。
ゼスや皆にと笑いながら言う。

「そのユアナが笑うならかぁ?
俺も決めた!!
ならば俺はユアナを。
信じて絶対に守るとなぁ!!
でも…
あんな新手…
はははははっ!!
もう俺は…
あの…
新手でかぁ?
死んでも…
悪かねぇぞ?
はははははははっ!!
あり得ねぇ…
そんでかぁ?
ユアナは…
無自覚でと?
何だ、それ?
はははははっ!!」

それにとゼスは微妙な顔で…
首を横に振って言う。

「あの程度はマシだぁ!!
こんの仮入団馬鹿がぁ!!
ユアナがなぁ?
常に出す新手にかぁ?
もう俺だけじゃねぇかんなぁ?
皆すら一撃必殺技だぞ!?
油断してっと…
マジでヤベェだけかぁ?」

その意味すら判るルドは…
もう…

「いや…
悪りぃ…
でも…
はははははっ!!
俺は…
既に?
死にそうだが?
ははは…
もう…
好きにかぁ?
はははははっ!!
して良い…
苦し…」

ゼスは大きく息を吐き出してと。
皆を向いて頷くだけをした。

ルドの意味も一応、判る皆も…
納得してルドの入団が決まった。
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