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一章 出会いと魔女の本領発揮『憤怒』
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「さすが、女神様ですね。」
「……んえ?」
トリップした私は、いまとてつもなく困惑している。なぜなら、大工さんたちには隠している魔法で、泉の上に提灯やらランタンやらを浮かせ、中華風の雰囲気を味わっていると、中華風の服を着たイケメンが、泉のなかから出てきたからだ。
「貴方の力で、私はこのような姿に変化しました。私の服も、風景も、この丸く光っている物も。異国のような雰囲気だが……初めてみるな。すごく綺麗だ。貴方が作った模様ですか?」
「いっ、いえ…!」
「では、貴方は博識なのですね。」
「……!?」
(泉の妖怪っっ……がすごく親しげに話し掛けてきたぁぁ!?)
端正な横顔で、目をキラキラと光らせながら回りを見るイケメン。
(私、ここでお風呂入ったりしてたんだけど!?また別の場所探さなくちゃ……。)
なんてどうでもいいことを考えていても、嫌でも目に入るイケメン。そして、気になること…。
「メガミ、とは…??」
「このような奇跡を起こせるのは、女神以外いない…!」
「……あらまぁ。」
そんな尊敬した目で見ないで…というか盲信の目では??
「しかしまぁ、本当に似合うわねぇ、中華服。」
「チュウカ服というのか…この服の模様など、本当に素晴らしいな…。貴方の故郷のものですか?」
「い、いえ…中国っていう…わ、私の故郷とは別の国の…。」
「なんと…!あなた様の住む国ではあなた様が統治している国があるのですか!」
「い、いえちがくて……!」
私国統治しちゃったわ。どうみてもちょっと美人なか弱い乙女にしか見えないでしょ。
「ふむ……なるほど。お忍びか……。ええ、わたしにはわかっております。なににしろ、この命あなた様のものでございますからどうかお仕えさせてください。」
左膝をおり右足を立て両手を……なんかこう片手の握りこぶしを包むように顔の前に掲げた中華イケメン。
(えっ、なんかすごい中華ドラマで見たことあるポーズ……拱手姿って言うのよね?というかこの世界にもあるの……?)
「貴方の……ご出身は?」
「はっ、この泉でございます。」
(じゃあなんでそんな挨拶のしかた知ってるの!?)
頭にでも浮かんできたとでも言うのだろうか。というか何者なの彼。ほんとに。
しかし触らぬ神に祟りなし。なんでそんなに敬ってくれてるかわからないけど早めに退散するに限る。あ、あの花綺麗。
「そ、それじゃあわたしはここでお暇しますね。」
箒にまたがり空を飛ぶ。ふわりと黒いワンピースが舞った。やっぱり魔法仕えるようになったならこれはやらなくちゃね。風の音とか砂ぼこりとかすごくてなんにも聞こえないのが欠点だけど。
「!そんな……またあとで伺いますので……!」
なにか叫ぶように中華イケメンは言っているが、よくわからないから別に気にしなくていいわね。今度会ったとき聞きましょ。
(すごい発見デスヨこれは……っ!!!)
マッドサイエンティストことダニエルは、草影に隠れながら一部始終を見ていた。ことの発端は、美しき闇の君の行動を把握したいと思い立ったことである。嬉しいことに、アーサーもヴィンスも今日は留守。好きなだけ発明品を悪用しようが、止めるものなど誰一人いない。そこらの貴族よりは偉い自信がある。止められるものなど、王族くらいだ。
ということで森にすんでるという噂を聞き手にした腕輪型の麻酔銃で襲いくる熊や鹿などを倒し、奥深くまで進んだそこに彼女はいた。しかし彼女は誰かと話しているようで、すぐにしゃがみ草の隙間から見れば、それは前に覗けるくんでみた青髪の顔のいい男がいた。以前とは違い、見たこともない衣装を身に付けている。そして、彼女も同じような女形の衣装なのだろう、美しさが際立っていた。
『さすが、女神様ですね』
(けっ、顔のいい男は声もいいんデスネ。)
悔し紛れにそこらの草を引き抜く。
そんなことをしていても、話は耳にはいってくる。どうせ口説いてでもいるのだろうと青髪を睨み付けていると、どうやら彼女は女神だそうで。国を統一しているがお忍びでこの世界にやってきたのだという。
(なるほど……そういうことデシタカ。あの美しさに納得できますネ。)
ああ、この事をすぐにでもヴィンスやアーサーに自慢したい。しかし、正体を知ってるのはワタシだけ、その状況が美しくて愛おしくてしかたがない。
うっとりとしていれば、彼女が顔を傾けた。こちらをじっと見つめている。
『それじゃあ、私は、ここでお暇しますね。』
明らかに、こちらに向けていわれた言葉だ。
バレていたのかと焦りが募る。それと同時に、彼女が見てくれたことへの歓喜が電撃のようにぞくぞくと体を走った。
青髪も、こちらに気づいたようで、それとともに彼女の意思が感じられた。
侵入者よ、始末しなさい。
そう女王に宣告されたように青髪は近づいてくる。いや、実際そういわれたのだ。こちらを見て帰ると彼女はいった、暗にワタシを許しがたいと思ったのだろう。そうワタシも青髪もはっきりとわかった。
彼女は箒にのり空高くへ飛びさっていく。
「でてこい、侵入者。」
いつのまにやら水でつくった斧のようなものをもつ彼を見て、持ち前の発明品で乗りきるしかないと悟ったのだった。
※ちなみに、ダニエルの声は木村○平でシアンは武○駿輔のイメージなので完全に別ベクトルの声のよさ。あと普通に花に見とれて見た方向にダニエルがいただけだし、普通に帰っただけ。
「……んえ?」
トリップした私は、いまとてつもなく困惑している。なぜなら、大工さんたちには隠している魔法で、泉の上に提灯やらランタンやらを浮かせ、中華風の雰囲気を味わっていると、中華風の服を着たイケメンが、泉のなかから出てきたからだ。
「貴方の力で、私はこのような姿に変化しました。私の服も、風景も、この丸く光っている物も。異国のような雰囲気だが……初めてみるな。すごく綺麗だ。貴方が作った模様ですか?」
「いっ、いえ…!」
「では、貴方は博識なのですね。」
「……!?」
(泉の妖怪っっ……がすごく親しげに話し掛けてきたぁぁ!?)
端正な横顔で、目をキラキラと光らせながら回りを見るイケメン。
(私、ここでお風呂入ったりしてたんだけど!?また別の場所探さなくちゃ……。)
なんてどうでもいいことを考えていても、嫌でも目に入るイケメン。そして、気になること…。
「メガミ、とは…??」
「このような奇跡を起こせるのは、女神以外いない…!」
「……あらまぁ。」
そんな尊敬した目で見ないで…というか盲信の目では??
「しかしまぁ、本当に似合うわねぇ、中華服。」
「チュウカ服というのか…この服の模様など、本当に素晴らしいな…。貴方の故郷のものですか?」
「い、いえ…中国っていう…わ、私の故郷とは別の国の…。」
「なんと…!あなた様の住む国ではあなた様が統治している国があるのですか!」
「い、いえちがくて……!」
私国統治しちゃったわ。どうみてもちょっと美人なか弱い乙女にしか見えないでしょ。
「ふむ……なるほど。お忍びか……。ええ、わたしにはわかっております。なににしろ、この命あなた様のものでございますからどうかお仕えさせてください。」
左膝をおり右足を立て両手を……なんかこう片手の握りこぶしを包むように顔の前に掲げた中華イケメン。
(えっ、なんかすごい中華ドラマで見たことあるポーズ……拱手姿って言うのよね?というかこの世界にもあるの……?)
「貴方の……ご出身は?」
「はっ、この泉でございます。」
(じゃあなんでそんな挨拶のしかた知ってるの!?)
頭にでも浮かんできたとでも言うのだろうか。というか何者なの彼。ほんとに。
しかし触らぬ神に祟りなし。なんでそんなに敬ってくれてるかわからないけど早めに退散するに限る。あ、あの花綺麗。
「そ、それじゃあわたしはここでお暇しますね。」
箒にまたがり空を飛ぶ。ふわりと黒いワンピースが舞った。やっぱり魔法仕えるようになったならこれはやらなくちゃね。風の音とか砂ぼこりとかすごくてなんにも聞こえないのが欠点だけど。
「!そんな……またあとで伺いますので……!」
なにか叫ぶように中華イケメンは言っているが、よくわからないから別に気にしなくていいわね。今度会ったとき聞きましょ。
(すごい発見デスヨこれは……っ!!!)
マッドサイエンティストことダニエルは、草影に隠れながら一部始終を見ていた。ことの発端は、美しき闇の君の行動を把握したいと思い立ったことである。嬉しいことに、アーサーもヴィンスも今日は留守。好きなだけ発明品を悪用しようが、止めるものなど誰一人いない。そこらの貴族よりは偉い自信がある。止められるものなど、王族くらいだ。
ということで森にすんでるという噂を聞き手にした腕輪型の麻酔銃で襲いくる熊や鹿などを倒し、奥深くまで進んだそこに彼女はいた。しかし彼女は誰かと話しているようで、すぐにしゃがみ草の隙間から見れば、それは前に覗けるくんでみた青髪の顔のいい男がいた。以前とは違い、見たこともない衣装を身に付けている。そして、彼女も同じような女形の衣装なのだろう、美しさが際立っていた。
『さすが、女神様ですね』
(けっ、顔のいい男は声もいいんデスネ。)
悔し紛れにそこらの草を引き抜く。
そんなことをしていても、話は耳にはいってくる。どうせ口説いてでもいるのだろうと青髪を睨み付けていると、どうやら彼女は女神だそうで。国を統一しているがお忍びでこの世界にやってきたのだという。
(なるほど……そういうことデシタカ。あの美しさに納得できますネ。)
ああ、この事をすぐにでもヴィンスやアーサーに自慢したい。しかし、正体を知ってるのはワタシだけ、その状況が美しくて愛おしくてしかたがない。
うっとりとしていれば、彼女が顔を傾けた。こちらをじっと見つめている。
『それじゃあ、私は、ここでお暇しますね。』
明らかに、こちらに向けていわれた言葉だ。
バレていたのかと焦りが募る。それと同時に、彼女が見てくれたことへの歓喜が電撃のようにぞくぞくと体を走った。
青髪も、こちらに気づいたようで、それとともに彼女の意思が感じられた。
侵入者よ、始末しなさい。
そう女王に宣告されたように青髪は近づいてくる。いや、実際そういわれたのだ。こちらを見て帰ると彼女はいった、暗にワタシを許しがたいと思ったのだろう。そうワタシも青髪もはっきりとわかった。
彼女は箒にのり空高くへ飛びさっていく。
「でてこい、侵入者。」
いつのまにやら水でつくった斧のようなものをもつ彼を見て、持ち前の発明品で乗りきるしかないと悟ったのだった。
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