やり直しで健康的な人生に!

ノッポ

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未来を照らす、オレンジの光

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夕焼けに染まる帰り道。
学校の帰り、一ノ瀬くんと並んで歩くこの時間が、私にとってとても大切なものになっていた。

「専門学校の資料、もう取り寄せたんだ」

ふと私が言うと、彼はうなずいた。

「そうか。いよいよ本格的になってきたな」

「うん。調理師免許も取れるし、先生もいい人らしくて。夢に一歩近づける気がするの」

「……お前らしいな」

その一言に、胸がじんわりとあたたかくなる。



高校2年の秋。
気づけば、私のチャンネル【ミクごはん】は登録者数3万人を超えていた。

学校でも動画のことを知っている人が増え、こっそり「見てます」と声をかけられることもしばしば。

それでも、私の生活は変わらない。
早起きしてお弁当を作り、放課後は一ノ瀬くんや結菜ちゃんと過ごして、夜は動画を編集。

少しずつ広がる“誰かの笑顔”が、私の背中を押してくれた。



「ねえ、未来お姉ちゃん」

ある日、結菜ちゃんが真剣な顔で聞いてきた。

「未来お姉ちゃんって、お兄ちゃんのこと、すき?」

「……えっ!?」

突然の質問に、思わずおたおたしてしまう。

「だって、最近お兄ちゃん、未来お姉ちゃんの話ばっかりだもん。『今日、未来が作ったおにぎりが美味しくて』とか、『未来が将来の夢の話してくれて嬉しかった』とか……」

「そ、そうなんだ……」

「で、どうなの? 未来お姉ちゃんも、すき?」

彼女のまっすぐな瞳に、私は少しだけ目を伏せて、でもしっかり答えた。

「……うん。晴翔くんのこと、すごく大切。最初はただ、一緒にごはんを食べる人だったけど……今は、一緒にいたいって思ってる」

「そっか……じゃあ、よかった!」

「よかった?」

「うん! だって、わたし、お兄ちゃんのお嫁さんは未来お姉ちゃんしか認めないって決めてるから!」

その言葉に、私は思わず吹き出してしまった。

「ありがとう、結菜ちゃん。そんな風に言ってもらえて、本当にうれしい」



そしてその週末。

一ノ瀬家での夕飯づくりを終え、ふたりでベランダに出た。

空は茜色に染まり、まるでオレンジ色の光が世界をやさしく包んでいるようだった。

「未来」

突然名前を呼ばれて、私は顔を向ける。

「……俺さ、未来のこと、ずっと支えていきたいって思ってる」

「……!」

「夢に向かって頑張ってるお前を見てると、自分も負けてられないって思うし、一緒にいたら、きっと笑顔が絶えない気がする」

私はしばらく言葉が出てこなかった。
でも、胸の中に広がる温かな気持ちは、もう隠しようがなかった。

「ありがとう。わたしも……晴翔くんといると、自分らしくいられるって思う。だから……これからも、一緒にいてくれる?」

彼は静かにうなずいて、笑った。

「もちろん」

その笑顔は、夕陽よりもあたたかくて、私の未来を照らしてくれる灯のようだった。



やり直した人生で、私は大切なものを少しずつ取り戻している。
家族のぬくもり、夢を追う喜び、そして――
恋する気持ちを。

次は、どんな未来が待っているんだろう。

きっとその先も、この“オレンジの光”が、私を優しく導いてくれる気がした。
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