やり直しで健康的な人生に!

ノッポ

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3年後のキッチンから

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結婚して三年が経った。
私たちの暮らしは、相変わらずにぎやかで、そしてやさしい時間に満ちている。

「今日は、みんな集まってくれるって?」

キッチンでパスタソースを煮込みながら、私は後ろにいる晴翔くんにたずねた。

「うん。親父も“未来の新作楽しみにしてる”って。結菜も“早く食べたい~!”ってうるさかった」

「ふふ、それなら張りきらないとね」

ふたりで新居に引っ越してから、もうすぐ丸三年。
週末の家族ディナーは、すっかりわが家の恒例行事になっていた。

今日はちょっと特別な日。
いつもよりちょっと豪華な料理を並べたテーブルを見ながら、私は胸の奥がそわそわしていた。

──

「お姉ちゃん! このチーズのやつ、めっちゃ美味しい!」

「ありがとう、結菜ちゃん。それ、モッツァレラじゃなくてお豆腐で作ったんだよ」

「えっ!? 信じらんない……でもおいしいから、まぁいっか!」

テーブルの向こうでは、結菜ちゃんが大きな口で頬張っている。
その隣ではお義父さんとうちの父がワイン片手に談笑中。
こんな風に笑い声があふれる光景が、私は大好きだった。

ひと通り食事が落ち着いた頃、私は一度深呼吸をした。

「……あのね、みんなに言いたいことがあって」

ふいに場が静まり返る。
私はテーブルの中央に両手を置き、少しだけ顔を赤らめた。

「私……赤ちゃんができました」

数秒の沈黙。
でも次の瞬間、弾けるような歓声が部屋中に広がった。

「えっ!? ほんと!? ほんとに!?」

「わああ、すごい……おめでとう!」

「未来さん、よくぞ……! 晴翔、お前、ちゃんと支えるんだぞ!」

みんなが一斉に立ち上がって、拍手したり、涙ぐんだり、笑ったり。
結菜ちゃんなんて、自分のことのように飛び跳ねていた。

「やったー! 私、おばさんになるの!? ねえ、ねえ、性別は!? 名前は!? いつ生まれるの!?」

「まだ何にも決まってないよ~! でも、ゆっくり考えていこうね」

──

その夜、食事のあとでふたりきりになったとき。

「本当に、ありがとう」

そう言った私に、晴翔くんはそっと手を重ねた。

「……ありがとうって言うのは、俺のほうだよ」

「え?」

「未来が毎日がんばってくれてるから、こうやって一緒にいられてる。今日、みんながあんなに喜んでくれて……俺、人生で一番うれしかった」

その目は、ちょっと潤んでいた。
私も、それを見たら泣きそうになってしまった。

「これからも、よろしくね」

「うん。一緒にがんばろうね」

ベランダの外には、淡い春の風。
夜空に小さく光る星たちが、これからの新しい命と、私たちの未来を祝福しているように見えた。
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