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第一章 船出
4、絶対に言わないぞ
しおりを挟むもういいかい?僕の名前は望月何某。無粋だからもう名前は聞かないね?
平凡な君らは物分かりがよろしくてよろしい。
え?僕はだって?実に非凡である。
どこが非凡だって?中学は2回転校した。
理由?1回目はお座敷遊びがバレて。
2回目は子供がいることがバレて。
ね?実に非凡だろ。
と、言いながら君たちは僕らがあの後どうなったか気になって仕方ないのかい?
いいだろう、話を戻そう。
それで、辻の大豪邸のロビーに入ったわけだが、ワイフに舐められてはならん。
男が廃るってもんだ。
半分足が震えながらも、僕の顔は飄々としていたはずだ。
「やあ」
と辻が現れた時、どんなに安心したものか。
あの強そうな門番に警察にでも突き出されたら、ワイフ共々犯罪者にされていたかもしれない。
「望月、そちらの女性は?」
「僕のワイフだよ。」
「初めまして。私望月アグリです。」
「やあ、はじめまして。僕は辻潤之介。」
ああ、君らは実に平凡だ。名乗ってしまうんだからな。僕は何某のままだ。
「望月、こんな時間だから夕飯でも食べていくか?」
「そう言われれば。ぜひいただこう。な、ワイフ」
俺は絶対名前は言わないぞ。
「アグリさんは実に純情ですね。子持ちに見えない。」
「あら。私はもう人妻ですから。」
ワイフ。君、褒められたわけではないんだよ。僕のまえで男にデレデレするなよ。
「望月、そう、やきもちを焼くな」
「焼いてなんかないよ。ボクは焼いた肉か魚がいいな。」
「承知した。父は今夜も会合だから、ダイニングへお通しするよ。」
辻に通されたダイニングは思ったよりもこじんまりしていた。6人がけだろうか。
「いつも、ここで一人で食べてるから、客人が来て嬉しいよ。」
「え?辻さん、こちらでお一人で?」
「父は客人を家には連れてこない主義でね。こんな感じですよ。」
スマートな受け答えの辻に少し頭に来た。
アグリのやつもデレデレしやがって!
あ、名前を言ってしまった。。。。。。僕としたことが。。。。
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