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第二章 執筆
5、辻の計らい
しおりを挟む僕の名前は望月何某。悩みを抱えた青年さ。え?格好良すぎるから?
女性にモテるから?モダンボーイだから?
全部に当てはまるけど、今はそうじゃないんだ。
僕はとっても沼には待ったような憂鬱にいるんだよ。
ということで、山岡洋装店で浮かれている、僕のワイフ、アグリ嬢。
本当は二人できたかったのに。
辻が急に一緒に来るなんていうから、あぐりが浮かれちゃうじゃないか。
「ねえ、あなた、こちらとても素敵よ。」
ドレスを自分にあて、見せてくる。
君、それを買う金は僕たちにはないんだよ。
「辻さま、お連れ様がお気に召したものがあるようです。」
「ああ、アグリさん、そちらのドレス気に入ったの?」
「え!いいえ!素敵だから見惚れていただけで!」
「いいんだよ。試着してきなよ。」
「お嬢様こちらへどうぞ。」
むむむ。
辻、僕は買うことができないんだよ。気軽に着替えるなんていうなよ。
「な、望月、あぐりさんだって17のお嬢様だぞ。」
「子供がもういるけどな。」
「君にとっては所帯染みて見えるかもしれないけど、一般的には彼女はまだ女学生だよ。そこをわかってあげなよ。」
「僕だって。。。。」
いつも通りの仕送りだったら、豪勢にしてるさ。しかし、僕を連れ戻す計画で、仕送りが断たれたのだ。
アグリが試着室から出てきた。
ああああ。似合い過ぎている。もう可愛すぎるじゃないか。
でも、僕は言わないよ。だって言ったら買わなきゃじゃないか。
「アグリさん、気に入った?」
「ええ。でも。。。」
「じゃあ、上京のプレゼントに僕から。」
「では辻様、今月のツケでよろしいですね。」
「オーケー。よろしく頼みます。」
なんてことだ!辻ったらいいとこばかり持って行きやがって!
アグリも辻にペコペコしてる。
なんて日だ!悲しい僕はより憂鬱な世界へと誘われた。
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